少女(仮)の生活   作:YUKIもと

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056-01

 

 惑星イシリスの魔力の変化を確認しながら過ごしていた私は、リビングで二人と話し合っていた。

 

 「お母様……イシリスの魔力は確実に減り続けているわ」

 

 「そうだな、魔力が減り続けているのはもう確実だ」

 

 『このまま減り続けた場合、魔力がイシリスから消えてしまう可能性があるのでは無いでしょうか?』

 

 惑星イシリスの魔力を確かめながら過ごし始め、それなりに時が経った。

 

 僅かずつではあるが魔力の減少は止まる事は無く、現在も減り続けている。

 

 「私は原因を探る、二人も何か気が付いた事があれば教えて欲しい。推測でも構わない、何かのきっかけになるかもしれないからな」

 

 「分かったわ、私も魔力は感じる事が出来るし気が付いた事があったら伝えるわね」

 

 『私は得た情報の中に何か無いか探してみましょう』

 

 「頼む」

 

 私はそう言って席を立つ、もう一度世界を回ってみよう。

 

 

 

 

 

 

 惑星イシリスの上空へとやって来た、希薄になった魔力に変化は無い。

 

 月にいたままでは何も分からないだろうと思いやって来たが、何を調べればいいのかも分からんな。

 

 私は空中に浮いたまま考える。

 

 取り敢えず魔力が減っているのは人類が魔力を大量に消費している事が原因であると仮定しよう。

 

 そうだとすると、世界の魔力の総量は決まっていて、それを使い果たしそうになっているという事がまず思い浮かぶ。

 

 これが原因だとしたらもうどうにもならないな、減る一方なら使用量を減らした所で延命にしかならない、いつか必ず枯渇するだろう。

 

 後は外部へと魔力が流出している可能性か。

 

 宇宙へと流出していたり、私の様に他の世界を知る者が奪っている可能性、それは流石に無いかも知れないな。

 

 宇宙に流出していた場合、現在の人類で止める事が出来るかと言われれば難しいだろう。

 

 現時点で人類は宇宙へ到達する事が出来ていない。いや、宇宙に行こうという考え自体持っていないかもしれない。

 

 他者に奪われている場合も人類に対処する事は不可能だろう、少なくとも相手は世界を越える術を持っているのだから。

 

 それだけの事が出来る相手に現在の人類が勝てるとは思えない。

 

 仮説を確かめて行こうか、まずは簡単に調べられる宇宙への流出からにしよう。

 

 私はイシリスの周囲の宇宙へと上昇し魔力の流れを調べる、またイシリスの周囲を回るか。

 

 

 

 

 

 

 流出は無かったな。それ所かイシリス内で完全に遮断されていて全く宇宙へと漏れていない、見事なものだ。

 

 周囲を回り調べた結果。全く流出していない事が確認出来た。

 

 私の調査が間違っていない限り、宇宙への流出が原因では無いな。

 

 次は魔力が奪われている可能性だが、魔力の動きからはそのような痕跡は無い。

 

 他の次元や世界からの干渉も感じられない。いや、私を騙せるほどの相手である可能性もある。

 

 しばらく色々と確認してみよう。

 

 私は抜け道は無いか、秘匿されていないかを時間をかけて調べ始めた。

 

 

 

 

 

 

 どこかから奪われている可能性は恐らく無いな。

 

 色々と確かめてみたが何の問題も無かった、これで気付かれない様に奪われていたら私の完敗だ。

 

 今の私では無理だったという事だな。

 

 後は、地上や地下の何処かで異常に魔力が消失している場所などが無いか探すか。

 

 念の為カミラにも確認して貰おう。

 

 『カミラ、少し手伝って欲しいのだが』

 

 私はカミラに念話をした。

 

 

 

 

 

 

 カミラと手分けしてすべての国と地域を回り確認したが、人類が大量に魔力を消費しているだけで他の原因は見つからなかった。

 

 「お母様、他に何か手伝う事はある?」

 

 「いや、後は地下だからな。カミラはそこまで感覚を広げられないだろう?」

 

 「惑星の地下全ては確実に無理ね……じゃあもう月に帰るわね?」

 

 「ああ、ありがとう」

 

 私はカミラの頭をひと撫でする、カミラは微笑んで転移していった。

 

 地下を調べて行くか。

 

 『主様、よろしいですか?』

 

 地下を調べて行こうとしたその時、ヒトハから念話が来た、私は彼女に答える。

 

 『大丈夫だ、どうした?』

 

 『人類の情報には魔力やそれに関する物がほとんど無く、有効な情報を見つける事が出来そうにありません……』

 

 人類はずっと魔力を気にする事無く過ごして来たようだから難しいか。

 

 『調べる事は続けますが……有効な情報を得る事はかなり難しいと思います、申し訳ありません……』

 

 『お前が謝る事は無い。それに得られる情報が無いという事が分かるのも立派な情報だ、余計な手間が省ける』

 

 『……ありがとうございます』

 

 『まだ全て調べていないんだろう?残りも頼むぞ』

 

 『かしこまりました』

 

 彼女の返事を聞いて念話を切る、魔力は薄くなったがあの二人なら念話も余裕でつながるな。

 

 魔力に依存しない念話も教えてあるが使うかどうかの判断は二人に任せている。

 

 私はそんな事を考えながら地下へと感覚を広げて探る、宇宙への流出を調べた時は念の為私自身が世界を回ったが、地下を掘り進みたくはない。

 

 私はそのまま惑星の地下を調べる、すると地下深くに何かがある。

 

 イシリス中の地下に、点々と家程の大きさの魔力と魔法の反応が散らばっている、私は詳しくその反応を調べようとした所で気が付いた。

 

 これは人類がいない頃に建てた私の拠点だ、完全に忘れていた。

 

 地下に点々と存在する反応は、以前私が建てた家だった。

 

 世界中で暮らすために家を建てた後、そのまま解体する事無く私は一万年休眠していた。

 

 私が再び活動するまでの間に全て地下に沈んだのか。

 

 今回の事には関係なさそうだな。

 

 私は自分の家を無視して他に何か無いかを探すが、特に何も見つからなかった。

 

 地下にも原因になりそうな物は無かったか。

 

 何が原因だ?本当に限りある魔力を使い切ってしまっただけなのか?

 

 調べて原因と思われる何かが見つからなければその結論に至るしかないのだが、何かを見落としていないだろうか?

 

 私は一度帰る事にした、他に何か原因となりそうな何かが無いか考えてみよう。

 

 

 

 

 

 

 「お帰りなさい、何か見つかった?」

 

 月に戻った私にカミラが尋ねる。

 

 「いや、地下にも魔力減少の原因になりそうな物は無かった」

 

 私はそう答えながらソファへと座る。

 

 「そう……それなら単純に魔力が尽きただけなのかしらね……?」

 

 カミラはそう言うとモー乳を出してくれた、私はそれを一口飲む。

 

 「それならそれでもいいのだが、私はもう少し他の可能性を考えてみる」

 

 「何か手伝える事があったらまた言ってね」

 

 「そうするよ」

 

 カミラと会話しながらその日は翌日までゆっくりと過ごした。

 

 

 

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