亜空の使者〜結ばれし絆〜   作:平世ふゆめ

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ステージ3「逃亡の先に」

エリア1 雲海にて

 雲海。そこをカービィとゼルダは飛んでいた。

 

「ふー……危なかったね……」

「ええ……そうですね……」

 

 空中スタジアムが亜空間に飲まれる寸前でワープスターを呼んだのだから、間一髪だ。

 だが、二人の表情(かお)は絶望に満ちていた。

 

「ですが、これからどうするのですか? マリオもいませんし……」

「う〜ん……こーなったら、マリオを探して、他のみんなとゴーリュウしたほうがいいんじゃないかな?」

 

 カービィとしてはまともな答えが帰ってきた。ゼルダは無言で頷いた。

 

「本当に、メタナイトもサラもどうしちゃったんだろう……」

 

 ふと、カービィが呟いた。

 

「メタナイト……? サラ……?」

 

 ゼルダは独り言のつもりだったのだが、カービィはそれに答えた。

 

「あの黒い戦艦、ハルバードって言うんだけど……その持ち主の二人だよ。メタナイトは剣がすごく強くて、サラも同じなんだけど、歌でいろんな力を操れるんだ」

 

「リンクといい勝負になるんじゃないかしら……」と思わず考えてしまった。

 だが、そんな思考も直ぐに断ち切った。カービィが悲しそうにしているというのに、こんな事を考えるのは不謹慎だ。

 と、その時。

 

ズオオオオオ……

 

「!?!?」

 

 二人が後ろを向くと、噂をすればなんとやら、戦艦ハルバードが追いかけてきてるではないか。

 

「うわああ!?」

「カ、カービィ! 速く逃げましょう!」

「う、うん!」

 

 カービィはワープスターの飛ぶ速度を上げた。

 だが、ハルバードはそれ以上の速度で飛んでいるらしい。ゼルダが後ろを振り返ると、すぐ後ろにハルバードの艦首があった。

 

「……!」

 

 ゼルダは小さい声を漏らした。カービィは恐怖を拭い去りワープスターを上昇させ、ハルバードを振り切ろうとした。

 だが、動きに合わせてハルバードも上昇する。カービィは危険を察知して叫んだ。

 

「ぶ、ぶつかっちゃう……!」

 

 その言葉がそのまま現実になってしまった。

ワープスターはハルバードの艦首にぶつかりその衝撃で二人はワープスターから落ちてしまった。

 

 

「わあああああ!!」

「っ!!」

 

 カービィはドッシーンと甲板に激突し、ゼルダは見事に着地した。

 

「うう…ひどいや! 急にぶつかって来るなんて!」

 

 カービィは怒っている(そらそうだわ)。ゼルダは辺りを見回し、状況を確認した。

 

「(どうやら、戦艦の上にいるようですね。このまま内部に潜入したほうが良いのでしょうか……)」

 

 ゼルダはそう考えていた。

 

ズダダダダダダダ…!

 

「な、何っ!?」

 

 突然銃を乱射する音が聞こえてきた。ゼルダが近くを見ると、艦体から弾幕が放たれているのだ。一体、何に向かって撃っているというのだろうか。

 

「あ、あれだよ!ゼルダ!」

 

 いつの間にか自分の隣にいたカービィがそう訴えた。彼が指(?)指した方を見ると、小型の戦闘機のような物が弾幕を見事に避けながら飛んでいる。

 

「あれって、アーウィンだよね?」

 

 カービィが聞いてきた。アーウィンだとしたら、もしかしたら…。

 アーウィンらしき戦闘機はハルバードより更に上昇した。流石のハルバードでもあそこまでの急上昇はできないらしく、アームを発射させアーウィンを追撃した。それはアーウィンの翼をかすめ、その衝撃でアーウィンは墜落してしまった。

 なんとか態勢を戻そうとしたアーウィンは───

 

「あ、アーウィンが…!」

「こ、こっちに来ます…!」

 

───なんと、カービィとゼルダの元に!?

 だが、幸いな事にアーウィンは甲板近くを通り過ぎただけで、激突はしなかった。

 しかし、その際に強い風が吹き、また、カービィとゼルダは───今度は、ハルバードから投げ出される形で───落ちてしまった。

 

エリア2 投げ出される

ズガッ!

 

「うっ!!」

 

 二人は思いっきり地面に衝突した。

 しかも、そこは緩やかな山で登山道だったようで、二人はゴロゴロと坂を転がり落ちて行く。ようやく止まったのは、坂の下───湖の近くだ。

 

「うっ……カ、カービィ……大丈夫ですか……?」

 

 ゼルダが苦しそうに尋ねたが、カービィは目をグルグル回して気絶している。

 仕方なく、ゼルダはカービィの回復を待つしかなかったのであった。

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