輝くガールズバンド達との高校生活   作:リュグナー

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今回は前回と引き続き、THE IRREGULARも出ます。
本格派バンドと王道ロックバンド、そして本来いないはずの実力派バンド。

バンドと音楽が交わる時、物語(キズナ)が始まる


…………だといいなぁー。


第20話「3バンド合同ライブ in CiRCLE」

 

家に迎えに来てくれた、あこと燐子と一緒にCiRCLEへと向かった。

 

「ねぇ、悠にぃ。ライブが終わったらスマブラしよーよ。勇者使ってみたい!」

「せめて明日にしようぜ。……Roseliaは反省会があるだろう?」

「うぅ、そうだけどさー。でも明日は学校だよ?」

「放課後にでも出来るだろ。燐子も来るか?」

「……い、いいの?悠君?」

「むしろ来て欲しい」

「……うん、私も…行くね」

「やったー!悠にぃとりんりんと一緒にゲームだ!楽しみー!」

「はいはい。浮かれてライブでミスるなよ?」

「だ、大丈夫だよ!ね、ねぇ、りんりん?」

「……気をつけようね?あこちゃん…」

「うぅ…りんりんまでー……」

 

そんなやり取りをしながら歩いているとCiRCLEに着いた。

受付にまりなさんが居るのを見て、まりなさんってずっと居るのかな、と思ってしまった。

 

「あ、悠君。それにあこちゃんに燐子ちゃんまで。楽屋で待っててね?」

「ありがとうございます、行こう、あこ、燐子」

「はーい」「……はい」

 

 

〈楽屋〉

 

楽屋に入ると既にアフグロとRoseliaメンバーは揃っていた。

 

「…悠。少し遅かったね」

「蘭か。一応時間通りに来たんだけどなぁ」

「悠さん。五分前行動は当たり前ですよ?」

「紗夜、どうせかなり早く来たんだろ?」

「……そ、そんなことは…ありませんよ?」

「ふーん……」

「ねぇ悠?それよりも衣装に着替えないとね」

「うん?ウチのバンドにライブ衣装なんてなかった筈だけど…?」

 

嫌な予感がする……。今までに起きたことのないような危険が迫っている気がしてならない。

 

「じゃーん!アタシと燐子で作ってみたんだ!かなり気合い入れたから中々の出来だと思うよ?」

「は…はい、私…すごく、頑張りました」

 

そう言いながら二人が取り出したのは見事に作られた可愛らしい衣装……どっからどう見ても女用にしか見えない。

 

「……俺にそれを着ろというのか」

「もちろん♪」「もちろん…です」

 

衣装を作ってくれたのはありがたい。そう、衣装を作ってくれたこと自体はありがたいが……!

 

「ということでアッチの更衣室にレッツGO!あ、巴ちょっと手伝ってー」

「わかった、任せろ!」

「ちょっ!は、話せばわかる!離せ、リサ!巴!」

「……GJです。リサさん……巴さんも…」

「悠君、大丈夫かな?」

「大丈夫だよ〜。ちょっと可愛くなって帰ってくるよ〜」

「え!?」

「モカ…違う」

「だ、だよね!蘭ちゃん!」

「悠は凄く可愛くなって帰ってくるから…!」

「そうじゃないよ!蘭ちゃん!」

「あこ、もうなにがなんだかわからなくなっちゃった……。早く帰ってきて、悠にぃ……」

 

 

〈更衣室〉

 

「リサ、お前がそんなヤツだったなんて……!」

「うん?なんのことかわからないなー♪」

「リサ先輩。やるなら一気にやっちゃいましょう!」

「巴、お前もか……!」

「ほら、悠。自分で着替えないと…どうなるかわかる?」

「…イエス、マム」

 

俺はリサに脅しをかけられ、自らの手で女物の服を着ている。

 

