少女(仮)の生活   作:YUKIもと

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 この作品の注意事項

・作者の自己満足

・素人の作品

・主人公最強

・ご都合主義

・辻褄が合わないかもしれない設定

・注意事項が増える可能性

 等が含まれます。

 以上をご理解したうえでお読みください。

 読者の皆さんの暇潰しの一助になれば幸いです。





036-02

 

 ある日私はカミラに亜人種の作った三国について尋ねられた、そして私もしばらく行っていない事に気が付く。

 

 「しばらく行っていないから今どうなっているかは分からないな」

 

 「お母様のしばらくと言う事はそれなりに昔かしらね」

 

 カミラの部屋でくつろぎながら語り合う。

 

 「確かにどれだけ前かは覚えていない」

 

 「覚えている時の状態だけでも教えてくれないかしら?」

 

 「彼らの事についてはあまり言いたくないな」

 

 「なんで?仲が悪かった訳でもないんでしょう?」

 

 「仲が良かったからだ、本来外部の者に話さないはずの事まで聞いているから話せない内容がある」

 

 「なるほど。それなら見た目とか何が得意とか、種族の大雑把な性格の傾向とか……そう言った事は教えてくれる?」

 

 「カミラが言ったように古い情報かも知れない、それでもいいのなら話そう」

 

 私は彼らの事について話す。種族の身体的な特徴や得意な事、大まかな寿命などを簡単に教える。

 

 「お母様はなんでしばらくその国々に行ってなかったの?」

 

 「向こうの大陸には当時四つの国があったのだが、戦争が起きてな」

 

 「四種族も居たらぶつかり合う事もあるわよね」

 

 カミラはそう言って先を促す。

 

 「当時人間以外の種族とはそれなりに交流があった私は手助けを頼まれる可能性があった。私が手伝えば手伝った勢力が必ず勝ってしまう、それで行くのを控えたのが始まりだった気がする」

 

 「四国を戦わせて見物していたの?」

 

 「いや、私が戦争を起こした訳ではない。戦争になってしまったから行かなくなった。私が勝つ国を決めたく無かったからな、それから他の事に気を取られて今まで忘れていた」

 

 「お母様らしいわね……特に他の事に気を取られて忘れる所が」

 

 カミラはそう言って呆れる。

 

 「どこか一国とだけ交流していたら多少は助けていたかな。……いや、やはり何もしていなかっただろうな」

 

 私がそう言うとカミラが聞いてくる。

 

 「三国と交流していたから手を貸す勢力を選べなくてどれも選ばなかった訳では無いの?」

 

 「そうなのか?」

 

 「私に聞かないでよ……三国全てに手を貸せばよかったんじゃない?」

 

 「そんな事をしたら人間が滅びるぞ」

 

 「お母様はそんな事気にしないでしょ?」

 

 「勝手に滅びるならともかく、私が深く関わった事でどこかが滅びるのは避けたいな」

 

 「なるほどね、だからどこも助けずにただ見ていたと」

 

 「そうなるな。これから私の考えが変わる可能性もあるが、今の所はそう考えている」

 

 私がそう答えるとカミラは小さく笑って勢いよくソファにもたれる。

 

 「どうした?」

 

 「お母様は自由だなと思って」

 

 「私は基本的にはやりたい様に過ごすが、遊びで何かを滅ぼしたり誰かを殺したりはしない。話だって聞くだけは聞くし、相手によっては多分我慢もする。例えばカミラの頼みならよほどの事でない限り聞く気はある」

 

 「……ありがとうお母様」

 

 私はカミラと二人でゆったりとした時間を過ごした。

 

 

 

 

 

 

 「南の海に山が出来ている?」

 

 ある日の事、私はカミラからそんな話を聞いた。

 

 飛行部隊が偶然発見したようだ。 

 

 「ええ、更に輝く液体が周囲に流れ出しているらしいのよ」

 

 「輝く液体?」

 

 「念の為近くには行かなかったらしいけど、遠目からだと山の頂上から流れる明るい液体が大量に流れ出ているように見えたらしいわ。近い内に調査するつもりよ」

 

 私は座っていたソファから立ち上がる。

 

 「見に行くの?」

 

 「もちろん見に行く、気になるからな」

 

 「お母様の事だから平気でしょうけど、気を付けてね?」

 

 「分かった、行ってくる」

 

 私はカミラに答えて部屋のバルコニーから南の海へと飛び立った。

 

 

 

 

 

 

 アーティア帝国南に広がる海に向かうと、遠くに山が見えて来た。

 

 確かに山から光る液体が流れている、だがこれはただの溶岩だな。

 

 確か火山活動だったか。惑星の中は温度が高い溶岩が流れていて何かのきっかけで地上に噴き出したりするらしい。

 

 そうなるとただの惑星の活動という事になる、特に問題は無さそうだ。

 

 私は上空から溶岩が噴き上がる噴火口と周囲から立ち上る蒸気を見ていた。

 

 たまには熱めの風呂にも入ろう。

 

 私は噴火口の底に向かって降りて行く。

 

 途中で幾度も噴きあがる溶岩が私に降りかかる。

 

 昔は溶岩の風呂も入っていたな。

 

 私はワンピースを解き裸になる。そして火口の溶岩にそっと足から入って行く。

 

 軽く音がして私の全身が溶岩に沈む。

 

 上を見るとここが火口の底である事が良く分かる。周囲は溶岩で明るく照らされ、何かが噴出するような音や湧き出す音が絶え間なく聞こえて来る。

 

 改めて入ると溶岩風呂も悪くない。噴き上がる溶岩が降りかかるが特に気にならない。

 

 うろ覚えではあるが、昔入っていたのは火口ではなくただの溶岩だまりだったと思う。

 

