ボーカルでヴァイオリニストな彼は   作:春巻(生)

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『やっほ〜キバーラちゃんよ〜♪ 麗牙と燐子ちゃんの甘い時間の中で、友希那ちゃんは自分の心の中に新しい想いがあることに気付いたわ。友希那ちゃんの……いいえ三人の運命は一体どうなっちゃうのかしらね』

『オ、オレ様の役目が……』


第152話 乱入者

「……」

 

「……」

 

『……』

 

 ゴールデンウィークも明けたばかりでダルさの抜けきらない放課後のひと時。CiRCLE前のカフェテリアもこの時間にしては幸運にも人は少なく、おかげで私たちは静かな時間を過ごしていた……ごめんなさい嘘です。静かな空間と言えば聞こえはいいが、燐子とキバーラ、そしてこのサイレンスキューティーな私こと愛音ちゃんの間に流れる沈黙は、とてもではないが到底落ち着けるものではなかった。

 たまに燐子の携帯から通知音が鳴る時があったが……。

 

 ♪〜

 

「……ふんっ」

 

 燐子は携帯の画面を一瞥するだけで特に何かをするわけでもなく、あからさまに口を尖らせてそっぽを向く。私はちらりとその画面を覗くが、やはり相手は兄さんだった。

 ここまでの彼女の態度を見れば分かると思う。

 

 そう、なんとこの二人、絶賛プチ喧嘩中である。

 

 とは言え、燐子からの一方的な拒絶ではあるが。

 事の顛末は先日に遡る。嫌な予感がしたと言い兄さんのもとを訪れた燐子は、そのまま二人で出かけることとなった。しかしその最中、罪悪感に耐えきれなくなった兄さんは自ら白状したそうだ。

 

 ずっと前から、友希那と二人きりでパパの曲を完成させようとしていたことを……。

 

 二人が曲作りを始めたのは、タイミング的にはTETRA-FANGとRoseliaで合同ライブを行った頃だ。燐子どころか、リサや紗夜との関係すらまだ複雑化していなかった頃の話。先約という意味では一応はこちらが優先されることになる。

 しかしそんなこと、今の燐子にはどうでもよかった。どうして自分を信じてすぐに明かしてくれなかったのか? 燐子がそう思うのも無理はないだろう。怒る理由としては尤もだし、私もキバーラもそれに尽きると思っていた。

 しかし、燐子の感じたのはまた違うところにあった。

 

 ──友希那さんとの作業の……その経緯を話していた時の麗牙さん……すごく楽しそうな顔をしてて……。

 

 そう語る燐子に、私とキバーラは思わずため息をついてしまった。しかし、まあそうだろうとも思う。音楽そのものに傾倒している兄さんが、同じく音楽と真摯に向き合っている友希那と、共に音楽について心から語り合うのは当然のことだ。その現場を実際に見ていた私には、燐子の語る様子がとても鮮明に脳裏に浮かんでいた。きっと作曲中は燐子のことなんて忘れて、ただただ音楽のことにのめり込んでいたのだろう。

 

「はぁ……本当にバカ……」

 

 秘密にしていることに罪悪感を覚えて白状するならまだしも、それについて満更でもなさそうに語るのはあまりにもどうかと思う。突き通せるなら死ぬまで秘密にするという選択肢もあっただろうに。燐子に対して誠実でありたいとするあまり、兄さんは余計な墓穴まで掘ってしまったのだ。

 

 ともあれ、私とキバーラの結論としては「全面的に兄さんが悪い」ということに尽きる。

 

 兄さんもそれを重々理解しているからこそ、こうやって何度目かになる謝罪のメッセージを燐子に送り続けていた。そして燐子も、その内に秘めた想いを聞いてほしくて私たちを呼んだのだろう。

 因みにキバットとタツロットには少し離れてもらっている。この神聖な女子の花園に野郎どもを参加させるわけにはいかないからだ。

 

「(でも、この調子だとまだかかりそう……)」

 

