「花園さん?」
「うん、今日もいないの?」
「昼休みになると姿を消しちゃうんだよね」
ポピパは五人いるが、クラスはそれぞれ違っている。
香澄と有咲、沙綾とりみと別れている中、たえだけが一人だけなのだ。
RASのライブから数日後、この日の昼休みも香澄はたえのクラスに向かい彼女に会おうとした。
「私も香澄ちゃんが会いたがってるって言うんだけど、聞いて無いのかうやむやな返事しかしないし……」
「そうなんだ……」
「あのさ……ポピパで何かあったの? 香澄ちゃんの事を語っていた花園さんがあそこまで暗くなるなんて」
「ううん何でもない! ありがとね!」
香澄はそれだけ言うと、逃げる様に中庭に向かって行った。
「結局、今日も駄目だったか……」
中庭に集まった四人、本来なら五人で昼食をとるはずだがここにもたえの姿は無かった。
「おたえちゃんやっぱりこの間の事で私達の事も避けているのかな……?」
「かもな、あれだけの事があったんだ。もしかしたら、今は時間を置いた方が正解かもしれないな」
「そんな事は無いよ!」
有咲の不吉な台詞に香澄が叫ぶ。
弁当の手もあまり進まない四人の元に二人がやって来る。
「香澄! それにみんなも元気がないみたいだけどどうかしたの?」
「ああ、こころに彩先輩……はい、ちょっとポピパの事でですね……」
沙綾が落ち込んだ状態で二人に弱気に言うと香澄が代わりに説明する。
「おたえが突然、ポピパを辞めるって言いだしてそれどころかギターまで捨てちゃったんです」
「たえちゃんが⁉ ギターを捨てたなんて初耳だし……」
「どうして? たえにとってバンドは楽しいものじゃなかったの?」
「それが、何も感じなくなったって……」
「感じない……」
「おたえはどれだけ弾いても空しいだけで逆に嫌な気分になっていったて……」
「みんなはこの事は知ってるの?」
香澄の説明に対して彩はポピパの三人に聞くと最初に返したのは有咲だ。
「はい、香澄が教えてくれましたから」
その時横にいたこころが叫ぶ。
「分かったわ! エクスードのせいよ!」
「それは分かってる! けれど、おたえのページはどこいっちゃったんだろう……」
「ページ?」
「エクスードがたえちゃんの体から何かノートのページを抜き取った所を友希那ちゃんが見たって……」
「香澄、そのエクスードは? そいつが持ってるんじゃねぇのか?」
「それがページを幹部クラスに渡しちゃってそこから先どうなったのか分からなくて……」
「マジかよ……」
香澄は耐え切れずに泣きながら頼み込む。
「有咲~! どうしたらいいの~!」
「引っ付くなって……とは言っても私にもいいアイデアが浮かばないしな」
この時ばかりは有咲も叫ばずやんわりとした態度で香澄を引きはがす。
「その幹部クラスに直接会って聞くのはどうかな?」
「う~ん……幹部って、敵のボスの側近みたいなものでしょ? そう簡単に会えるかな?」
りみと沙綾も考えを出していたが、いい考えは浮かばず時間だけが過ぎて行く。
時間は流れ放課後、日も落ちてCircleで練習をしていたロゼリアも機材の片づけに追われていた。
「皆さん、今日もすいません……」
片づけの最中、紗夜が呟く。
紗夜はあの日からギターの才が全く取り戻せず、四人の成長をただ指をくわえて見つめるしかなかった。
「いえ、気にしないで下さい!」
「友希那、紗夜の才を取り戻す方法は分からないの?」
「いえ、コナモがページを持っている可能性が高いわ。だからそれを手に出来ればいいのだけど……」
「肝心の場所、か……」
難しい顔で考えながら作業を進めているとあこが場を明るくしようと話題を変える。
「そうだ! 最近、ろっかがバンドに入ったって言ってましたよ!」
「六花?」
「はい、朝日六花、あこと同じクラスの子なんですけど」
「確かにいたわね」
「何でもある日突然、絶対音感が身に着いたとか……」
「?」
あこの言葉に違和感を覚える友希那はすかさず思いついた質問をする。
「どこのバンドに入ったの?」
「RASですよ。友希那さんも知ってますよね?」
「あこ、朝日さんの電話番号を知っているのなら教えて頂戴」
「え?」
「話がしたいのお願い」
「うーん……分かりました!」