「…これでもう…いいだろ?」

「悠、動かないで」

「…好きにしてくれ」

「せっかくなら可愛く仕上げてあげる」

「リサ先輩。アタシ戻りますね」

「うん、協力ありがと」

「いえ、アタシもみてみたかったので」

「そっか、楽しみに待っててね」

「わかりました!」

「……よし、巴も行ったことだし始めますかー」

「あとでデコピンスプラッシュをお見舞いしてやる」

「なにそれ、なんか凄そう」

 

抵抗を諦めた俺にリサは遠慮なく俺を俺じゃない誰かに変身させていく。……あ、ウィッグも使うのか。

 

「…うん、完成!どう?可愛いっしょ!」

「おぉ、メイクでこんなに変わるとは……。俺が俺じゃないみたいだ」

「ふふん、メイクは女の子のための魔法だからね」

「いや、俺は男だ」

「今は女の子だよ?ねー?ユウちゃん」

「くっ、中性的な名前がここで仇となったか…!」

「こら、女の子なんだからもっと丁寧な言葉遣いしないと」

「……わかったよ」

「じゃあ、みんなのところに行こ?」

「そうだね…」

 

リサめ…!マジで後でデコピンしてやる!

だが、後々この出来事に感謝するようになるのだが……俺にはそんな先のことはわからなかった。

 

 

〈楽屋〉

 

「みんな、おっまたせー!」

「あの、今井さん。…悠さんはどこに行ったかわかりますか?」

「ん?目の前にいる子」

「え!?この可愛い女の子がですか!?」

「流石は今井先輩。ナイスです」

「おぉ〜。これはモカちゃんとタメをはれるかもね〜」

「悠君が女の子になっちゃった……」

「悠君、とりあえず写真撮らせてー」

「悠はドコに行ったのかしら?」

「悠にぃは悠ねぇだった…の…?」

「悠君…可愛い……」

「なんだ、このカオス……」

 

巴以外がおかしくなっている。とりあえず、ひまりよ。お前は俺の写真を撮ってなにするつもりなんだ。まさか、他人に送るなんてことはしない…筈だ……。

 

「すみませーん、少し遅れましたー……ってあれ?悠じゃん。どうしたの、可愛い格好して」

「リサに無理矢理……」

「そうなんだ。今の姿、アイドルに居そう」

「それはアイドルに失礼だろ」

「あくまでたとえの話。 悠君さしずめ悠ちゃんだね」

「変なあだ名を付けるな」

「同じバンドのよしみじゃん。これからもそれでライブに出てよ」

「断ります」

「ちぇー。あ、まりなさんがもう始まるから円陣組んで、だって」

「みんな、集合」

 

14人が集まり、円陣を組む。

 

「いつも通り、最高の演奏をしよう!」

「えい、えい、おー!………って、あれ?」

「よし、トップバッターのTHE IRREGULAR、ザラ…行ってきます」

「おい、倉持。勝手に略すな」

「ナイス、リーダー。今日から私たちはザラだね」

「私もいいと思いまーす」

「マジか……。ま、いっか」

 

 

〈ステージ〉

 

俺たちがステージに立つと歓声が湧き上がる。が、しかしチラホラと疑問の声も聞こえてきた。

 

 

「ん?あれ?ギターって男じゃなかったっけ?」

「あれ?ホントだ。変わったのかな?」

 

 

「ふっふっふー。実はこの子……悠君の女装した姿なのだー!」

 

 

「確かに、身長は同じぐらいだ」

「なんか…普通のガールズバンドにしか見えなくなったな……」

「可愛い過ぎだろ。恥ずかしがっているところもポイント高いな」

「女3、男1とかなんてハーレムだ、とか思ってたけど…アイツなら許せる」

「わかる。そういえばあの子って芸能事務所に所属してるんだよな?」

「おう。そういえばその事務所の新しく出来たアイドルガールズバンドが今日ライブやってるらしい」

「彩ちゃんとか白鷺千聖とかが所属してるんだよな…」

「流石にこっちのライブを優先して観に来たけどな」

「なんか近い将来、いろんなことさせられてそうだよなぁ」

「そのときは応援して支えようぜ」

「おう、この会場に居る俺たちの気持ちはひとつになったな」

「おっと、演奏が始まるぞ」

「演奏中は静かに…だな?」

 

 

いや、なんかめっちゃ詳しいんだけど!