 兄さんからの通知を無視した燐子の様子を見てそう思わざるを得ない。あの燐子が……兄さんとドラマティックな恋愛の末結ばれた燐子が、わざわざ無視という選択をするくらいだ。なまじ普段からイチャイチャしている分、その喧嘩も長いものになる予感がしていた。

 

『ねぇ燐子ちゃん。まだ麗牙のこと、許せそうにないのよね?』

 

「……知ってほしいんです」

 

『何を?』

 

「わたしがどれだけ怒っているか、もっと知ってほしいから……友希那さんじゃなくて……わたしのこと、もっと見てもらいたいから……」

 

「(……おや?)」

 

 前言撤回。これは思ってたよりも早く片が付きそうだ。というよりこの感じ、燐子はとっくに兄さんのことを許してもいいと思っているようであった。まるで嫉妬というより、拗ねて「構ってちゃん」が発動したような……。そんな彼女を見ているとほんの少し腹が立ってきた。

 

「結局そうなるの……ふざけんなバカップル……」

 

「え?」

 

『ちょっと愛音っ』

 

 つい口から本音が溢れてしまい、キバーラはきつく制しようとするが、今の私の口は簡単には収まらなかった。いい機会だし偶には言ってやってもいいと思う。同じ「構ってちゃん」として。

 

「燐子にもずっと言いたかった……兄さんに見てもらいたいのは私も同じ。兄さんのこと独り占めしておいて……マジ贅沢が過ぎる」

 

「あの……えっと……」

 

「私だって兄さんともっと触れ合いたいのに……携帯でやり取りとかしたいのに……燐子は私から兄さんとの時間を持っていった……もうちょっと私にも分けやがれ」

 

『ってアンタが麗牙に甘えたいだけでしょが!』

 

「……それな」

 

「……ふふっ」

 

 むぅ……何故だか燐子に笑われてしまった……。燐子の心を解す意図もあったわけだが、本音なのも確かなので少し不服だったりする。

 

「まあいいや……ちょっとスッキリしたし……」

 

 兄さんの「構ってちゃん」として一日の長のある私だからこそ、その程度の執着なら耐えて然るべきだと、そんな意図も込めて燐子に言ってやった。伝わったかは分からないが、自分としてはこれ以上言うことはない。

 

「ごめんなさい愛音さん……でも、わたしのこと傷付けないって誓ってくれた麗牙さんが……その、意図してないと分かっているけど……隠してたことがどうしてもショックで……」

 

 兄さんに隠し事をされたことについてショックを受けるのは私も分かる。でもそれを隠し通すことはせず敢えて話したということは、つまり……。

 

『麗牙だって、燐子ちゃんを傷付ける覚悟をしてまで本当のことを喋ったわけでしょ? 黙っていれば、いずれ燐子ちゃんは傷付くどころじゃなくなるかも知れない。だから、いつか酷く傷付けることになるくらいなら、まだ傷の浅い今しかないって麗牙も思ったんじゃない?』

 

「……全部言われた」

 

「はい、わたしもそう思います……」

 

 兄さんの気持ちはまだ聞いていないが、恐らくここにいる皆がキバーラの言葉の通りだと考えている。燐子も兄さんの気持ちは分かっていた。分かってはいたが、やはり理性とは別に感情は揺れてしまったのだ。

 

「だから、やっぱりわたし……麗牙さんのことは嫌いになれません……」

 

 しかしそれもここまでだ。燐子は兄さんのことを未だに信じているし、本気で裏切られたなんて思っていない。そもそも燐子の心の音楽自体、そこまで悲観したものは端から流れていなかったのだから。

 

「はぁ……これで解決か……」

 

『丸一日か〜。カップルの痴話喧嘩の解決にしては早いほうね』

 

「ま、まだ仲直りしたわけじゃ……え、恋人同士の喧嘩って、そんなに長いんですか……?」

 

「だから言ったの……バカップル……」

 

「ぅぅ……」

 

