少女(仮)の生活   作:YUKIもと

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 作品内の特に何もない時間は圧縮されます、行間で時間が過ぎていたりします。

 この作品の注意事項

・作者の自己満足

・素人の作品

・主人公最強

・ご都合主義

・辻褄が合わないかもしれない設定

・注意事項が増える可能性

 等が含まれます。

 以上をご理解したうえでお読みください。

 読者の皆さんの暇潰しの一助になれば幸いです。





032-02

 

 「帝国の理由?」

 

 「ああ、最初は王国だったんだろう?帝国にしたのは何か理由があったのか?」

 

 私の部屋でくつろぐカミラにこの国だけ帝国である事の理由を聞くと、隣に座っているカミラは少し挙動不審になる。

 

 「どうした?」

 

 「何でもないわ、帝国の理由よね?」

 

 彼女はそう言って話し始める。

 

 「笑わないと約束してくれるなら話すわ」

 

 「分かった、約束しよう」

 

 彼女の言葉に返答する。

 

 「私が国の王になる時に王では私の偉大さに足りないと言われて……それで、じゃあ皇帝にしようと私が……」

 

 「つまり勢いで言った事に決まってしまった訳だ」

 

 「はい……」

 

 小さい声で言うカミラ。その頬は赤くなっている、そこまで恥ずかしがる事か?

 

 「いいじゃないか、確かに女帝の方が似合っている」

 

 私は彼女の頭を撫でる。

 

 「……まあそれだけの話よ」

 

 彼女はそう呟きながら私に撫でられ続けた。

 

 

 

 

 

 

 「出かけるのでしたら近衛兵の誰かをお連れください」

 

 ある日、そろそろ外に出ようとラフィーに出かけると言ったらこう言われてしまった。

 

 「私には必要ないと思う」

 

 「陛下から帝母様が外出される際はそうするように命じられております」 

 

 「カミラに話をしてくる」

 

 「行ってらっしゃいませ」

 

 「またな」

 

 頭を下げるラフィーに一声返して執務室に向かう。

 

 

 

 

 

 

 「カミラ、入っていいか?」

 

 執務室の扉をノックして声をかける。

 

 「お母様?どうぞ入って下さい」

 

 私は部屋に入ってソファに座り、机で執務を続けるカミラに話しかける。

 

 「外に出かけようとしたら近衛兵の誰かを連れて行くように言われたのだが」

 

 「嫌なの?」

 

 こちらに顔を向けて言うカミラ。

 

 「嫌では無いが何故だ?私が誰かに何かされると思っている訳では無いだろう?」

 

 そう言うとカミラは困ったような顔をして言う。

 

 「アーティア帝国の帝母を一人で出歩かせる訳にはいかないのよね」

 

 「それは立場上と言う事か?」

 

 「まあそう言う事ね……お母様は嫌でしょうけど我慢してくれないかしら……?」

 

 そう言って私の事を見て来る。

 

 「分かった、娘の頼みだからな。大人しく誰か連れて行こう」

 

 「ごめんなさいお母様。私が帝母として広めてしまったから……」

 

 「広めたのは側近達だろう」

 

 「いいえ、私はその話を聞いていたのよ。止めなければ全て私が決めたのと同じ事、私は止める事が出来るのだから」

 

 「あまり気にしすぎるな。ラフィーを連れて行っていいか?」

 

 「大丈夫よ、今まで皇帝として過ごしてきたんだもの。ラフィーなら連れて行って構わないわよ?あの子きっと喜んでついて行くわ」

 

 

 

 

 

 

 「こちらがお勧めの店でございます」

 

 あれからラフィーに同行を頼むと嬉しそうに了承してくれた。

 

 今も言葉使いは硬いが喜んでいるように感じる。

 

 私が美味しい食事が好きだと言う事をカミラから聞いていたらしく、町の案内を頼むと魔車を手配しお勧めの店を紹介してくれた。

 

 「て、帝母様!?このような店へようこそいらしゃいました!」

 

 店の者は驚きながらも対応するが行き過ぎた態度では無い。

 

 カミラが必要以上に気を使う必要は無いと広めているらしい、私にとっては助かる。

 

 「何かお勧めを用意してくれ」

 

 ラフィーがそう言うと席に案内された。

 

 ここに来るまでも大分騒がれたが、私達が入ると店内の客達がざわめく。

 

 「おっ……おい……あの方は……」

 

