申し訳ない、二式大艇だ   作:さっちぇみー

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詳しく言うとミッドウェー偵察後編のようなもの。
順番は逆のほうがよかったやもしれない


実在人物の名前を出したらBANらしいので伏せるしかない……


申し訳ない、任務完了だ

 

 

 

 

(ひとまず敵地を脱しましたが、どうしましょう。追ってきますかね?)

<可能性は……高いです。あちらにすれば、反応はあるものの姿を見せなかった敵が見つかったのですから>

(となればもうひと悶着ある、と)

<はい、気を抜かず行きましょう>

 

 それは嵐を抜けて、すぐだった。 

 

<7時下方、敵戦闘機見ユ>

 金髪ちゃんの報告。

 下を見ると、居た。雲を突き破ってこちらに近づいてくる機影が一つ。デカイ。

 距離は3000……2800……2500……。

(早すぎる!?)

 なんだあの速度、600km/hは出てるぞ!?

 "図鑑"──ヒットせず。

 ヒットしない?

 見た目は深海棲艦戦っぽいんだが。

 いや、まて。違う。オーラのようなものを纏っている。

(妙な機体だ)

 だが関心している暇はなかった。直後に再び金髪ちゃん、

<敵機、熱源多数発射>

 言われて目を凝らす。

 確かに何か白い煙を吐いて向かってくるのが10ほど。

 あれ、ちょっと、白い煙?

『あれはミサイルだな』

 博士が言う。

(ミサイル!?)

 なんでそんなもの撃ち出せるんだよ!

 って思ったら不可能って訳でもないのか? 俺も異常だが撃ち出せたし。

 けど今はどうでもいい、10発も受けたら木っ端微塵だ。とにかく、

(回避行動!)

<了解、チャフ散布>

 橙さんが言うと尾部下方窓が開いてキラキラしたものを投下した。

(チャフ?)

『電波撹乱のため散布される金属片だ。ミサイルはそちらを狙う』

 なるほど。なら便乗させて貰う。

 艇体を動かす。横滑りからバレルロール。そのまま背面飛行へ。

 結構なGは来るが、やれる!

(紫さん!)

<待ってたわよ~!>

 ミサイルはチャフに吸い込まれる軌道を取り始めた。だがそれも半数程度。 

 残りは別の手段でなんとかしなければならない。

 背面なら無理矢理とはいえ20mm5門を最大限に扱える。多分これ想定された動きじゃない。

 それでもやるのだ。四の五の言ってられない。

<さぁいくわよいくわよいくわよ!>

 主砲が猛る。

 撃ち出された徹甲弾の雨は紅蓮の弓矢を撃ち落していく。空に舞う曳光弾の輝き。

<イイわ! イイ! ヒヒッ、アハハハッ!>

 紫さんはトリップしているがこれでミサイルは迎撃できた。

 チャフに釣られたものも同士討ちで誘爆している。

 ……自分で言っておいてアレだが、かなりおかしな行動をしている気がする。

(あとは敵機、どこだ?)

 奴を探す。どこ、どこだ?

<敵機依然7時下方から接近中>

『エミリー、油断するな』

 7時?

(まさかっ)

 ミサイルの爆発で発生した煙。その中から尾を引いて奴は現れた!

 くそっ、めちゃくちゃ強引だな!? 破片とかいろいろあるだろうに。

 距離はもう2000を切った。1800? 早すぎるっての!

(紫さん!)

 俺も余裕がない。怒鳴る。

<ええ、ええ。わかってるのよ!>

 上る血はないし酸欠にもならないけど、腰が……痛いぞこの体勢。

 20mmが敵機を迎撃する。

<んもう、当たらないわね!>

 だが奴は右へ左へ小刻みに旋回して巧みに直撃ギリギリで回避(グレイズ)。一発も掠らない。どんな技量だよ!

 明らかに今までの奴らとは一線を画している。

 この雨を潜り抜けるとか化け物だ。いや化け物だったわ、きつすぎる。

 距離はもう1500。近い近い!

 ここまで来ると相手の姿が見えてくる。

 深海棲艦戦と同じコウモリ型フォルム。だが2周りほど大きく、機首と翼が緑色だ。レーダーの目は真っ赤。

 特筆すべきは奴が纏う金色のオーラだろう。如何にも「我エース也」と自己主張している。

 あと機首に「T」を模したペイントがされている。戦闘機は口を書くっていうがアレか?

