英雄と敵の二重生活   作:毎日健康黒酢生活

18 / 48
お疲れ様です。

今回ご紹介させていただく作品はこちら。
namaZさんの『甘粕はヒーローを信じたい』になります。
『ヒロアカ』に『相州戦神館學園八命陣』甘粕正彦がいたら?というクロスオーバー作品になります。
最終更新が2016年ということで原作ではAFOという『魔王』の存在がほのめかされている時期にオールマイトと甘粕正彦の対比をうまく演出できているなと感じさせられました。
話数も3話と短編なので気軽に読めると思います。
個人的には2話目の邂逅のシーンがとても好きです。
ちなみに私は正田卿信者です。
「人間賛歌を謳わせてくれ、喉が枯れ果てるほどにッ!」


片鱗

時は流れ六月最終週、期末テストまで残すところ一週間を切っていた。

 

 

「全く勉強してねー!!」

 

上鳴が叫ぶ。

 

「体育祭やら職場体験やらで全く勉強してねー!!」

 

「確かに。」

 

上鳴の言葉に常闇は同意する。ちなみに中間テストの成績は上鳴は21位で常闇は15位だ。

 

「中間はまー入学したてで範囲狭いし、特に苦労はなかったんだけどなー、、、行事が重なったのもあるけど、やっぱ期末は中間と違って、、、」

 

「演習試験があるのが辛れぇとこだよなぁ。」

 

砂藤の口田への愚痴を、峰田が引き継ぐ。

とはいえ峰田は全く辛そうにはしていない。

何故なら峰田の中間テストの順位は9位。

驚くべきことにそこそこ勉強できるのだこのグレープは。

こいつにギリギリ負けていることには納得いかない。(中間テスト10位)

 

「大将にはあーいう教えて!って来る人いないな3位なのに。」

 

「この人徳の差よ。」

 

「俺もあるわ!教え殺してやろうか!?」

 

「「おおっ!サンキュ!」」

 

俺ら2人は爆豪に教えてもらうことになった。

さすが3位教え方が上手かった。

 

 

 

△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△

 

 

 

演習試験当日

 

 

事前に先輩などの情報から演習試験の内容を聞いていた生徒たちは余裕そうだった。

ヒーローコスチュームを着て集まる1-A生徒たち。

対するは多くの雄英教師陣だった。

 

 

「諸君なら事前に情報を仕入れて何するか薄々と分かっているだろうが...」

 

 

「入試みてぇなロボ無双だろ!!」

「花火!カレー!肝試ーー!!」

 

上鳴と芦戸が騒ぎ出す。

 

「でも残念!!事情があって今回から内容を変更しちゃうのさ!」

 

と、相澤先生の捕縛武器の中から校長が現れて宣言した。

そこから試験の説明が始まる。

 

「諸君らにはこれから、チームアップでここにいる教師一人と戦闘を行ってもらう!」

 

「へぇ、、、」

 

思わず言葉を零す。

プロのヒーローと直接対決できる機会なんてほとんどない。

自分の実力が一線級のプロ相手に通じるか確かめられるいい機会だ。

 

「尚、ペア、トリオの組と対戦する教師はすでに決定済み。

 動きの傾向や成績、親密度、、、諸々を踏まえて独断で組ませてもらったから発表していく。」

 

発表された組では瀬呂、峰田と同じ組でミッドナイトと対戦することになった。

(相手はミッドナイトか、、、てっきりイレイザーヘッドをぶつけてくると思ったが轟と八百万とは騎馬戦でも組んでいたから外されたのか?)

