ハイスクールD×D 学級崩壊のデビルマン   作:赤土

93 / 178
この場を借りまして評価ありがとうございます
いつまでご期待に添えるかわかりませんが
今後ともよろしくおねがいします

……正直、前作・前前作以上に趣味全開なので驚きですが

あ、低評価にも目は通してますよ?
返答は作品注釈から飛べる活動報告にある通りなので
敢えて何も言わないだけで
改善はその中から可能であればさせていただきます
その結果や返答は作品の展開をもって返させていただきます


Riders surprised they Aパート

――セージ達がアラヤ神社に向かった直後。

 

 

珠閒瑠(すまる)市・鳴海区

ホテルプレアデス・裏口。

 

 

ホテルの従業員に襲い掛かろうとしているJOKERを、ソーナ達が倒していた。

報道のお陰で表立って動けないリアスらに代わり、ソーナが率先して

JOKERとの戦いに赴いていたのだ。

 

「会長、先ほどの戦いによる怪我人等は出ておりません」

 

「そうですか、わかりました。無事で済んで何よりです」

 

ソーナらは駒王学園生徒会としての表の顔を持っており

そのために生徒会の活動であるかのように行動している部分も

節々に見受けられる。女王であり副会長の真羅の言葉もそれによる部分が少なくない。

 

「当たり前っすよ。いくら殺人鬼だっつったって、人間でしょう。

 俺達は悪魔なんですよ、悪魔!」

 

「サジ。あなたはまたそうやって……

 もう、悪魔に優位性なんてあってないようなものです。

 今の戦いだって、JOKERが能力を行使していれば負けていたのは私達でしたよ」

 

そう。JOKERの持つ能力――と言うかペルソナだが――の「オールドメイド」。

これは周囲の能力者の持つ力を強制的にJOKERで上書きしてしまう。

そうなれば、普通に能力を発現したが最後、JOKERが発現し

無差別に周囲を攻撃してしまうのだ。

持続時間こそ長くないが、これによって七姉妹学園で木場が神器(セイクリッド・ギア)を暴発させてしまい

負傷者を出してしまったケースが現に存在するのだ。

 

それに、JOKERは確かに人間ではあるのだが、同時にペルソナ使い――即ち、異能者だ。

言うなれば、英雄派の構成員として神器を持った者が参戦していたのだが

そんな彼らを相手にしているのに等しい。しかも、それが珠閒瑠市中に現れているのだ。

 

「大丈夫!? ソーナ!」

 

戦いが終わり、ホテルの裏口からリアスも駆けつけてくる。

人目につかない場所ならば大丈夫だろうと踏んでの事だが

戦いは、既に終わった後であった。

 

「大丈夫ですよ。まだ対処できる範囲でしたし」

 

「ならいいのだけど。はぁ、それにしても旅行先でまで戦いに巻き込まれるとは思わなかったわ」

 

警戒を解き、普通の学生のような態度で話し始めるリアス。

しかし彼女の言う事も的を得ている話ではある。

そもそも、彼女らは駒王町の騒動から距離を置く形で修学旅行に代わる形として

珠閒瑠市へとやってきているのだ。それが珠閒瑠市でも騒動に巻き込まれては、意味が無い。

良くも悪くも戦い慣れしている彼女らはまだいいにしても、そうでない生徒たちにとっては

多大なストレスにもなりかねない。現在宿泊しているのが高級ホテルなので

いくらかのストレスは軽減されているのだが。

 

「そのことなのだけど……リアス。私がこれから言う事は他意はありません。

 なんてことは無い、ただの心配事だと思って聞いてください」

 

「ん? どうしたのよ、ソーナ」

 

神妙な面持ちで口を開くソーナ。

その発言の内容は「自分達悪魔の存在が明るみに出たことで

世界のバランスが崩壊しているのではないか」と。

つまり、自分たちは早急に冥界に戻るべきではないか、と。

 

「か、会長!? そんな、まるで尻尾巻いて逃げるような!?」

 

「匙君の言う通りよ、ソーナ。まだ私達は禍の団(カオス・ブリゲート)さえも倒していないわ。

 それに、私はテロリスト扱いされたまま冥界に戻るなんて嫌よ!」

 

「……そう言うと思いました。実は、姉から冥界への帰還勧告が来ていたのですが

 そう言う事なら、私もこの勧告を蹴ってしまいましょう。

 

 ……私も、あのフューラーの一人勝ちみたいな状況で冥界に帰るのは気が引けますし

 人間の皆さんに問題だけ押し付けて帰るのも、私の主義に反します」

 

