少女(仮)の生活   作:YUKIもと

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 読み返して誤字脱字が無いと思っても、きっと投稿後に見つかる。

 この作品の注意事項

・作者の自己満足

・素人の作品

・主人公最強

・ご都合主義

・辻褄が合わないかもしれない設定

・注意事項が増える可能性

 等が含まれます。

 以上をご理解したうえでお読みください。

 読者の皆さんの暇潰しの一助になれば幸いです。


004

 

 出発から二日目に川を見つけた。

 

 その川を辿る事で簡単に海へとたどりつく事が出来た。

 

 そこから更に海上を長い間飛び続け、ようやく透明度の高い海と白い砂浜を備えた島を見つける事が出来た。

 

 いい島だな、この島で過ごそうか。

 

 まずは家を建てる海辺を決めないとな。

 

 島なので一部の崖や山肌に接している場所以外は殆ど砂浜だ、その中から良さそうな場所を選ぶ。

 

 海辺をぐるっと回った結果、遠浅で島側に適度な平地がある場所を見つけた。場所はここに決める。

 

 気候も暑すぎず程よい暖かさだ。

 

 家を建てながらそんな事を考える。この場所なら温度調整器は置かなくていいな。

 

 家が完成した。恒例のリビング、キッチン、風呂場、寝室、倉庫の構成だ。

 

 そう言えば眠りもしないのに今まで寝室を作っているな。

 

 手本にした物そのままに部屋を決めていたからか。必要無いが……これからもこのままでいいだろう。

 

 家を作った私は島の中を散策しようと考えた。

 

 早速島の森の中へ分け入っていくと、生えている植物も今までとはまた違う。

 

 苔などが多く生えていて全体的に緑色が多く目に入る、ゆっくりと過ごそうと思っているが……。

 

 ……素材集めがしたい。

 

 結局誘惑に負け、錬金素材集めに走るのだった。

 

 

 

 

 

 

 私は初めて見る素材を集めていたが、気が付けば夕方だった。

 

 途中この島の生き物や木の実、果実などが目に入ったが特に急ぐ事も無いと錬金素材集めに集中した。

 

 流石に脱線しすぎた、今日は家に戻るとしよう。

 

 ……こういう景色も良いものだな。

 

 夕暮れの海辺は茜色に染まり、砂浜に何か含まれているのか夕陽を受けて細かくキラキラと輝いている。

 

 太陽が水平線に沈み始め、大きな月と小さな月二つが現れる。

 

 思えばのんびりと空を見た事がなかった気がする。

 

 夜になるまで砂浜に寝ころび星を見る。

 

 自分の事を知ろうとし、知識と技術を磨き、生き残る強さを鍛えていた私はこの様に何もせず時間を過ごす事は無かった気がする。

 

 周囲に目を向ければ波の音が響き、月の明かりが世界を照らしている。

 

 月明りは明るいな……。

 

 今までやって来た事は必要な事ではあったが、それと同時に力を付ける事や物を作る事、新しい事に挑戦するのは楽しかった。

 

 そう思い、何も考える事無くただ空を見ていると水平線が明るくなり始めていた。

 

 ……そろそろ夜明けだな。

 

 水平線から日の光が射し始めた、夕陽とはまた違う光が暗い海を彩っていく。

 

 明るくなったら食材を探そうか。

 

 日中の予定を決めながら明るくなっていく世界を眺め続けた。

 

 肉、野菜、木の実、果物。

 

 感知を使って見た事が無い食材達を集めていく、これから毎日少しづつ味見をしていこう。

 

 島の森は沼になっているところもあった、普通に踏み込んだのだが沈んで行った時の感覚は興味深かった。

 

 飛ぶ事で簡単に脱出する事が出来たが、飛ぶ事も周りの木にも届かなかった場合どこまで沈んだのだろうか。

 

 一番嫌だったのは泥まみれになった事だったな……思わず探索を中断して温泉に入りに戻ってしまった。

 

