東方妖狐伝〜雪空〜   作:鳶烏

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願望の塊




十七話 ごめんなさい!

 

 

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

 

 

目を開けると夜明け前でまだ薄暗かった。

私の体はまだ熱っぽい

 

体を起こし、隣にいる雪の顔を覗き込むと、嫌な予感が過った。

汗をかいていて呼吸の仕方がいつもと違う。

 

これはやばいかも

 

「雪?」

 

呼びかけると目を開け少し咳き込む

 

「ケホッ…ちょっとだるいので、少し休ませてもらっていいですか?」

 

嫌な予感が的中した。

介抱をしないといけないと思ったが、自分の体がすごく重く感じる。

私も少し悪化してしまっているようだ。

 

「雪、なんか欲しいものある?」

 

「……じゃあ水を持って来ていただいてもいいですか?」

 

いつもの透き通った声からは想像できない酷い声、その声に私は焦りを覚え、部屋から出て厨房へ向かった。

急がないといけないのだが、能力を使うと体力を消耗するため歩きで向かう。

 

厨房に備え付けられている水道の蛇口をひねり、コップに水を汲んだ。

 

部屋に戻り、雪の額に手を当てるもなにも感じる事はできない。

自分の体温と同じくらい高いのだろうか。

 

氷嚢でも持って来ればよかった

頭が痛くてうまく回らない

 

「雪、水を汲んできたけど」

 

声をかけると頷くものの、飲む力なんて残っていないみたいで、すぐに目を閉じてしまった。

 

この水を飲んでしまおうか

また汲んでくればいいよね

 

ゴクッ…ゴクン

 

汲んできた水を飲み干しても全然喉の渇きは治らない。

 

「咲夜さん」

 

後ろから呼ばれて驚き振り向くと、雪は目を細め、口角を少し上げた。

 

「具合悪かったんですね。申し訳ありませんでした。」

 

「私は!…」

 

「具合悪いのであれば、横になって休んでください」

 

そしてまた目を閉じた。

うつしてしまったのは私なのに、謝ろうと思っても声が出なかった。

出なかったというより出す事が出来なかった。

 

「はやく横になってください」

 

雪はフラフラと立ち上がり、私の肩に手を置き、寝るように催促する。

 

「貴方の方こそ寝なさいよ、私はだいぶ良くなったから」

 

雪は結構です、と言って元いた椅子に腰掛ける。

熱で体が思うように動かないのか、座った後もとてもだるそうだった。

 

「早く横に」

 

雪の事を静かに抱えて静かにベッドに寝かせる。

物凄く軽くて一瞬びっくりしてしまった。

雪は私のしようとしている事に気付いたみたい。

 

「咲夜…さん」

 

でも軽く肩を押されただけで、大きく抵抗はされなかった。

その力も残っていなかったのだろう。

 

「ありがとうございます」

 

優しいその言葉に泣きそうになってくる

 

ベットに移動させた後、雪が座っていた椅子に腰掛けた。

 

 

 





咲夜
「雪さんって体重何キロなんですか?」


「こいつはなぁ、4r…フガッ!」


「女性に体重を聞くなんて失礼よ」(威圧)

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