ポケモンの出現したヒロアカの世界とポケモンの世界に行った出久の物語 作:お〜い粗茶
あれは嘘だ!
ポケモン、やっぱり楽しいからすぐ時間過ぎちゃうわ
不定期だけどこれからもよろしくお願いします
今回はお茶子ちゃん回です
「今日の昼は・・・安いの・・・うーん」
そんなふうに独り言をぶつぶつ呟きながら、買い物から家に帰っている。もちろん、頭の上にはミミッキュが乗っている。ちょっとだけしっぽの代わりの木が重いけど気になるほどでもない。
「そうだ・・・お餅かな。ミミッキュもそれでいい?」
「ミミッキュ!」
ミミッキュも快く返事をしてくれる。ふと、周りを見ると電柱にはヤミカラスとスバメが止まっている。
ポケモン達が現れてから、普通のカラスやツバメは一切見なくなっちゃって少しだけさみしい感じがする。
家のドアに手をかけると鍵が開いていた。
(なんでドア空いとるん?)
「お茶子ォー!!!」
「ほぎゃー!!!」
突然現れたのは父ちゃんと母ちゃんだった。私の奮闘を見て、おつかれ会をしにわざわざ新幹線で来たみたい。
「〜〜言ってよぉ」
思わず目に涙が浮かぶ。ミミッキュは頭の上で私を撫でてくれる。慰めてくれているみたい。
「大丈夫よ、ミミッキュ。これは嬉し泣きやから」
ミミッキュを床に下ろして、部屋の中へと入る。お茶を出すために棚を開けて茶筒を出そうとするといつも置いてある場所に茶筒がなかった。
「お茶子、どうしたの?」
いろいろゴソゴソしてる私を見て母ちゃんが聞いてくる。茶筒がないと、話すと母ちゃんは少しため息をついてから、
「べーちゃん、いたずらはダメって言ったでしょ?」
そう言うと、押し入れの中からピンク色をした小さい悪魔のようなポケモンが茶筒を持って出てきた。
思わず、ガラケーをそのポケモンに向ける。雄英高校に通う生徒全員のスマホとガラケーにはデクくん特性のポケモン図鑑がインストールされているから、ポケモンの情報を引き出す事ができる。
『ベロバー いたずらポケモン
みんかに しのびこみ ぬすみを はたらき さらに くやしがる ひとの マイナスエネルギーを いただくのだ』
なんでベロバーが父ちゃん母ちゃんと一緒におるん?話によると、父ちゃんの仕事場にいたずら目的でやってきて、ご飯をあげたら居座るようになっちゃったらしい。
「まあ、いたずらは続いているからほんのちょっと迷惑なのは変わらんけどな」
そんな話をしている間にもベロバーは父ちゃんの髪を引っ張ったりしている。かなりのいたずら好きみたい。
今回、ベロバーは置いてきたつもりだったらしいけど荷物に紛れ込んで着いてきてしまったらしい。
茶筒をベロバーから返して貰って、たわいもない話を父ちゃん母ちゃんとしていた。気がつくと夕方になっていた。
「よし、今日は父ちゃんが奢ったる!何か食べに行くぞ」
そういうと、ミミッキュと遊んでたベロバーも嬉しそうにしている。
数時間後。
父ちゃん母ちゃんも家に泊まるらしく久々に家族で過ごした。
「父ちゃん、ベロバーは連れて帰るの?」
「悩んでるんだよな。ポケモン・・・だったか?そのポケモンとやらは全然分かんないからお茶子に任せようと思ってるんだが・・・いいか?」
「多分、大丈夫かな・・・。ポケモン関係の出費は雄英が負担してくれているし」
ミミッキュが居るので、かなりカツカツな生活を送っているんだよね。でも、ポケモン専用のご飯なんかはデクくんが雄英全体を全て負担しているらしいけど。
頼んで自分でも出来ないか?と聞いたら説明してくれたけど、ほとんど無意味だとわかった。
ぽろっくとかタイプそれぞれ好むふーずが違うとか、ポケモンにもっても好みが違うとかで自分では出来ないと悟ったよね。
「ありがとうな。スパナとか持っていかれたりして大変だったんだ」
その後もちろん、デクくんから貰ってた『ゴージャスボール』でベロバーを捕まえて正式に私の仲間になった。
ゴージャスボールを貰ったのは見た目が好きだったからだね。
後日、ゴージャスボールが1個1000円と聞いてぶっ倒れるのはまた別の話。