少女(仮)の生活   作:YUKIもと

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 この作品の注意事項

・作者の自己満足

・素人の作品

・主人公最強

・ご都合主義

・辻褄が合わないかもしれない設定

・注意事項が増える可能性

 等が含まれます。

 以上をご理解したうえでお読みください。

 読者の皆さんの暇潰しの一助になれば幸いです。





042-03

 

 カミラの成長を身をもって確認した日から時が経ったある日の夜、ルーテシアの寝ているベッドから抜け出した私は自宅から少し離れた地下にある研究室に向かった。

 

 やはり世界の情報を全く知らないのは問題だろう。

 

 私はこれから情報を得るための何かを作ろうと考えている。町に出回っている情報だけではあまり役に立ちそうも無いからな。

 

 様々な所から情報を集めてくれる何かを作りたい。

 

 情報を出来るだけ見つかる事無く集められる、そしてもし見つかったとしても破壊されたり捕らえられる事無く逃走出来る。

 

 ゴレムのような。いや、私の命令を理解し、自分で判断する事が可能で、更に会話も出来るようにしたいな。

 

 出来れば集中して作りたい、一か月程こもらせて貰おうか。

 

 朝を待ち、私はカミラとルーテシアに話をした。

 

 情報のためだと説明し、納得して貰う事が出来た。

 

 

 

 

 

 

 それから約一か月後。私の研究室には私の手に収まるほどの黒い球体がある。

 

 完成したな、早速起動実験を始めよう。

 

 起動の為の魔力を少しだけ送り込む、すると球体は表面にうっすらと魔道回路を輝かせながら浮かび上がる。

 

 『起動を開始』

 

 念話で声が聞こえてくる。必要な情報はすでに書き込んだ状態なので放っておけば完了するだろう。

 

 『絶対者を設定……クレリア・アーティア様を登録しました』

 

 『魔力パターン登録……終了、設定中……終了』

 

 『本体の名称を決定してください主様……「ヒトハ」設定完了』

 

 次々と自動で設定が決まっていく。

 

 これが終わったらカミラとルーテシアも登録しないとな。

 

 『起動設定を終了します』

 

 そう言うとヒトハは再び表面を僅かに輝かせながら話しかけてくる。

 

 『主様、ご命令を』

 

 「ついてこい、お前の上位者を登録する」

 

 『かしこまりました』

 

 浮いたままついて来るヒトハ。設定では彼女は女性だ、声も女性的にしてある。

 

 登録者の種類は三種類。絶対者と上位者、そして下位者だ。

 

 絶対者とは文字通りヒトハに対して絶対的な権限を持つ者の事だ、彼女は絶対者の命に反する事が出来ない。

 

 上位者とはヒトハに対して絶対者の命に反しない限り命令出来る者の事。

 

 下位者はヒトハが指示を出し使う者達の事だ。

 

 絶対者は私、そしてこれから上位者としてカミラとルーテシアを登録する。

 

 

 

 

 

 

 「お姉様?終わったのですか?……それは何です?」

 

 外は夕方だった。研究室を出て家に行くと、庭にいたルーテシアが声をかけて来た。

 

 「説明するからカミラを呼んで来てくれ、リビングで待っている」

 

 「はい、わかりました」

 

 私がソファに座ると私の顔の横辺りにヒトハが滞空する。

 

 しばらくするとルーテシアがカミラを連れてやって来た。

 

 「お母様、完成したの?」

 

 カミラは私の隣に浮かぶ球体を見ながら言う。

 

 「ああ、取り敢えず座ってくれ」

 

 二人が正面に座った所で話を始める。

 

 「こいつが私が作った情報収集用ゴレムで、ヒトハと言う」

 

 『主様の配下のヒトハと申します』

 

 「きゃっ!?……喋った?」

 

 ルーテシアが驚き声を上げた。

 

 「凄いわね……念話だけれど……普通の女性みたいだわ」

 

