俺は、夢にまで見た美の少女……この言い方何か飽きたな。美少女サミャーちゃん(同い年)と同じベッドで寝ていた。
そして、何故か美少女の使い魔ゴリラの精霊の親戚の精霊ニク・ゴリナキになってしまった。
「ウホウホウホ……」(うん、それは別に良い)
いや、良くは無いがこれは異世界転生だろう。
その為、美少女の使い魔ポジションについた事は喜ばしい限りだ。
「ウホウホホ……」 (本当にゴリってるよ)
しかし、現在俺はゴリラである。
これは、美少女の設定に基づいてなのか転生した時に身体がゴリラに変身出来るように作り変えられたのか。
「あー、ゴリナキくん?戻って良いぞ」
「ウホ……」 (戻れねぇ……)
ずっと、ウホッてる俺に美少女の父親は不便そうに言う。
「いや、だから…」
「ウ、ウホウホ……」 (も、戻れないんです……)
駄目だ……戻れない事すら通じないとは……詰んでね?
「ゴリナキさんは、一度変身したら当分戻れないの」
困っていると美少女が助け舟を出してくれた。ありがとう美少女よ。課金要素並みに助かったぞ。
「そ、そうか。……まあ、その力も本物の様だ。良いだろう、サミャー……行ってこい」
「ほ、本当!!ありがとう父様!!」
行ってこい?何処に?……ああ、ギルドとかそういう所ね。
「何処に行くんだ?……あっ」
一応聞いておこうと口を開くとウホらなかった。つまり、人間の姿に戻れたと言う事だ。
「学校だよ!ゴリナキさん!」
生えていた剛毛の行く末を考えていると、遅れて美少女から返事がきた。
「ここが、学校か……」
「うん、ロズサラスタリー魔法学校……超一流の魔法使いになれる学校だよ!」
そして、流れる様に学校前まで歩いてきた。
距離はそれ程遠くなく交通に不便はないだろう。街並みも良くある……中世ヨーロッパだったか忘れたがそんな感じだ。
すれ違う人の多くは剣やら杖やらを持っており、本物の精霊も見かけた。
そして、目の前にあるロズサラスタリー魔法学校は遠くからでも確認できる程大きな……それも城の様に構えていた。
「ここに通うのか?」
「ううん、全寮制だよ」
全寮制か。まあ、こんなデカけりゃ寮の二つや八つあるわな。
「……だが、行きたいと思って行ける所なのか?」
「うん、一応受験合格してるから……でも、ここは第二志望だったから」
「なるほど?」
超一流を育て上げる学校が第二って第一はどんな所なんだ……。
「なあ……サミャーさん、ありがとな」
とりあえず、そこん所は置いておいて美少女にお礼を言う。
「え、何の事?」
「何のって、俺をゴリラの精霊の親戚の精霊として君の使い魔にして助けてくれただろ?」
どうやら、この美少女は感が鈍いらしいな。普通に考えてわかると思うのだが。
「え?……ゴリナキさんはゴリラの精霊の親戚の精霊だよ?」
「え?サミャーさん、それは君の考えた言い訳ですよね?」
「違うよ!」
いや、違わないよ美少女よ。違わないに決まってるでしょ。だって、俺は人間だもの。
「私が、貴方を召喚したんだもん!!」
「へ?」
この美少女が、俺を……召喚した?
「いや、でも君お母さんに説明する時、これだ!みたいに閃いてたよね?」
「ち、違う!あれは、もしかしたら失敗して普通に人を召喚したんじゃないかな何て考えていたけど。まあ、いけるかなーって」
「………なるほど」
この美少女あれだ、凄い凄い美少女だ。何でも押し切ろうとする美少女だ。
「ちゃんと召喚の儀式したもん……」
そして、泣きそうになってとても可愛い美少女だ。
「し、信じるから泣かないで!?」
こんなの信じるしかないでしょ?それに、ゴリラにはなった訳だし。
ん?考えてみると、この美少女はゴリラの精霊の親戚の精霊を召喚しようとしてたのか?
「ほ、本当?」
「ごめん、やっぱりゴリラの精霊の親戚の精霊を召喚の儀式で召喚しようとしたなんて信じられないわ」
「うわぁぁん!!」
こればっかりは無理なのである。済まないな美少女よ許してくれ。
「……それで、いつから通うんだ?」
「うぅ……三日後だよ」
「早……」
こうして、憎島 無ことニク・ゴリナキは美少女サミャーとロズサラスタリー魔法学校に通う事となったのであった。
ゴリラと魔法と言い訳美少女の異世界攻略……