シンフォギア Beyond The Horizon   作:アーヴァレスト

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覚醒する機械の意思


ALICE

「今日、数多くない?」

「確かに・・・」

「多いです!!」

「・・・」

 

とある日、発生したノイズの掃討をしていたが、そこで私は気づいた

数が予想値より多いのだ、それに

 

「時間で自滅するのに、その傾向もない・・・怪しくない?」

 

更には時間経過による自動消滅も起きていない

そこから察するに・・・

 

「いや、それはあり得ないだろう・・・」

「あり得ない、なんてことはあり得ないよ?」

「・・・」

 

以前、ノイズを自由に呼び出せる道具を破壊してあるらしく、最悪の事態・・・悪用される可能性はないと思っているようだ

しかしその認識は甘い、何故なら

 

「人間、便利な道具があるとついついその複製品を作りたくなるものなのよ、その道具が失われても、代わりがあれば問題ないからね」

「だが、それは可能なのか?」

 

貧乳・・・もとい翼さんがフィーネに確認すると一瞬、間があいて回答が来る

 

「不可能とは言い切れない、私より優れた科学者がいればあるいは・・・」

「可能なのだな?」

「あぁ、可能性はゼロではない」

「厄介な・・・」

 

そして、アラートが再び鳴る

 

「大問題だ、大型ノイズがそちらに迫っている!!それに三方向からも同じく大型ノイズだ!!」

「えぇ!?」

「組織立っているな・・・」

「合計4、一人で大型ノイズを相手にするのね・・・問題はないわ」

 

私はそう言って近い方に向かって走り出す、そして・・・

 

「私達の街に、来るな!!」

 

6枚の翼を集めて作った巨大な剣で真っ二つにした

 

「あれ、反応が増えて?」

 

その瞬間、私の体に異変が・・・

 

「え・・・?」

 

腹部・・・左側に赤いシミが広がっていく

 

「つっ・・・!!」

 

貫かれたのだ、敵に

それに気づいたときは、地面に倒れていた

 

「な・・・によ!!」

 

何がどうなったなんてわからない、今はこの傷をどうにかしないといけないけど・・・

 

「どうやら、歓迎されているみたいね」

 

さて、どうしようか・・・なんて悩んでいる暇はない

けど・・・傷が思った以上に深い!!

 

「くっ・・・!!」

 

マズい・・・意識が・・・視界が暗くなっていく・・・

 

「トーコ!!」

 

最後に聞こえたのは、フィーネの声だけだった

 

「つっ!!」

 

私が見たのは、多数のノイズの中心にいるトーコだった

思わず叫んだ瞬間に、トーコの頭がうなだれる・・・意識を失ったのだろう

だが、それと同時に・・・

 

《イタイ?いたい・・・痛い・・・不快》

「つっ!?」

 

声に覇気はなく、無感情だった、そしてその表情は、無そのもの

まるで機械そのもの・・・

 

「まさか・・・」

 

試作機にはある特徴を残していた、私の中にまだ櫻井了子の人格が残っていた際に開発された0号機には・・・

 

「ALICE・・・だというのか!?」

 

ALICE・・・Advanced Logistic&In-consequence Cognizing Equipment

発展型論理・非論理認識装置というAIシステムを実装していたのだ

論理では説明ができない不可思議な感情を使用者から学習することで、戦闘の状況を自律的に判断する能力を獲得し、最終的には本機の複雑な機能を単独で完全に制御する能力を持つよう設計していた

そのシステムが、人体を制御している!?

 

「これがお前の目指した、システムの姿なのか?」

 

了子を殺し、その記憶を継承した私でさえも理解できない現象

それが今、目の前にある

 

「これが試作機の性能・・・」

 

目の前には一歩も動かずノイズを掃討するトーコがいる、だが彼女自身の意識はない

試作機に搭載されているALICEが、その肉体を制御し戦闘しているのだ

 

「了子さん!!」

「今はトーコに近づくな!!」

 

だが、それを無視して響は行く

 

「トーコちゃん!!」

《・・・敵?》

「うるさぁぁぁい!!」

 

トーコの意識が戻った、強引に頭をたたいている

出血は止まっているようだ、よく見ると傷口もきれいに塞がっている

 

「はぁ、はぁ!!」

《ウルサイ?うるさい・・・不快》

「フィーネ!!」

「車に乗れ、後で教える!!」

 

私はそう言い、車に乗る

全員を拾い、帰りつくと私は食堂兼会議室に移動した

 

「答えてもらおうか、フィーネ」

「あぁ、答えるんだろ?」

「教えて下さい」

「教えなさい」

 

四人の視線が私を捉える

 

「弦十郎君、機密を開示するわよ?」

「あぁ、こうなれば仕方なかろう」

 

私は大型スクリーンに資料を出す

 

「Advanced Logistic&In-consequence Cognizing Equipment・・・短縮名、ALICE。発展型論理・非論理認識装置とも呼んでいるAIシステム、それが0号機に搭載されている」

「AIシステム!?」

「人間を何だと思ってやがる!!」

「その人間の死を恐れたからこそ開発したものだ、論理では説明ができない不可思議な感情を学習することで、戦闘の状況を自律的に判断する能力を獲得し、最終的には本機の複雑な機能を単独で完全に制御する能力を持つよう設計している」

 

私はそう言って、トーコを見る

 

「システムの学習の為には、常識では計り知れない、不条理な存在が必要であり、当時はその存在を確保出来なかったため現在の形となった」

「それじゃあ、0号機はこっちがコケた時の・・・」

「サブプランでもあった、という事になる」

「ねぇ、一つ質問いいかしら?」

 

トーコが手を挙げて質問してくる

 

「なんだ?」

「私はどうすればいいわけ?」 

「機能として覚醒した以上、どうする事も出来ない、このAIシステムは0号機を構成する基本機能であるため除去不可能だ」

「で、そこからは?」

「学習を終えたALICEがどう判断するかがカギとなるだろうが・・・まぁ、心配はない」

 

4人を見て、私は確信する

間違いなく、この子達ならば、と

 

「私には出来ない事を平然とするお前達ならば、問題ないだろう」

 

本は戦闘用AIシステムとして開発したALICEだけど、この子達ならばその運命さえも変えてみせるだろう

何せ私の作ったシンフォギアで私を倒した者達だ、不可能を可能にしたその力があれば・・・

 

「未来を変えるのはいつでも人・・・なのだから」

 

敗北から学んだ大切な事、忘れていた事を再確認して私は告げる

 

「0号機を強化改修する、今度は私自ら実施しよう」

「また危ない事するんじゃないでしょうね?」

「トーコは私と共に回収を手伝ってもらおう、現使用者からの意見を聞きたいしな」

「了解、それならいいわ」

 

イレギュラーがあるならば、ここからだろう

誰が何をしようとも、私が出来ることで、守れるモノのために全力を出そうじゃないか




フィーネさんにも変化が訪れました
そして覚醒したAIはこれから主人公によりちょうきょ・・・おや、誰か来たようだ
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