 燐子の中ではどれほど長く喧嘩したつもりなのだろうか。初めての恋人との喧嘩で時間が長く感じられたのかは分からないが、私たちに言わせればプチ喧嘩と言わざるを得ない。私と兄さんの間で昔に起きた壮大なガチ喧嘩に比べれば児戯に等しい……おっと、この話はまた追々。

 

『とりあえず、そろそろ麗牙に連絡してあげたら?』

 

「で、でも……なんて言いましょうか……」

 

「ガツンと言ったれ……『次はない』とか……」

 

「さ、流石にそんなこと……」

 

 燐子の性格でそこまでのことは期待していないが、とりあえず許してやるくらいは言ってもいいと思う。事この件に関しては燐子は何も悪くないのだから、上から目線で許すくらいはしてもいいはずだ。

 

『電話でもいいのよ。今回のことは許してあげますってね』

 

「許す……そう、ですね……」

 

「まだ不服?」

 

「いえっ、そうじゃなくて……その……」

 

「?」

 

「前のことを思い出して……麗牙さんはこんなわたしのこと……とても許されないことをしたわたしを許してくれた……だから、わたしも許してあげられたらなって……」

 

 それとこれは同じで考えていいのだろうか? というより燐子も燐子で過ぎたことを一々気にしすぎだ。そんなこと兄さんは気にしていないし、今となってはいい思い出になっている。せっかくハッピーエンドで終われたのだから、無理に蒸し返す必要はないのに。しかしそこまで考えたところで、私はふと思い至る。

 

 もしかして、燐子の中ではあの時に兄さんを傷付けたことに対して、未だ折り合いが付けられていないのではないか……?

 

「……燐子は──」

 

 そんなことはないだろうと思いつつも、思い至った言葉を口にしようとした時、燐子の目が僅かに見開かれた。その視線を私の方……ではなく私の背後に向け、口からはその名が溢れていた。

 

「あ……友希那さん……」

 

「──え?」

 

 そう呟く燐子の視線の先には、このプチ喧嘩の原因の一人でもある少女がいた。普段なら歓迎するところだが、今この時だけは現れてほしくなかった彼女に心の中で悪態をついてしまう。

 

「よっす……友希那……(なんで今なんだよオイ……)」

 

 確かにここはCiRCLEの前だし、いずれ練習のために彼女が訪れるのは分かりきっていたことだ。しかし早すぎる。こうなることが分かっていたから、Roseliaの練習開始時間より早めに来て燐子の話を聞いていたというのに……。

 

「愛音にキバーラ。それと……早いわね燐子」

 

「……」

 

 涼しい顔して私たちを見据える友希那。しかしどういうわけだろうか。燐子にかけた言葉の中に、どこか挑発めいた音楽が流れているのを私は感じていた。気のせいかと思ったが、直後の友希那の言葉でそれが気のせいではないと思い知ることになる。

 

「練習はまだなのに……触発されたのかしら、麗牙に」

 

「っ……友、希那さん……!」

 

「え、ちょ、え? 何、どした……?」

 

 友希那の顔に含まれていたのは笑み。しかし、あからさまに挑発するような、そして敵意にも似た攻撃的な笑みだった。故に私はあまりの衝撃で吃ってしまう。あの友希那が、燐子に向けてそんな顔を……そんな攻撃的な音楽を向けるなんて……。

 それに対する燐子も、友希那に応えるかのように鋭い視点を向けていた。さっきはおくびにも出さなかったが、やはり内緒で兄さんと二人きりでいた友希那に対して、少なからず敵意を抱いていたのだろう。燐子の心からは今まで聞いたことのない、譲れない対抗心のような音楽が流れていた。

 私は、そんな二人の聞いたことのない音楽に戸惑うばかりだった。

 

『り、燐子ちゃん! あのね、友希那ちゃんだってまさか麗牙が曲作りのことを伝えてないなんて思ってなかったわけだから、ねっ? そ、それと友希那ちゃん? 何で燐子ちゃんにそんな風に言っちゃうのかなぁ〜お姉さんちょっとよく分かんないかも〜オホホ……』

 

「キバーラ……?」

 

 何かを知っているのか、キバーラはやけに慌てていた。どういう意味の焦りかは分からないが、この場で二人を宥めようとしていることは分かる。

 燐子は、図らずとも兄さんとの時間を独占していた友希那さんに対して嫉妬を。友希那は──

 

 ──分からんっ。なんだ? なんで友希那が燐子に対してそんな態度を取るんだ?