魔王からの勧告であった冥界への帰還だが、こうして現時点では揉み消されることとなった。

こう言う態度に出られたのも、まだ命令ではなくあくまでも勧告であるため

従う必要が無い、とのことではあったのだが。

 

束の間の平和な時間、眷属を交えながら人間界に留学した悪魔達は談笑を楽しんでいたが

その時間も、全く長くは続かなかった。

 

 

「……バケモノ風情がスクールライフか。人間ごっこは楽しいかい?」

 

「誰!?」

 

リアスとソーナが振り向いた先には、シアンのスーツに黒い鎧を纏った存在が佇んでいた。

その存在の右手にはシアン色の銃が、左手にはマゼンタ色のカードが握られている。

 

「バケモノに名乗る名前なんか無いよ。

 まして、君達みたいな人間の皮を被ったバケモノなんかにはね」

 

「てめぇっ!! 会長もリアス先輩も人間のために戦ってるんだぞ!!」

 

匙の反論にも「どうだか」と一言しか返さずシアンの男は銃をくるくると回している。

口調から、人間でないものが人間のような素振りを見せる姿を

彼は毛嫌いしているようではあるが。

 

「……一体、私達に何の用ですか?」

 

「君達に用があるのは僕じゃない……彼だ」

 

シアンの男が指示した先には、目深にフードを被った長身の男が立っていた。

戦う意思こそ見せていないが、その左手には辞書を思わせるデバイスのようなものがついていた。

そしてリアスは、その存在をよく知っていたのだ。

 

「……ま、まさかセージ!? あ、あり得ないわ!

 セージはさっき、小猫を助けにアラヤ神社に向かったところよ!

 あなた……一体何者なの!?」

 

フードの男は、沈黙を貫いている。

そんな彼の言葉を代わりに伝えるかのように、シアンの男は饒舌に語っているが。

 

「彼も君達に話すことは無いってさ。だが、彼が君達に用があるのは本当だ。

 そして僕達もその用事はなるはやで済ませたいからね。ここからは巻きで行かせてもらうよ!」

 

 

KAMENRIDE-SPECTER!!

 

 

〈カイガン・スペクター!

 レディゴー! 覚悟! ド・キ・ド・キ・ゴースト!〉

 

 

シアン色の銃から、三色の光と共に二本角の青い亡霊のような戦士が現れる。

それは、別なる世界で「仮面ライダースペクター」と呼ばれていた存在であった。

勿論、それをリアスも、ソーナも知る由は無い。

 

「これは……ユグドラシルのアーマードライダー!?

 でも、果物っぽさが無いわね……」

 

ユグドラシルでアーマードライダー・デュークと戦い、それ以前にも幾度となく

黒影(くろかげ)トルーパーの攻撃を退けていたリアスはスペクターに

アーマードライダーとの共通点を見出そうとするが

共通点など、精々ギミック付きのベルトをしている位だ。

 

「へぇ。話には聞いていたけど、やはりこの世界にはアーマードライダーがいるんだね。

 まあ……別に『あの』鎧武(がいむ)の世界じゃない鎧武の世界があっても不思議じゃないか。

 じゃあ、そう言う事なら差し入れだ。受け取りたまえ」

 

 

KAMENRIDE-ZANGETSU!!

 

 

〈ソイヤッ!

 メロンアームズ! 天・下・御・免!〉

 

 

スペクターと同じように、シアンの銃から放たれた光と共に現れたのは

呉島貴虎(くれしまたかとら)が変身したアーマードライダー、斬月(ざんげつ)

それと寸分違わぬ存在が、リアス達の前に立ちはだかったのだ。

 

「リアス! これもその……アーマードライダーとやらなのかしら?」

 

「そうだと思うわ。だけど、私はこの白いアーマードライダーは見たことが無いわ。

 私の戦ったアーマードライダーは手強い相手だったわ。こいつも何をしてくるか……」

 

リアスは斬月の出方を警戒するが、実のところ斬月の能力はシンプルである。

メロンディフェンダーによる鉄壁の防御と、無双セイバーによる確実な攻撃。

それを呉島貴虎と言う人物の技量で最大限発揮している

小細工の一切ない純粋な強さに拠るものである。

その点において、リアスが以前戦ったデュークとは正反対の能力の傾向であった。

この召喚された斬月に呉島貴虎の技量は付随していないが、斬月の性能そのものはそもそも高い。

小手先ではなく実力で真っ向から完膚なきまでに叩きのめす。

それがアーマードライダー斬月であり、その戦い方は相手の心をへし折るほどだ。

 

「精々、心をへし折られないようにするんだね」

 

