少女(仮)の生活   作:YUKIもと

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・作者の自己満足

・素人の作品

・主人公最強

・ご都合主義

・辻褄が合わないかもしれない設定

・注意事項が増える可能性

 等が含まれます。

 以上をご理解したうえでお読みください。

 読者の皆さんの暇潰しの一助になれば幸いです。





046-03

 

 戦闘は私達の圧勝で終り、大量の戦艦はほぼ全て消滅するか海の藻屑となった。

 

 「終わったな」

 

 「我は楽しかったぞ」

 

 「少しだけしか撤退しなかったわね」

 

 私、クログウェル、カミラの順で口を開く。

 

 現在は家の庭に集まって話し合っている所だ。

 

 「結局カミラが最初に見逃していた艦以外は逃げなかったな。私もここまで逃げずに戦うとは思っていなかった」

 

 カミラの近くにいたすぐに撤退した数隻以外、全て戦い続けて全滅した。

 

 あの状況でも逃げようとしないのなら、きっと戦いの中で死にたかったのだろう。

 

 「これで我を敵に回す事の恐ろしさがわかったであろうな」

 

 「これだけ被害を出せば……諦めるかしらね?」

 

 「何度でも、人類が諦めるまで叩き潰すぞ」

 

 「わかったわ、油断はしないようにしないといけないわね」

 

 「場所が知られているからな」

 

 「ふん、来るなら来るといい。我の力を思う存分味わわせてやる」

 

 こうして私たちはいつもの生活に戻った。

 

 クログウェルは変わらず飛んでいるが、あれ以降魔道飛行戦艦がクログウェルを見て逃げるようになったらしい。

 

 しっかりと効果が出ているのを確認して安心した。

 

 また来るかとも思っていたがこれでもう平気かもしれない。

 

 

 

 

 

 

 あの時はそう思っていたのだが。

 

 『人類はまだ討伐を諦めていないようです』

 

 その後のヒトハからの報告の第一声はこれだった。

 

 『あれだけ派手にやられてまだやる気なのか』

 

 『人類の敵に負ける訳にはいかない、との理由が大半の意見のようです』

 

 私の記憶にある三国。森林国家ユグラド、魔工国ガンドウ、獣王国カルガはそこまで戦争を好むような国では無かったはずだが。

 

 『ユグラドはどんな反応を示している?』

 

 森人はまだ私が知る頃の思想に近いはずだ、彼らはどう考えているのだろうか。

 

 『ユグラドは唯一この討伐に意欲を見せていません。ですがユグラド以外の意見が一致しており、それに異を唱える事が出来ない状況のようです。この度の私達への攻撃も、参加はしていますが力を入れておりません』

 

 自分達の国以外の意見が揃ってしまえば反対はしにくいだろう、群れを作る生物はそういった傾向が強い様だからな。

 

 私達の様に跳ね返せるだけの力があれば気にしなくてもいいが、ユグラドはそうではないだろう。

 

 他の三国から責められれば立場が危ういと考えてるのだと思う。カミラも同意していたし、それほど間違ってはいないはず。

 

 先の戦闘時に、少し被弾しただけで乗員が逃げ出していた艦があったな。

 

 あの時は特に気にしなかったが、森人が逃げていたのかも知れない。

 

 乗り気でないなら危険になった時、すぐに逃げるように言われていてもおかしくはないと思う。

 

 逃げる間もなく死んでいる者も多くいるだろうが、私達に攻撃している事は間違いないのだから諦めて貰おう。

 

 逃げる者を追わない時点で大分優しくしているしな。

 

 私がいた当時から大分時が流れているし、人類の思想が簡単に変化する事も知っている。

 

 もしかしたら森人も他種族の変わりように驚いているかも知れない。

 

 『主様?どうなさいましたか?』

 

 『少しユグラドと森人について考えていただけだ、これからも報告を頼む』

 

 『かしこまりました』

 

 ヒトハの返事を聞き、私は念話を切った。

 

 いつ人類がいつ来てもいいように障壁は維持してあるが、私としては来ても来なくてもどちらでもいい。

 

 

 

 

 

 

 結局あれから初戦を含めて合計三回戦う事になった。

 

 二回目は初戦から数年後だったと思う。

 

 数を増やし、新しい魔道兵器を搭載した魔道飛行戦艦が多く配備されていた。

 

 結果は初戦と変わらず、人類軍は再びほぼ全滅した。

 

 三回目は魔道海戦艦だったか?それが大量に海に展開し、島を取り囲んだがあまり役に立っていなかった。

 

 飛べない上に速度も遅く火力も無い。まともに攻撃を回避する事も出来ず、何より上空の魔道飛行戦艦の墜落に巻き込まれていた。

 

 カミラがあまりにも酷い状態に同情を見せる程だった、全滅はさせたが。

 

 そして三度に渡りほぼ全滅という結果を受けた人類は、これ以降手を出してくる事は無く、島の周囲にも近寄らなくなった。

 

 

 

 

 

 

 人類が私達の住む島に近寄らなくなってから私達はまた静かに日々を過ごしている。

 

 やがてヒトハから、この島が邪竜とその使徒達が住む島として語られていると知った。

 

 「邪竜とその使徒達ねぇ……」

 

 カミラが苦笑いして呟く。

 

