ボーカルでヴァイオリニストな彼は   作:春巻(生)

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『夜道を一人で歩くリサの前に現れた謎の男。彼は一人の女子高生を襲い、その次の標的としてリサに狙いを定めたのだった』

「……」

『あれ、麗牙怒ってる?』



第7話 血染めの薔薇は生命の輪を繋ぐ

「……リサさんがそんな」

 

 Roseliaとのライブから二日経った月曜日の夜、僕は普段の帰る場所とは違う、自身の生家でアゲハからリサさんの身に起きた事の顛末を聞いていた。

 今日、愛音とアゲハは友希那さんが学校で一人でいることに疑問を持ち、彼女にリサさんの事を尋ねた。すると友希那さんは苦しそうな顔をして答えてくれたそうだ。あの日の夜、一人で夜道に出ていたリサさんは例の殺人鬼と思しき男と遭遇し、その現場を目撃した。そして今度は自分を狙う事を宣言して姿を消した。その時の恐怖が消えずに、リサさんは今も一人部屋の中で怯えているらしい。

 友希那さんが何度様子を見にいって声をかけてあげても一向に良くならないようで、それだけ彼女の負った心の傷というのが大きすぎたようだ。

 

「さっき私と愛音も会ってきたんだけど、なんかもう別人みたいだった。ずっと震えっぱなしで、反応もあまりしてくれないし。髪は傷んでるし肌もカッサカサで目も真っ赤。それに愛音もリサを見て『嫌な音』だって耳を塞いでいたよ」

 

「……そう、なんだ」

 

 リサさんは明るくて元気で、よく笑う笑顔の素敵な人だという印象を抱いていた。周りの事をよく見て、いろんなことに気付いて相手を気遣うこともできるとても優しい子。そんな彼女が何故そこまで苦しまなくてはいけないのか、僕は遣る瀬無さと怒りで震えそうだった。

 

「アゲハ、僕もリサさんに会えないかな?」

 

「それは多分大丈夫だと思うけど、どうするの?」

 

「まあ、ちょっとした慰安リサイタルをね。明日、友希那さんにも聞いてくれるかな?」

 

「うん、任せて」

 

「頼むね」

 

 ならば明日は気合いを入れなくては……。「ちょっとした」とは言ったけど、僕は明日の彼女の前での演奏については、本気の覚悟を抱いていた。何なら、今までで最高の音色を響かせたっていい。そうでもしなければ、きっと壊れかけた彼女の心の音楽は取り戻せないだろうから……。

 

 

 

 

 

 

「それにしても、被害者の服だけ残していった黒いコートの男……アゲハ」

 

「うん。どう見ても、だね。だから調べてるところ」

 

「ありがとう」

 

 今まで全く目撃者がいなかった今回の事件でようやく現れた最初の目撃者、それがリサさんだ。今は警察の方で彼女の証言を元に捜索が行われているようだけど……僕らの考えている通りならこれは警察には手を焼かせるものになるはずだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「麗牙……消しとこうか?」

 

「……必要ないよ」

 

 

 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 あれから更に一日が経ってもリサは戻らない。深い闇の中で鎖に縛られたまま、私たちの世界に帰ってこない。

 あの夜、サイレンの鳴り響く音で外の異常に気付いた私は、同時に物凄く嫌な予感に襲われた。先程まで殺人鬼の噂をしていた事もあってかどうにも胸騒ぎが収まらず、私は外へ飛び出して赤い光が照る方へと駆け出した。そこで見たのは、今まで見たことのないような恐怖の表情に包まれて、ずっと声なき声で泣きじゃくっているリサの姿だった。それを目にした瞬間、止める警官の声も無視して私は無我夢中でリサの元へ駆け出した。

 

「リサ! しっかりしてリサ! 私が分かる? こっちを見てよリサ!」

 

 柄になく感情的に叫ぶ私の声にようやく気付いたのか、リサはその虚ろになっている瞳を私に向けた。その目の色に私は思わず息を飲んでしまった。まるで何の光も感じられない、濁った灰色のような瞳。いつもキラキラと輝いていたリサの眩しい笑みは、今や完全に奪い去られてしまっていた。

 

「ゆ、きな……ぅ……っぐ……ひっ……ぅうぁ……っ」

 

 声も絶え絶えに、力なく私に抱きつくリサを、私はただ抱き返すことしか出来なかった。だって、全く想像しえなかったから。幼い頃からずっと一緒で、いつも笑顔で、私たちRoseliaを支えてくれて、どんな時も楽しそうに私たちの側で演奏していたあの少女が……ここまでボロボロになる姿なんてまるで想像が出来なかったから。それを目の当たりにする心の準備なんて出来ているはずもなく、私はただ打ち拉がれるリサを抱き寄せるだけしか出来なかった……。