 私は一つの事を始めたらそれだけを納得するまで行い続ける気がする。

 

 これは今までの私の生活を振り返った時の感想だ。

 

 魔法訓練、錬金術、魔道具作りなど一つの事に集中すると時間を忘れる。

 

 今の所は特に問題無いし、改める気も無いが。

 

 よし、今日の所は帰って食事にしよう。

 

 たくさんの食材を手に入れた私は帰路についた。

 

 

 

 

 

 

 島の探索にひとまず納得した私は海に居た遠浅の海の温度はあまり冷たくはなく、高い透明度の為に泳ぐ魚達がかなりよく見える。

 

 海の食材と素材を集めるかな。

 

 遠浅の海に居る貝や蟹のような生物をアイテムボックスに入れて行くがそこまで量は獲れなかった。

 

 流石にこの辺りには大きな魚は居ないか。

 

 そう思いながら海を見る。居るのはカラフルな小魚くらいだ。大きい魚を見つけるには深い海へ行かなくては駄目かも知れない。

 

 どの生物もそこまで多くいる訳ではない、根こそぎ取ってしまうのはやめておこう。

 

 ここでの食材集めは切り上げて深い海へいこうか。そう思いながら沖へ向かうと、遠浅だった砂浜が突然無くなっている。

 

 崖になっているようだ。

 

 丁度いい。潜ってみようか。

 

 私は海に潜り始めた。以前塩作りの際に獲った時は海には入らず適当に髪でさらって獲ったのだが大物は居なかった。

 

 しかしここなら見つかる可能性は高い筈。

 

 居た……大物だ。

 

 種類は分からないが私の身長の数倍程の魚が眼下を泳いでいる、すぐに髪を伸ばして捕まえようとしたが思いとどまった。

 

 髪に頼ってばかりなのはどうも嫌だな。

 

 今の所魔法と髪の攻撃で全て対応出来ているが、私は力もあるので殴る事でも殺せるだろう。

 

 色々出来た方がいいはずだ、いつかどこかで魔法や髪が使えない状況が訪れるかもしれない。

 

 今回は髪も魔法も使わず捕まえる。

 

 そう決めると、魚のほうへ泳いでいった。

 

 海では人型は泳ぐのが遅いな。近づくとすぐに魚達は逃げてしまう……だが早いとは思わない。

 

 私は最終的に体の能力だけで魚を超える速度を出し、追い掛け回して捕まえた。

 

 魚との追いかけっこは結構楽しかった。

 

 陸や空とも違う感覚だ、ただ水中を泳ぎ回るだけでも中々気持ち良い。そう考えながら歩いていると家が見えてきた。

 

 さて、味見だな。

 

 家の前の砂浜で海を見ながら獲った魚を調理し食べる、海の生物達の多くは美味しかった。

 

 

 

 

 

 

 こうして私は長い間、海や森に出ては家で食材の味に一喜一憂したり、海辺や島の山から景色をただ眺めたり、たまに魔法や錬金、魔道具の製作の研究をしたり……という生活を満喫した。

 

 そんな日が続いたある日、私は考えた。

 

 意思疎通の出来る生物か私の同類を探そう……と。

 

 のんびりした一人の生活も楽しいが誰かと会話がしたい。

 

 もうずいぶん長い間……と言うより目が覚めてから話せる知的生命体に会った事が無い。

 

 戦闘中、時々魔物などに話しかける事はあったが、通じる相手は今まで居なかった。

 

 いずれ探そうと思っていたし、そろそろ探しに行ってみよう。

 

 思い立ったのだ、すぐに準備をしよう。海辺の家に食材と薬をある程度置き出発する準備を整える。

 

 翌日。何度も見たここの海辺の夜明けも見納めだ。

 

 どこへ行こうか……どこにでも可能性がある。会話出来る誰かを探しに行く、私は空へ上がると思うままの方角へ飛んだ。

 

 

 


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