少女(仮)の生活   作:YUKIもと

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 この作品の注意事項

・作者の自己満足

・素人の作品

・主人公最強

・ご都合主義

・辻褄が合わないかもしれない設定

・注意事項が増える可能性

 等が含まれます。

 以上をご理解したうえでお読みください。

 読者の皆さんの暇潰しの一助になれば幸いです。





049-02

 

 食糧庫を作った後、カミラに自分のマジックボックスの中に食料をある程度入れておく事と、食材は出来るだけ食糧庫から使うようにする事を伝えておいた。

 

 それから家から食糧庫に通路をつなげた、これでわざわざ外に出る必要も無い。

 

 その後はカミラと二人で放送を見ている、最初は一つしかなかった放送はあっという間に数を増やしていた。

 

 呼び名も最初は魔放送と呼んでいたが、やがて「魔」も省略され、私達の間では放送と言われるようになった。

 

 色々な放送を見る事が出来るようになったが、今はその中の情報放送を見ている。

 

 表の情報はこれを見るだけである程度は知る事が出来るようになった。

 

 裏の情報は今もヒトハ頼りだが、最近は人類が情報の漏洩防止に力を入れているようで、ヒトハでも自由に情報を手に入れる事が難しくなって来ている。

 

 元々姿を消して入り込み情報を得ていたのだが、部屋に入るために魔道具の鍵が必要であったり、情報が魔道具に入っていて取り出すのに決まった手順が必要であったりと複雑になっているらしい。

 

 私はそういった物を解析する機能を付けようか考えている所だ。

 

 『主様、精密検査をお願いします』

 

 丁度いい、検査を終えたら改良しよう。

 

 「この場でやってしまおう、ソファに降りて魔法などは使うなよ」

 

 『かしこまりました』

 

 そして私はヒトハの精密検査を始めた。以前から異常があった事など無いが、私の構成物で出来たコーティングをしてからは検査の必要は無いかも知れないと思い始めている。

 

 「問題無いな。このまま新しい機能を付けようか」

 

 私がそう言ってもすぐに返事がない。

 

 「どうしたヒトハ?」

 

 『主様、ご無礼を承知で申し上げます……本当に異常は無かったのでしょうか?』

 

 「どういう事だ?お前自身が何かおかしいと感じる事が起きているのか?」

 

 私が見落としたのだろうか?もう一度調べよう。

 

 そう思っているとヒトハが言う。

 

 『私は主様の道具です、命を受け行動する事が存在する理由のはずなのですが……』

 

 私は彼女の言葉を黙って聞く事にした。

 

 『しかし……近頃理解出来ない異常が起きるのを感じるのです』

 

 彼女はそう言って黙ってしまった。

 

 「どんな異常か説明できるか?」

 

 『申し訳ありません……言語にする事が不可能です』

 

 ヒトハが成長しているのかも知れない。ただ私の言う事だけをして来た彼女だが、好き嫌いの感情が生まれ始めている可能性があるな。

 

 こうして改めて目の前にすると子供の成長に近い気がする。

 

 「ヒトハ、それは異常ではない。私がお前に望んでいた事だ」

 

 『主様が私に……?』

 

 「そうだ、今は理解出来ない異常に感じるだろう。だがその異常を消そうとしなくていい。いつかきっとお前の中ではっきりと分かる形になるだろう」

 

 『……かしこまりました……』

 

 私はその後ヒトハに解析機能を付けた、これからの彼女の成長が楽しみだ。

 

 

 

 

 

 

 ヒトハが成長の兆しを見せてから数日後、私はヒトハを呼び出していた。

 

 『ただいま参りました、主様』

 

 「すぐに呼び戻してしまってすまないな」

 

 『主様の命ならば何も問題ありません』

 

 今日、私はふとヒトハをコーティングしている私の構成物にも魔力と魔素の発生機能を付けた方が良いのではないかと思いついた。

 

 今までヒトハは本体に僅かに混ざった構成物から魔力や魔素を得ていたが、量が増えればヒトハの魔法攻撃の威力と障壁の強度を上げても問題なくなる。

 

 「……という訳で強化するつもりだが、問題無いか?」

 

 『はい、問題ありません』

 

 ヒトハに説明した後に了承を得て、強化を始める。

 

 『主様、ご相談があるのですが』

 

 「どうした?お前には世話になっているからな、大抵の事は聞くぞ?」

 

 出来るだけの事はしてやろうと思う、彼女はそれだけの働きをしてくれている。

 

 『私は手が欲しいのです』

 

 「手か。構わないが、理由を聞いても良いか?」

 

 ヒトハが言うには情報を得るために人の手で複雑な操作をする魔動機がある事、大きな魔力や魔法を感知する物があり、魔法だけでは問題がある事が増えているようだ。

 

 「なるほどな、よく言ってくれた。早速用意しよう」

 

 ヒトハには暫く待っていて貰い、手を作り始めた。

 

 

 

 

 

 

 ヒトハの意思で動く腕と手を完成させた私は早速ヒトハに取り付けた。

 

 『素晴らしいです、これで人類の道具を使いやすくなります』

 

 外見は丸い球から細い棒が伸びて手が付いた状態だ、手はヒトハが設定上女性なので女性らしい形にした。

 

 腕の分だけ移動に制限がかかってしまうが、その辺りは問題があったら変更しよう。

 

 「使ってみて何か問題があればすぐに言ってくれ」

 

 『はい、ありがとうございます……主様』

 

 

 

 

 

 

 「お母様、何か……ヒトハ?」

 

 カミラにも見せようと部屋にいたカミラを呼び出した。

 

 「手が無いと人類の道具を操作しにくいと言うので取り付けた」

 

 「そう言う理由なら確かに手はあった方が良いと思うけど……今のヒトハに腕と手を付けたらこうなるわよね……」

 

 「手を浮かせる事も考えたが、魔力や魔法に反応する防犯設備もあるようだからな」

 

 手と腕を動かして確認しているヒトハを見ながらカミラと語り合う。

 

 「いっそ私達みたいな体を作ってあげたら?」

 

 「それは彼女が自分の望みを言えるようになってからだな」

 

 「どうして?」

 

 カミラが私の方を見て言う。

 

 「外見は選ばせてやりたいだろう?」

 

 「なるほど、彼女の意見を聞くためなのね」 

 

 「後から意見を聞いて変えても良いが、最初から姿が決まっているとそれに慣れてしまって変える気にならないかもしれない」

 

 そう話しながら少し自分の事を思い浮かべた、私の今の姿に慣れて姿を変えたりする事が無くなっている。

 

 「いつになるかは分からないけれど体を作るのは決定してるのね?」

 

 「彼女が望めばな」

 

 「楽しみね、お料理教えようかしら」

 

 『主様、私は情報収集へと行ってまいります』

 

 「頼む」

 

 微笑むカミラと話しているうちにヒトハは練習を終え、情報収集へ戻って行った。

 

 「腕と手の数を増やせば効率が上がるな」

 

 「変な癖がついて体を持った時にヒトハが困っても知らないわよ?」

 

 私の言葉にカミラが苦笑いした。

 

 

 


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