 ヒトハを含む四人、と呼んでいいのかは分からないが、四人で家の庭の前に集まり語り合う。

 

 「我が邪竜か、中々良い呼び名だな」

 

 「私とカミラは人類の中ではお前の配下らしい」

 

 「人類共は実力を判断する事が出来んのか?……我よりも強者である二人を配下扱いとは」

 

 出会った頃はクログウェルと同程度の実力だったカミラは、現在ではクログウェルよりも上だ。

 

 以前私の障壁を一枚破った時点で既に超えていたと思う。

 

 『外見や大きさを考慮すれば納得の評価だと思います』

 

 ヒトハが意見を述べるとカミラが反応する。

 

 「人類は外見に大分判断を左右されるから」

 

 「愚かな……こ奴は見た目は人類に近い少女だが、我など比べ物にならん化け物だと言うのに」

 

 クログウェルが頭を小さく横に振る。

 

 「私やカミラが町に行くと声をかけられる事は勿論、体を触ろうとする者がいたり、誘拐しようとする者がいたり、まあ色々な者が集まってくるな」

 

 「町ごと……いや下手すれば国ごと消されるかもしれぬと言うのに、馬鹿な事をするものだ」

 

 クログウェルがしみじみと言う。

 

 「流石にそんな事はしない、私が人間に絡まれただけでそんな事をすると思うのか?」

 

 「我には分かる、必要ならばするだろう?」

 

 「必要ならな。ただ、人間相手にそこまで必要になる事などそう無いと思う」

 

 「クログウェルも狙われなくなったし、人類もこの辺りには近寄らなくなったし……。クログウェルは目立つからいつまでも認識されるでしょうけど私とお母様はその内忘れられるかも知れないわね」

 

 「今回の事で私達の姿が人類側に見られているだろうが、しばらく町に行かなければ問題無いだろう」

 

 「そうね」

 

 私達は雑談しながら一日を過ごした。

 

 

 

 

 

 

 広い空間に各国の主要な人物が集まっていた。

 

 僕は報告をする事になってしまったために待機している。

 

 「大きな被害を受ける事になった今回の討伐戦だが……」

 

 今は邪竜とその使徒達に対する対応をどうするかを話しあっている。

 

 「……と言う事です、そして今回使徒達と思われる写影が発見されました」

 

 会議が進み、僕の出番がやって来た……僕は落ち着いてゆっくりと立ち上がる。

 

 「皆さんお手元の白い封筒に入った写影をご覧ください」

 

 全員が封筒から複数の写影を取り出す。

 

 「まずは一番の写影をご覧ください。これはある町の写影店に残っていたものです。撮影時期は恐らく三十から四十年ほど前になります」

 

 僕の手元には長い黒髪をした黒い瞳のワンピース姿の少女と長い金髪でオレンジ色の瞳をしたドレス姿の成人女性、そして長い薄緑の髪をした赤茶色の瞳の長袖のセーターとロングスカート姿の女性の三人が並び、微笑みを浮かべて写っている写影がある。

 

 「撮影当時の店主はすでに亡くなっていますが、後を継いだ息子が聞いていた話では、あまりにも美しかったので無断で自分用に複製し飾っていたようです」

 

「確かにとてつもなく美しいな……」

 

 各国の方々は口々に呟くと写影をじっくりと見ている。

 

 「当時の写影具はしばらく動かずに待機している必要があり、その一枚のみで彼女達は帰ってしまったようですが、それから程なくして一瞬で撮影出来る写影具が開発されました」

 

 僕は次の写影を手に取る。

 

 「では二番と三番の写影をご覧ください、こちらが先の戦闘中に遠視付きの写影具で撮影された黒髪の少女と金髪の女性です」

 

 その写影に写っていたのはどう見ても最初の写影に写っていた内の二人にしか見えない。

 

 全員が写影を見比べてざわついているが、僕は最後の説明に入る。

 

 「最後に黒い封筒に入った写影をご覧ください。多くの写影がありますが、これは町中で一般人が撮影した写影です。撮影時期はバラバラですが……見ていただいた通り、使徒達は非常に優れた容姿をしております、町中でその姿を目撃した多くの者が撮影していたのです」

 

 沢山の写影、そのどの写影にも変わらぬ二人の姿が映っている。

 

 「これは……」

 

 誰かが呟き他の方々もざわつき始めた。

 

 「ずっと昔から使徒達は人に紛れてやって来ていたという事です、町の出入りを厳しく監視した方が良いでしょう」

 

 自分で言って意味の無い事だと思ってしまう。

 

 使徒の写影を見て、似ている写影があると上司に言ってしまったのが不味かった。

 

 他にもないか探すように命じられ、少し探しただけで沢山見つかった。

 

 探せばもっとあるだろうなぁ……でもそれが分かったからと言って何になるのだろう。

 

 あれだけの力があるなら下手に探し出せばどうなるか分かるはずなのに。

 

 ……写影には普通に食事をして買い物をしている美しい使徒達の姿があった、その姿からは敵対する意思など微塵も感じない。

 

 もし彼女達が人類の敵だったなら、わざわざ人を装い、お金を払って買い物を楽しむだろうか?

 

 でも、僕はその考えを言えない。

 

 言えるわけがない……僕は彼女達に心の中で謝りながら話を続けた。

 

 

 

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