 武装も尾部だけでなく両翼に機銃が搭載されている。火力偏重め……。

 

 もっとよく見ていたいけどこれ以上観察する余裕はない。

 敵機が発光。マズルフラッシュだ。

(ちぃっ!)

<そぉれ、踊らなければ風穴が空くぞ>

<アブナァィ!>

(わぁってますってば!)

 背面飛行をやめてバレルロール。艇体を左に傾ける。

 敵機は左下から来るわけで、正面、右はそのまま追いつかれてしまう。

 だが相手は速度を出しているから左旋回ならば急に曲がれないはず。

 そう思ってのことだった。

 ドドドドン!

 曳光弾が右側を通りぬける……と思いきや、破裂した。

(なにィ!?)

 破裂した金属片が容赦なく翼と艇体を叩きつける。

 対空砲火などで使われる近接信管だ。

 小さな針を刺されたみたいにチクチクする。

 けど。

<散弾ではなぁ!>

 この二式大艇、小手先の技で沈む舟ではない!

(ってあれ、【シールド】は?)

『申し訳ない、ナノ・ロボットのトラブルで現在使えないぞ』

<修理中>

(はっ!?)

 それはやばい……やばくない?

 しかも相手の火線が太い。アイツ1機でコウモリ3機くらいの弾幕があるぞ。

 傷が増えていく。痛い。けど我慢できないほどじゃない。

 漸く旋回を終えた。奴の背中側を俺は移動している形だ。

 正直二式大艇にとって高度7000で空戦をやるのは正気じゃない。

 最良は超低空の脆い下部を攻撃されない位置。

 シールドが使えない今、正面戦闘は愚作だ。

 よって相手が切り返すのに時間を取られている間、こちらは高度を下げる。

 速度的に途中で追いつかれるだろうがなんとかするしかない。

 

(紫さん、牽制射頼めますか?)

<牽制射でもいいけどぉ、別にアイツを落としても構わないのよね!?>

(え、ええ。それで片付くなら一番なんですけど)

 

 よし、降下開始!

 相手に背を向け俺は降下していく。

<ほらほらほらほらぁ! 避けてみなさいよ!>

 銃座が牽制を加える。

 さて、奴はどう動くのか────

 

(は?)

 

 敵機に目を向けると、俺はありえないものを見た。

 

 停止していた。

 

 奴は空中で静止していたのだ。

 

(え?)

 ありえない。

<ヒャッハー! ってあれれ?>

 ヘリコプターならホバリングは出来る。だが戦闘機はほぼ無理だ。

 しかも、時速600kmから急停止するなんて。

 一体何G掛かっているんだ? あいつの中身はどうなっている?

『なんということだ』

 ゆっくりと奴はこちらに機首を向けた。

 だが静止対象に当てられないほど紫さんの技量は低くない。今までの戦いで理解している。

 すぐに止まった奴は蜂の巣になるだろう。

 なんだ、驚かせやがって。はぁ、これでなんとかなったかな。

 

 しかし俺の予想を奴は2度超えた。

 確かに、弾丸は直撃した。

 したが────

(はじ、かれた……?)

<このっ、なんなのよ!>

 今も銃座は停止した奴を撃ち続けている。

 けれどそのことごとくが弾かれる。何1つ傷を与えられない。

(まさか……奴も【シールド】を!?)

『わからん。だが似たようなものかもしれない』

 シールドがあったら燃料切れまで攻撃し続けなきゃいけない。

 だが燃料切れって何時だ。わからない。

 いや、緑髪さんが言っていた障壁かもしれない。

 だとすれば飽和攻撃を続けるかどこかに供給源が……あるのか?

 だめだ、倒せるかわからない。

 それにもう偵察は済んでいるのだ、逃げるに限る。

 エンジンをフルパワー。呆けている場合じゃない、さっさと振り切れ!

 

 

<アレを破壊してください>

 突然、緑髪ちゃんが言ってきた。というか今までどこに?

(え?)

<敵前逃亡は死罪です>

<警告する。お前は戦いから逃げようとしている。逃亡者は銃殺される>

(は?)

 え、なに。いきなりなんで!?

(冗談ですよね?)

 それ有名な亡国のアレだよね? まさか緑髪ちゃんは政治将校だった……?