あこは少し迷ったが、友希那の頼みを断れず頷いて番号を教えてもらう。
「ありがとう。リサ、後は任せたわよ」
「え⁉ 友希那⁉」
友希那はそれだけ言うと、スタジオから一人出て行くのだった。
場所は電灯だけが光源となっている商店街近くの公園。
友希那の命に従って、本人を含めた音撃戦隊の六人が集まっていた。
「友希那ちゃん、お話って何?」
「その人が来たら教えるわ」
そこへその人がゆっくりと歩いてくる。
「来たわね」
ベンチに座っていた友希那は立ち上がり、一同はその人を見ると香澄は驚きの声を上げた。
「ロック⁉」
「香澄先輩? どうしてここに?」
「朝日さん、突然呼んでごめんなさい」
「確か、友希那先輩ですよね? あこちゃんからお話をよく聞きますから」
「そう、なら自己紹介はいらないわね」
友希那はづ着けて言う。
「単刀直入に言うわ。貴女、最近何かあった?」
「え、え、いや何にもないですよ?」
「そうかしら? あたしには何かを隠している様に見えるわ」
「それにアンタ、RASに入ったんだって? 内部の事どこまで知ってるの?」
「あ……え、えっと……」
こころと蘭のプレッシャーに六花は押され萎縮してしまう。
「ふ、二人共駄目だよ。ロック、落ち着いて本当の事を話して」
そこに香澄が割って入り六花の背中をさする。
「で、でも黙ってて言われてて……」
「あの……」
ましろと彩も話に入り頼み込む。
「もしかしたら、ポピパが無くなっちゃうしれないの」
「え?」
「それだけじゃないよ、紗夜ちゃんもギターの調子が悪くって……」
「だからお願い!」
彩とましろが深々と頭を下げると六花はキョロキョロと見渡すと六人を集める。
「あの、実は……」
六花はRASのライブの日、裏で何があったのか全てを話した。
「そんな事が……!」
香澄が驚いている中、友希那は淡々と持論を語る。
「恐らく、貴女にギタリストの才を植え付けたのでしょう」
「それじゃあ、絶対音感って言うのも……」
「絶対音感は生まれつきにしかつかない。ある日突然目覚めるなんてありえないのよ」
「おたえも絶対音感を持ってますよ!」
「可能性が高くなったわね」
「六花の中に、たえや紗夜さんのギターの才が……」
蘭の台詞に全員が六花を囲んで見つめる。
「た、たえ先輩は……?」
「私達にあってくれないんだよ……」
香澄の言葉に六花は激しくショックを受けた。
「そ……そんな……私のせいでポピパさんが……!」
「けれど、今ならそれを解決できる」
友希那はポケットから本の絵が描かれたDバレットを出す。
「貴女から植え付けられたページを抜き取る」
「はい! お願いします!」
六花は迷わず、両手を広げて受け入れる姿勢をとったその時
「wait!」
声の先にはチュチュとパレオがこちらに迫って来ていた。それに蘭が睨んで呟く。
「RASの……!」
「話はすべて聞かせて貰いました」
「まさか、ロックのPotentialにそんなカラクリがあったとはね」
「チュチュさん……」
「ロック! わざわざ自分の力を捨てる真似なんてしないわよね!」
「これは私の物では無いです! 皆さんの努力の賜物なんです!」
「RASは頂点に立つべきバンドよ! その為だったら他のバンドなんてどうでもいいでしょ!」
「
『香澄、エクスードだ』
「けれど……!」
『やむ負えない。出動だ』
「……分かった」
ポピパの楽曲と言えば?(採用されたものがフォーム名になります)
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STAR BEAT!~ホシノコドウ~
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二重の虹(ダブル レインボウ)
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キズナミュージック♪
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Returns
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ティアドロップス