いや、リアルがあれからマジヤベーイ事になりまして。
痛風発作で踵に激痛が走り松葉杖生活
↓
松葉杖が取れるも右肩から右手の痛みが激しくMRI検査実施
↓
頸椎症性神経根症と診断、現在も痛み引かずリハビリ生活中←今ここ
何とか形にはなりましたので、投稿させていただきます。
テロ対策チームを騙るテロリストとして報道されたD×D。
その構成員の写真が公表され、世間は、冥界は混乱に陥っていた。
「何かの間違いだ! リーアたんが、リーアたんが
テロリストであるはずがない!」
「あなた! 落ち着いてください!」
グレモリー邸。
人間界の情報を得た当主、ジオティクス・グレモリーが半狂乱になりながら
娘リアスがテロリストとして公表されている報道を否定する。
ともすれば、名誉毀損を口実に人間界に攻め込みかねない勢いだ。
妻であるヴェネラナや、今なお付き従っているグレイフィアなどが制止に入っている。
「人間の目がここまで節穴であるとは思わなかった! 何故リーアたんがテロリストなのだ!
リーアたんは立派に禍の団と戦っているではないか! それが何故……!!」
「旦那様。今回の件につきましては、魔王様から神仏同盟並びに人間界に対し
異議を申し立てるそうです。
サーゼクス様も、この報道については納得していないご様子でしたので」
グレイフィア自身がどう思っているかは定かではないが
彼女の夫であり、主であり、リアスの兄でもある
サーゼクスもまた、ジオティクスと意見を同じくしていた。
彼は自らの魔王としての立場も活用し、リアスがテロリストである、という報道に対して
異議を申し立てる方針を立てたのだ。
この方針は、四大魔王の賛成2、反対1、棄権1という票数を以て可決された。
賛成は言わずもがなサーゼクスと、明日は我が身とばかりに賛成したセラフォルー。
反対はファルビウム……ではなく、ディアボロス・クロニクルの販売を前に
主要マーケット市場である日本ともめ事を起こしたくないアジュカであった。
棄権はファルビウム。いつも通り、我関せずといったところだ。
因みに、貴族議員もファルビウム同様この報道に対しては我関せずを貫き通している。
たかだか地方貴族――それも没落気味――の次期当主に過ぎない
リアスとその眷属が人間界でテロリスト扱いされたことに対して
何ら興味を示すことはなかったのだ。たとえリアスが、魔王の妹であったとしてもである。
リアス以外の報道された人物――呉島光実を除く――にしても同じか
それ以上に興味を示すことはなかった。
何せ、彼らは皆一様に転生悪魔――純血悪魔ではないのだから。
それは、D×Dの首魁として報道された
如何に赤龍帝と言えども、転生悪魔に過ぎない。
それが、貴族悪魔の腰を重くし続けている一因であった。
――――
一方、イェッツト・トイフェルもこの件については静観を貫き通している。
今回の報道は、人間が自らの意思で行ったことであり、悪魔の意思は何一つ介在していないのだ。
それが故に、悪魔であるジオティクスやサーゼクスの怒りを買ったとも言えるが。
「呑気な話ですな。国内では未だアインストやドラゴンアップルの害虫、禍の団に加えて
最近ではJOKERなる怪人の噂で混乱しているというのに、妹君のご心配とは」
「……君に言われたくはないよ。まさかとは思うが、リー……リアスのスキャンダル。
君達がでっち上げた話じゃないだろうね?
