少年、幻想郷に行く   作:ダイゼツ

21 / 22
第二一話

「あー」

めっちゃ疲れた。精神的に。

「下克上は・・・これから・・・ですよ。」

・・・なんで正邪が膝の上に?

「おい、起きろ。」

「んん?姫?・・・てっ真一か。」

「分かったらさっさと離れやがれ。」

「うーん。」

おいなんだその顔は。

「離れろと言われたら、離れたくなくなる。それが天邪鬼。」

「迷惑だなぁおい。」

気持ちはわからなくもないが。

「・・・暖かい。」

「・・・うっせ。」

「やっぱり、お前には素直にいられるな。」

まあ、確かに、命を預けて戦っただけはあって、信頼はできる。

「たまには、人肌が恋しくなるな。」

「・・・まあ、そうだな。」

夢のせいで、針妙丸さんのことを思い出したんだろう。

俺もふと思い出した。

「師匠。どうしてるかねぇ」

俺はマミゾウさんと敵になった。それは俺の意思でだ。だが、

「しばらく甘えてなかったな。」

しばらくって言うか、三年くらい甘えてない。

もう甘えられる奴なんていないからな。こいつと同じで。

ぬくもりが恋しい。

今の俺たちはお互い特別な存在に近い。

俺はこいつで、こいつは俺、っていうような関係になってきて

「おはようございます。」

「「ふぁ?」」

ああいや違うぞ!これは別にその何て言うか!

「うわぁぁぁぁーーーー!!!」

「ちょっ正邪騒ぐな!」

「あわわわわ」

「このこえ、ぬえ?」

「もうそんな関係だったなんて。」

「どういう関係だ!別に変な関係じゃねえよ!特に恋人関係ではない!」

「へぇ、あやしいですねぇ」

「さとりぃ!お前分かってんだろぉ!」

「はいはい。ぬえさん、大丈夫ですよ。そもそも、真一さんがみなさんと出会ったのは最近なんでしょう。そんな早く付き合うわけないじゃないですか。」

「ま、まあ確かにそうだね。疑ってごめんね。」

「アッハイ。ダイジョウブ。」

あんれー?出会って1日で告白してきたのはどうなるんだー?

「では、こいしとフランさんは、私と真一さんで起こすので、お二人は昨日行った食堂に行ってください。お燐がご飯を作っているはずですので。」

「わ、分かった。」

「おい正邪ー行ってこーい。」

「あ、いやそのこれは。」

「おら!」

「ごふ。」

俺は正邪を軽く蹴る。

「うわっ!ど、どうなった!?」

「おい、正邪」

「なっなんだ?」

「食堂、行け。」

「ハイ。」

無事、正邪とぬえは食堂に行った。

「無事とはなんでしょう。」

いいんだよ。

というか、お前、あいつらより出会ってまもないよな?

「私は一年くらいたってたのかと。」

お前の感覚狂ってやがる。

「それはそうと。」

「おっおい、なんだ。」

俺の頬に古明地が触れてきて、思わず声を出してしまう。

「浮気なんて・・・ふふ。しませんか。」

あたりまえだ。正邪も恋愛感情はない。芽生えることもない。

「その心は?」

自分と付き合うことはない。

「なるほど、かなり特別な関係なんですね。」

たしかにそうだが、特別とか言われるとなんだかなー。

「でも私は嫌です。」

そうか。ならやめよう。

「そうしてください。私に甘えてください。私を求めてください。」

・・・付き合ってすぐのやつが言う言葉じゃねぇが分かった。

でも、甘えるのは難しいな。

「なぜ?プライドですか?」

しばらくあえないだろ?俺には家がないから、ずっと、幻想郷をさ迷ってると思う。

ここには多分戻ってこない。

「ここに住んでください。」

ありがとナス!

幻想郷で家がないのはキツイ。

「即答ですね。」

仕方ない。あといい加減手を離せ。

「嫌です☆」

おい、くっついてくんな。

「言葉ではそう言ってても、心は喜んでますよ?」

うるせぇ感情まで読むな。

「んんん?」

俺たちはすぐに離れた。

起こすぞ。

「はい。」

俺はこいしとフランを揺さぶる。

「おきろー。こいしーフランー」

「んん?あっお姉ちゃんおはよー。」

「ちょっとこいし。乗っかってこないで。」

こいしはさとりにダイブする。

「フランおきろー。」

「ああ、真一、おはよう。」

「おう。おはよう。食堂行くぞ。」

「うん。」

フランはベットから降りて背伸びする。

「じゃあ行こっか。」

「おう。こいし行くぞ。」

俺はこいしを担ぐ。

「おんぶー。」

「おんぶだぁ?」

「おんぶ!」

「はぁ、へいへい。」

俺はこいしをおんぶする。

ガキかよ。いやそうなんだろうけど。

「すみません。こいしが。」

さとりがそんなことで謝ってくる。

「別にいい。」

「こいしちゃんいいなー。」

「二人も出来んからな?」

「前に乗る。」

「おいこらまて、重!」

「こらー女の子に重いなんて言ったらだめだよ?」

「いや、二人も持ったらそら重いわ!女の子とか関係ねぇ!」

「私も乗ろうかしら。」

「ころす気か!」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。