また、今回はちょっとしたアンケートを予定しています。
――それは夏休みのある日。セージの家に遊びに来ていた明日香とセージは
庭に面した一室で昼寝をしていた。
セージがペルソナを暴走させた一件以降、気まずい関係にはなっていたが
まだこうして遊びに来てくれる程度の関係は維持できていた。
……しかし、それも今年が最後であった。
家の都合で明日香の引っ越しが決まってしまい、来年はもう会えなくなってしまう。
それに焦りを覚えたセージは、明日香との距離感を何とかしようとしていた。
図らずも、先日セージが茂みで偶然にも発見してしまった如何わしい本に写っていた女性と
今の明日香の格好は、似通っていた。
その光景が、フラッシュバックしてしまう。しかも幸か不幸か、明日香自身もまた
二次性徴を経て「らしい」身体になりつつあった。
それでも、セージとの距離感は昔のままを意識していたのだ。
ここに、歪みは揃った。揃ってしまったのだ。
白いワンピースから覗く胸元に、夏の暑さで肌に浮かぶ汗。
そしてエアコンが入っているとはいえ部屋の熱気。
熱気に駆られ、セージは思わず明日香に覆いかぶさっていたのだ。
「せー……ちゃん……?」
寝ぼけ眼でセージの顔を見る明日香。
しかし、セージの側は興奮で焦点が定まらぬ目をしており、完全に明日香を組み敷いていたのだ。
「え……!? ちょっ、セーちゃん、落ち着いて!」
「お姉ちゃん……お姉ちゃん!!」
勿論、そういう経験の全くないセージは本能の赴くままに明日香を組み敷いたまま
鼻先や唇を明日香の身体に擦り付ける。いくら如何わしい本を見たと言っても
熟読などしてないし、ましてやノウハウなど一切学んでいないのだ。
襲っていると言っても、児戯に等しい。
しかし、セージの力はペルソナ暴走の一件以降、飛躍的に増していた。
それを理性の失った状態では、今度は明日香が被害者になりかねない。
「落ち着いて……落ち着いて……ね?」
「お姉ちゃん……っ!!」
何とかセージを宥めようと、セージの頭を撫でたり抱きしめたりする明日香だが
セージの身体の熱は一向に治まらない。表情も、理性が飛んだそれである。
互いの服がはだけるのは、時間の問題であった。
「……こ、これって…………!!」
「マジ……かよ……!?」
「そんな……セージ先輩…………」
風景は少女を組み敷く少年の姿を映し出しているが、その光景にアーシアは驚愕し
イッセーも信じられないものを見る目で見ている。
白音に至っては、ショックすら受けていた。
「どうだ? これでもお前は清廉潔白だとでもいうのか?
おっと、俺に文句を言うのは筋違いだぞ?
仲間に隠し事をするのは、よくないもんなあ? そうだろう?」
「う……うう……うあ…………」
シャドウ成二の指摘に、セージは膝から崩れ落ちてしまう。
よもやイッセーの性犯罪そのものとも言うべき振る舞いを糾弾していた側が
子供の頃とは言え、強姦を行っていたのだ。
「わかってると思うが、強姦――暴行は覗きより刑が重いぞ?
それに……まだあるだろう? この話の続きが。さあ、自分の口で言ったらどうだ」
ショックから茫然自失となったセージは、言われるがままにその後の顛末を口にしだす。
「…………この後のことは覚えてない。
でも……お姉ちゃんとは、これ以来まともに口をきかないまま
卒業のシーズンを迎えて、それっきりだった。
それから何年かして、駒王学園に俺が入った後、バイト先で再会したんだ。
どの面下げて……って思ったけど、忘れられなくて、気持ちを伝えようとして
それで……それで…………!!」
「つけ回して、一方的に気持ちを押し付けただけなんだよなあ?
なあ、そう言うのって何て言うか知ってるよな?
『
その指摘に、セージはますます黙り込む。
さらには、信じていた者が自分の知っている存在よりも酷い性犯罪者。
その事実は、白音の側にも重くのしかかることになった。
イッセーにしても、自分より酷い奴が自分を糾弾していたと知って
そのことに怒りを露にしていた。
「再会して開口一番が『ありがとう』どころか『ごめんなさい』ですらなく
事もあろうに告白なんだものなあ?
そりゃあ避けられて当然だ。訴えられなかっただけありがたいと思わなくっちゃなあ?
それだけのことをしたんだよ、お前はな!!」
その自分に対する怒りが具現化したかのように、シャドウ成二はセージの脇腹を蹴っ飛ばす。
セージの過去を暴き、断罪する。それこそが、シャドウ成二の目的だったのだ。
「そ……そうか! こいつは、セージさんの過去の罪をこうして暴いて
セージさんに罪の意識を植え付けて無力化することが目的だったのか!
