シンフォギア Beyond The Horizon 作:アーヴァレスト
「さて、どうしますかねぇ・・・」
私は宣言通り、カメリアの前に立つ
覚醒した彼女は私を見て・・・
「転生体・・・」
と呟いた
「そう呼びたければ呼ぶといいわ・・・私は坂上トーコよ」
そう言って、背面パーツを剣に変えて私はその切っ先を向けた
「貴女の過去を知って、行動の理解は出来た、境遇が同じなら私もそうすると思うよ・・・それでも、共感だけは出来ない」
そう、私の思いはコレだ
理解は出来ても共感だけは出来ない、それは私の彼女の違いでもある
「貴女には・・・信じられる人さえいなかった・・・」
その違いが今を生んだのだろう・・・人に裏切られても、手を取り合おうとする響ちゃんを羨ましく思うのは、根源が彼女と似ているからかもしれない
だからこそ私は彼女を止めなくてはならない・・・彼女に未来をプレゼント出来たらと思う
「だからせめて・・・その涙を、悲しみを拭い去るわ」
「やってみせろ・・・シンフォギア装者!!」
「いざ・・・参る!!」
同時に駆け出し、剣がぶつかる
「過去を知ったからなんだ!!なぜ今更になって現れた!!お前達が世界の流れに抗してきたというのなら!!なぜあの時に、あの地獄絵図にどうして来てくれなかったんだ!?」
「・・・!!」
「何故私の家族を救ってくれなかったんだ!?答えろぉぉ!!」
「つっ・・・!!」
確かに、彼女にとっての地獄であったのは言うまでもない
だけど私はその時の光景を知らない、想像する事しか出来ない
「確かに、私はその時の光景を知らない、想像する事しか出来ない・・・でも大体わかる気もする・・・だけど本当の所は分からないし、貴女が今しようとしている事は絶対に分かりたくない!!」
自分の復讐に世界を選ぶのは、間違いだと思うから
「私は、私の信じるものを守る!!」
「つっ・・・!?」
切り返しと同時に距離を取り、ツインバスターライフルを撃つ
交わされると予測しておき、射撃を偏向、背中を削った
「それに私達は貴女が考えるような英雄なんかじゃない・・・ただのちっぽけな、一人じゃ大した事も出来ない、ただの人間なんだ!!」
「えぇそうでしょうね、そんな事なんて百も承知よ!!それでもそう思わなければこの憎しみの炎を消せやしない!!」
「肉親を、家族を自らの手で殺める事を強要された気持ちは理解できる!!私だって似た境遇だから!!」
私も、兄弟のように、家族のように思っていた人間を自らの手で殺めた事があるから・・・
「だからって、人類を滅ぼしていい理由になんてならない!!」
そう叫んで、私は彼女を蹴り飛ばした
「そっちの正義が、いつまでも通用する世界ではない!!」
《一方の正義は他方の悪。互いに相容れることは出来ない。それではどちらかを正当な論理として受け入れなければならないの?》
ALICEがその言葉に反応を返す
《違う。どちらも狂気に取り付かれているのだから。どちらの論理も正当ではないのだから・・・あぁ、私の中を2つの意思が駆け巡って・・・》
「人工知能に、自らの意思が宿ったというのか!?」
「えぇ、彼女は形を変えた私達よ」
《いけない!!そこに入ってはダメっ!!私の論理に触れては!!弾ける!何かが、弾けていくッ!!》
ALICEの困惑、新たな覚醒・・・そして最終局面
「何かと戦うならば、自らの意思で戦わなくてはならない!!」
「任務でなく責務でなく、一時の感情でもない、自らの確固たる意志で!!」
《そう。私は自分の意志を持って、自分で戦わなければならない!!》
私達二人の戦いが、彼女を真なる人を超えた存在に昇華していく
《私は・・・私は、落ちなければいけないの!?」
「その必要はないわ、ALICE・・・貴女は私が守ってみせる!!」
《・・・!!》
ALICEが息をのんだ、そして・・・
「それが出来るならば!!」
相手の反応に私の取る選択は・・・
次話に続く!!