 

 翌日は日曜日で、昨日のライブもありRoseliaの練習は休みにしていた。だから私は一日中彼女の側にいられたけれど、ただ一緒にいるだけで彼女が回復してくれることもなく、ただ無情に一日が過ぎただけであった。

 その翌日の月曜日もリサが部屋から出る事はなく、私は一人で登校することとなった。朝も昼も、リサのいない学園生活は酷く灰色に感じられて、何度となく学校から逃げ出したくなる感覚に襲われた。そんな中、アゲハと紅さんがリサの所在を聞いてきたことで私は初めてその心内を明かすことになった。二人とも反応に大きく差はあれど、同じようにリサのことを心配してくれた。「私たちにできることはないか」と聞かれて、それは私も嬉しく思ったけど、どうやればリサを元に戻せるか全く分からない私には答えようもなかった。二人をリサに会わせてみたけど、リサは声こそかけるけど、やはり目は依然として虚ろなままであった。

 その後、Roseliaの練習の時間になったけれど、もちろんのことそこにリサの姿はなかった。紗夜たちにはまだリサの身に起きたことを知らせていない。私もどうすればいいか分からなかったのだ。リサのことを伝えてみんなで心配してあげるのが一番なのか、一切伝えずにそれぞれに心の負担を背負わすことなく演奏に集中してもらうのか、どちらが正しいのか私には判断することができず、結局言えずじまいのまま練習を終えてしまった。練習中も私の唄声が妙に揺れているのを紗夜に指摘された通り、みんなは何か勘づいているかもしれない。だけど、私はあんなリサの姿をみんなに見てほしくなかった……それだけのエゴなのかもしれない……。

 

 結果、私はリサに対して何もしてあげられる事はなかった。

 

 私は……無力だった。

 

 大切な幼なじみが壊れかけているというのに、何も出来ないただの小娘でしかなかった。

 

「リサ……」

 

 

 

 

 そして明くる火曜日……暗闇に一筋の光が差し始めた。

 

「麗牙……ありがとう。来てくれて」

 

「来ないわけにはいかないよ。とりあえずリサさんに会わせてください」

 

「ええ」

 

 学校でアゲハが私に提案したこと、それはリサのために麗牙が慰安リサイタルを開くというものだった。正直自分ではこれ以上どうにもならなく、でもRoseliaを巻き込むべきかの決心が付かないこの状況で、藁にも縋る思いだった私はすぐに受け入れた。リサの親にも既に説明しているし、私と麗牙、そして付き添いのアゲハと紅さんはリサの家に上がり込んだ。

 

「リサ……入るわよ」

 

 扉をノックして、だけど今まで通りの何も反応のないリサの部屋の扉を開けてへ足を踏み入れる。そこには今までと同じ、部屋の隅で小さく蹲り、細かく振るえているだけのリサの姿がそこにあった。私はすぐに彼女に近づいて、その震える肩に手をのせる。

 

「リサ、私よ。今日は麗牙も来てるから」

 

「……らい、が……」

 

 変わらず濁りきった瞳で麗牙を見上げるリサ。麗牙もそんなリサを見て痛々し気な表情を浮かべている。でもすぐにそれを消して、膝をかがませて彼女と同じ目線に合わせた。

 

「リサさん……今日は貴女のために、僕の音を奏でさせてもらいます」

 

「……麗牙、の……?」

 

「うん。リサさんの心に……光がさすように」

 

 彼は持ってきたケースから、今まで見てきたものとはまた違った一つのヴァイオリンを取り出した。全身に薔薇のように赤みがかった見事な色彩が広がっており、上部のスクロールの先にはまるで聖母の首のような彫刻が彫られていた。私はそのあまりの美しさに思わず息を飲んでしまう。自分はあまりヴァイオリンには聡くはないが、それでもこの名器に関しては、悪魔と契約して作ったのではないかと思わせる魔性が含まれていた。

 

「僕の父さんが遺してくれた『ブラッディ・ローズ』の音色。どうかお聴きください」

 

「っ……」

 

 その名器を掲げた瞬間、隣からアゲハと紅さんの息を飲む声が聞こえた。それほどまで彼がこのヴァイオリンを──父の形見を使うことは珍しいのだろうか。いえ確かに、普通は大切な人の形見なんてそうそう使うことなんてできないはずだ。そう思えば、リサのためにここまでしてくれる彼には頭が上がらなくなってしまう。

 

「友希那さん。リサさんのこと、ずっと抱きしめていてください」

 

「え? ……ええ、わかったわ」

 

 麗牙に言われた通りに、未だ震えの続くリサの身体を、壊れないように優しく抱きしめる。するとアゲハと紅さんも寄り添って、私たちを包み込むように座り込んだ。

 

「私も、ね。リサ、みんなここにいるから」

 