 

 今の私には判断材料が少なく、ただ困惑することしかできない。そんな混沌とした空間の中、次に言葉を発したのは燐子だった。

 

「友希那さん、もしこれからまた麗牙さんと曲を作るなら……わたしにも言ってください……わたしは、麗牙さんの恋人ですっ……!」

 

「ぅぉぉ……言った……すげぇ」

 

 当然のことと言わんばかりの燐子の発言に私は感嘆の息を漏らしてしまう。あまりにもハッキリと兄さんは自分のものだと言い切ったことに感動すら覚える。そう言いたくなるほどに、燐子の気持ちは熱を帯びていたのだろう。

 

「それでも結構。でも、麗牙の才能はあなたの断り一つで簡単に抑え込まれていいものではないわ」

 

 しかし友希那の返しもまた熱を帯びたものであった。

 

「言いたいことの意味が……よく分かりませんが……」

 

「私は憂いているのよ。あなたも知っての通り、麗牙の奏でる音楽は素晴らしいわ。かけがえのない才能と呼んでもいい。でも、その才能が誰かの匙加減一つで縛られてしまうのは、とても大きな損失よ」

 

 その「誰か」とはまず燐子のことを言っているのだろう。挑発とも思えた友希那の笑みも、もはや嘲笑のようにすら思えてくる。友希那が兄さんの才能を認めているのは知っていたが、このまでの強い想いを抱いているとは思わなかった。だからこそ、兄さんが恋愛に現を抜かして音楽が疎かになることを憂いていた。そして、その原因になりうる燐子のことも……。

 

「わたしが麗牙さんの……枷になると言うんですか……?」

 

「あくまでそうなるかもと思ったまでよ。麗牙の音を独占したがるあなたを見ているとね」

 

「それは当たり前のことです……誰だって当たり前に持つ感情です……」

 

「何が当たり前なのか分からないわ」

 

「それは友希那さんが『恋』を知らないからですっ」

 

「っ……」

 

 滅多に聞かない燐子の叫ぶような声。その言葉を聞いた瞬間、初めて友希那の顔に動揺の色が見えた。先ほどまでの挑発とも取れる笑みを明らかに崩して、苦々しそうに口を横に結ぶ友希那。そしてその心から流れる音楽は、雨が降るかのように悲しげに私には聞こえていた。

 

「燐子あなた……私は……っ、私だって──」

 

『ストップスト〜〜ップ! 二人とも落ち着いて!』

 

「マジそれ……やりすぎ……」

 

 これは流石に止めないといけない。これ以上のやり取りは何も生み出さないどころか、互いに失うばかりだ。友希那も友希那で二人の仲を憂いすぎだが、燐子は何か分からないが友希那の弱いところを的確に突いたようだ。

 二人の心から嫌に悲しい音楽が聞こえてくるのが、私にはとても耳障りで悲しくもあった。

 

「(何とかして二人の関係を元に戻さないと……)」

 

 今ここで何とかしないと二人の間にある友情や信頼が壊れてしまう。そうなればRoseliaは死んだもの同然だし、それによって兄さんが悲しむのは自明の理だ。私だって嫌だし。

 なればこそこれ以上二人を争わせるわけにはいかない。二人の間を取り持たなければならない。自体は非常に切羽詰まっていると言っても過言ではなかった。

 

 それだと言うのに……。

 

 

 

 

「っ……ホント最悪……マジ空気読めよ……骸骨野郎……」

 