聞けば、ハマリアとリアスは以前もめ事を起こしたそうじゃないか」
暗に「身内の心配より自国の心配をしろ」と釘を刺したイェッツト・トイフェル司令
ギレーズマ・サタナキアの言葉に対しても、サーゼクスは過去のリアスと
イェッツト・トイフェルのやり取りから、彼らがスキャンダルとして
情報を横流したと疑惑の目を向けている。
妹可愛さとは言え、上に立つ者としては褒められた行いではない。疑心暗鬼の振る舞いもである。
「これは異なことを。我らにそのようなことをするメリットも、余裕もありません。
あなた方魔王の眷属にも、国防には手伝っていただきたいのですがね。
まあ、突然アインスト化して後ろから撃たれても困りますがね。
……しかし貴族は仕事をしない、魔王は身内の心配、働くのは未熟な若者ばかり。
このような有様では、我ら悪魔の未来などあって無きが如くですな」
「……眷属を国防に派遣しようとしたのを止めたのは、君達じゃないか……!」
ギレーズマの嫌味に、サーゼクスは拳を握りしめて反論する。
実際、魔王眷属の国防参加に待ったをかけるよう働きかけたのはイェッツト・トイフェルである。
しかし、アインスト化したベオウルフという前例があっての事なので
別段彼らが間違っているとは言い切れない。
それが後々にイェッツト・トイフェルの首まで絞め始めたのは皮肉な話ではあるが。
「ええそれが何か? 我々は素性の知れないものとは組めませんのでな。
組むにしても、経歴家族構成その他諸々きちんと調べ上げた上で
協力を仰ぐ形しかとっておりません。
どこぞの誰かのように、街頭スカウトみたいな形でコレクション感覚で
事もあろうに純血悪魔に使うという本末転倒な事をしている者の眷属など
たかが知れている、と言いたいのですよ」
「……ッ! グレイフィアは関係ないだろうッ!!」
ギレーズマの嫌味に、思わず激昂するサーゼクス。
彼にしてみれば、曲がりなりにも愛する妻を愚弄されたのだ。
ちなみにこのケース、少なくとも他にライザーにも当てはまるのだが
ギレーズマは彼の事を考慮に入れていないし
そもそもギレーズマとライザーでは地力が違いすぎる。
既にドロップアウトした悪魔の事など、彼は気にも留めていないのだ。
……最も、ライザーが悪魔の駒を使った相手である純血悪魔はレイヴェルであり
既に彼女は新たな「
「誰とは申し上げておりませんが、そこでそのように怒鳴り散らすという事は
心当たりがおありと見てよろしいですな。
まして名前まで出しては、自分がそうであると認めているという事。
サーゼクス様。もう少し、腹芸というものを身に着けた方がよいですな。
グレイフィア嬢、ひいてはミリキャス坊のためにも」
「……家族は、家族は関係ないと言った!
私に対する愚弄なら甘んじて受けよう、だが家族を愚弄することは――」
「そこです。あなたは何者ですか。サーゼクス・グレモリーならばそれでもかまいませんよ。
私もたかだか一悪魔の思想にケチをつけるほど、暇ではないのでしてな。
ですがあなたは魔王。それも筆頭たるルシファー。
身内の情、一時の情に流されて下すべき判断が下せない。
そんな魔王など、民草の不安を徒に煽り、国に混沌を齎します。
私は軍人として、混沌とした国で軍を動かしたくない。
そういう観点でものを申しておるのですよ。
……その点において、カテレア嬢の他者を見る目は確かでしたが……
ああなってしまった時点で、彼女に正義などありはしない。
悪魔の名を穢すだけ穢した、無粋なテロリストでしたな」
サーゼクスのみならず、彼にとっての政敵のカテレアでさえも愚弄する。
全方位に喧嘩を売るような言動を繰り返すギレーズマ。
一体、何が彼に――イェッツト・トイフェルにとっての敵なのか。
しかしその亡者をも愚弄するギレーズマの言動は、サーゼクスにとっては
グレイフィアを愚弄されたとき程ではないにせよ不快なものであった。
「……君は、死者に対して弔いの意を示したりはしないのか?」
「死者が全て英雄や、それに等しく称えられるべきという
甘ったれた思想は持ち合わせておりませんのでな。
まして、カテレア・レヴィアタンはレヴィアタンの名を持ちながら
アインストなどという異形の力に頼り、短絡的なテロリズムに走り
その結果悪魔の顔に泥を塗ったのです。
それは全ての今を生きる悪魔に対する侮辱であり、彼女が残した呪いですよ。
だから、私にとって彼女は敢えて言わずともカスなのですよ」
冷たく言い放つギレーズマを、サーゼクスは何も言い返すことはできなかった。
カテレアがテロリズムに加担し、あまつさえ異形に成り果てたことで
悪魔の顔に泥を塗ったのは事実である。