「こんな壊れかけた音……人が出しちゃ……ダメ」

 

「っ……アゲハ……愛音……」

 

 互いに寄り添い合う私たちを確認して、麗牙もヴァイオリンに顎を当てて瞳を閉じ、そして──

 

 

 ♪~~♬~~

 

 

 彼の音が、リサの部屋に響き渡り始めた。

 

 ゆっくりと、心を騒ぎ立てることなく、その音は私たちの中に優しく入り込んでくる。

 

 以前に聴いたものとは比べ物にならないほどの美しく繊細な音色が私の琴線に触れて、自然とため息が出そうになる。

 

 だけどそれ以上に、私の心を温かく包み込む不思議なメロディが心地よかった。

 

 以前のような語るような音色ではない、私の手を握って共に歩むような丁寧なメロディ。

 

 そこに確実に彼がいるという安心感が、私までも包み込んでいた。

 

 だけど何故であろうか、聞こえてくるのは麗牙の音だけではなかった。

 

 アゲハの跳ねるような元気な音、同時に舞うような優雅な音。

 

 愛音の眠そうな柔らかい音、だけど何故か芯のブレない真っ直ぐな音。

 

 そして──

 

「友希那……」

 

「リサ?」

 

「アタシね……今……友希那の音……聴こえたの……」

 

「え……?」

 

「とても強くて、優しくて……それでね……アタシのために……泣いてくれてる音……」

 

 彼のヴァイオリンの音に乗せて、私の心の音がリサにまで届いていた。

 

 私の気持ちが……どうやっても届かなかった私の彼女を想う気持ちが、ようやくリサに……。

 

「アタシ……ごめんね友希那……っ、アタシ……友希那の声……聴こえてたのに……ぅっ……っす……」

 

 ♪~~♬~~

 

「ぐすっ……ずっと聴こえてたのに……っぐ……友希那の声も……気持ちも……音も……ごめんね……アタシ、気付かなくて……っ」

 

「謝らないで。リサは私の……大切な人だもの」

 

 ああ……私がリサにしてあげたことは無駄じゃなかったのね。リサに何もしてあげられないって思っていたけど、私の想いはリサに届いていた。それだけで私まで救われるような気分だった。

 

「リサ……私はずっと、ここにいるから。だから……抱え込まないで……全部私に吐き出していいから」

 

「友希那……っ……ぅ、あああああああああああああ!!」

 

 消えるような泣き声ではなく、ようやくリサは大声を出して泣いてくれた。それが絶望の涙じゃないことはすぐに分かった。何故なら今、私の心に響くこの嬉しさに溢れた音色は、きっと目の前の彼女のものに違いないから。何度もしつこいくらいに感謝を込めたような高い音が今でも私の心を打ち鳴らしているから。

 

「アタシ……すっごく怖かった……怖かったよぉぉぉゆきなぁぁぁぁ!」

 

 最早虚無の中に囚われた彼女ではなく、子どものように感情を剥き出して泣き叫ぶリサを、私はしっかりと抱きしめる。全てを吐き出すことで、彼女の中にようやく安堵の光が差し込んだ気がした。

 

 

 

 

 ♪〜〜♫〜〜──‖

 

 

 

 

 リサが全ての涙を流しきったと同時に、彼の長いようで短い演奏が終了した。

 リサはというと、もう涙を流すことなく、震えることもなく、静かに落ち着いた呼吸を取り戻していた。瞳にもいつものような眩しい輝きが蘇り、それだけで彼女が鎖から解き放たれたことが伺えた。

 ヴァイオリンとはここまで心に響くものだったのかと私が感心していると、麗牙はこちらを見て何かを決心したかのような顔で頷いた。

 

 そして、また更なる一曲を奏で始める。

 

 ♪〜〜

 

 先の曲にも増して心に響く、優しく暖かな旋律。だけどそれはどこか消えそうで、それでも彼は必死にそのメロディを繋いでいるような気がした。

 

「え……兄さんそれ……まだ未完成じゃ」

 

「え?」

 

「今なら……いけそうな気がするんだ」

 

 兄妹のやり取りから察するに麗牙は今、まだ完成もしていない曲を披露している。既に十分に完成されたと思しきメロディラインが流れるのに、まだそれが未完成なのかと正直驚いていたりする。

 

「愛音、未完成って……?」

 

「……パパが最期に作っていた曲……でもその前にパパは……だから今、兄さんが続きを」

 

「そんな大事なもの……なんで」

 

 質問出来るまで回復したリサに、紅さんは答える。亡き父が最期に遺した曲……もし私が同じ立場であったら死に物狂いで完成させようとするはずだ。そしてそれを、むやみやたら人に披露しようとは考えない。きっとそれは麗牙も同じはずだ。それでも麗牙がここで披露しようと決心したのは、きっとリサのために。彼女のために、彼はその曲が必要だと判断したのだ。