 ふざけてる場合じゃない。駄目だ、訳がわからない。

<繰り返します。撤退は許可できません>

 緑髪ちゃんがにじり寄って来る。その瞳に光はない、真っ黒だ。

(そう言われても……)

<ちょっと、もう来るわよ!>

 奴を見る。こちらに向かってきていた。

 凄まじい速度で距離が詰まっていく。

 銃座の牽制もお構いなしだ。

<アレは生きていちゃいけないモノです。今すぐ破壊してください>

 ひえっ、声も抑揚がなくなった。首傾げたって怖いだけなんですけど。

(【シールド】持ちじゃ無理ですって、逃げたほうがいいですよ)

<許可できません。破壊してください>

 艇体が揺れた。また撃たれ始めたんだ。

 緑髪ちゃんに意識を向けている分回避が疎かになって被弾が増える。

<破壊してください。破壊してください。破壊破壊破壊破壊破壊ハカイハカイハカイハカイハカイハカイハカイハカイ>

(これもしかしなくても緑髪ちゃんおかしくなってません?)

 明らかなヤバイ人になってるんだけどこれは……なに?

 見てきたのが普通だった分反動で余計。

<ちょっと、電信ちゃん何してるのよ! ああもう、このっ!>

<クランクニー! ボードウィントクムサンサ!>

<敵機接近、敵機接近>

 紫さんは敵に掛かりっきり。こういうとき頼りになりそうな赤ヘルさんは見当たらない。

 橙さんと金髪ちゃんは駄目そう。

 あとは…………。

(博士、なんとかしてくださいよ!)

『申し訳ない、無理だ』

(ナンデ!?)

『規則だからな』

 規則って何さ。

<ハカイハカイハカイハカイハカイハカイハカイハカイハカイハカイ>

 緑髪ちゃんは何もない空間を手で握った。

(う"っ!?)

 途端、俺の意識が遠くなる。

 え、なに、なんで? どういう仕組み?

 あ、やばい。チカチカしてきた。

 被弾が増える。痛い。体の制御ができなくなってきた。

 脳裏をよぎるイメージ。これは島のスケッチ? どうして。

<ワタシヲミロ。ワタシヲ。ワタシノホウヲ。ミロ、ミロ、ミロ、ミロ!>

(あぎっ)

 手の圧が強まった。

 く、くるし、あ、いしき、だめ、これ…………。

 まっくら。まっくろ。すいこまれていく。

(しんじゃ────)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<そこまでだよ>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あ。

 

 

(かはっ……)

 

 消えかけた意識が戻る。

 

<それは駄目>

 

 何が起きた、茶髪さん?

 

<ア、ア、ア>

<ちょっと寝ててね>

 

 茶髪さんが緑髪ちゃんを抱えていた。緑髪ちゃんは気を失ってる。

 

(た、助かりました?)

 茶髪さんが助けてくれたのか?

<お礼はいいよ。それよりアイツどうにかして>

 また衝撃。

 そうだ、今は戦闘中だった。

 距離は……300!? 真後ろかよ!

<そろそろ残弾が心もとないわよ!>

 俺の体はボロボロ。

 側面銃座は沈黙して主翼の桁はえぐれ、ウェブも破損。

 エンジンが1つ停止。

 降下というより落下に近い実状だ。

(どうすれば…………)

『終わったようだな、エミリー。私にいい考えがある』

(博士、さっきはよくも見捨てましたね)

『終わったことだ。話を聞け』

(ぐぬぬ……確かに一秒が惜しいです。何かあるならさっさといってください)

『賢明だな。エミリー、もしものためにこのエンジンはジェット改造が施されている。それを使うんだ』

(ジェット?)

 もはや何でもありなんじゃないかこれ。

 エンジンを調べる。確かになんかおかしい機構があるな。

(この裏返りそうな奴ですか)

『そうだ。しかし作動に少し時間を必要とする。その間エンジンは使えない』

 溜めが必要なんだっけ、ジェット。

(それじゃ動けないじゃないですか)

『だから時間を稼げ』

 んな無茶な。

<わたしに任せな!>

(橙さん? 何を)

<いけ、ファンネル!>

 翼下面窓と尾部下方窓が開く。

 放たれたのは鏃のような物が3つ。それらがオーラ機に向かう。

(あれは?)