 二人の不安定な音楽とはまた違った嫌な音楽が突如として流れてきた。その不快な音楽の音源へ私は目をやると、黒い人影がこちらを見据えていた。最初からそこにいたかのように、自然に溶け込んでいる男。帽子を深く被り、骨のように痩せこけた頬をしたこの存在を、私は以前もこの場所で見たことがあった。

 

『っ!? 愛音、コイツって』

 

「骸骨のレジェンドルガ……兄さんの恨みを買ってるやつ……」

 

「っ、新子先生の……」

 

 兄さんにとっての恩師であり、そして燐子にとっても短い間ではあったがいい先生であった女性。悲哀と恨みに打ちひしがれる彼女を更なる怪物に仕立て上げたのは目の前の骸骨だ。兄さんや燐子にとって、あの人の後戻りの道を消したこの怪物は到底許せないものであった。

 

「二人とも下がって」

 

 私の言葉に素直に頷き下がる友希那と燐子。流石にこの異常事態を前にしては二人の争いも止まらざるを得ないようだ。その点に関してだけは助かるのだが、そもそもコイツの目的はきっと……。

 

「ようやく見つけた。我らがロードよ!」

 

「え……?」

 

「何のこと……」

 

「……冗談きっつい……(やっぱりそうなの)」

 

 こちらを真っ直ぐ見据えて男は高らかに叫ぶ。まさかロードになる人間を見つけたと言うのか? その視線の先を追うように、私は真後ろに振り返る。

 そこにいるのは友希那と燐子。魔皇力の持つ人間がロードを宿しているとされ、これまで度々狙われてきた。燐子も狙われたことがあり、友希那もまた魔皇力を宿しているため狙われる可能性はあった。

 私としては信じたくはないが、妙に説得力を帯びているこの男の言葉を信じるなら、ロードはこの二人のどちらかということになる。もしもこの男に攫われれば最後、二人のどちらかはロードとして覚醒し、二度と意識は戻ることはない。

 

 それは即ち、死ぬということだ。

 

「さぁ、来てもらうぞ」

 

 男の姿が変貌する。世界中に動く骸骨の恐怖を遺したスケルトンレジェンドルガ。それと同時に、これまで幾度となく戦ってきた骸骨兵がこちらを取り囲むように姿を現していた。ここが人気の多いところだろうが関係ない。今はただ、目の前の脅威を取り除くだけだ。

 

「アンタに渡すわけない……キバット! タツロット!」

 

『や〜っとお呼びだよ。んじゃ、キバっていくぜ!』

 

『テンション上げていきましょう〜!』

 

 離れて待機してもらっていた相棒の名を呼び、私は敵を見据える。

 

 しかし背後の二人を視線から逸らす寸前、友希那の腕が燐子を庇うように前に出ていることに私は気付いた。

 

「ふっ……(なんだかんだ言って仲いいじゃん)」

 

 きっと無意識なのだろう。身体が勝手に動いていたのだろう。こんな状況なのに思わず笑みが溢れてしまう。

 不幸な行き違いがあり、思わぬ争いが起きたとしても、紡いできた絆は簡単には解けはしない。どれだけ嫌な思いをしても、どれだけ敵意を抱いても、彼女たちの心の奥では尊い絆は結ばれたままなのだ。

 

 だからこそ強く思う。

 

「絶対に守らなきゃ……変身!」

 

『変身!』

 

 覚悟を込めて私は叫んだ。その私の言葉と共にキバットはベルトに、タツロットは左腕に留まる。次の瞬間、辺りには黄金の輝きで包まれた。第三の王の鎧──黄金のキバが顕現した。兄はこの黄金のキバで大切な人たちを守ってきた。だから私も守り通してみせる!

 

「ザンバット!」

 

 タツロットに手を伸ばし、王の剣を抜刀する。捕獲なんて悠長なことは言っていられない。放っておいたら何をしでかすか分からない奴だ。ならばすべきことは一つ。

 

「出し惜しみはしない……最初から全力でいく」

 

「来るか……ハハハ」

 

 コイツは今ここで、確実に倒す!

 

 そして、燐子と友希那に兄さん。みんなに仲直りしてもらうんだ……!

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