斬月は無双セイバーとメロンディフェンダーを構え。

スペクターも腕を模した武器――ガンガンハンドを構え、いよいよ戦う姿勢を見せている。

その一方で、フードの男とシアンの男は一向に戦う姿勢を見せない。

 

「相手が何だろうと、先に潰しちまえば!」

 

先走って飛び出す匙を制止しようとするソーナだったが、間に合わない。

それならばとリアスが滅びの力も込めた魔力弾で援護攻撃をするが

その攻撃は、斬月のメロンディフェンダーで防がれ、無双セイバーで切り払われてしまった。

匙の戦い方は奇しくもイッセーに近いものがあったため、リアスとしても合わせやすかったのだが

それでも、斬月の前には通用しなかったのだ。

 

「そんな、無傷だなんて――!!」

 

懐に飛び込もうとした匙もまた、スペクターのガンガンハンドのリーチに邪魔されて

飛び退かざるを得ない状況に陥っていた。

 

「元士郎! こうなったら連携だ!」

 

「お、おう!」

 

騒ぎを聞き駆けつけたソーナの「戦車(ルーク)」、由良翼紗(つばさ)と共に

再び匙達は斬月やスペクターの懐に飛び込もうとするが

やはり、ガンガンハンドや無双セイバーのリーチの前にはうまくいかない。

 

「……やれやれ。バケモノは頭の中までバケモノなのかい? リーチの長さで不利なのは

 火を見るより明らかじゃないか。君達は素手、そして彼らは武器を持っている。

 戦いの素人でもわかりそうなものだけどな」

 

シアンの男の挑発に、匙と由良は揃って頭に血を昇らせていた。

しかしシアンの男の言葉とは裏腹に、斬月やスペクターからの攻撃はそれほど苛烈ではない。

少なくとも、以前リアスが戦ったアーマードライダー・デュークからの攻撃に比べれば。

 

「……ソーナ。これは手加減されているわ」

 

「やはりそう思いましたか。あれだけの防御力を誇る盾に、あの刀も銘まではわかりませんが

 業物と見ました。

 それに、あの青い方が持っている武器も牽制にしか使っていないみたいですし。

 恐らく、何か目的があってのことだとは思いますが……私にもわかりません。

 

 サジ! ユラ! 相手は何か企んでいます! 注意して挑みなさい!」

 

ソーナの指示通り、匙は神器である「黒い龍脈(アブソーブション・ライン)」を発動させる。

それによって伸ばしたラインは斬月には無双セイバーで切り払われてしまうが

見事にスペクターを縛り上げることに成功した。

 

「よし、これでどうだ!」

 

さらに、匙はそこからスペクターの力を吸収しようとしだすが……その時、異変が起きた。

一向に力を吸収することが出来ないでいるのだ。

 

(……なんだ? 全然力が湧いてくる感じがしないどころか……何も変わってない?

 だとするとこいつはそんなに……い、いや。会長が油断すんなって言ったばかりだ。

 だったら、何が何でもここで釘付けにしてやるぞ!)

 

いかし、その異変は当事者である匙でさえうっすらとしかわからないものであり

スペクターもまた微動だにしない。傍から見れば、匙がスペクターの動きを止めたと

解釈してもおかしくない状態だったのだ。

 

(やっぱりあれで優位に立てたと勘違いしてるようだね。

 種明かしは簡単だけど、ここはちょっと黙っておくとするか)

 

ここでこうなったタネを明かすと、スペクター、並びに彼と同様のシステムで変身するライダーは

その能力をゴースト眼魂(アイコン)と呼ばれるガジェットに依存する。

そしてゴースト眼魂には文字通り魂が宿る、ないし魂が変化したものといわれており

スペクターの場合もコピーでこそあるものの、確かに魂をスペクターゴースト眼魂に宿している。

つまり、力の源はベルトにセットしてあるゴースト眼魂の側であり

匙がラインで縛り上げたスペクターは言わばただの抜け殻である。

勿論、人間が変身した場合はその人間の力を吸収できたのかもしれないが

このスペクターはシアンの男が召喚した自由に顕現・消失させられる「実体のない存在」である。

変身者、すなわち中身が存在しないのだ。

それでも、スペクターが纏っている「パーカーゴースト」と呼ばれる

青いラインの入った黒いパーカー。これがそのスペクターの力の源であるため

ここにラインを接続すれば力を吸い取れたかもしれないが

匙はスペクターの「本体」にラインを接続してしまい、それが出来なくなっているのだ。

 

「動きを止めた、今だ!」

 

「でやああああああっ!!」

 

ラインで縛り上げられたスペクターに向かって、由良の健脚が突き刺さらんと飛び掛かる。

しかし、その脚がスペクターを捉える寸前、スペクターのベルトが開き

目玉のようなものが飛び出し、別のものが吸い込まれていった。

これこそがゴースト眼魂である。

 

 

〈カイガン! フーディーニ!