 「帝母クレリア・アーティア様だ……こんなに近くでお姿を拝見出来るとは……」

 

 「何と美しいお方、陛下の母上であるのも納得しちゃうわ」

 

 「陛下より年上なのに少女に見えるわ……可愛い」

 

 「陛下より強く、陛下に様々な知識を教えた方らしい。陛下自身が認めたらしいぞ」

 

 「……帝母様。静かにさせますか?」

 

 私にそう聞いてくるラフィー。ひそひそと話されているのを私が不快に感じていると思っているのかも知れない

 

 「構わない。それよりも食事を楽しもう」

 

 周囲からの視線と称賛の言葉を受けながら食事を待つ。

 

 こんな状態は今だけだ、そのうち慣れて行くに違いない。

 

 ここの食事はシンプルであったが素材の味を上手く使っていて、中々の味だった。

 

 それから私達は美味しかった事を店の主人に伝えて店を出た。

 

 私達が出た後、店に魔人が殺到していたが大丈夫だろうか?

 

 それからラフィーの案内で様々な場所を回る。劇場でアーティア帝国誕生の劇を見たり闘技場で死闘や魔物同士の戦いを見たりした。

 

 「次は競技場に参りましょう」

 

 ラフィーは聞き覚えの無い物を口にする。

 

 「競技場か、初めて見るな」

 

 私達は再び移動を開始した。

 

 

 

 

 

 

 競技場に着くと他の客とは違う入り口に進む、すると競技場の上部にある観戦場所に着いた。

 

 私が席に座ると説明を始めるラフィー、眼下では模擬戦が行われている。

 

 「競技場は命をかける事が無い内容の物を行います」

 

 彼女は模擬戦を見るように促す。

 

 「現在行われているような安全対策を施された模擬戦、精度や技術、時間を競う勝負などを行う施設です」

 

 「模擬戦は分かるが、他には何があるんだ?」

 

 「そうですね……射出される的を規定の魔法でどれだけ早く、外さずに落とせるかといった競技や、罠をかいくぐり出来るだけ早く目的地に到達する競技などがありますね」

 

 「戦闘訓練になりそうだな。良い人材が見つかりそうだ」

 

 「実際に闘技、競技共に陛下の目に留まり登用される事があります。帝国兵になるだけならば帝国軍学校に行く事が一番可能性が高いですが、陛下から直接お声がかかると待遇が違いますから、自信のある者はそれを狙っている事もあるようです」

 

 「自分を売り込む者もいる訳か」

 

 「ただ配属はどこになるか分かりません。近衛兵は常に陛下のもとにおりますが、それ以外は各町や砦の部隊になる事もあります」

 

 説明を聞きながら模擬戦を見ていたが、戦っている者達の様子がおかしい。

 

 周囲の見学者もこちらを見ている。

 

 「帝母様に帝国民達が気が付いたようですね」  

 

 ラフィーが言う。私に見られている程度で動きが悪くなるようでは実戦は無理だな。

 

 「もう少し見ていたかったがそろそろ帰ろうか」

 

 「かしこまりました、本日はここまでに致しましょう」

 

 私は帝国民達の視線を受けながらラフィーと共に城へと戻る事にした。

 

 

 

 

 

 

 「私がいるだけで周囲が普段通りで無くなるのは困るな」

 

 私は城に帰る魔車の中で言葉を零す。

 

 「時間が経てば多少は帝国民達も慣れる事でしょう。今は陛下の母上が帝国に訪れたという事実に舞い上がり気味なのだと思います」

 

 「そうだといいが。帝母としての扱いは構わないが、それで実力を発揮出来ないなどという事になったら私が楽しめないからな」

 

 「あまりにも続くようでしたら何か対策を考えます」

 

 その後は他愛のない話をしながら城へと戻った。

 

 

 

 

 

 

 現在私はカミラに誘われ、軍学校の御前試合を見に来ていた。

 

 「カミラ。今までもこういった物に出る時は着ていたが、この服は着ないければいけないのか?」

 

 私が着ているのは黒を基調とし、白と赤の色を使用した装飾が多いひらひらとしたドレスのような服だ。

 

 「正装と言う物よお母様。帝母として正式に訪れる時は着て欲しいわ」

 

 「カミラは私の作ったドレスに多少装飾品を付けただけなのに、何故私だけここまで着飾る必要がある」

 

 軍学校の観覧席にカミラと一緒に並んで座っている私は、服装を見比べながら問う。

 