<遠隔操作機銃>

『ナノ・ロボットを搭載した小型遠隔機動装置だ。敵を自動追尾して攻撃する』

(ナノ・ロボットは故障中なんじゃ?)

『元から搭載していたものなので問題ない』

 さいですか。

 7.7mm機銃もそういえば積んでいるんだっけ。

 奴の行く手を阻むように鏃の尖端から曳光弾が伸びる。もう驚く暇もない。

 小型機銃と奴が空戦機動に入った。

 しかしあろうことかまたも奴はありえない機動で小型機銃を圧倒する。

 直角と水平移動だ。翼を傾けることなく移動する姿は変幻自在。

 空に黄金の軌跡が舞う。こんなときじゃなければ見ほれていたかもしれない。

 けど十分。元から当てる目的じゃないのだ。

 

 今のうちにエンジンの機構を作動。

 プロペラブレードは折りたたまれ収納される。

 フロートも翼端へ。上部銃座を引き込む。

 エンジン後部が裏返り特徴的な円錐が現れた。

────コォォォォォォォォォォン

 空気を吸い込む。圧縮する。燃料を噴射する。タービンが回る。反力を生み出す。

<V1……回転!>

<V2は?>

<もう空中>

(ぐううっ)

 急激な加速と衝撃。Gで体がきしむ。

 後方では小型機銃が撃墜されていた。時間は稼げたよ、ご苦労様。

 ところで

(飛行艇ってジェット飛行に耐えられました?)

『私にもわからん』

<前進アルノミー>

 まぁ、そうなるな。

 インパクト。

 

<我ニ追イツク敵機無シ>

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

(それで、緑髪ちゃんはなんであんなことを)

 ボロボロだった艇体は無理なジェット機動でさらに壊れた。

 具体的には翼と胴体下部。このまま着水したら浸水するだろう。

 現在地はマーシャル諸島沖上空。

 最初に見た島影はここだったのかな、航路的に。

 ああそうだ、敵の勢力圏の外に来たからか空も明るくなったんだ。

 久しぶりの太陽とご対面。夕陽だけどね。おお……太陽万歳。

 それで件の緑髪ちゃんはベッドで寝ている。

<電信にとってあの場所は色々あったから>

 緑髪ちゃんの髪を撫でる、真面目な表情の茶髪さん。

 貴女そんな顔も出来るのか。

(あの場所、っていうとミッドウェーですか?)

<うん。もっと言えばあの戦闘機だけど>

 はて、ミッドウェーに何かあっただろうか。

 "図鑑"で検索──ヒット件数多いな。詳細検索、戦闘機────

 ん。

(二式大艇最初の被撃墜…………)

<そう>

 

 

 

 ミッドウェー強行偵察。

 それは二式大艇による「K」作戦直後に……端的に言って味を占めた連合艦隊が、二式大艇の長距離飛行能力を使ってミッドウェーを偵察しようとした隠密指令である。

 というのも、2度目──通算3度目のハワイ偵察爆撃に使う予定の機体が損傷したり、予定日時を過ぎたことなどがあって中止されたからだ。

 元々連合艦隊司令部は当時既にミッドウェー攻略を決めていたらしく、せっかくの高性能機体が"遊び"になるくらいならばこのミッドウェー偵察に使ってしまおう、という考えだった。

 ついでにジョンストン島の偵察も目的にいれ、ミッドウェー強行偵察は行われることになる。

 ただ、作戦が命令された南洋部隊はフィジー・サモアも偵察を要望していたようだ。

 かくて本作戦は行われるのだが、問題は山済みだった。

 まず、肝心の二式大艇が3機しかないということ。

 次に搭乗員養成が間に合わず、ハワイ爆撃後の疲労した2組しかいない。

 加えて作戦実行部隊であるウォッゼ基地は食料事情が悪化し、デング熱が流行っていた。

 極めつけは上層部門の不可解な意思疎通放棄。

 最後に本作戦は昼間強行写真偵察であったことが上げられる。

 米軍は既に「K」作戦にて二式大艇の存在を察知しているはずであり、どうみてもフラグのオンパレードですありがとうございました。

 それでも部隊長は軍人として任務を引き受け、実行した。

 1番機はミッドウェー、2番機は修理遅れで翌日にジョンストンへ。

 結果はミッドウェーに向かった1番機は緊急電を最後に消息を絶つ。

 2番機のジョンストン偵察は特に問題もなく成功したが、総合的に本作戦は失敗といえる。

 このとき失った隊長は飛行艇の権威とも言える人物だったのも考えると、大失敗になるだろう。

 