それ以外の要因は多分にあれど、過日駒王学園で行われた三大――五大勢力会談が破綻したのも
カテレアの横槍による部分も少なくはないのだ。
「私の厭味に目くじらを立てている暇があるのでしたら、陛下と意見を異にしている
貴族悪魔へのアフターフォローや、他勢力からの苦情に真摯に向き合っては如何ですかな。
そもそも、カテレア嬢がああなったのも本をただせば旧魔王派を放逐したあなた方が
まともなアフターケアもせずに僻地に追いやり、彼らの全てを否定したからでしょう。
存在を全否定されれば歯向かってくることくらい、少し考えればわかるものでしょうに。
……おっと。小言が増えていけませんな。
私もあなたの言う『時代を作る若者の邪魔をする年寄り』に
近いという事ですかな。私も、若くはないつもりですのでな」
ギレーズマのわざとらしい言葉にも、サーゼクスは沈黙を返す。
実際ギレーズマは人間でいえばサーゼクスよりは年上の分類だが
貴族悪魔や大王派の大半を占める悪魔程年寄りではない。
そのため、ギレーズマの態度は大人げないとも言えるのだが
彼をそうさせるほどにサーゼクスの為政能力はギレーズマに言わせれば低いと言えたのだ。
「そんなことは……」
「私に愛想をまくよりも、国民……いえ、ゼクラム大王でしたかな。
彼に愛想をまいてはどうです? 噂されていますよ。
『戦争後、ゼクラム大王に取り入って今の地位を得た』……とね」
厭味ったらしくギレーズマが揶揄するが、噂はそれほど広がっていはいないものの
アングラでは実しやかに囁かれる程度には言われていた。
何せ、サーゼクス就役後、大王派の勢力が大きくなっているうえに
サーゼクスらは大王派の台頭に対し何ら手を打っていないのだ。
いや、打っていたとしても効果が弱すぎる。
そもそもが、サーゼクスの魔王就任はゼクラム・バアルの人事であるのだから
そこに根差した噂であるともいえる。
さて、噂と言えば。冥界においてJOKERなる怪人は「噂から生まれた」とされている。
まるで「噂が現実になった」かのように。
勿論、そんなことがあるはずがないというのが、冥界に住む悪魔の常識だが――
――仮に、噂が現実になるようなことがあるとするならば。
ゼクラムに取り入って魔王になったサーゼクス、という仮説も成り立ってしまう。
一応発表の上では、旧魔王派との内乱を治めた後、活躍したサーゼクスに
ゼクラムがルシファーの戴冠を行うよう頼んだというのが公式記録として残されてはいる。
つまりこれも、見方によってはゼクラムと癒着の末に魔王の座についた。
そう見ることもできるのだ。
公式記録など、体制側がいくらでも改竄できるのだから。
「……私は、ルシファーとしての地位や名誉に拘っているわけではない。
だが、今ここで私達が退任すれば冥界は魔王――指導者不在となってしまう。
それだけは避けなければならない」
「一理ありますな。ですが、混沌しか齎さないような王であれば、無理に居座ってもらわずとも
民衆は自らの手で、足で立ち上がるでしょうな。人間ならいざ知らず、我らは悪魔。
苦難を跳ね除け、自ら立ち上がる。その程度のポテンシャルは、秘めていましょう」
ギレーズマの悪魔に対する評価に、サーゼクスは危機感を覚えていた。
悪魔は、そこまで万能な種族ではない。そのため、他の種族の力を得ようと悪魔の駒を用いて
悪魔を増やすこと・他種族の力を得ることの一挙両得を目指していたのだ。
結果は確かにあがっていたが、同時に問題点も多数あがっていた。
ギレーズマの意見、サーゼクスの意見。どちらも正しく、間違っていた。
(わかっていないのか、ギレーズマ? 我ら悪魔は、既に種としての限界を迎えつつある。
だからこそ、悪魔の駒は必要不可欠だというのに……)
(悪魔でありながら、悪魔の可能性を信じないとは……
それでも未来を担うと持て囃された若手魔王か。
我ら優良種たる悪魔に、余計な血筋など必要ないのだよ。
フッ……所詮は夢想に浸る腑抜けた若者に過ぎんという事か。
ゼクラムも当てが外れたようだな。
せっかく飾り立てた偶像が、よもやサンドバッグにさえならんとはな。
サーゼクスとは言え今となっては所詮過去の英雄。
過去を思いやったとて、未来どころか現在すら変えられんぞ)
互いに相容れられぬ思惑を抱えながら
サーゼクスとギレーズマは各々の持ち場へと戻ったのだった。
今回は特に解説は無いです。
親(兄)馬鹿の過ぎた二人がアレなだけで。
しいて言うならギレーズマ。
一応ザビ家男衆(デギン、サスロ除く)とトレーズが名前元ですが
振り返ってみるとほぼギレン。
名前だけパクリな原作に対して、元ネタ意識した言動が強すぎる気はしますが。
解説なしなので、気になることございましたら感想欄にどうぞ。