 カミラも驚いたように言う。

 

 「頑張った」

 

 「凄いです……作られた人格とは思えませんね」

 

 私がそう言うとルーテシアはヒトハを見ながら呟やいた。

 

 「これからお前達二人をヒトハの上位者として登録する」

 

 「上位者?」

 

 カミラの疑問に私は絶対者と上位者の説明をする。

 

 「つまり登録しないと基本的には言う事を聞いてくれないのね?」

 

 「自分で判断して聞いてくれるかもしれないが、しておいた方が確実だ」

 

 カミラの疑問に答えると今度はルーテシアが話しかけてくる。

 

 「良いのですか?私達を登録してしまって」

 

 「構わない、ルーテシアも何か知りたければヒトハに頼め」 

 

 「じゃあ登録しましょうか、ルーテシアもね」 

 

 「分かりました、お願いします」

 

 「決まりだな。カミラから順にヒトハの言うとおりに登録しろ……ヒトハ、上位者登録開始」

 

 『了解しました。上位者登録開始……登録者本人が名前を登録してください』

 

 「カミラ・アーティア」

 

 『登録開始……上位者カミラ・アーティア様を登録……魔力を提供してください』

 

 カミラはヒトハに魔力を送る。

 

 『魔力パターン登録……終了、設定中……終了』

 

 『上位者カミラ・アーティア様の登録を完了しました』

 

 『上位者登録を継続……登録者本人が名前を登録してください』

 

 やり方を見ていたルーテシアが言う。

 

 「ルーテシア・イヌス・トリアム」

 

 『登録開始……上位者ルーテシア・イヌス・トリアム様を登録……魔力を提供してください』

 

 ルーテシアがカミラと同じように魔力を送る。

 

 『魔力パターン登録……終了、設定中……終了』

 

 『上位者ルーテシア・イヌス・トリアム様の登録を完了しました』

 

 「上位者登録終了」

 

 私はそう言って登録を終了する。

 

 『上位者登録を終了します』

 

 「よし、これで取り敢えず必要な事は終わった」

 

 「ヒトハ、事前に入れておいた情報は理解しているか?」

 

 『はい、理解しています』

 

 「では各国を回り情報を集めろ。乗り物や兵器、武器の情報と、どの程度世界に人が広がっているかの情報は優先しろ。後は任せる、行け」

 

 『かしこまりました』

 

 そう言うとヒトハは姿を消した。私の情報を元に転移したな、今はアーティア帝国領にいる様だ。

 

 「私達にも声は普通に届くのね」

 

 「誰に言葉を届けるかは選べる。ヒトハが内容に問題が無いと判断している事と、お前達が上位者に登録されているから届けているんだと思う」

 

 カミラの言葉に私は答えた。

 

 「今ヒトハはアーティア帝国領にいる。後は彼女に任せよう、何か問題が起きたら私には分かるからな」

 

 「居場所が分かるのですか?」

 

 ルーテシアが聞いてくる。

 

 「私の一部を僅かに組み込んでいる。だから動力切れは起こらないし、どんなに離れていても居場所も状態も分かる。更に強制的に手元に戻したりこちらから向かう事も出来るぞ?」

 

 「何やってるのよお母様……私のドレスみたいな物よね?」

 

 「まあ似たような物か?」

 

 「……ん?と言う事はお姉ちゃんの事も分かっていたのですか?」

 

 ルーテシアはカミラのドレスが私の一部である事を知っているため疑問を口にする、するとカミラが勢いよく私を見る。

 

 「確かに……お母様は私の状態も知っていたの?」

 

 「似たような物だと言っただろう。ヒトハは本体に私の一部が混ざっているが、カミラは服だ」

 

 カミラは頷く。

 

 「ドレスの状態からカミラが危険な状態でない事は分かっていたが場所は探ってはいなかった。出来てしまうから私を信じて貰うしかないが、私がアーティア帝国に来たのは本当に偶然だ」

 