 マジいーじゃん! スゲーマジシャン!?〉

 

 

何処からともなくやってきた青いバイクが由良を撥ね飛ばすように飛び掛かり

そのままスペクターと合体を始めた。

その勢いで、スペクターは自身を縛っていた匙のラインから完全に抜け出したのだ。

 

「それは仮面ライダースペクター・フーディーニ魂。

 世紀のマジシャン、ハリー・フーディーニの力を持っているんだ。

 その程度の拘束からの脱出など、朝飯前さ」

 

「フーディーニ……私達の力が、イカサマだとでも言いたいのかしら?」

 

「おや、自覚があるんだ。

 なら覚えておきたまえ。どんな奇術で人心を掌握しようとも

 最後は人間の知恵と意思に破られるのだという事をね。

 ましてその偉人――フーディーニは奇術に惑わされること無く生涯を貫いたそうだよ」

 

リアスもオカ研部長の立場上、ハリー・フーディーニの話は知っていた。

しかしそれは、リアスは当然オカルトを肯定する立場から話を知覚しているのに対し

フーディーニ自身は生涯インチキ霊媒師にしか遭遇しなかったという

いわば「オカルトの否定」をある意味やってのけていたのだ。

あまつさえ彼は「死後の世界があるなら、そこから連絡する」と言い残しこの世を去った。

そして何の音沙汰もなく80年以上経っている。答えは出ているようなものだ。

 

しかし、ここにいるのはフーディーニが生前であった自称ではなく、正真正銘の異界の者達だ。

オカルトに関しては本業もいいところである。

 

「だったら! 俺の魔術であっと言わせてやるぜ!」

 

ラインを切られても尚戦意を失わない匙。

奇術師に対抗すべく魔法で挑まんと「僧侶(ビショップ)」への昇格(プロモーション)を試みるが

その瞬間、フードの男の口角が上がったのだった。




シアンの男……一体何ィエンドなんだ……
そしてフードの男も誰なんだろうなー(棒)

時系列的にはセージ達がアラヤ神社に向かった直後の話なので
この後……

>何ィエンド
変身前の姿は見せてませんが、まあ。
因みに矢鱈悪魔に対して当たりがきついですが、これディケイド版の海東だとあり得る話だと思うんです。
矢鱈オルフェノクを敵視していたり、そもそも出身世界が「アレ」ですし。

殺意の高いライダーのチョイスしている割には本気で殺しにかかってない風にも見えるので
本当に書いてるこっちがわけわからんわこの人。

因みにライダーのチョイスは
斬月:普通にアーマードライダーいるし、バロンはデュークの後だと名前的にもちょっと。特にデュークと戦ったリアスがいるとなると。リアスも一応公爵令嬢ですし。そのお陰で出てきたのが戦極ドライバー変身だと最強クラスだったりしますが。
スペクター:フードの男のネタバラシ兼ねて。後は申し訳程度の英雄要素。
共通点:年下の兄弟がいる(片やリアス・ソーナは年上の兄弟)

>斬月
貴虎ニーサンの技量が伴わないとは言っても、強キャラに変わりは無いわけで。
それを二軍で相手取るんだからやっぱり容赦ないなこの何ィエンド。
なお、ネオディエンドライバーには「2号ライダーしか召喚できない」疑惑がありますが
拙作では普通に3号以降も召喚できることにしてあります。でないと相互互換どころか劣化疑えてしまいますので。
なおフォームチェンジは変形した召喚アクセルの拡大解釈。

>スペクター
実はかなり改変とも言うべきアレンジ加えてます。
当初は「幽霊だからラインの吸収能力が逆流する」FF方式考えてましたが
ゴースト眼魂の設定とかゴースト系ライダーの戦い方とか考えると
パーカー(眼魂)が本体でトランジェント体は飾りと言うか抜け殻と言うかみたいなもんじゃね? と判断。実際眼魂が本体みたいな描写ありますからね、ある意味。
どっちにせよ束縛系攻撃は相性悪すぎた。

フーディーニは単純に脱出能力。スペクターも一応幽霊移動できるらしいので
そっちでもよかったんですが。
フーディーニ本人がオカルトに対してある意味懐疑的なので、そう言う意味合いも込めてますが。
因みに音声は電王OPから引っ張ってます。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。