 

「唄って」

 

「え?」

 

「唄って欲しいんだ……心に浮かんだ想いを形にして」

 

 ヴァイオリンを弾きながら麗牙は私たちに願う。唄ってと言われても、初めて聴く曲に即興で作詞するなんて芸当、今の私には早すぎる……。

 

 そう感じたところで、しかし何かが私の中に渦巻いていた。その何かはとても暖かく、まるで隣にいるリサや、アゲハや紅さんの生命の鼓動のように感じられた。

 同時に、自分たちの握り合った手が暖かくなった気がした。

 

「君の手のひら、僕と繋いで」

 

 すると、紅さんがヴァイオリンの音に乗せて詞を唄い始める。普段の眠そな様子からは想像もできないほどの綺麗な声で唄われるその歌詞は、何故か私の中に馴染むように浸透してきて、だからだろうか──

 

「……僕は次の誰かと繋ぐ」

 

 自然と、彼女から生命(いのち)の輪が広がるように私の中に歌詞が生まれて、いつの間にか私もその詞を口ずさんでいた。私の手のひらに感じるリサの温もり、そしてリサの手のひらに感じる愛音の温もり。この温かな繋がりが私たちに言葉を与えていた。普段は自分の曲に使わない「僕」が生まれたのも紅さんが……いえ、これは麗牙から繋がってきたものが、彼女を通じて私の心まで流れてきたのだろうか。

 

「笑い合うように、支え合うように」

 

 今度はアゲハがそれに続いて口ずさんでいく。そして最後に──

 

「ずっとずっと、時の果てまで……」

 

 生命の輪がリサにまで広がり、彼女の口から自然と言葉が生み出されていた。その顔には憂いのカケラもなく、幸せと希望に満ちた穏やかなものであった。

 

 きっと私たちの誰もが不思議や思いをしていたに違いないだろう。その証拠に私とリサだけでなく、アゲハに紅さんも口に手を当てて僅かに驚いたような表情を浮かべているのだから。

 

「友希那……温かいね……」

 

「……ええ」

 

 一旦は枯れたはずの涙が再び流れ出すリサ。だけどその涙は悲しみの涙ではないことはもう分かっている。今この空間に流れる温かな鼓動が、彼女の心を揺り動かしていたから……今のリサの涙はこんなにも美しいのだろう。

 

 ♪〜〜──‖

 

「……すごい」

 

 演奏が終わり、ヴァイオリンを顎から離した麗牙は開口一番そう洩らした。歌詞は全て唄いきれなかったけど、それでも自身が最後まで演奏仕切ったことに驚いているのだろう。

 しかし、すごいと言いたいのはこちらの方だ。ヴァイオリンとはここまで心揺さぶるものだったのか、人の心を救うものだったのか、人と人とを繋ぐことのできるものだったのかと。もし私が最初に見た音楽の世界の人間が父ではなく麗牙だったなら、私は間違いなくヴァイオリンに惹かれていたと思うほどだ。

 

 いや、もしかするとヴァイオリンそのものでなく、これが麗牙の力なのかも知れないけれど。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ありがとうございました。それとごめんなさい、最後の方なんか僕の方が感動しちゃったみたいで……」

 

「ううん。そんなことないよ。アタシ……今日は麗牙の音を聴かせてもらって、本当によかったって思ってる。さっきまではただただ怖いだけだったのに……今はすごく幸せな気持ちだもん……麗牙……ありがとう」

 

「私からも、ありがとう麗牙。この恩、返しきれるか分からないけど、いつか必ず返すから」

 

 私一人ではリサを闇から取り戻すことは出来なかった。だから麗牙には感謝しても仕切れない。

 自分に彼に返せるものとは何だろうか……いくら考えても歌しか考えられない。だけど出来るだろうか……今の彼のように、誰かの心を動かす……闇に囚われた人をも救い出すような歌を、私は歌えるのだろうか。正直今のままではまるで自信がない。だけど諦めるつもりもない。目の前の彼がヴァイオリンでそれを成したなら、私だってこの歌で果たしてやる、と心に誓う。

 誰が言ったか、ヴァイオリンは最も人の声に近い音を出す楽器だという。ならば私にも、彼の奏でるヴァイオリンの音に匹敵する音が出せると信じたかった。

 

「分かったよ。楽しみにしています」

 

 確信のない私に対して、彼は「信じるよ」とでも言わんばかりの笑顔で返してくれた。これは是が非でもそれに応えなければならないと、私は抱いた誓いを更に固くするのであった。




次回、リサに再び魔の手が迫るが……?
「第8話 覚醒:Entrance Procession」

物語は真の開演の時を迎える。
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