…ドラえもん…せめてボクがスクラップにしてあげる…
…のび太くん、ボク達は殺し合う運命だったんだ…
人類が地球上に栄え幾世紀…やがて人類は疑似生命体とも言えるAIを生み出した
やがてAI搭載機器を使役する事に慣れた頃
…異変は起こった…
兵器工場等のAIが突如独立を宣言、人類の範疇を越えた兵器を生み出し人類を狩り始めた
各国は協力し、戦おうとするがAI搭載の兵器は自我を持つが如く反旗を翻した
機械の脅威が極東に及ぶ頃、一体の未来ロボットが人類の為に立ち上がった
『ドラえもん』と名乗る猫型ロボットは人類に一枚の設計図を渡した…
その設計図から作られた空を飛ぶ戦闘用バイクは『ヴァルキリー』と名付けられた
発案当初誰も見向きもしなかったヴァルキリーは後に第三極東支部の指令『野比たま子』の知り合いである『骨川重工』が歴史上初の生産、剛田商店が資金援助する形で拡散、後のエースパイロットであり野比たま子の息子『野比のび太』が第一次沖縄戦線にて有用性を示した、その成果は凄まじく骨川重工にはライセンス生産の許可願いが世界中から舞い込んだ、人類救済の立場から骨川重工はそれを断り全ての会社へ設計図を渡し自社は極東の一生産会社に留まり、ヴァルキリーの新部品開発に乗り出した、剛田商店は骨川重工と正式に契約、ヴァルキリーの生産ラインに必要な部品の中間卸売りを始めた
しかし好事魔多し、ドラえもんの存在が機械側に知れると人間に協力し機械に歯向かう存在として標的にされた
激しい戦闘に晒された第三極東支部であったが、のび太やジャイアン、スネ夫の『デルタ部隊』の活躍や野比たま子の的確な采配、夫である野比のび助のサポートによって難を逃れていた
その日は春の陽気が心地よい日だった
第三極東支部中心、セントラルスペース地下に野比家の二階を再現したスペースがある
机の引き出しのタイムマシンはAI制御されていた為に蜂起後使えなくなくなったが、今ものび太とドラえもんはここに住んでいる
『第六防衛ラインに敵発見、ヴァルキリー部隊は直ちに迎撃に向かってください、繰り返します…』
けたたましくなる第一戦闘配置のアラームで穏やかな時間は終わりを迎えた
「行ってくるね、ドラえもん」
「行ってらっしゃいのび太くん、無理はしないでね」
いつもの通りにヘルメットを片手にエレベーターに乗り込む
「遅いぞのび太」
格納庫に入ると既にスネ夫はヴァルキリーをアイドリングさせていた
「ごめんごめん」
のび太はヘルメットを被ると通信コードをジャックに繋いだ
「デルタ部隊01機、野比のび太、応答よろしく」
「FE3B5源しずか、通信はクリアよのび太さん」
「それじゃあデルタ部隊出ます」
のび太はジャイアンとスネ夫に発信の合図をした