とりあえず約束通り場所に行ってみると金髪のツインテールの少女が綺麗な姿勢、全くの無表情で立っていた。
「失礼、キミは昨日の少女の使いかね?」
「はい。私は遊佐です。よろしくお願いします。」
「ふむ、とりあえず使いがここにいるということはおそらく移動するのだろう?どこに向かうのだ」
「はい、ではついてきてください。」
「どこに向かうのかね?」
「校長室です。」
「校長室?キミたちのリーダーは校長なのか?」
「いえ、私たちのリーダーはゆりっぺさんです。校長室は占拠しています」
ゆりっぺ…おそらく昨日の少女だろう。確証はないがそんな感じがする。
「占拠…ね」
随分過激派集団だな。その戦線とやらは。
しかし…
「先程からすれ違う者たちすべて…そうなのか?」
未練がある者たちなのか、というニュアンスを込めて伝える
しかし遊佐なる少女はどこ吹く風で
「彼らはNPCです。初めからこの世界にいて、模範的な生活を送っています」
「NPC…か」
月のマスターを思い出す。
物思いにふけろうとした瞬間に
「NPCとは…」
「ああ、説明は構わないよ。確かに生前の私からしたら馴染みのない言葉だが、今の私からしたらよく知る言葉だ」
「?………着きました。」
廊下の突き当たり、見えにくくされてはいるが天井にトラップが仕掛けられている。そして遊佐なる少女が私とかなり距離をとっている。明らかにトラップに当たらないようにだろう。ふむ…霊体化するか
「?!ゆりっぺさん。対象が消えました」
霊体化すると遊佐は目を見開きつけているインカムで誰かと話している。一旦私は霊体化したまま校長室に入る。中にはそれなりに大勢の人間が待機していた。その一番奥、昨日の少女がおそらく遊佐からの連絡をうけて動揺してる。
「消えた?!消えたですって?!そんなの天使にも———」
「消えたもなにも、私はここにいるぞ」
「「「「??!!」」」」
皆が驚きの表情を浮かべている。
それもそうだろう。私はゆりっぺと言われた昨日の少女の真後ろに立っているのだから
「貴様、ゆりっぺから離れろ!」
そういってハルバードを構える目つきの悪い男。
皆銃や木刀、クナイなどを構え私に向ける。
「そう警戒するな。別に何かするつもりはない。罠があったのでな、こうして入っていただけだ」
「罠?まさかこの部屋の前に仕掛けているトラップに気づいてたの?」
「あのようなわかりやすいもの、わからないはずがあるまい?」
皮肉気味に言ってやると皆驚いた顔をしていた。
「……いいわ。これでも長く戦い続けてきたんだもの。貴方にかなわないことぐらいわかるわ。みんな、武器をしまって」
やはりリーダー。発言力はかなりのもので皆武器を収める。
「それで?貴方について教えてもらおうじゃないの」
誤字とかあったら教えてください。ヒロインどうしますかねぇ