ここは、ある城。
この暗い部屋で、ある人物───デデデが3つのフィギュアの前である作戦を企てていた。
「“アイツ”らに対抗するには、コイツを使うしかねぇよなあ〜」
そう独り言を呟き、自らのはんてん(?)から取り出したのは自分の顔を模した金色のブローチだった。
そのブローチをネスのフィギュア、ルイージのフィギュアに取り付け、あと一つ───ピーチのフィギュアに取り付けようとしたが、もう、予備が無いようだ。
「………」
仕方なく、自分が着けていたブローチをピーチに取り付けた。
「……これで、時間になったら多分…」
ドスン……そんな時、城が突然揺れた。
「うおっ!? ななな、なんだ!?」
わけの分からない事態。上を見上げると、天井が崩れ……
ゴスッ
「○☆△□!?」
その一部が…デデデの頭を直撃した。
グルグルと目を回しながら倒れるデデデをよそに、城はどんどん崩れていく。もちろん。その犯人はその光景を見下ろしていたのだが。
「……行くぞ!」
犯人───クッパは、部下達を連れて城の中に降り立った。
「クッパ様〜…これ、やり過ぎじゃないっすか?」
「何がなんだかわかりませんよ…これ」
クリボーとノコノコの言葉にクッパは「……ううむ…」と唸った。確かに、天井の残骸が辺りに散乱し、フィギュアは愚か場所の移動さえ難しい状態だ。仕方ない、引き上げるぞ。───と、彼が命令を下す前に、あるフィギュアを見つけた。
「……?」
それは───
ピーチのフィギュアだった。
その数時間後。とある五人───スマブラ五戦士がこの城にたどり着いたようだ。
「……これは…酷いな」
リーダー格のマリオは、城の中の状況を見て唸った。
城の天井が崩れており、その残骸が散乱しているため、こちらの行動範囲がかなり限られる。───と、思い込んでいたようだ。
「ん? なあ、あれって…出口じゃないか?」
緑の勇者───リンクが高く積まれた天井の残骸の近くに何やら出口を発見したようだ。
五人はその部分に近づいた。
「これって、穴? なんか、ムリヤリ壊したみたいな感じだね」
カービィの言う通り、その穴は何者かによって強引にこじ開けられたように思える。これは…どういうことだろうか。
「とりあえず、入ってみましょう。何かわかるかもしれませんよ」
ピットの提案に、全員が首を縦に振っり、穴に突入した。
「う…わああ。これ…かなりキツイって」
ヨッシーの呆れたような引いたような声がその穴の先に響いた。なぜかと言うと、そこは城の筈なのに先程の岩の通路と瓜二つの通路がそこにあったからだ。
「とりあえず…進もう。何かあっても、五人だし対応しやすいだろう」
マリオが先頭に立ち、少し高い岩に登った。とにかく進まなければ、この先にいるであろう“敵”に追いつけない。
五人はその後も「ここどうなってるんだ…」とか「絶対ここ拠点にしたヤツ趣味悪いわ」とかブーブー文句を言いながら進んだ。
ドスドスとかなり重たげな足音を響かせながら、クッパは走って(!?)いた。
「クソ…なぜワガハイがこんな事をしなければならんのだ」
ボソリと呟いたその言葉は誰にも聞こえなかったようだ。それ以前に、背後から何か聞こえたのだから。
「…? なんだ?」
気になって振り返ってみると、赤い帽子の
「ふん、これが見えんか!」と、言わんとばかりにクッパは手に持っているピーチのフィギュアをマリオに向けた。
「っ!?」
間一髪で拳を引っ込め、地面に着地。ジャンプして後ろに下がる。それが合図なのか、ピットが神弓の弦を引っ張り、クッパに狙いを定めた。
「……行けっ!」
ピットの小さな願いと共に、矢が放たれた。
しかし、その巨体にどんな力があるのか、クッパは軽やかにジャンプして矢を回避した。───ピーチのフィギュアから何か落ちたようだが、その光景を見た者は、誰もいないようだ───。
クッパの足がついたのは、なんと切り立った崖。
そのままバランスを崩して落ちて行く。
「ああっ! お、落ちちゃったよ!?」
「お、追いかけよう!」
カービィとヨッシーが言った言葉に全員がうなずいた。のだが───
「ガーハッハッハッハッ!! ザンネンだったな! ワガハイにはこのクラウンがついておるわ!!」
こちらの行動を嘲笑う声。クッパだ。どうやら、あの崖の下で自身のクッパクラウンが待ち構えていたようだ。
クッパを乗せたクラウンは、大空に向かって飛んでいき───不気味な戦艦を包む血色の雲の中に消えていった。
「くっ……逃したか…」
拳をギュッと握りしめ、低くつぶやくマリオを、ピットは黙って見つめる事しかできなかった。
「そんな……嘘だろ…」
リンクは崩れ落ちそうになるのをギリギリで堪えている。
それぞれが、それぞれの悔しさを顕にした。
だが───
「ん? なんだろ…これ」
ただ一人、カービィはあるものを見つけ、それのもとに駆け寄った。
“それ”は、金色で何処かで見た事あるような顔をしたブローチだった。
その数時間後…。
「……お前達。後は頼んだぞ」
「ハッ。エインシャント様」
この城に目をつけたエインシャントらが亜空爆弾でここを爆破すべくやってきた。
ロボット達は亜空爆弾の左右にそれぞれ移動すると、亜空爆弾を起動させた。
爆破まで………残り3分。
「…………」
エインシャントは彼らを見つめた後、ここを去った。その目は、何処か悲しみが宿っていたかのようにも見えた。
その後、亜空爆弾が凄まじい轟音と共に爆発した
「……!」
ところ変わり。ここはとある司令部室。
そこにいる、いかにも邪悪なオーラを漂わせている男が一人。
彼の名は、ガノンドロフ。リンクとゼルダの宿敵である。ガノンドロフが見つめていたモニターに何かしらの反応があったようだ。
ザザザ……と砂嵐から切り替わった映像は、暗い配色の空間が映るだけだった。───わけではなく、その闇色の空間から白い右手袋・マスターハンドが姿を現した。
マスターハンドは、この世界を創り上げた創造神である。
彼が登場した事により、ガノンドロフは姿勢をピシッと整えた。
「ガノンドロフよ。あとの事は、貴様にたくそう」
「はっ。マスター殿」
マスターの言葉にガノンドロフは右手を胸に当てて敬意を示した。
やがてマスターが映っていたモニターが消えると、ガノンドロフお辞儀をしたまま、その顔を邪悪な笑みで染めた。
「ふふふ…あの創造神も愚かなものだ。この世界は…この我が支配するというのに」
果たして、どうなる? ファイター達。