 

 

 

△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△

 

 

 

「よろしくなー。」

 

「おう!」

 

「ぜってー林間合宿いくぞ!」

 

峰田がくだらない野望(フロ)のために燃えている。

 

「あそこに人影が!オイラが捕縛してやる!」

 

峰田が1人で突っ込んでいく。

その瞬間、少し強めの風が流れた。

、、、甘い匂い。

そう感じた瞬間、瀬呂が峰田にテープを出す。

 

「危ねぇ!寄っちゃダメだ!」

 

その映像を見て、俺の意識は途絶えた。

 

 

 

 

 

―――――

 

 

 

 

「さぁ、これで2枚落ち。グレープジュースはどうするのかしら?」

 

初動で2人を落とせたのはデカかった。

あたしの個性によって眠っている2人を1人ずつゲート付近へ移動させる。

これで時間まで穴熊を決め込めばこの演習を終わらせられる。

救助に来ようとしても、脱出を図ろうともあたしの個性で眠らせられるだろう。

『通形ノア』君を運ぼうとしたときに()()は起こった。

 

()()()()()はずなのに運ぼうとしたあたしに向かって右腕が振るわれた。

 

咄嗟の判断で後退し、避ける。

 

その姿はまるで糸の付いた人形の腕を引っ張ったかのようでひどく機械的な防衛意識を感じた。

だが、起き上がるようなことはなくただ彼は『眠っていた』。

先ほどの出来事が恐ろしく感じ、『通形ノア』君を運ぶことはあきらめ入り口で峰田君を待ち構えることとした。

 

 

 

 

 

『、、、なきゃ。、、、殺さなきゃ。』

 

 

 

 

 

しかし、時間いっぱいまで待ち構えるのはあたしのやり方ではないなと思い峰田君を捕まえに行動する。

、、、いた!

ピーピー喚きながら逃げているから見つけやすかったわ。

 

「ピーピー喚いて逃げられちゃうとあたし。嗜虐心がうずいて仕方ないの」

 

「クッソ、ミッドナイト完全に捕食者の目していやがる。」

 

「あら、あたしの個性の前でそんなしゃべっちゃってもいいの?」

 

慌てた様子で口をつぐんで岩場に隠れる峰田君。

そんなに逃げられちゃうともっと追い詰めたくなっちゃう。

ムチを振るいながら距離を詰める。

 

「あと2分!息を止めてられるかしら?」

 

すると、峰田君が私に向かって宣言をする。

 

「オイラがあんたみたいなどスケベヒーローのファンじゃないわけないんだよな。

 奥まで逃げたのも、弱音を吐きまくったのも全部あんたの嗜虐心をあおるためだ!

 全部オイラがかっけぇ男になるためだ!」

 

そう言い終わると逃げるのを止めあたしに向かってくる。

いいじゃない。そーいうのは大好き。

乗ってあげようじゃない。

 

「手の内ってこと!?いいよ、させたげない!」

 

私も宣言し、峰田君を迎え撃つためにムチを振る。

当たるところで峰田君は髪をもぎ取ってムチやあたしに投げる。

やられた!そう思ったころには身体もムチも拘束されてしまった。

あたしの横をテープで口をふさいで走り去る。

いいじゃない、合格よ。

 

 

『『『峰田、瀬呂、通形チーム条件達成!』』』

 

 

 

△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△

 

 

 

期末試験終わってのホームルーム

 

 

 

期末試験の実技をクリアできなかった切島、砂藤、上鳴、芦戸の4人は意気消沈していた。

芦戸などは涙を流している始末である。

 

「皆、、、土産話っひぐ、楽しみに、、、うう、してるっ、、、がら!」

 

「まっまだわかんないよ、どんでん返しがあるかもしれないよ!」

 

「緑谷、それ口にしたら無くなるパターンだ」

 

その慰めに怒りを覚えた上鳴がキレた。

 

「試験で赤点とったら林間合宿行けずに補習地獄!そして俺らは実技クリアならず!これでまだわからんのなら貴様の偏差値は猿以下だ!!」

 

「落ち着けよ長え。」

 

「まーまー。」

 

瀬呂と俺が上鳴たちを慰めるように言う。

 

「わかんねぇのは俺たちもさ。峰田のお陰でクリアはしたけど寝てただけだ。とにかく採点基準が明かされてない以上は、、、」

 

「ホントホント起きたら試験終わってたもん」

 

「同情するならなんかもう色々くれ!!」

 

「予鈴が鳴ったら席につけ。」

 