だから、人質の取引にセージさんを指名したんだ!
セージさん自身がいなかったら、そもそも成立しない!」
「そ、そんな……」
セージを精神的に追い詰める。それこそが、シャドウ成二の目的であり
そのために確実にセージを呼び出すために白音を誘拐した。
その結果、セージはウマが合わないどころの騒ぎではないイッセーと組んでまで
こうしてやって来たのだ。まんまとシャドウ成二の目論見に嵌ったといえるだろう。
そのシャドウ成二は、崩れ落ちたセージの髪を掴んで起こしながら
さらに追い詰めるようにまくし立てる。
「『一方的な好意は迷惑』、そうだよなあ?
そう言ってリアス・グレモリーを拒絶していたが、それは他でもないお前自身の事だものなあ?
なんでお前がリアス・グレモリーを拒絶しているか、知ってると思うが教えてやるよ。
『
悪魔だなんだってのは副次的な理由だ。
本当は自分の醜い姿を見せつけられているようで嫌だったんだろう?
……ああ、それとも『自分はあれよりもっと酷く醜い』か?
そうやって自分を責めて、悲劇に酔っているだけだろう?
それこそ全く以て醜い、醜すぎる。反吐が出るな」
シャドウ成二の指摘に、セージはもはや返す言葉もなく、力なく項垂れているだけだ。
まさか、自分が自身を正当化するために散々逆らい、実力行使にまで出た相手と
事もあろうに同類なのだというのだ。
「じゃ、じゃあ俺を指名したのは……」
……では、イッセーは何故呼び出されたのか?
その答えも、当然ながらシャドウ成二は用意していた。
「それについては……これだ」
徐に、シャドウ成二はイッセーに拳銃を投げ寄越す。
日本の警官が使っている、ニューナンブである。何処からか調達したものであろう。
普通の人間が持つには重いが、悪魔であるイッセーには何ら不自由なく持つことが出来る。
イッセー自身に銃を扱う資質は、あまりないが。
「散々こいつに煮え湯を飲まされてきただろう?
だから、ここいらで仕返しをする機会を与えないといけないと思ってな。
『やられたら、やり返す』って奴だ。その証拠に以前ドライグに撃ち込まれたのと同じ
神経断裂弾を込めている。あの時は激痛に苛まれ力も満足に行使できなくなったろう?
さあ、やれよ。借りを返してやるんだ。
……ああ、因みにそれには一発しか弾を込めてない。妙な気は起こすなよ」
ニヤついた顔で、イッセーにセージを撃ち抜くように促してくる。
しかし、いきなり銃を寄越されて「撃て」と言われて撃てるほど
イッセーもそうしたことに慣れているわけではない。
戸惑っているイッセーに、シャドウ成二は最後の一押しをかけてきた。
「……だったら、引鉄を引く気にさせてやるよ。
さっきも見たと思うが、お前の理想とする世界に、こいつはいたか?
重大な出来事の節目節目に、必ずこいつがいただろう?
レイナーレ、ライザー、コカビエル、ヴァーリ、ディオドラ……」
シャドウ成二の問いかけに、イッセーは首を横に振る。
そう、虚憶の中でイッセーがその(
こちら側では必ずと言っていいほどセージがいた。
その結果、イッセーの得た力は彼が理想とする
半分以下となってしまっている。辛うじて
ドライグの力を虚憶の中ほど引き出せているかと言われれば、引き出せていない。
力でこれなのだから、人間関係ともなれば大幅に変わっていることは想像に難くない。
実際、ライザーとの戦いでは結末そのものが変わってしまったために
イッセーはリアスからのキスを受ける事が無くなり
今に至るまでイッセーはリアスとはキスをしていないのだ。
その反面、
リアスとはさっぱりであるし、アーシアやゼノヴィアはイッセーから離れつつある。
これらの件に関してはセージが直接噛んでいるかと言うと疑問ではあるが
間接的にセージが噛んでいると言えないこともない。言いがかりにも近いが。
「わかるだろう? こいつが与えた影響が。
じゃあ、どうするべきかもわかるよなあ?」
「…………お、俺にセージを撃たせてどうするつもりなんだよ?」
震える声で、イッセーはシャドウ成二に問い質す。
しかし、シャドウ成二はあっさりとその答えを返した。
そもそも、シャドウ成二がイッセーを呼び出した理由など、これしかない。
「さっきも言っただろ。恨みを晴らしてやればいい。他の事なんざ考えるな、面倒だろ?」
「や、やめてください! そんな……これ以上人殺しをさせるなんて!!」
アーシアがイッセーを説得しようとするが、言葉が拙かった。
「これ以上」それはつまり、過去にイッセーが殺人を犯している事を指している。
それはイッセーにとってはいくら揉み消したとしても汚点であり
僅かながらの良心の呵責の原因でもある、触れられたくない痛みなのだ。
そこにアーシアが触れてしまったことで、イッセーは逆ギレしたかのように叫ぶ。
「う、うるさい!! そ、そうだ! 俺が逮捕される羽目になったのも、元はと言えば……!!」
「イッセーさんっ!!」
SOLID-FEELER!!