 脳裏をよぎる笑顔の青年。

 彼を失ったのは大きかった……。

 偵察任務故武装を降ろし、燃料を満載した二式大艇が上空で戦闘機に群がられる光景。

 いくら防御能力が高いとはいえ、初期も初期のダメコンに圧倒的不利な状況での戦闘。

 すぐに火を噴く二式大艇。

 熱い。火はすぐさまタンクに引火。爆発し、空中で四散する。

 意識が引き裂かれる。

 痛い、痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛いイタイイタイイタイイタイ────

 

<やりすぎは禁物>

(ぐっ……ありがとうございます)

 

 茶髪さんに壁を叩かれる。

 危ない、痛みに引っ張られるところだった……。

 肝心なところは。

 その1番機搭乗員唯一の生き残り──体調不良の隊員に代わって2番機に乗っていた──が副電信員なのである。

 

 余談だが、調べるまで俺は島の名前と位置が一致しなかった。

 

 

 

(となると緑髪さんは復讐……しようとしている?)

<……間違えではないよ>

(「ではない」?)

 なんだか含みのある言い方。

 そう、と首肯して茶髪さんは続ける。

<勘違いしないで欲しいけど、わたしたちは「怨嗟」や「絶望」で動くわけじゃない

いつだって「未来」にある「希望」のために動いている

その過程である程度の恨みつらみはあるだろうけど、原動力じゃない>

(なんだか難しい話ですね……)

 元から頭はよくないんだよ、俺。

<たまに「引っ張られて」電信みたいになる子もいるだけ>

(「引っ張られる」?)

<どうせ言っても理解できない>

(えぇ…………)

<感情の爆発とでも思いなさい>

(まぁ、それなら)

 いまさらだけど妖精さんって人間臭いな? もっとこう、ぽわぽわした存在かと思ってた。

 言ったら絶対怒られるから言わないけど。

<だから、電信はもう心配いらない。わたしがいるから>

(わかりました。お願いしますね? 窒息って苦しいんですから)

 そもそもこの体で「窒息」というのかは怪しいが、とにかく苦しかった。あれはもうご免だ……。

<言われなくとも>

 なんだろう、すごく頼もしく見える。

 あ。

(茶髪さんにはないんですか?)

<何が>

 話は終わりだ、とばかりにトゲのある言葉で返してきた。

 でも気になる。

(その、緑髪ちゃんみたいなのは)

<…………ないよ、そんなもの>

 なんか詰まった?

 しかしそれを追求しようとしたら、突然胴体部が真っ暗になった。

 見えないんだけど……声も聞こえない。

 はぁ……こりゃ聞いても無駄って奴だよな。 

 けど、妖精さん個人にも色々あるみたいだ。

 

 

(おぅ……)

 やべ、くらっときた。

『エミリー、そろそろ寝ておいたほうがいい』

(睡眠が必要なんですか?)

『今の君はコンピューターのようなものだ。いつまでも稼動を続けるとオーバーヒートを起こす。適度に冷却期間を設けるんだ』

(それが"睡眠"だと)

『そうだ』

(けど操縦は)

<ここにいますよォ~転生者殿ぉ>

(赤ヘルさん)

 ああ、きつくなってきた。任せていいならお任せしよう。

 おやすみ…………。

 

 

 

 




・エミリー(///)
同調時にある程度の知識は持てたが、調べようと意識しないと詳細な話は出てこないらしい

・博士
チャフとフレアが混ざっている

・妖精さん
まともに会話できるのが二人しかいない事故編成

・二式大艇
ようやく本編の能力を全て出せただろうか
飛べないメタルマンはただのエンディング
修理に関してはメリッサが本編でさらっと話題に出すものの……詳しくはTUAYA

・オーラ艦載機
メッカなんとかポジ


この後申し訳程度の鎮守府編をはさんで再び戦地へいく流れ
とことん艦娘の登場機会が……
ただ艦娘同士の掛け合いが異常に難しいので投稿は大幅に遅れると思われます
キャラが勝手に動く人は感受性の強い人なんだろうなあ、と新米並感
あと二式大艇を話題に上げた時点で公式絵師さんのアレは回避できない(使命感)
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