シンフォギア Beyond The Horizon 作:アーヴァレスト
「対象が・・・」
「消えた!?内部からは開けられないはずだ!!確認に行くぞ!!」
「り、了解!!」
そして部屋を開いた瞬間・・・
「がはッ!?」
「な・・・」
上から降ってきた少女の攻撃で気絶した
そう、意識を取り戻した少女は体についていたセンサー類を全て剥がすと、カメラの死角となる入口上の僅かな隙間の部分へ上り、異変に気付いた人間が来るのを待っていたのだ
「・・・」
それから身ぐるみを剥いで着替える
といっても体格差があるので、長い袖を動きを阻害しない程度に切り落とし、余った袖をベルト代わりにして腰を縛る程度のものであるが
「うん、少しはマシかな」
それから向かったのは、先ほどの人間のいた監視室
そこにあるパソコンで調べ物をする
眠っている間何度も見たモノの正体に迫る何かがあると信じて・・・
「櫻井・・・了子」
そして見つけた、その正体を
「私の心臓・・・」
自殺しようとした少女に移植された心臓は・・・
「大事件の、主犯」
かつてない大事件を起こした人物の心臓だった
「でも・・・」
記憶を思い出しても、その時の記憶だけはない
むしろ、彼女の関わった三人の少女への心配と、三人と共にいる時の優しい時間しか思い出せない
「何か、伝えたいことがあるの?」
質問したが、帰ってこない
「だんまり・・・」
その瞬間、少女の瞳に灯が灯った
「そうなんだ」
行く先は決まった、少女は胸に手を当てて告げる
「私は生きる、どんな手を使っても」
そこにかつての、死んだような眼をした少女はいない、そこにいたのは・・・生き生きとした目をした少女だった
「私は私だ、誰のものでもない、私には、私が命令する!!」
そう宣言して鏡を割る、そこに映る少女の片目が色を金へと変えた
「さぁ、行こう」
行く先は、東京都のとある場所
そこに行けば、必ず会えると信じて
「付いたわね」
それから数時間後、現在地を確認していく先までの金銭を強奪、さらに近くの衣服店にて買い物と着替えを済ませて少女は目的地に向かい、到着した
「ここに・・・」
目の前に広がるのは港湾施設、さらに奥へ進むと巨大な潜水艦があった
そここそ、少女の目的地・・・旧・特異災害対策機動部2課・・・現・S.O.N.G.の移動本部に他ならなかった
「あ・・・」
そして、見つけた・・・夢で見た三人の少女を
「つっ・・・!!」
そして、後ろから迫る存在に銃口を向ける
「危ないですね、それは」
「なっ!?」
確かに気配は後ろからした、反射的にそちらに向けたはずなのに・・・声はなぜか横から
「うっ!!」
「抵抗はしないでくださいね、あの子たちと同世代の子を傷つけるのは、少々気が引けますので」
「それは残念だ、抵抗させてもらおう」
その声は、拘束しようとした青年にとって久しぶりの声だった
「まさか・・・!!」
「そのまさかと言いたいが、イレギュラーなんでな」
その瞬間、空いた手で顔面を殴りつけ、緩んだ拘束を解いてバックステップで距離を取った
「フィーネ・・・了子さん」
「今はそのどちらでもない」
「質問をしても?」
「あぁ、構わない」
戦闘状態を解き、青年は質問した
「貴女は、敵として戻ってきたのですか?」
「いいや、それは私の持ち主の決める事だ」
「・・・?」
「コレを見れば早いのではないのか?」
そう言って、自分の服を縦に割く
そこには、胸の部分に縦に走る手術痕が
「心臓移植!!まさかその子の心臓が、貴女なのですか!?」
「そのまさかだ、私のイレギュラーな覚醒も、これが起因しているのだろう」
「・・・」
「そう睨むな、そしてそこにいるんだろう?風鳴弦十郎」
すると、すぐ近くの扉が開く
「いつからわかっていた?」
「割と最初からだ、おそらく、警戒行動で出た緒川の帰りが遅いので、怪しい物音のしたこちらへ来たのだろう?」
「あぁ、その通りだ」
その瞬間、少女がふらつく
「いかんな、限界時間がもう来たのか」
「・・・」
「明日、○○○で待ち合わせだ、装者達とお前と緒川だけで来る事」
「分かった」
「そこで全てを話してくれるだろう、この子が」
そう言うと、愛おしそうに胸の傷を撫でる
「そのカッコのまま帰らせるわけにはいかんな、着ていけ」
「感謝する・・・」
上着を着て、少女は告げた
「ありがとう、それじゃまた」
そして、夜の闇の中に消えていく
「さて、これからどう説明したもんかねぇ」
「大変ですね」
呆れながらも、明日に向けて、行動を開始した二人であった
次話どうなる!?