少女(仮)の生活   作:YUKIもと

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 この作品の注意事項

・作者の自己満足

・素人の作品

・主人公最強

・ご都合主義

・辻褄が合わないかもしれない設定

・注意事項が増える可能性

 等が含まれます。

 以上をご理解したうえでお読みください。

 読者の皆さんの暇潰しの一助になれば幸いです。





033-02

 

 正式に帝国飛行部隊が発足してから約一年が過ぎた。

 

 農耕魔法の普及もほぼ終わり、飛行部隊と軍の拡大も大きな問題無く進んだ。

 

 十人だった近衛兵は軍の拡大によって増員した、筆頭のラフィーを頂点に初期の十人が隊長となりそれぞれ部下が付いた。

 

 最初の教導隊の五人は兼任だが、優先して優秀な者を部下に与えた事で上手く行っている。

 

 第一近衛隊から第十近衛隊に分けられ規模が大きくなった。飛行兵の登場で目指す者は多少減ったが近衛兵はいまだに一番人気の隊らしい。

 

 新しく出来た飛行部隊も順調に数を増やした。

 

 一時期教導隊員が五人で大丈夫かと思う時期があったが、隊員から教導隊に入りたいと希望する者が現れ始め、上手く行き始めた。

 

 十分に数が揃うまでは私も教導隊員の育成を行っている。

 

 初めて教導隊員の訓練を受けに来た者達は私が教導隊の訓練に出ると必ずと言っていいほど驚き、しばらく挙動不審になる。

 

 だが、やがて全員訓練に必死になり、それ所では無くなるので問題は無かった。

 

 空戦部隊への選抜も何人かすでに目立つ者がいると聞いている、もうすぐ空戦部隊が出来るかも知れないな。

 

 

 

 

 

 

 そんな中、私はある話を聞いた。

 

 ある町の帝国兵隊長の推薦で軍に入った若干十二歳の女新兵がかなりやるらしく、将来有望だと噂になっているらしい。

 

 「そんな奴がいるのか」 

 

 「ええ、私にまで話は届いているわ。そういった事は私まで上げるように言ってあるから」

 

 カミラの部屋でその話を聞いた私はその兵に興味を持った。

 

 「名前は聞いているか?」

 

 「聞いているわ、シシー・エッフェルと言う新兵よ」

 

 聞いた事のある名前だが、彼女は会った当時十代半ばだったはずだ。

 

 ……待てよ?私が興味がなかった事もあって見た目で勝手に判断し、年齢を確認していなかったような気がする。

 

 もし本人なら当時は十一歳程か、伸びる訳だ。

 

 「……お母様?どうしたの?」

 

 私はカミラにここに来る前に会った少女の話をした。

 

 「お母様が才能を感じて訓練をした少女ね……」

 

 カミラの顔は良い笑みを浮かべていた。これは儲けが出ると確信し、逃がさないと心に決めたかつての友人と同じ雰囲気を感じる。

 

 「彼女はリリティアに配属するわ、実際に見て判断したいもの」

 

 「そうか」

 

 そう言う私を彼女は笑顔で見ていた。

 

 

 

 

 

 

 シシー・エッフェルはリリティアの部隊に配属された。

 

 そして彼女は秘められていた才能の片鱗を見せ始め、見る見るうちに強くなっていった。

 

 彼女がリリティアに配属されてから僅か一か月程でカミラは彼女に声をかける事に決めた。

 

 今私達はカミラの部屋でシシーの事を話している。

 

 「どこに誘うんだ?」

 

 「私としては飛行部隊に入って、出来ればお母様が考えている空戦部隊まで上がって欲しいわね。もちろん無理には誘わないけど」

 

 彼女は確か夢があったはずだが、どう答えるだろうか。

 

 

 

 

 

 

 私は教導隊の育成や帝母としての職務、と言っても参加するだけだが。

 

 そういった事をこなしながらも時々ウルグラーデに行ってミナ達と交流していた。

 

 時間が出来ればカミラと共にルーテシアと遊んだりもしている。

 

 カミラの話を受け入れたシシーは飛行部隊に入り実力を伸ばしている。見た限り彼女が空戦部隊に上がるのは間違いなさそうだ。

 

 少し前にシシーに会ったが、以前訓練をしたのが私だと知って酷く慌てていた。

 

 ずっと自分より年下だと思っていた事を謝られたが、私の身長を見て子供だと思わない方が難しいので、気にせず普通に話すように言った。

 

 うろ覚えであった夢の事を聞くと、近衛兵になる夢があったと彼女は答えた。

 