 「私のドレスは元々そういった事に向いているデザインだもの、お母様はそこまで考えて作ったのでしょう?」

 

 「いや、お前に似合いそうな物を考えて作っただけだ。そんな事は考えていない」

 

 「このドレス凄く評判がいいのよ?素晴らしい生地とデザインだって」

 

 「お前が着ているからよく見えるだけだろう」

 

 「そんな事無いと思うけれど……お母様がそう思っているのなら仕方ないわね」

 

 苦笑いをするカミラ、着ている者が優れていれば良く見える物だ。

 

 試合は悪くない物だった、魔人という事もありみんないい動きをしていたな。

 

 ……ただ、飛行魔法を使える者がいるのに生かされていない、という印象を受けた。

 

 

 

 

 

 

 夕方、私が部屋の外で風に当たっていると、遠くにクログウェルが飛んでいるのが見えた。

 

 私が城に移ったので北方の山脈の洞窟に一匹で住んでいるクログウェルは、ウルグラーデとの取引を少し減らした。

 

 その分をアーティア帝国にまわしているためこうして時々現れる。

 

 騒ぎにならないように事前に私の友人だと話しているが、国民の認識は帝母の配下……つまり私のペットのような扱いらしい。

 

 クログウェルが知ったら怒るだろうな。

 

 そんな事を思いながらクログウェルが城の敷地内に着陸するのを見ていると、念話が来る。

 

 『クレリア、今大丈夫?時間を忘れてない?』

 

 『ミナか、大丈夫だ。周りの者達がいるからな』

 

 『そう、それなら良かった』

 

 『それで?いつもの様に世間話でもするか?』

 

 月に一度は念話を忘れずにしてくれるミナは、何もなければいつも私と少しの間だけ雑談をする。

 

 『今日はちょっと連絡をね、いつも月に一度は私が連絡していたけど時々変わるかもしれないから』

 

 『そうなのか、ケインか?』

 

 ケインはどちらかと言うと私の邪魔をしないように放置しそうだが。

 

 『ルーテシアがね?私が月一で連絡していると話したら自分がやるって言うのよ』

 

 『あの子では私の用意した念話の指輪があってもまだ無理じゃないか?』

 

 『そうね、だから出来るようになりたいって一生懸命になっているわ』

 

 『それにばかり集中して他をおろそかにしない様に言ってくれ』

 

 『心配なら直接言ってあげて、転移でいつでも来れるでしょ?』

 

 夕日を浴び、茜色に染まる景色を見ながら考える。

 

 そういえば、クログウェルには話したがミナ達にはカミラの事を話していなかったような気がする。

 

 『そうだな、たまには行くか』

 

 『あら、珍しいわね』

 

 『そうでもないだろう?お前達に話しておきたい事も思い出したしな。三人そろっている時に会いに行くから平気な時を教えてくれ』

 

 『……貴女がそうやって話す時って碌な事無い気がするわ』

 

 『今話してもいいが……一応話していいか聞いてからにしようと思う。場合によっては無くなるかもしれない』

 

 『取り敢えず時間を空けたら教えるわ』

 

 『頼む』

 

 そして念話を切る、カミラに話してもいいか聞いておこう。

 

 

 

 

 

 

 私はカミラの執務室にやって来た、ミナ達にカミラの事を話してもいいか聞くためにやって来たのだが……。

 

 「私も行くわ」

 

 説明を聞いた後カミラはそう言った。

 

 「ウルグラーデについて来るのか?」

 

 「そうよ。問題無いわよね?」

 

 「私は構わないが。ラフィー、いいか?」

 

 私はそばに控えているラフィーに言う。

 

 「問題ありません。帝母様の転移で行かれるのでしょう?時間的にはただの外出と変わりませんので」

 

 「ちょっと?何でラフィーに確認したのよ」

 

 カミラは目を細めて私に言ってくる。

 

 「お前は私のために皇帝の職務を放棄してついて来そうだからな」

 

 「流石にそこまではしないわよ」

 

 不貞腐れたような表情になるカミラ。

 

 「とにかく問題無いなら私は構わない、一緒に行こう」

 

 「楽しみだわ」

 

 こうしてカミラもついて来る事が決まり、その事をミナにも伝えた。

 

 彼女は私の娘なら歓迎すると言い、会う日も決まった。

 

 

 




 主人公が着せられていたのは黒を基調として白と赤の色を使用したGothic & Lolitaのような衣装を想定していますが、お好きなそれらしい姿を想像してください。


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