 火口の底で溶岩に浸かる。この風呂は誰かと一緒に入るのは無理かも知れないな。

 

 カミラやクログウェルなら平気だろうか?今度聞いてみよう。

 

 この場所は私の溶岩浴場にしておこう。

 

 私は溶岩から出て服を纏い、適当な場所に金属製の柱を立てると「アーティア帝国溶岩浴場」と彫り込んだ。

 

 

 

 

 

 

 「ただいま」

 

 「お帰りなさいお母様」

 

 首都リリティアに帰った私はカミラの執務室にやって来た。

 

 「どうだった?」

 

 カミラは執務を中断して私に尋ねる。

 

 「ただの火山活動だと思う、噴火して溶岩が噴き出しているだけだ」

 

 「どういう事?」

 

 私はカミラに私が分かる範囲で説明した、彼女は納得したのか感心したように言う。

 

 「なるほどね……地下がそんな風になっているなんて……これはお母様の中にある知識よね?」

 

 「そうだ、今説明した程度しか分からないが最初からあった知識だ」

 

 「お母様や私の事も長い時間を生きれば分かる時が来るのかしらね?」

 

 「分から無い。私は今、こうして誰かとただ過ごしているだけでも満足している。いつかは知りたいとは思うが、急がなくてもいいと思っている」

 

 「私は自分の事は分からなくてもいいかな……分かるならそれに越した事は無いけれど、私はお母様と一緒にいる今が大事だわ」

 

 「カミラのしたいようにしたらいい」

 

 カミラはどちらかと言えば私に近いはず。

 

 もしかすると私と同じ位の寿命があるかもしれないな、私は最近自分が不老不死なのでは無いかと思い始めているが。

 

 

 

 

 

 

 ラフィーとシシーの二人に頼まれて訓練をしている時、ふと翻訳魔法を使ったままだという事を思い出した。

 

 訓練が終わったら一度解除してみよう、どれだけそのままにしていたかあまり覚えていないな。

 

 そう考えていると空中で模擬戦をしていた二人が私の元にやって来る。

 

 「帝母様、訓練を見ていただいてありがとうございます」

 

 ラフィーはそう言って頭を下げた。

 

 「クレリア様、何か悩みでも?」

 

 考え込んでいた事に気が付いたシシーが聞いてくる。

 

 彼女は私を様を付けて呼ぶ、呼び捨てでも構わないと言ったのだが、流石に無理だと断られた上にラフィーにもやんわりと叱られた。

 

 「訓練には全く関係ない事だ、気にするな」

 

 「そうですか、気になりますがクレリア様がそうおっしゃるなら聞きません」

 

 残念そうなシシーを見て、隠す事でもないので話す事にする。

 

 「そんな顔をするな。隠す事でも無いから教えるが、翻訳魔法を使ったままだという事を思い出しただけだ」

 

 「翻訳魔法ですか……?」

 

 不思議そうなシシー、隣で聞いているラフィーも気になっている様子だ。

 

 「言語の異なる者と会話するための魔法だ。相手の言葉を聞き取る事や、言葉を伝える事が出来る様になる。クログウェルが私達と会話出来るのも私が彼女に翻訳魔法を教えて使っているからだな」

 

 「……それならそのままでいいですよね?」

 

 シシーがもっともな意見を言うが、自力で言語を習得する事が出来るかも試してみたい。

 

 「急に思い出しただけだ。深い意味は無いし訓練中に考える事では無かった、悪かったな」

 

 そう言って話を打ち切る。そこで模擬戦は終了になったが、気になった私はその後に翻訳魔法を切って会話出来るか試してみた。

 

 その結果カミラとは普通に会話可能だった。

 

 魔人とは不明な言葉があったがそれなりに会話が可能で、ウルグラーデにも行き試した所普通に会話可能だった。

 

 いつの間にか会話可能になっていて驚いたが、クログウェルは駄目だった。

 

 翻訳魔法を切って話してみたが、お互いに何を言っているか全く分からなくなった。

 

 私はクログウェルに頼み、言語の習得が出来るか手伝って貰う事にした。

 

 その代わり手伝って貰っている間は私がクログウェルに食事を作ると約束した。

 

 それから結果だけを言えば、私は言葉を聞いているだけで自然と言葉が分かるようになり、それと同時に話す事も出来るようになっていた。

 

 最初は駄目で元々と思い、分からないままに会話を交わしていた。

 

 だが、すぐに部分的に分かるようになり、僅かな時間で問題無く会話出来るようになったのだ。

 

 私はこの程度で習得出来るのなら今後は翻訳魔法は必要な時だけにしてしっかりと習得しておこうと考え直した。

 

 

 




 カミラに翻訳無しで言葉が通じたのは、カミラは生まれた時話す言語が決まっていなかったため翻訳魔法が発動せず、主人公と話している間に自然と主人公と同じに言語になっていたから。

 カミラは魔人の国に来た当初は翻訳魔法を使っていたが今は言語を習得しているため現在では必要な時以外は使っていない、必要な例としてはクログウェルとの会話の時など。

 主人公が魔族とそれなりに言葉が通じるのはカミラが伝えた技術の使用言語が主人公の言語であったため、ほとんどの者が技術を使う為に覚えた。

 人間と亜人たちも同様、魔法、鍛冶、錬金、魔道具の使用言語が主人公の物なので言語を理解していなければ習得は難しく、殆どが話せるようになっている。

 ティリア魔法技術学校でも主人公の言語が使われているため長い時間の中で主人公の使っていた言語は普及している。

 クログウェルだけがそういった物に触れておらず竜である事もあって魔法無しでは全く会話出来ない。

 穴があると思いますがこの様な感じにしました。


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