そして、「ゴースト」~「デビルマン」の世界観の根幹に抵触する設定でもあります。
シーグヴァイラを蝕んでいた負念。
それを除去するために、俺の身体に負念を移し替えたのだが
その負念の量があまりにも多く、自壊しかねないために
俺は負念放出を兼ねたスパーリングを提案。
その相手として、サイラオーグさんが名乗り出た形となり
今こうして、スパーリング用ステージで俺達は戦っていた――
SOLID-GUN LEGION!!
「悪いけれど、最初から飛ばす! ガン・レギオン!!」
「ならばこちらも相応の力を見せよう! 来い、レグルス!!」
サイラオーグさんの前でガン・レギオンを使うのは初めてだが
手札の出し惜しみとか言っていられない。そもそもこれを使うのが目的だし。
こうやって負念を放出しなければ、俺の方がもたない。
本番でも無いんだからアキシオン・バスターとまでは言わないし
「
そう考えれば、今それらの条件を満たして都合がいいのはガン・レギオンだ。
対するサイラオーグさんは手にした斧の一振りでガン・レギオンを撃墜していく。
大振りではあるが、その一撃でガン・レギオンを薙ぎ払えるその火力は、半端じゃない。
いくらガン・レギオンが防御には優れない構造だからって。
……ところで。俺の前で下手に武器なんぞ出したらコピーされそうなものなのに。
アーマードライダーみたくコピープロテクトがかけられているのか、コピーできる兆候がない。
気になったので、ガン・レギオンを補充しながら
COMMON-LIBRARY!!
――レグルス。いや、「
所有者を失った後も単独稼働を続けていたところをサイラオーグ・バアルの手により
それ故、サイラオーグの力を最大限に発揮することが出来
また彼自身もサイラオーグの手によって、その力を最大限に発揮することが出来る。
……よく読めなかったが、付喪神的な何かか?
いや、悪魔の駒は神性を持つものには適用されないから付喪神じゃない……
となると
もし、そうだとすると…………
「スパーリング中に考え事とは感心しないぞ!」
「そいつは失敬、ちょっと気になることがあって……ね!」
SOLID-REMOTE GUN!!
ガン・レギオンと触手砲の両面攻めである。あんな得物を持ち出されたんじゃ接近戦は分が悪い。
アウトレンジからの十字砲火。必勝の戦術だが、こんな素人でも思いつくようなものが
サイラオーグさんに通じるかと言うと、そうでもないだろう。
そもそも、ガン・レギオンは迎撃されている。
掻い潜った何機かは攻撃に成功しているが、豆鉄砲程度の攻撃しかしてない。
「ぬうっ……!?」
(…………?)
だが、気になることがあった。
触手砲の砲撃は悪魔特効だからそれはいい。
しかしガン・レギオンの攻撃も、その威力に関しては一発一発は言っちゃなんだが
豆鉄砲と言うべき火力なのに、何故だかわからないが
サイラオーグさんに対しては有効打になっている。
これもちょっとよくわからん。調べてみるか。
COMMON-SCANNING!!
――サイラオーグ・バアルは魔力を持たない代わりに
その生命エネルギーを「闘気」として武器に変えている。
闘気を纏ったその一撃は、生半可な悪魔の魔力を優に超える一撃となり
その身を護るヴェールとなる。
溢れる生命力を源とする闘気を使っているが故に
死せる魂から生まれた負念に対しては、負念が生命力を蝕む関係上
その力がうまく働かないのである。
……これ。アキシオン・バスターって切り札が特効になっちゃう奴か。今使う気は無いけど。
思わぬところで攻略法が手に入ってしまったが、それは向こうも同じだろう。
ましてこっちは手札を明かされたら生身の人間なんだ。
いくらマグネタイトで補強してる……マグネタイト?
はて、マグネタイトも確かさっき言ってた闘気とあまり変わらないような?
『気づいたか、セージ。奴は知らず知らずのうちに自分のマグネタイトを闘気――
それも光力に近いスタイルに変えている。
だから、お前の負念を用いた攻撃がやけに通りがいいんだ。
だが解せねえな。堕天使ならともかく、悪魔が光力使うなんざ……デーモンでもいねえぜ』
そう考えると、やはりサイラオーグさんは色々と異質が過ぎる。
アモンも前代未聞と言った旨の事を零している。
……だが、光力を使い、悪魔の駒を使ったとは言え自力で神器をも操る悪魔……
それって、本当に悪魔なのか……?
