「魔王候補であるこの俺こと春日アラタは。」
「待て!待て!待て!俺の出番ほぼなし!?」
「悪いな、リツカ。今回のヒーローは俺だ!w」
「なら、せめてあの台詞を。」
「リツカがいなくても、話が進む第5話どうぞ。」
「俺、泣いて良い…?シオシオノパー」
あらすじ完
さて、今回は春日アラタのみが主役なようだ。彼は魔王候補として、この聖ビブリア学園にいる。…といっても、それだけの理由でこの学園にはいるわけではない。魔王候補として、まだ未熟な彼は元々住んでいた街を文字通り「崩壊」させてしまった。
それを、探知した学園から派遣されたリリスはアラタに干渉した。彼はたくさんの人々とともに消えた大事な従姉妹の聖を探し助け出すために、この学園に入り魔道士を目指すことを決意した。
「ところで。なんで、お前らが俺の部屋にいるんだ…?」
春日アラタの部屋には三人の少女がいた。
風間レヴィと、浅見リリスと、セリナだ。
風間レヴィはリリスと同じトリニティセブンの一人で、皆からはニンジャと呼ばれている。
セリナは、アラタと藤丸が転校してきた際に質問してきた取材班だ。
「取材です!」
「取材っス!」
「私は…こんな時間に女子が男子の部屋にというのが教師として許せなかったので…」
申し訳なさそうに言い訳しているリリスに、アラタがツッコミを入れる。
「いや…リリスも俺と年齢が同じや同じじゃねーか。」
「ですが、立場は教師ですから!」
とコントした後で、アラタはセリナの質問に答える。
「俺の好きなものは…唐揚げだ。」
そこでセリナはからかうように、
「ですってよ!?リリスセンセッ!」とリリスにふる。
「どうして私にふるんですか!?」
その一方で、藤丸は。
「あぁ。授業が終わって暇だな。」
「やぁ、リツカくん。」
「学園長!何処から来たんですか!?」
「君に、課外授業を課そう!ついてきなさい!」
藤丸は学園長のあとに続いて、屋根に昇った。
同時刻、アラタの部屋では。
「そうだ、部屋に来たついでに魔道について教えてくれよ。」
「はい。それなら。」
「リリス先生は根っからの、教師ですからねー。」
「あぁやって、上手く勉強に持ってかれると、弱いわけっスね。」
セリナとレヴィの妄想劇が始まった。
この二人は藤丸やアラタと同じくらいに、エロ煩悩なようだ。
「だめよ…。こんなのいけないわ…。私たち、教師と生徒なのよ…?」
「俺…リリスのこと、もっと知りたい…!!」
「アラタ…」
二人の妄想の中で、アラタとリリスが唇を重ね合わせた。
「ーという、夜のレッスンにゆくゆくは……」
「なりませんっ!」
反応が良いからか二人に「いじり可愛い」だの、「萌えリリス」だの言われてしまったリリスであった。
「なぁ、リリス。コイツは一体なんなんだ?」
アラタは、首にぶら下がってる小さな本をリリスに見せる。
リリスは答えにくそうな顔をしたが、礼儀として答えた。
「アスティルの写本…」
「えぇ!?アラタさんの魔道書があのアスティルの写本などど、そのようなはずが あろうはずございません!リリス先生!!」
学園長曰く、伝説の魔道書であり、異世界の知識が宿る大層な代物のようだ。
今は寝てるが、アスティルがアラタをこの学園に導いたきっかけを作ったのだ。最早元凶と言われても、しかたない。しかし、アラタはアスティルを手放すわけにはいかない。消えてしまった彼の大切な人=春日聖を探すためにも。
「その写本に関する詳細は分かりません。存在自体が伝説なのですから。そもそも魔道士には『テーマ』という研究概念が必要なわけですが、魔道書はその『テーマ』について記載されてー」
リリスが説明しようとするところで。
ドッ!っと部屋が揺れ、停電が起きた。
「どうやら結界に閉じ込められたみたいだ。しょうがねえなぁ。」
魔道書は光を発した。すると、アラタがリリスの胸を揉み、その顔をレヴィのスカートに突っ込んだ状態でいた。そして、腹の下にはセリナが。
このあと起こることは至極当然 。リリスの鞭のようなビンタでアラタの頬はボロボロだ。
アラタたちは気を取り直して、ドアなどを調べてみるが部屋の内側からはドアも窓も開かない。
「あぁ、これはお前さんが作った異世界のスモール版だぜ。」
「随分あっさりと凄いこと言ってますね……。」
「よーわからん以上、焦っても仕方ないだろ。こういうときこそ、冷静にだ。」
「ホント動じない人っすね。」
もし、ここが別の漫画だったら「流石アラタさん!そこに痺れる!憧れるぅ!」という台詞があったであろう。
「つまり、結界で空間が断絶されている…とかでしょうか。長年通ってますがこれは初めてです…」
