ヌカワールド召喚   作:ALEX4

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今回はパーパルディア人メインです


亡国の国民達は

 パーパルディア皇国の人口は約七千万人。

首都の人口が多くなるのは世界共通であり、当然ながらエストシラントもその例にもれない。

 エストシラントが突如としてヌカワールドの襲撃を受け、労働力としての奴隷として捕獲されたり襲撃時の攻撃で死亡したりした。

 しかしヌカワールドのレイダー集団やロボット軍団の総数は正直言ってエストシラントの人口数よりはるかに少ない。

 襲撃を受けた後に外周部に住む人々の多くがレイダー集団やロボット軍団の目を逃れ着の身着のままや貴重品を引っ掴んで逃げ出すことに成功していた。

 内側に住む者達も地上建造物に身を隠しながら、あるいは下水等の地下から脱出に成功した者も多くいる。

 それなりの人数のいる集団だったためにレイダーやロボット軍団の攻撃を受けつつも他の人間が攻撃を受け殺されている間に逃げ切る事に成功した者もいる。

 仮にエストシラントの人口が四千万人としてヌカワールドによる襲撃で捕獲されたり死んだパーパルディア人の数は一万か二万人程度だとする。

(もちろん死者数の方が多い)

 仮に三千九百万人がエストシラントから脱出したとする。

 そうするとそのパーパルディア人達は何処へ行くか?

 ある者は親類を頼り、ある者は親類縁者はいないが取り敢えず・・・という感じでパーパルディア皇国内の他の都市へ向かう。

 デュロへ向かった者達は更なる絶望をその目にした。

 ヌカワールドによる襲撃とその後にトドメと言わんばかりに行われた日本国の空爆でデュロは壊滅しており、生存者が身を寄せ合い時折デュロに物資を漁りに来るレイダーに怯えながら暮らしていた。

 デュロに身を寄せるのは難しいと判断した大部分の避難民はエストシラントからデュロ以外の都市へ向かった他の避難民の後を追うようにアルー二かパールネウスへと向かった。

 

 忘れてはならないのがエストシラントから各都市へ向かった避難民はその殆どが着の身着のままで逃げ出した事である。

 当然ながら、食料が圧倒的に不足している。

 避難民同士で食料を巡っての争いが起きるのは必然であり、殺し合いに発展した集団も珍しくなかった。

 途中で飢えや脱水で力尽き脱落した者も少なくなく難民達の通り過ぎた後に放置された死体が転がる事になる。

 エストシラントから各都市へ、そしてデュロからアルー二、パールネウスへと向かう道に転がる事になった死体は数十万体にも及び、誰にも知られることもなく朽ちて行った死体の中には明らかにナイフ等の鋭利な刃物で柔らかい部分の肉を切り落とされた跡とその近くに焚き火の跡がある事がそこで何が起きたのかを表していた。

 

 

 時は少し遡り、アルー二及びパールネウスへと向かった避難民もまた違う絶望を突き付けられた。

 アルー二は七十三カ国連合により既に陥落しており、パールネウスは難民がたどり着いた時点では都市としての機能は無事であったが、突如として数百万もの難民が押し寄せて来た事に危機感を抱いた都市長と都市防衛の皇軍により封鎖され、運良く難民集団の先頭部にいた極一部の者達が都市に入る事が出来ただけでほぼ全ての難民が都市の外で途方にくれる事になる。

 そしてその難民達は何とか都市に入ろうと押し寄せたが、エストシラントとの魔信が不通なことと運良く都市内に入り込めた一部の難民達から聞き出した情報によりエストシラントが陥落したと認めざるを得ないと推測され自衛措置に入り、防衛部隊による発砲や魔導砲による砲撃が難民に向けられる。

 パーパルディア皇国軍がパーパルディア人に攻撃をするという異常事態が繰り広げられた。

 アルー二、パールネウスを諦めた難民達は皇国領土内で身を寄せ合い幾つもの小さな集落に分かれて暮らす事を決めた者達と属領へと向かう者達と大きく二つに分かれた。

 情報を断たれた彼らはまだ知らなかった。

 かつての属領でパーパルディアの属領統治軍や属領統治機構が横暴で非道な行いを平然と行なっていた事を。

 数百、下手をすれば一千万人以上の餓死者を出しながら必死の思いで属領であった地域に足を踏み入れた彼らが目にしたのは処刑され死体を晒し者にされた属領統治機構の職員達であった。

