機動戦士ガンダム0083 もう一つのガンダム   作:録音ソラ

1 / 1
ガンダムの名前募集中


プロローグ

「G4計画」

 それは、かつて連邦が行ったG-3に続く4機目のガンダムの開発計画のことである。

 この計画は結果として、準ホワイトベース級強襲揚陸艦「サラブレッド」に配備されたガンダム4号機が4機目、G-4だと名目上なされている。

 しかし、この計画は本来は連邦内の宇宙軍、陸軍、海軍、空軍がそれぞれG-3ガンダムを元に次世代機の開発を行う計画である。その為、4号機として造られたガンダムは他にも存在している。

 

 宇宙軍が開発したニュータイプ専用機「ガンダムNT-1」、空軍が開発した試作可変型モビルスーツ「ガンダムGT-FOUR」。

 陸軍の「重火力型」と「格闘専用型」、海軍の「水中専用型」は計画のみで開発されることはなかった…と、資料には記載されている。

 

 しかし、陸軍のG4計画はUC0080の終戦以降も秘密裏に進められ、G-3を母体に開発しつつも幾度となく改修作業を重ね、終戦から3年経ち、ついに完成された。

 

 重火力型ガンダム。

 ミサイルやビーム兵器を多く詰め込むためにガンダム本体とは別に大型のジェネレーターを装備することになったため、大型のバックパックを装備し、機動力面を補うようホバー移動するように設計された機体。バックパックにはサラブレッドに配備されたガンダム4号機が使用したとされるメガ・ビーム・ランチャーを改良したメガ・ビーム・ランチャー改を装備させ、バックパック側面には小型ミサイルランチャーとジェネレーター用の冷却材がつけられた。ガンダム本体にもビームライフルや試作型ハイパービームサーベルを装備させ、ある程度の近接戦も可能とした。

 

 ガンダム格闘専用型。

 機動力を中心に考え、装甲をなるべく薄くしつつも、高速戦闘にも耐えれるように強化を施した機体。射撃武器を頭部バルカンのみに絞りこみ、ジオンのイフリートナハトと呼ばれた機体の忍者刀のようなブレードとビームサーベルを装備。ビームダガーや予備のサーベルはバックパックなどではなく機体の脚部や腕部に収納させるようにし、緊急時にすぐ取り出せるように試験的になされた機体である。

 

 UC0083、この完成した二機のガンダムは陸路と空路の二つを用いて、アナハイム社のGPシリーズ、ガンダム試作1.2号機とアルビオン護衛のためにトリントン基地を目指し、輸送される…はずだった。

 

 この物語は表舞台に出ることのなかったガンダムの話であり、語られることのない地上での男たちの戦いの話であるーーー。

 

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10は一言の入力が必須です。また、それぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。