日常の中に一歩踏み出せば、そこは別の物語でした。
っとまあ、そんなことがあった。
あの後、乱入者が次々に現れたのでスキをみて逃走した。次に起こる展開は知っていたからだ。
戦闘はごめんだ。常人以上の動きはできないだろうし、ここで関わったりしたら下手したら殺されたと思う。
そして此処までの情報から僕は答えをだした。
「この世界は色んな漫画やもしかしたら僕も知らない世界が混ざりあってできている世界なのか……」
自宅?の高そうなソファーに力が抜け倒れるように座った。
頭は今までにないくらい冷静に働いている。しかし、体はそうでもたないらしい。額から汗が滝のようにあふれ、体中はジワリと湿っていた。
無我夢中だったから仕方ないか?
改めて部屋を調べてみると広い……それもその筈、着いてみればビルはビルでも高層マンションでした。あるはずのない記憶では10Fから20Fが僕の持ち家らしい。
「金持ちだな~僕」
その一つに住んでいるらしい僕は間取りを確認しながら一人呟く。
すると、生活感がある一室を見つけた。どうやら、僕の部屋らしい。勉強机があり、その上には通学鞄と生徒手帳があった。
「…はぁ?!」
思わず叫んでしまった。今の僕はスーツを着ていて大体20代に見える。だが、驚くべきことに僕は中学生らしい。
部屋の中にある姿見の中の僕と生徒手帳の写真の僕を見比べて見る。面影というか中学生の僕が成長した姿が今の僕だった。
謎の成長に姿見の僕を擬視してみると、姿見の横にダイヤルのようなものがあった。
カチカチッ
試しに捻ってみると、その瞬間姿見の僕が生徒手帳の写真と同じぐらい年齢の姿になった。
…調べてみたがこれは姿見に写った相手を年齢調整でき色んな年の自分になれる道具らしい。
ちなみに、偽装してるだけで実際に若返ったりしてるわけではない。
このことから僕は元々は中学生で姿見の能力で20代になっていたことがわかった。
「…う~ん。これ僕が作ったのか~」
僕はどうやらこういうものが作れるらしい。前の僕の時(ブランコの目覚め)から作れたらしい。今此処にいる僕は前の世界では作れなかったのに今は構造から作成まで可能になっていた。
それは一度、僕が作ってみたからわかっていた。
そう、高町なのはちゃんのお父さん、高町士郎の治療で作ったからだ。
あの時はなんでかわからなかったが士郎さんを助ける方法がわかった。
しかし、わかることはわかる。
日が暮れた病院、面会はもう終了しているだろう。病院の場所はなのはちゃんが話していたので調べて行った。
こっそりと病室に忍び込む。
そして、高町士郎と対面した。思った以上に酷い状態だ。所々包帯がまかれ痛々しい。
なのはちゃんやその家族が心配するのも無理はない。おまけに意識不明、希望がもてない。
高町家の皆の為、失敗は許されないと気を引き締める。
そして、治療するためのアイテムを取り出した。
シソだ。
冗談ではない。真面目だ。この世界では世界樹の葉のようなものだと理解していた。
シソといっても色々ありその中の大葉だ。
ほら、刺身とかに入ってるやつ。
……気を取り直して大葉を袋から3枚取る。
それを両手で包んで念じた。手の隙間から薄い緑の光が漏れ、手を開く。
すると、ポンっと小さく煙が上がり掌に小さな瓶が現れた。緑色の液体が入っていた。
まさしく、これは…
「エリクサー…」
本当にできてしまった。わかっていたが半信半疑だった。物は試しに士郎さんに使ってみた。
パッァァァアアアン
取り敢えず、振りかけてみると体全体が緑に薄く光反応する。患部の当たりは包帯ごしでも濃く緑に光っていた。そんな光景が数秒間続き光は自然に消えた。
眠ってる士郎さんの表情が安らかになる。
そして、唐突に目を覚ました。
帰る暇すらなかった。こちらに気づくと睨みつける。
そこからは、簡単だ。エリクサーで完全回復した士郎さんは常人以上の動きで僕に組み敷いた。
評価・感想まっております。ガラスハートなのでお手柔らかに