ほらっ!ハンカチ準備して!
◆◆◆
「雪、そっち終わったか?」
「ええ、これで出来るはず。おばさんそっちの方良いですか?」
「良いわよ」
三人の連携は素晴らしい。
私は儀式を知らないから、紫様についていることしかできない。
紫様は私が負わせてしまった傷に苦しんでいて。
そばにいることさえも出来なくなるような、そんな事をしてしまった罪悪感に押しつぶされそうになる。
霊夢や咲夜も私が駿に操られなければ、紫様と戦って命を落とすことなく、今この場所で一緒に入れたかもしれない。
橙も私が一緒に行っていれば、死ぬこともなかったであろう。
あの時私が…
「藍、それ以上自分の事を責めるのはやめなさい。後、支えてくれるのはいいんだけど。そろそろ横にしてちょうだい」
「はい…紫様」
ゆっくりと下ろし紫様を膝枕する。
この時、橙がいたら変わってくれと言うんだろうな。
「その顔、やめてちょうだい」
見下ろすと紫様は笑っていた。
何故笑っているのか分からない。
「何故笑っているのですか?」
「何故かしらね。わからないわ」
「準備完了よ」
儀式の準備が終わったみたいで、3人は私たちのもとに集まった。
この儀式が終わったら空姉にも、雪さんにも、母上にも会えなくなる。
そんなことを考えて涙がこぼれてしまった。
「藍、泣くな」
空姉が私に喝を入れる。
涙声で私が紫様と話していたのが聞こえたのだろう。
あの時の雪さんのように指で涙を拭われ、あの時の雪さんと違って叱られる。
「お前が泣いて何になる?お前はしゃんと構えて笑っていろよ」
「ちょっと空」
なだめようとした雪さんの手を払いのける。
「雪は黙ってろ。藍、私は今お前の顔が見えない、だけどな、お前が泣いている表情がはっきり感じられる」
「空姉…」
叱られてるので下を向いていると、ぽんっと頭に手が置かれ、優しく撫でられる。
「そんな声をされると私が死を今よりもっと怖く感じる。私は恐怖に満ちた心で死にたくない。できれば笑って死にたい」
「空貴方…」
紫様も心配そうな声を出す。
「死ぬのは誰しも怖い。でも、今まで私は姉として何もできていない。だから…」
空姉は私にしか聞こえないほど小さな声で呟いた。
「最後くらい、姉らしく妹の事を笑顔にしてあげるようなことをさせてくれよ」
「もう行くわよ」
母が陣を展開して空姉を待っていた。
雪さんの肩に手を置き立ち上がり、背を向け、歩き出す。
「なぁ雪」
「何?」
「私は姉らしい事何か出来たかな?」
「私が姉として出来なかった事、貴方は出来たんじゃないかしら?」
「また藍に2人で一緒に会えるよな」
雪さんはその問いかけには答えなかった。
空姉は陣の上に立つ。
雪さんは空姉に背を向け、歩いてこちらに来る。泣いているようだ。
空姉に涙を見せないようにしているのだろう。
「藍」
私の前に膝をつき、私の胸に顔を埋め肩を震わせる。
陣の上に立つ空姉は笑顔でいるので、雪さんを起こして笑顔を向ける。
「そうよね、こんな顔見せられないわね」
私達が笑顔を作ると、封印の陣から走馬灯のようなものが出てきて、私達の頭の中に入ってきて…
あ、ちなみにここで半分くらいです。
あと半分ダラダラと書いて行きます。