亜空の使者〜結ばれし絆〜   作:平世ふゆめ

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ステージ18「新しい合流」

エリア1 合流

 湿地帯にて。なんとも奇妙な二人組───いや、この場合は、二匹組と称するのがふさわしいだろうか? そんな二匹が、歩いていた。

「それでね! ドンキーとオイラは二匹でバナナを追ったんだ!」

 その二匹組の一匹───ディディーはもう一匹───フォックスに自分と相棒の武勇伝を話していた。

「へえ、お前とドンキーって、結構仲が良かったんだな」

「仲が良いってもんじゃないよ! 最高の相棒さ!」

 こんな話を続けながら、二匹は、湖畔を歩き続けた。

 

「ギャッ……!?」

 湿地帯をしばらく歩き続けたがところで、ふいにディディーが悲鳴をあげた。フォックスは何事かと思い、ディディのほうを見た。

「っ!?」

 なんと、ディディーの体を黒い矢印弾が貫通していたのだ。そして、この黒い矢印弾には見覚えがあった。

「ディディー!」

 フォックスはフィギュアになってしまったディディーに向かって叫んだ。ディディーのフィギュアは、フォックスと少し離れたところに吹き飛ばされていた。

「グワッハッハッハッハ! 油断大敵という言葉が、その猿の中には無かったようだな!」

 後ろを向くと自分達よりも随分離れたところに、大きな魔物───クッパがダークキャノンを構えていた。

「クッパ……!」

「キサマも、我々の戦力にしてくれるわ!」

 クッパはダークキャノンにパワーをチャージし、トリガーを引いた。ダークキャノンから、黒い矢印弾が放たれた。

「ッ…!」

 フォックスは黒い矢印弾をギリギリのところで躱した。クッパは小さく舌打ちし、ディディーのフィギュアに目を向けた。指をさし、何者かに合図を出した。

 すると、クッパのその合図に反応したかのように闇色の粉がディディーのフィギュアに纏わりついた。やがて闇色の粉はディディーのフィギュアから離れ、ある人物を形造った。

「ッ!?」

 その人物が誰なのかを理解すると、フォックスは目を丸くした。

「ディ……ディディー!?」

 そう。フォックスの目の前に現れたのは、ディディーのコピーだった。

「クッパ、お前っ……! なんで、こんな事を……!?」

「ふん、それは、今すぐ答えなければならんのか?」

 クッパはダークキャノンの発射口をフォックスに向けた。

「キサマもあの猿と同じように───」

 その時だ。

 バシュッバシュッ!! ──クッパの足元に緑色の光線が撃ち込まれた。

「っ!? 誰だ!」

(……? なんだ? 何かが近づいてくる……)

 何が起こったかが理解ができていないクッパをよそに、フォックスは突然の乱入者の足音に耳を傾けた。やはり、遠くから戦闘機のような音が、こちらに近づいて来る。

(まさか……この音は……!?)

 フォックスが空を見上げると、以前、自分が乗っていた戦闘機───アーウィンがこちらに近づいて来た。アーウィンの窓を突き破り、一人───いや、一匹のファイターが飛び出した。そのファイターは地面に華麗に着地した。