叫ぶアーシアだが、その口には触手の猿轡が噛ませられた。
シャドウ成二が触手を生成し、アーシアを拘束したのだ。
拘束のみで、他には何も手を出していないが。
「あ、アーシア先輩!!」
ギャスパーがアーシアに駆け寄り、光実も
一触即発の状態へとなだれ込む。
しかし、そこに割り込む形でアラヤ神社で出会った青年がシアンの銃を発砲しながら
ギャスパーや光実をけん制しにかかったのだ。
「邪魔はしないでくれたまえ。これは僕にとっても重要な話だ。
彼があの力を行使するに相応しいかどうか、それを僕は見極めたい。
「くっ……!」
イッセーを止めようにも、完全に青年が光実を足止めしており
ギャスパーも必死でアーシアの猿轡を外そうとしているが、苦戦している。
「大人しくしていてくれるのならば、僕もこれ以上手は出さないよ。
だから、君達も大人しく彼らの決断を見守っていたまえ」
邪魔が入らなくなったところで、シャドウ成二は改めてイッセーに決断を迫る。
セージに下す断罪。その執行を果たすか否か。
「まだ決めかねているのなら、はっきりと言ってやろう。
こいつを撃たなければ、お前は未来永劫ハーレム王にはなれないぞ!!」
さあ、撃て! と言わんばかりにシャドウ成二はイッセーを焚きつける。
ハーレム王。その単語にイッセーが反応し、握られた拳銃の引鉄に指がかけられる。
その銃口は、確かにセージの側を向いているのだった……
>こいつを撃たなければ、お前は未来永劫ハーレム王にはなれないぞ!!
撃つ
撃たない
シャドウ成二を撃つ
イッセーにあるのはこの3つの選択肢のうちのどれか、だけです。
選択肢次第では多少物語の結末に影響を及ぼすかもしれませんが
まあ、気楽に答えていただけると幸いです。
因みに期間は投稿日から一週間程度を想定しています。
>セージ
イッセー以上にとんでもない事やってたことが発覚。
いくら幼少期のこととはいえ、強姦働いた上に直近ではストーカー行為。
こりゃイッセーの事を言えるわけがない。
尚強姦については未遂かどうかは今回当然ぼかしてますが
セージは状況証拠で最後までやったのではと疑って(思って)いるし
以前黒歌にちょっかいかけられた際にその辺について引っかかることも言われているし。
こう言う過去があって白音の治療でああ言う事をしたって結構……
>シャドウ成二
主人公のシャドウをトップバッターにしたのは、真面目な話しますと
この手の二次創作とかでよく言われる「オリ主とて原作主人公の同じ穴の狢じゃないか」に対するアンサーです。
同じ穴の狢どころか、限定的に見ればもっと酷い。
だけどそんなことは自分が一番よくわかってる。でもわかってるだけじゃどうにもならない。
イッセーに断罪させようとしているのも、そう言う訳です。
別に他のシャドウ(現時点では一人確定どころか登場してますし
原作のギミック考えればもっと出てくる)を
消化試合にするとかそう言うつもりも無いですけどね。
>イッセー
ある意味セージ以上にいいように扱われた奴。
いくら仕返しが出来るとはいえ、シャドウ成二の思惑の上って現実に変わりはないので。
セージを撃つか撃たないか。或いはシャドウ成二を騙し撃ちするか。
その決断は…………あなた方に委ねられました。
メタい話をすると原作で思いっきり働いているであろう「大いなる意思」の具現化。
シャドウ成二もその正体はネタバラシしますと人類全てのダークサイドたるニャルラトホテプの化身の一人なので
「不特定多数の人間の意思」を反映させるにはこうする他ないと思いまして。
>海東
シャドウ成二と組んでいたのは「セージがフリッケン(士)の力を行使するのに相応しいかどうかを見極めるため」でした。
つまり、シャドウ成二にフリッケンの力はともかく意思は宿ってません。
お宝を追わずに、士を行動指針にするとそうなるかな、と。
セージに士の力があるってのは気づいてますし、なんならアラヤ神社で出くわす前から知っててもおかしくない。
小説鎧武でミッチと会っていたのは士の方なので海東はミッチと面識はありません。
龍玄とディエンドなら、まだしも。