 「勿論私はお母様を信じるわよ……それに心配して貰えるのは嫌じゃないし……」

 

 「お姉ちゃんは可愛いですね」

 

 「ほら、夕食作るわよ」

 

 ルーテシアがそう言うとカミラは恥ずかしそうにして夕食を作りにキッチンに向かった、ルーテシアは微笑みながら後をついて行く。

 

 約一か月ぶりに三人で夕食を食べて風呂に入り、二人が寝るまで傍にいた。

 

 

 

 

 

 

 ヒトハを作り終わって私は再びいつもの生活に戻ったが、着実に情報は集まっていた。

 

 念話での報告が来る時間は余程の事が無い限りいつも深夜に行われる。

 

 これは私が寝ない事と夜間はルーテシア達が寝ている事を踏まえた上でヒトハが選んだ時間だ。

 

 そしていつもの時間ぴったりにヒトハからの報告が届く。

 

 『主様、本日のご報告を致します』

 

 『頼む』

 

 『以前報告いたしました魔道飛行船に関してご報告いたします。現在各国が開発している魔道飛行戦艦ですが、完成間近なようです。また、研究段階ですが小型の魔道戦闘艇とそれを搭載する魔道飛行母艦と言う艦の研究開発も行われています』

 

 『そうか』

 

 『更に地上の兵器も研究開発が始められているようですが、現在得られたのは魔道戦闘車と言う開発名だけでした』

 

 『十分な成果だ、よくやってくれた』

 

 『ありがたいお言葉、感謝いたします』

 

 『引き続き頼んだぞ』

 

 『お任せください』

 

 『そろそろお前の状態を確認するから近いうちに一度戻って来い』

 

 『かしこまりました』

 

 そう言うと私は念話を切る。私の方から切らないと彼女はいつまでも念話を切らないからな。

 

 色々と開発が進んでいるようだ、人が世界を広いと思わなくなるのも時間の問題かもしれない。

 

 

 

 

 

 

 世界が少しずつ、確実に変わっていく中、私達は変わらぬ生活をし続けた。

 

 訓練や研究をしたり、遊んだりして時を過ごす。

 

 クログウェルも島でののんびりとした生活に慣れて来たようで、大抵島の何処かで寝ているか私達と共に居るようになった。

 

 ヒトハは時々私の検査を受けに戻りながら、各地の情報を集め続けた。

 

 そんな中、私は個人携帯兵器と個人障壁発生装置が開発された事を報告された。

 

 「法具」と呼ばれる一メートル程度の長さの射撃武器と、障壁発生装置である「防珠」と呼ばれる腕に装着する幅の広い腕輪のような装置だ。

 

 どちらも吸魔法陣を使っている。いや、この言い方は正しくは無いか。

 

 現在魔力を使用する物で吸魔法陣を使用していない物は存在しない、それが当然でありわざわざ言う事では無くなっている。

 

 周囲の魔力を使い、多少の充填時間を要するが打ち放題な訳だ。

 

 障壁の方も魔力を吸収しながら動くので、強力な攻撃を受けなければ十分な効果がある。

 

 こうして様々な兵器などが完成し、大きな力を得た人類は新大陸の隅々まで手を伸ばし、魔物達をその力で排除しながらその殆どを手中に収めた。

 

 魔車は数を減らし、一度に大人数を運べる魔道車が開発され、各町はより簡単に行き来が出来るようになっていった。

 

 ますます数を増やした人類は残っていた森を切り開き、湖や海辺に新しく大地を作り、住む場所や食料の生産場所へと変えて行った。

 

 エルフィはこの流れをあまり快く思っていないようだが、世界の流れを彼女一人で変えられる訳も無く、諦めているようだ。

 

 種族は混じり世界に広がっていく。ハーフも増え始め、今では誰も種族を気にしなくなった。

 

 僅かな時間でここまで世界が変わるとは、やはり人類は見ていて面白い。

 

 

 

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