ふと気になったので、俺は次の手を打つことに……
する前に、サイラオーグさんの方が仕掛けるのが早かった。
「そちらから仕掛けてこないなら、こっちから踏み込むまでだ!」
「くっ……!」
SOLID-LIGHT SPEAR!!
物凄い勢いで戦斧を担いで踏み込んでくるサイラオーグさん。
ディフェンダーで防ぐよりは、思い切ってカウンターを決めた方がいいと思い
光の槍を現出させ、守りが疎かになったサイラオーグさんに突き立てようとする。
オーバーキルになるのは、承知の上でだ。
その一撃は、確かにサイラオーグさんを捉えたのだが……
「――取った!」
「ぬうっ……だがまだだ!!」
なんと、サイラオーグさんは光の槍の直撃を受けながらも
怯むことなく俺の頭上に戦斧を振り下ろしてきたのだ。
こっちの読みが、甘かったか――!!
――だが、戦斧が俺の頭をかち割ろうとした瞬間。
ガン・レギオンの生き残りがサイラオーグさんを取り囲む。
互いに、頭を獲れる位置になったのだ。威力では獅子王の戦斧のほうが上だろうが
瞬発力ではガン・レギオンの方が上だ。互いに狙いは寸分違わないとなると、これは……
「……自律兵器か。いつの間にそんなものを?」
「あれからいろいろありまして」
サイラオーグさんが構えを解くと、俺もガン・レギオンを消失させる。
一度ガン・レギオンに封入した負念は、戦いと言う行為を経てある程度は浄化される。
少なくとも、解放しても差し障り無い程度には。闘争と言う形で、昇華させるのだ。
シャドウのは……かなり悪辣なやり方だから、多分……違うだろうが。
……それよりも。
「すみません、スパーリングって事を忘れて、かなり本気で仕掛けてました」
「おいおい、あれで全てではないだろう。
それを言ったら、こっちはレグルスまで持ち出しているんだ。
それにもかかわらずお前の全てを出し切れなかったという点では
俺もまだまだ鍛え方が足りんという事か」
やはり。俺が見たアインストとの戦いの時にも使っていなかった気がする獅子王の戦斧。
ただの神器なら、祐斗やアーシアさんの時みたくコピーできるはず、なんだが……
その出自を鑑みるに、コピーできないのもさもありなん。
それに、こっちの手札はその気になれば無限大だ。そう簡単に全部出させてたまりますか。
「スパーリングで手札全部出すバカはいませんよ。まだ本番が控えてるんですから。
そんな対策されてまともに戦えるほど、地力に自身は無いので」
「その底の知れなさがお前の恐ろしいところだ。
だが、俺も負けんぞ。俺も、レグルスも、眷属達もこの程度では無いという事を教えてやろう」
……底の知れなさは、あんたも相当なもんだと思うぞ。なにせ…………
…………なんで、悪魔なのに光の槍でぶち抜かれて涼しい顔してられるんだよ。
――――
俺達のスパーリングは、どうやら観客がいたらしく。
下手な試合よりも観客が集まって大変だったとサイラオーグさんの眷属や
取材にかこつけて見物に来ていたバオクゥが零していた……バオクゥ?
俺はバオクゥを控室に呼び出し、記録していた動画をチェックすることにした。
俺の推測の事を考えて、ビナー・レスザンやユーグリット・ルキフグスには席を外してもらう。
もし、俺の推測通りだったとしたらこの二人に知られるととんでもないことになる。
……そんな気がしたのだ。
「セージさんの戦い方って、飛び道具系ですよね。
サイラオーグさんみたいなタイプとは、ハマれば強いですけど懐に潜られたら……」
それ兵藤の奴と戦う時もおんなじだと思うからその辺はわかってる。
俺がチェックしたいのはそう言う事じゃない。
「俺は光力を用いた攻撃を普通に繰り出していたんだ。そうしないとヤバいと思ってな。
いや、ガン・レギオンを出して負念を解放するのが目的だったんだが
そこから先も、棒立ちじゃやられちまうからな」
「光力……光力ですか!?」
バオクゥが驚くのも無理はない。普通の悪魔に光力での攻撃をすればただじゃ済まない。
それこそ、この先の試合参加が危ぶまれるレベルだ。
それも、一際強い光の槍が急所を外したとはいえサイラオーグさんをぶち抜いている。
ただじゃ済まない、はずなんだが……
「……一応聞く。このサイラオーグ・バアルと言う悪魔、今は無事なんだな?」
「ああ、フェニックスの涙で元通りだとさ」
「…………あり得ない! セージ、この時に使ったのは堕天使の光の槍なんだよな?」
ゼノヴィアさんの問いに首肯する。その反応に、当然だがゼノヴィアさんは目を丸くする。
そりゃそうだ。俺だっていまだに信じられていない。
「転生悪魔でもその性質は知っての通り悪魔に準ずる。
まして、バアルの悪魔となれば純血の悪魔。
そんじょそこらの転生悪魔でなければ、純血に悪魔の駒を使ったケースでもないんだろう?