「まっ、その辺りを考えて脱出するゲームなんだろうさ。調べればすぐわかるレベルだな。」
と言って、アスティルは寝てしまった。
その持ち主である彼は、アスティルに寝る前に光ったまま寝るように言った。これに対して、アスティルは二つ返事で対応してくれた。
「さて、問題は。トイレがこの部屋にないってことぐらいか。」
「それはヤベーイくらい困ります!乙女の一大事ですよ!?」
ここは冗談でも、黄金の鎧を纏った、最も神に近い男を見習えなんて言えない状況だ。
「さて…」
アラタは突然、部屋の椅子を取り出すと。それをドアに思いっきりぶつけてみた。
しかし、ドアはびくともせず、椅子が壊れてしまった。
「アラタ…!何してるんですか!?」とリリスが叫んだ。
「常識はずれな行為がキーだと考えて試しただけだ。こういうヤンキーなことは初めてだ。」
と勘違いしないでくれと言わんばかりに、アラタは自分の行動を説明した。
「誰がこんなことしたか知らないが、目的は誰だと思う?俺だ。そう、相手は俺の力を試している…そんなとこだろう。しかし、問題がある。出来ないことの証明が難しいことだ。」
Mr夜明けのコーヒーが挑発してきそうな台詞かもしれないが、これがアラタたちに突き付けられた現実だ。
仕方なく片っ端から魔力の根源を捜してみるが…中々見つからない。
「何もないな…諦めて寝るか。」
「諦めないでくださいよ…!諦めないの、そこでぇ!」
「大丈夫だ、問題ない。名誉を傷つけないように、黙っておくから。」
「なんの解決にもなってなーい!」
とセリナとアラタがコントをしていると、リリスがソワソワしている。まさか……
「いえ…その…」
「「諦めるなんて言っとる場合かー!!」」
「いかんな…ここでリリス程の美少女教師が失禁とか、プロローグから数えて6話目にしてこのSSの方向性が。」
「そんなことありませんっ!あっ…。んっ…。くっ…ふぅ!!んんっ。」
「い、いかん。アラタちゃん、もっこりしそう。これはこれで見てみたい」と思った彼だが、その気持ちをどうにか抑えた。
「因みに…自分も…ピンチっス!」
「シェェェ!」
「セリナもコチラへ…コチラへ…タノシイデスヨ。」
「嫌だぁ!催眠電話ならぬ、催眠五円玉はぁ!」
五円玉を使った、安い催眠術にセリナがかかってしまい…。
良く良く考えてみたら、男1人に女3人。何も起こらないはずが無かったのだ。ここは早々に切り上げなくてはならなくなってしまった。
「おーこれが出口かぁー。よっしぁー!(棒)」
「わー。チョー、簡単でしたねー!(棒)」
「忍者的にもバッチリだったっスよー。忍びは裏の裏をかけってことっスよぉー。(棒)」
「そんなわけで魔道書よー。お前の力なんざ必要無かったぜー!」
こんなベタな手通じるはずない…と思われたが…。
「ふぁー。ベッドの下が怪しいってもうわかったのか。」
伝説って、こんな簡単に塗り替えられて良いのか?
「ベッドの下だ!」
「OK!忍法ちゃぶ台返し!」
ニンジャによって、ベッドがひっくり返って宙を跳ぶ。
「魔力サーチ!魔力基点発見!」
セリナは、カメラで魔力の基点を露にさせる。
「結界…破壊!」
そして、リリスが大型銃を取り出して魔力基点を撃ち抜いた!!
アラタは思い切って、ドアをこじ開けた。
「さぁ、行ってこい!!」
三人は勢いよく花摘みへバード・GO!!
「はっはっはっ!!お前のやり方、良いセンスだ。お前の研究する『テーマ』がなんなのか楽しみでならないぜ!!」
一方で、アラタの部屋の向かい側の屋根には三人の人影が彼らの様子を見ていた。
その影は藤丸、学園長そしてアリンだ。
「どうだい?アリンくん。彼は悪の魔道士になれそうだったかい?」
アリンはいつもの無表情で、「難しいのね…」とだけ返した。
「結界が破られましたね。」
「しかも、凄く適当な方法でだったわ。」
「ふふ…楽しみだね。アリンくん。果たして、彼は君の番になる魔王候補なのかどうか。」
「そうなると、私の番は誰なんだろうな?」
「リツカくん。それは君が一番良くしっているんじゃないかな?夜に部屋に連れていっているのは、知っているんだぞ?」
「何故それをー!?」
「それはもちろん、秘密さ。」
さて、これからどうなっていくのだろうか。
続く
次回予告
「なんで今日は朝から俺に…?」
「憤怒『イラ』の書庫『アーカイブ』に接続。『テーマ』を実行するわ。」
「私の前であらゆる不浄は許しません!」
「いけません!!」
「魔を討つのが、私の役目なんでね!!」
「アラタぁぁ!逃げろぉぉ!!」