「ファルコ!」

 フォックスが叫んだ。

ファイター───ファルコはクッパのダークキャノンめがけて走り、ムーンサルトキックで蹴り上げ、両手に持った二丁の光線銃でダークキャノンを迎撃した。

 ダークキャノンは凄まじい爆破音を轟かせて壊れた。

「これでも、お前は俺達に対抗しようってのか? クッパさんよ?」

「グウゥ……おのれ、ファルコめ……!」

 クッパは高くジャンプし、茂みの奥に消えて行った───かと思いきや、お手製のクッパクラウンに乗って、今度こそ、大空に消えて行った。

ファルコは、フォックスとディディーのコピーがいるほうを見た。

 ディディーのコピーは、どこからか湧き出した闇色の粉を吸収し、通常のディディーの数倍の大きさになった。

「っ!?」

「ほーう……コイツはマズイかもな」

 フォックスはすぐさまディディーのフィギュアのプレートに触れ、ディディーを復活させた。

「うーん……オイラ……何をしてたんだ? ───って、うわあああっ!? なんだ、こりゃ!?」

 自分のコピーを見て、ディディーは驚いて飛び上がった。

「とにかく、コイツを倒さないとな! ファルコ、ディディー、準備は良いか!」

「ああ。もちろんだぜ」

「と、とりあえず、ぶっ飛ばせば良いんだね!?」

 光線銃を構え既に準備万端なファルコと、訳がわからないが、とにかく戦うことになったディディーを引き連れ、フォックスはディディーのコピーと戦うのであった。

 

エリア2 新たなる旅路

 三匹はなんとかディディーのコピーを倒したようだ。コピーは闇色の粉となって、風に流れて消えて行った。

「ふぅ……ありがとうな。ファルコ」

 フォックスがお礼を言うと、ファルコは「大した事ねえよ」とだけ返した。

「じゃ、俺はこの辺でな」

 そう言って、ファルコは立ち去ろうとした。

「ちょっ───と待ったぁぁぁぁ!!」

「ぐっ!?」

 そんなファルコの襟首を、ディディーがひっ捕まえた。

「なあ! アンタも強いんだろ!? それなら、手伝ってくれよ!」

「はあ? お前、何言ってんだ?俺は忙しいんだよ」

(なんか、この会話、前にも見た記憶が……)

 少しデジャブを感じているフォックス。

「とにかく、俺は忙しいんだよ。頼み事なら、フォックスに言え」

 ファルコは、足早に立ち去ろうとした。

 だが、

「待ってよ!!」

「ぐっ!?」

 またも自分の服の襟首を掴まれる。しかも、なぜかズルズルと引きずられてる……?

「こうなったら、無理矢理でも付き合ってもらうよ!」

 こうして、(フォックスにとっては)どこかで見たことのある光景が繰り広げられたのであった。

 水上を空中移動する飛行船のような乗り物の上に、鎖で繋がれたドンキーのフィギュアを最初に見つけたのは、フォックスだった。

三匹はすぐに追いかけたが、飛行船は水しぶきを立ててスピードを上げ、大空に消えて行った。

「オイ! 待てよ!!」

 ディディーは声を荒げた。

 しかし、目の前はゆるい滝になっており、これ以上先に進むことができない。その一方、ファルコとフォックスは空に浮かぶ“あるもの”が気になっていた。

「なあ、ファルコ。あれなんなんだ……?」

「……? あれは……島か?」

 “あるもの”は浮遊島のようにも見えた。そして、先程の飛行船は、あの浮遊島に向かって行ったようにも見えた。

「……まあ、ゴチャゴチャ考えていても仕方ねえだろ。オイ、フォックス。お前のアーウィンはどうした?」

 ファルコがすばやく話を切り替えた。

「それが、以前破壊されてしまったんだ……」

 フォックスはディディーと出会ったときの事を思い出し、少し苦笑いで答えた。

「……そうか。それなら、尚更コイツが必要だな」

 ファルコがそう笑うと、滝の下からアーウィンとは違う飛行船が浮かび上がってきた。

「“グレードフォックス”!?」

 飛行船───グレードフォックスを見て、フォックスは目を丸くした。

「お前のために派遣したんだぜ? あと、ディディーだっけか? お前」

「えっ!? あ、うん。そうだよ」

「あの島に向かう。俺のアーウィンでドンキーを追うぞ」

「ファルコ……うん! わかったよ!」

「よし。決まりだな。すぐに行くぞ!」

 ファルコとディディーはアーウィンのもとに急いだ。

一方のフォックスは、不時着したグレードフォックスに乗り込んだ。───浮遊島とは違う

標的(ターゲット)を追跡するために。

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