 全ての属領で憎悪の対象であった統治機構が襲撃を受け、パーパルディア人には珍しく属領の住民を蛮族蛮族見下さず、非道な行いをしていなかった職員だけは各国の臨時政府が行なった裁判で住民の証言により助命されていたがその人数は全統治機構において両手の指で数えられる程度の人数であった。

 事実上パーパルディア皇国が滅亡したも同然と判断した日本からの要請でリーム王国及び七十三カ国連合はアルー二より引き上げ、七十三カ国連合は解散しパーパルディア皇国がまだパールネウス共和国であった頃の国境線を重点的に警備することになった。

 

 

 

 そして別の悲劇が海を越えたロデニウス大陸でも起きていた。

 「何!?商品を渡せないだと!?」

 でっぷりと太ったパーパルディア人商人がロウリア人商人に食ってかかる。

 「どういう事だ!?」

 「どうもこうも、そんなゴミ屑じゃあ支払いは出来ないって言ってるんですよ」

 「ご、ゴミ屑!?パーパルディア皇国の金貨手形をゴミ屑だと!?」

顔を真っ赤にして憤慨する商人。

 大規模な取引にいちいち金貨やら銀貨やらの通貨を持ち歩くのは労力がいるし数えるのも大変なのは全世界共通である。

 だがこの手形があればその手形が所定の額の通貨と同等の価値を持ち、取引を円満に行える。

 「あんた魔信ニュース聞いてないのかい?パーパルディア皇国は事実上滅亡したんだよ。国が消滅したのにどうやってその国が金に引き換えてくれるんだい?」

 「あんな誤報を信じるのか!?列強パーパルディア皇国が滅びるわけがないだろう!!」

 「へぇ?そうかい?じゃあ、もうすぐ世界のニュースの魔信放送があるから一緒に聞こうじゃないか」

 「望むところだ!」

 商人はロウリア人商人の商店に入り二人で世界のニュースの始まりを待つ。

 第三文明圏外国において比較的裕福なロウリア人商人の商店内には神聖ミリシアル帝国から輸入した型落ちの白黒映像が見れる魔信受信機の水晶版が世界のニュースのオープニングを流し音楽も流れる。

 『みなさま、世界のニュースの時間です。本日も第三文明圏から届いたニュースからお届けします』

 アナウンサーが挨拶をし、一礼した。

 『まずは列強であったパーパルディア皇国の現状をお知らせします』

 来た、とパーパルディア人商人が前のめりになる。

 列強であった、と言うアナウンサーの一言に商人は嫌な汗を流した。

 『現在、皇都エストシラントは事実上放棄され、パーパルディア皇国は事実上滅びたと国際社会に受け止められています』

 パーパルディア人商人の顔面が蒼白になる。

 それを見たロウリア人商人は少し気の毒に思ったが商売は商売である。

 『アルー二、パールネウスだけではエストシラントからの避難民を受け入れる事が出来ず、推定で凡そ三千万人のパーパルディア人難民が再独立を果たした七十三カ国に徒歩で移動していますが、旧属領であった七十三カ国においてパーパルディア皇国人の心証は極めて悪く、一部ではパーパルディアによって家族を殺された遺族の集団がパーパルディア人狩りなる行動を行なっているとの未確認情報もあります』

 ここでアナウンサーは一息区切った。

 『また、最新のニュースですがアルー二、パールネウスがそれぞれ皇族の生き残りを擁立し自らこそが正当なパーパルディア皇国継承者の住まう新たなる皇都であるとの発表を行いました。アルー二とパールネウスに残っていた軍がそれぞれの皇族の指揮下に入り、もはや内戦状態の様相を醸し出しています。パーパルディア皇国の通貨価値は下落が止まらず、金貨手形が紙切れになり破産したと遺書を遺し在ミリシアルパ皇人の商人の男性が飛び降り自殺した例も確認されています』

 ロウリア人商人はパーパルディア人商人を見る。

 阿呆の様に口を開いたまま固まっていた。

 「ま、そう言うわけだ・・・・悪く思わないでくれ、こっちも商売なんでな・・・。ん?おい?・・・め、目を開けたまま気絶してる・・・・」




残った二都市は内ゲバ開始。




作者「そう言えば、本編において日本はあまり出てこないと約束したな?」
日本「そ、そうだ作者。だ、出さないで」
作者「あれは、嘘だ」
日本「うあああああぁぁぁぁーーーー・・・・・・・!!」(サリーボイスで)

と言うわけで、ある程度のプロットが固まりつつあるので日本も普通に出てくる様にします。
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