何、あの人たち。え?俺って芸能事務所に所属したって言ってないよな?そんなに大々的に発表もしなかった筈だし……。

そんなことよりも……

 

「まずは最高の演奏をしないとな」

 

 

ライブは順調に進んでいき、問題が起きることなく大成功に終わった。

 

「いやぁ、みんな良い演奏だったよ!」

「あ、まりなさん」

「うんうん、みんなのおかげで今日は良いライブになったよ。ありがとうね」

「また、何かあったら呼んで下さい」

「もちろん!」

 

 

「ふー。ライブが無事に終わって良かった良かった」

「悠、大変だよ!これ見て!」

「ん?なんだ…これ……!」

 

アイドルバンド、Pastel*Palettes 当て振り、口パク発覚!

観客たちからお金を騙し取った?

 

「これって悠が所属してる芸能事務所だよね」

「………なんだよ」

「ゆ、悠?」

「……なんなんだよ!これ!!」

「ひっ!」

 

だから、だから協力したくなかったんだ!どうする?どうすれば良い?バンドのメンバーに…友達やバンド仲間になにか被害を加えられないようにするには…どうすれば良い……!

 

「ねー、悠にぃ。スマブラしに帰ろ!」

「うるさい!」

「ゆ、悠にぃ?な、なんで怒ってるの?」

「黙れ!お前らには関係ない!!」

「え?……悠にぃ?あこなにか悪いことした?」

「……悪りぃ、もう俺に関わるな」

「………なんで、理由をおじえでぐれないどわがらないよ!」

「俺がお前たちのことが嫌いだからだ……わかったならついてくるな…!」

「っ!」

 

俺はそう言うと走り出した……否、逃げ出したのだ。後ろの方であこの泣き声が聞こえる。少し足が止まりかけたが、足を前に踏み出し続ける。いろんな意味で足が動かなくなったときにすぐそばにあった公園のベンチに座る。

 

「……俺は最低だな」

 

どんな理由であっても女の子を、人を泣かすのはいけないことだ。演劇やドラマなどの創作の話でというのならば話はまた別ではあるが……。

 

「こんなところでどうしたんだい?子猫ちゃん?」

「あなたは?」

「私の名前など知らなくとも問題ないさ」

「はぁ…」

 

紫の髪色をした貴公子のような女の子に話しかけられた。

子猫ちゃんと呼ばれた理由は俺がまだ女装しているからだと思う。

 

「私はこう思う。全く知らない相手だからこそ話せるようなこともある、とね」

「ボクもそう思います…」

「それでどうして泣いていたんだい?」

「それが…………。」

 

今日あったことを細かいところは誤魔化しながら大雑把に説明した。

 

「なるほど、ね。確かにその気持ちはわかる」

「……」

「けれど、君のようなおバカちゃんは久しぶりに見るよ」

「なんだと……!」

「 怒ってる顔、生き生きしていて良いじゃないか」

「へ?」

「ふむ、答えはすぐ見つかるさ。余計なお節介はやめておくとしよう」

「あ、えっと…名前を教えてください」

「薫。瀬田薫だ。また、機会があれば会うこともあるかもしれないね」

「はい、そうですね」

「それじゃあ、また会おう」

 

タイミングよく現れた貴公子、瀬田薫さんはウマに跨り走り去っていった。

……認めたくはないが彼女のお陰で少しは気持ちが楽になった。認めたくはないがな……!

 

日が暮れてしまう前に帰ろう。

明日からみんなにどう接したらいいのかわからない……。学校もあるし色々と考えようか。

 





すみません、こんなつもりじゃなかったんです。

……どうしましょう。
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