それならば……」
『一応言っておくが、神器自体はちゃんと稼働していたぞ。
負念もガン・レギオンに全部流れているからそっち方面の異常も無い』
フリッケンの補足に、ゼノヴィアさんは確信めいたといった感じで反応を示す。
そして語られた言葉は、俄かには信じられないものだった。
「私達の地元では、チェンジリングって話があってな。
妖精……まあ、広義では悪魔か。それらが、人間の子供を自分達の子供と取り換えてしまう
ちょっとした説話なんだが……」
「それが今回の件とどう関係するんだよ」
「ああ。そうした子供は当然人間の子供じゃない。悪魔の子と言われているのは
元を辿ればそうした出自の子供も少なくなかった……らしい。
ただ、調べが進んで行くと実際に悪魔が取り替えたケースの他にも……」
「……突然変異、ですか」
突然欧州の説話を語られたことを訝しむ
対照的に合点が行ったように、
その相槌にゼノヴィアさんが頷くと、今度は光実が交代で話し始めた。
「読めました。人間に突然変異で悪魔の子が産まれるように、悪魔にも突然変異が起こる……
そう言う事ですね」
『確かに、サーゼクス・グレモリーはそんなような出自だったな』
「そ、それじゃあサイラオーグ・バアルは……!!」
俺達の懸念、それは。
――サイラオーグ・バアルは悪魔ではない、という事だ。
しかしそれは、状況証拠とは言え色々と合点が行ってしまうのも事実だ。
何せ神器たる獅子王の戦斧を何食わぬ顔で振り回せているのもそうだし
そもそも非生物たる神器に悪魔の駒が作用するとは思えない。これもバグの一環かもしれんが。
もし非生物たる神器に悪魔の駒が作用するのなら、
アレこそ意志を持った神器に他ならないじゃないか。
確かアレのせいで兵藤の駒は8個も使う羽目になったのだが
それは考え方を変えれば「赤龍帝の籠手が本体で、兵藤はおまけ」となる。
獅子王の戦斧のケースが罷り通るなら、兵藤は「いてもいなくても変わらない寧ろ邪魔」。
そうなりかねない。
それこそ、兵藤の蘇生じゃなくドライグが復活する、という事態に。
そこは、グレモリー先輩の能力不足でドライグじゃなく兵藤が復活した。
そう見做すこともできるだろうが。
だから、記録再生大図鑑はああ述べたが、俺は……
――獅子王の戦斧は、サイラオーグ・バアル自身の神器で
レグルスとは獅子王の戦斧の仮初の肉体である。
という仮説を打ち立てたのだ。
仮初の肉体を用意するという事自体は、過去に事例がある。
さっきアモンが言った、サーゼクスの時だ。
あれも滅びの力の安定化のためにわざわざ仮初の肉体を用意したらしい。
そして、バアルとは今の悪魔政府にとって重要な家である、らしい。
そこから突然変異で悪魔ではない子供が生まれてしまったとしたら……
「……セージさん。ここに私やアモン以外の悪魔がいなくて正解だと思いますよ。
もし、この仮説が正しい、もしくはでっち上げられでもしたら
それこそ今の政府が大混乱しかねません。
何せ今の政治を牛耳ってるのは、実質バアルですから。
他の皆さんも、この事はくれぐれも……」
「緘口令は警察の十八番だ。
俺達は悪魔じゃないが、情報の開示で混乱することがわかっているような情報を
態々開示したりしねえよ」
サイラオーグさんの秘密。これは俺達だけに留めておこうと全員合意する。
特に悪魔の情勢には疎いはずの警察二人の同意を得られたのは大きかった。
興味本位で情報をばら撒く奴は、この場にはいなかった。
基本的に悪魔を駆逐する側であるはずのゼノヴィアさんも、不要な混乱は是としていないようだ。
『魔力が無いその理由が、まさか「悪魔ですらない」ってのは驚きの理由だがな。
そういやセージ。奴の母親に関しては調べたか?』
(まだだ。だが、この分だとヴェネラナ・グレモリーの時に近いケースも考えうるな。
悪魔とて生物の端くれであるとするならば、出生に際し母体の影響を全く受けない……
そんなことは、あり得ないだろうから)