 どうしてその夢を諦めたのかを問うと、カミラ直々に空戦部隊に入って欲しいと頼まれ、考えを改めたらしい。

 

 後悔は無いかと尋ねる私に、彼女は「後悔はありません、私をここまで育ててくれた貴女の考えた部隊に入れるのが嬉しいです!」と明るく答えたので問題は無い様だ。

 

 最初から存在した他の部隊も拡大され、国の領地の大きさは変わらなくとも帝国は大きく国力を上げた。

 

 隣国の二国とは領地にかなりの差があるようで、何とか出来るうちに仕掛けた方がいいかも知れないという意見も僅かだが出始めた。

 

 だが、出来れば向こうから攻めて来て欲しいという気持ちは残っているようだ。

 

 攻め込むより攻め込まれて反撃した方が色々と都合が良さそうなのは何となく分かる。いつ何があるか分からない、空戦部隊を早く作るべきか。

 

 

 

 

 

 

 更に数年が経ち、飛行部隊の上位者の中から空戦部隊に移る人員が決定し正式に発足する事になった。

 

 この数年で教導隊の人員も増え、飛行部隊の教導隊員に問題は無くなった。

 

 私は近衛兵の教導隊員に引き続き空戦部隊の教導隊員になる事を頼み、空戦部隊の発足に備えた。

 

 予定ではシシーが若いながらも第一空戦部隊の隊長になる事になっている。能力と性格を考えると彼女で問題は無さそうだ。

 

 一方ウルグラーデではルーテシアが変な男どもに惚れられるという出来事が起きた。

 

 その事に対してミナとケインが何もしない訳など無く、彼女に被害は無いまま問題は解決したようだが、ルーテシアが男嫌いになってしまったらしい。

 

 それが被害と言えば被害だろう。

 

 大人しく可愛らしい彼女に男が寄ってくるのは当たり前かもしれないが、変な男に惚れられるとは運が無いな。

 

 まあ寿命は長いんだ、その内男嫌いも直るだろう。

 

 そして現在、私はウルグラーデのミナの家に居る。

 

 ミナは近い内に校長に就任する予定だ。

 

 「クレリア、これ見て」

 

 そう言ってミナは何かの皮で出来た小さめな鞄を持って来た。

 

 この鞄、魔法がかかっているな。

 

 「これは魔道具か?」

 

 私がそう言うと彼女は感心したように言う。

 

 「やっぱり貴方なら見破るわよね。これは最近流通し始めた魔法鞄よ、マジックバッグとも言うわね」

 

 「マジックボックスの魔法に似せたのか?」

 

 「そんな所だと思うわ。これは見た目以上の容量を持っている鞄よ、ただ制約もあるけど。時間は完全には止まらないし、入るのは入り口の大きさよりも小さい物だけ。生き物は入らないし、開け閉めに魔法が必要よ」

 

 「結局魔法が要るのか?」

 

 「極稀にいる魔法が使えない人でも使用出来るように出来ているらしいわ。確認した訳じゃないけどね」

 

 「便利だろうなこれは」

 

 一人一つ持っているだけでかなり役に立つだろう。

 

 技術として覚えておきたいな。

 

 「ただね……物凄く高いのよこの鞄」

 

 「新しい物はそんな物だろう、出来れば調べたいのだがいいか?」

 

 「貴女にならいいわよ」

 

 「そんなに時間はかからないと思う、次来る時には返すよ」

 

 「気にしない時はしないのに……気になるとこれだもの」

 

 ミナは溜息をついて私を眺めていた。

 

 私は鞄を持ち帰り、調べて魔法鞄の技術を得ると、再びミナの家に行った時に忘れずに返却した。

 

 

 

 

 

 

 現在、シシーは帝国空戦部隊隊長として隊員に支えられながらも上手くやっているようだ。

 

 今からおよそ一月前に発足した帝国空戦部隊は、一部隊最低四人、最大十人の範囲で編成する事になっている。

 

 現在は七名が所属しているが人数が増えれば第二部隊が作られる、その際には基本的に副隊長から隊長が選ばれる事となる。

 

 空戦部隊の隊員は飛行部隊よりも厳しい訓練と高い基準が用意され、その訓練は近衛兵の教導隊員に任せている。

 

 いずれは空戦部隊の教導隊も近衛兵以外の者で揃えたいが、これはまだ時間がかかるだろう。

 

 空戦部隊の隊員が増え、教導に移動する事を望む者が現れてくれるといいが。

 

 これで空を自由に飛び戦える部隊の基礎が出来た、娘の国だし出来るだけ長く繁栄して欲しいものだ。

 

 

 

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