最強の敵:ブロリー   作:ザイグ

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第三話:オールマイトVSブロリー

僕アカ3

 

「待ったよ、ヒーロー。社会のゴミめ」

 

死柄木弔が吐き捨てるようにオールマイトを侮辱するが、オールマイトは一瞬でチンピラを蹴散らし、イレイザー・ヘッドを救出。そしてまたも目にも留まらぬ速さで緑谷出久達を救い出した。

その際、ブロリーと死柄木弔に一撃ずつ叩き込もうとするが、ブロリーは反応してみせた。死柄木弔を抱えてオールマイトの攻撃を回避し、黒霧のところまで後退する。

 

「? あぁ、オールマイトの攻撃を回避したのか? お前も、オールマイトも目で追えないからわかんないや」

 

死柄木弔を下ろし、ブロリーはオールマイトと対峙した。

 

(………来ちゃったよ、オールマイト。会いたくなかったな。だって戦わされるのオレだよ。弔も黒霧も足手まといにしならないから激怒しているオールマイトはオレが相手にするしない。衰えているとはいえ油断できる相手じゃない。オールマイトのパンチとか絶対痛いよ。死ぬほど痛いよ。

まぁ、こうして対峙してしまった以上は戦うしかない。捕まりなくないし)

 

何より、生徒を怖がらせ、後輩を傷付けられ怒りに燃えるオールマイトの迫力に当てられ、ブロリーの戦闘衝動が再び高まる。戦闘衝動の赴くままにオールマイトに襲いかかる。

 

「でぃりゃああああああっ!」

 

「CAROLINA SMASH!」

 

ブロリーが拳が繰り出し、オールマイトがクロス・チョップを放つ。

超パワーの衝突、風圧がUSJ全体を振動させる。目にも留まらぬ速さの肉弾戦が始まった。

ブロリーのパワーとスピードはオールマイト並だ。身体能力が拮抗しているなら活動時間に制限のあるオールマイトが不利に見えるが、実際はオールマイトが押していた。

 

「なるほど、パワーもスピードも申し分ない! だが、動きに無駄が多すぎる!」

 

オールマイトの言う通り、ブロリーの戦い方は力任せのゴリ押し、素人の喧嘩と言ってもいい。彼は『脳無』という人とはかけ離れた化け物としか戦闘経験がない。そのせいで人としての体の動かし方など覚える機会がなく、力任せにしか戦う術を知らなかった。

身体能力が互角ならば技量や経験が高いオールマイトが有利なのは必然。ブロリーの攻撃は何度も空振り、オールマイトの攻撃は面白いほど命中する。それでもブロリーは持ち前のタフネスで耐え、何度も挑み掛かる。

 

そうして戦う内に変化が起こる。徐々にブロリーの攻撃は鋭く、重い一撃となり、逆にオールマイトの攻撃が防がれ、避けられていく。

 

(——力の使い方を学習しているのか!? 成長スピードが速過ぎるだろ‼︎)

 

ブロリーはオールマイトを見て、攻撃を受け、人の戦い方を体に染み込ませ、即座に使いこなしていた。恐るべき学習能力。

このまま戦いが長引けば活動限界を待たずに優劣が逆転されると判断したオールマイトは勝負に出た。

 

——MISSOURI SMASH!

 

ブロリーの背後に回り込み、後頭部に手刀を繰り出す。いかに頑丈でも人体の急所への攻撃は有効だ。

だが、それを許すブロリーではない。防御し、反撃のラリアットを叩き込む。……それこそがオールマイトの狙いと気づかずに。

ラリアットを最小限の動きで回避し、空振りした無防備な胴体に拳を標準する。

あえて背後に回り込むことで大振りな攻撃を誘い、出来た隙を見逃さず渾身の一撃を放つ!

 

「DETROIT SMASH!!」

 

「うわぁあああああああああっ!?」

 

オールマイトが全力を籠めたストレートパンチが炸裂。ブロリーはあまりの威力に地面から足が離れ、空中に投げ出された。そのまま吹き飛ばされ、ドームに激突する寸前……空中で踏み止まった。

 

「何!? 飛んだ!」

 

上空で静止。見下ろすブロリーは驚愕するオールマイトに構わず、大口を開ける。そしてエネルギーが収束される。

 

「はぁあああああああああああっ!」

 

——ギガンティックブレス!

 

口から放たれたエネルギー波がオールマイトを襲う。間一髪回避するが地面に大穴を穿った。

『怒り』や『超サイヤ人』に変身していないので威力は格段に落ちているが、それでも百m以上もくり貫く破壊力。

 

「『飛行』に『光線』……!? “増強系”じゃないのか!」

 

オールマイトがそう思うのも無理はない。あの超パワーを考えれば身体能力を強化する増強系しか考えられない。原則として個性は一人に一つにも関わらず、ブロリーは複数の個性を持っていることになる。

 

「誰にもそんなこと言ってないだろ。そもそも“個性”は関係のない話。ブロリーはお前を倒すために育てられた最強の(ヴィラン)さ」

 

死柄木弔がオールマイトを嘲笑うようにペラペラと喋る。ブロリーは気に留めずオールマイトに攻撃を開始した。

 

——ギガンティッククラスター。

 

投げつけたエネルギー弾が拡散し、大量の小さなエネルギー弾となり、オールマイトに殺到する。

オールマイトがエネルギー弾を避け、殴って跳ね返す隙にブロリーは背後に回り、裏拳を叩き込んだ。

 

「がっ!」

 

頭部を殴られ、吹き飛ぶオールマイトに追撃。飛翔して上空から上段蹴りで強襲。蹴りはオールマイトに直撃。地面に叩きつけ、クレーターを作る。それだけで終わらない。踏みつけた足に力を込め、踏み潰そうと圧迫する。

 

「ぐぅっ……!」

 

「はぁっ……!」

 

なんとか逃れようとブロリーの足を掴むオールマイトだが、とてつもないパワーでビクともしない。徐々にオールマイトの体が地面にめり込んでいく。

 

「ははははっ、いいぞ、ブロリー! そのまま平和の象徴をぺちゃんこにしてやれ! 虫を潰すようにな!」

 

オールマイトのピンチに死柄木弔が笑う。そこへ一人の少年が駆けてきた。

 

「オールマイトォォォォォォォォ!!」

 

緑谷出久はオールマイトのピンチに居ても立っても居られず飛び出した。彼がブロリーに勝てるはずもない。それでも動かずにはいられなかった。

だが、緑谷出久の前に黒い靄が現れる。

 

「浅はか」

 

黒霧が立ちはだかり、『ワープゲート』で飛び出した緑谷出久を何処かへ飛ばそうとする。——そこへ別方向から伸ばされた手が黒霧に触れ、爆発した。

 

「どけっ、邪魔だ、デク!!」

 

乱入した凶暴そうな少年『爆豪勝己』は黒霧を掴み、地面に押さえ込んだ。

続いて地面を走る冷気がブロリーを襲う。ブロリーの体は瞬く間に凍結され、力が緩んだことでオールマイトは脱出に成功する。

 

「てめぇがオールマイト殺しを実行する役とだけ聞いた。平和の象徴はてめぇごときにはやれねぇよ」

 

凍結を放った紅白の髪をした少年『轟焦凍』はブロリーを睨みつけて宣言する。

ちなみにもう一人。『切島鋭児郎』というせいとが死柄木弔を攻撃したが、こちらはあっさり躱されていた。

 

オールマイトのピンチにヒーローの卵達が駆けつけた。

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