不意にアモンから問いかけられる。確かに出生に関してはサイラオーグさんを調べれば早い。
そう言えば、まだしっかりと検索はかけてなかった気がする。
必要も無かったのでしてないだけで。
……いずれにせよ、この件で検索をかけることは今は無いだろう。
ただの好奇心のために、他人の家庭の事情に踏み込むのはもしかしなくともマスゴミの所業だ。
――宮本成二様。間もなく試合のお時間です。ステージにお上がりください。
「おっと、じゃあ私はこの辺で。また観客席から応援……
……おや? はい、どうもバオクゥです…………」
そして、俺達は次の試合に臨むこととなった。
相手はレイヴェル・フェニックスのチーム。こっちはスパーリングも終えてコンディションは万全。
相手とは以前うっかりフェニックス領に迷い込んだときに戦闘状態になった。
その時の事を考えても、油断はならない。その際に得た戦闘データだって古いものだし
まだ選手表に記載されている程度の情報しか更新していない。
いくら悪魔に研鑽で強くなるという習慣が無いとは言っても
隠し玉の一つや二つ出てこないとは言い切れないのだ。
一同気合を入れ直し、別室で待機してもらっているビナー・レスザンを呼び戻し
いざ試合場へ、と言う矢先にとんでもない報告が入って来た。
「な、なんですって!? 確か……みたいですね。わかりました、情報ありがとうございます。
セージさん、セージさん! 大変なことが起きちゃいました!」
――シーグヴァイラ・アガレスが以後の試合を全て棄権する、としたのだ。
以前、サーゼクスの設定変更の際にバアルにもとんでもない設定変更に関して関連付けたと言いましたが
ちょっと、その当時とは改変加えましたがこうして公開させていただきました。
そろそろ世界観に絡む設定開示して畳む準備もしたいところですしね。
悪魔の定義が既に原作から乖離してますが、私なりに違和感なく考えたらこうなっただけの話です。
ダブルオーガンダムとウイングゼロが兄弟機以上に無理のある改変かもしれませんけど。
>チェンジリングと突然変異
入れ替え子=悪魔の子
即ち、先天性の障碍なりなんなり持って産まれた子供をチェンジリングと関連付けたが故の説話でしょうが
そう言うのって科学・医学等学問が発展した現代の観点で言えば「突然変異」では?
そう考え、チェンジリングを突然変異としてミッチが語ってます。
>サイラオーグ
改めて見るとこいつアイオリアや一輝ってよりヒュンケル(ともすればヒム)やん。
そっちの設定に引っ張られたのか、闘気が光属性帯びてしまい超パワーを発揮するのカラクリにもなっちゃいましたとさ。
悪魔の出す闘気なら所謂暗黒闘気になるかもしれませんが、何故だか……
ちなみに今回はセージがミストバーンみたいなことしたがために相性悪かったお話。
つーかセージがゴースト時代から主人公にしては闇属性引っ張り過ぎな感。
あく・ゴーストタイプは伊達じゃなかった。
>レグルス
こいつに悪魔の駒が適用される、とした場合
封印込みとは言えドライグはどうなるん? と疑問に思った結果。
そりゃまあ四文字が封印施したものを当時のリアスがどうにかできるわけがないので
こう言う結果になったんでしょうけど、だとしたら獅子王の戦斧も神滅具扱いされてるのに
こうして自律稼働してるってのは微妙にダブスタって気がして。ノーマークとかザルすぎない?
なので拙作では
「元々サイラオーグの神器で自律稼働も出来るけど、悪魔は神器を使えないのでそのカモフラージュのために悪魔の駒を利用して兵士扱いにしている」
としてあります。
いくら鬼っ子とは言え、バアルからそういう子供が産まれるのは問題なのは原作でも言ってたはずですし。
原作以上に問題のある子供が産まれた形になりましたがね!
>サイラオーグはこの事知ってるの?
知ってたらもっと話が変わってると思います……
※05/24修正
ソーナが6チームリーグ戦なのに2回戦で2試合とか言う酷いことになりそうだったので訂正