カァンと音を立てて勢いよくドアが開く。と同時に生徒たちは席についてシーンと静まり返る。

 

「今回の期末試験残念ながら赤点が出た。したがって、、、」

 

目をクワッ!と見開いて相澤先生は言った。

 

「林間合宿は全員行きます。」

 

『『『『『どんでんがえしだぁ!』』』』』

 

「続いて赤点者を発表します。筆記の方はゼロ、実技で切島、上鳴、芦戸、砂藤、瀬呂、通形が赤点だ。

 今回我々教師陣はそれぞれに勝ち筋を残してどう課題と向き合うかを見るように動いた。

 でなければ課題云々の前に詰む奴ばかりだっただろうからな。」

 

一旦、ここで話を切り俺のほうに目線をあわせ話を続ける。

先ほどまでとは打って変わって、目線を外すことは許さないとでもいうかのような真剣な表情だった。

 

「それと、通形。お前に言っておくことがある。

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()?」

 

「、、、慢心ですか?」

 

「あぁ、お前は慢心している。過去のヒーロー基礎学の時間や体育祭などを振り返ってみれば分かるがお前は()()()()()()()()()()()()

 お前はその個性ゆえに避ける動作や相手を警戒しない。

 いままでのレベルだったらそれでも十分だろう。

 だが、プロの世界、真に賢しいヴィランたちには初見殺しの者も多い。

 物理で攻めてくるような輩だったらお前でも大丈夫だろう。

 しかし、今回のような搦め手タイプだったら?俺のような個性を消すような輩だったら?

 実戦で対応できなくて死ぬことは目に見えている。

 プロヒーローとして言う。

 ()()()()()()()()()()()()()()?」

 

「、、、はい。」

 

「そこで今回の合宿だ。そもそも林間合宿は強化合宿だ。

 お前の慢心もここで治していけ。

 赤点とった奴ほどここで力をつけてもらわなきゃならん。合理的虚偽ってやつさ。

 でも、赤点は赤点だ。お前らには別途補習時間を設けてる。

 ぶっちゃけ学校に残っての補習よりキツイからな。」

 

赤点組6人の顔が曇る。

この最悪の空気を物ともせずに相澤先生は説明を続ける。

 

「じゃあ合宿のしおり配るから後ろに回しておけ。」

 

 

 

△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△

 

 

 

「まぁ何はともあれ、全員で行けて良かったね。」

 

「一週間の強化合宿か!」

「結構な大荷物になるね。」

「暗視ゴーグル。」

「水着とか持ってねーや、色々買わねぇとなぁ。」

 

口々に各々がしおりを見ながら必要なものを言う。

葉隠が何かを思いついたようでパンと手を叩いた。

 

「あ、じゃあさ、明日休みだしテスト明けだし、、、ってことで、A組みんなで買い物行こうよ!」

 

提案は、皆に好意的に受け入れられた。

 

「おお良い!!何気にそういうの初じゃね!?」

 

「爆豪、お前も来い!」

「行ってたまるかかったりィ。」

 

「轟くんも行かない?」

「休日は見舞いだ。」

 

「ノアもいくだろ?」

「悪ぃ、ヒミツのバイト入っちゃったぁ♪」

 

「ノリが悪いよ空気を読めやKY男共ォ!!」

 

 




最後まで読んでいただきありがとうございました。

原作では色々言われる相澤先生ですが、個人的には相澤先生はちゃんと先生していると作者は思います。
なので、裏の教師(『先生』)は指摘をしませんでしたが、表の教師(先生)として主人公の油断を指摘させていただきました。

次回!主人公のヒミツのバイト編こうご期待!

最近ふとした時に、4作品もマルチ投稿していてどの作品から作者を知っていただけたのか気になってしまったのでアンケートいたします。ご回答いただけると読者層の把握、作者のモチベーションになる、他の読者様はどれをご覧になってるのかなど分かるので是非、お試しください。m(__)m

  • 英雄と敵の二重生活
  • 『風見幽香』な私。
  • 『AFO』はアホ、ハッキリわかんだね
  • 個性:斬島
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。