少年、幻想郷に行く   作:ダイゼツ

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第九話

んー・・・ん・・?

「どこだここ?」

俺は寝てたはずなんだがなぁ?よくわからん場所にいる。

「こんばんは♪」

「うわっしょい!」

いきなり後ろから話しかけられた。

おもわず前に飛び後ろを向くと、青髪の人がいた。

「えーと、誰ですか?」

こんな訳の分からない場所で「こんばんは♪」なんて言われたら、さすがに警戒してしまう。でも話を聞かないといけない。めんどくせぇ

「そんなに警戒しなくてもいいじゃない。私はドレミー・スイート。今はいないけど、稀神サグメ様っていう人に頼まれてあなたを連れてきたの。」

誰だよサグメ様。まあそれはあとにして、

「ここはどこなんですか?」

「ここは夢の世界よ。私は夢を食べたり、創ったりできるの。」

ナズ・・・じゃないか。てかだれだよナズ。

というか夢を食べたるか。俺の夢も食べたのか?

「俺の夢も食べたんですか?」

もしそうだと、めんどくさそうだな。

「ええそうよ。なかなかすごい夢を見てるわね。」

食べられてた!

「あなたの過去でしょ?これ。他の人とは全然違う過去をお持ちで。」

やっぱりその夢だった。なにかは言わないが。

過去ね。俺はまだ、そんなにやばい過去は持っていない。なぜなら

「それは過去じゃないですよ。」

「へぇ。じゃあこの夢は?ただの妄想?」

いや妄想じゃなく本当にあったことそして

「いいえ、妄想ではなく幻想郷に来たことで続きができた、現在進行形の物語です。」

正邪たちとあって尚更な

「なるほどね。まあいいわ。そういえば、幻想郷に来たのは最近なのね?」

「ええ。なぜか連れてこられました。」

(連れてこられた、ねぇ。理由が気になるわね。この子から人間以外の力を感じる。)

なにやら考えている。なんか感じたんか?

下を向いていたドレミーさんがこっちを向いた。

「あなた、幻想郷について、よく知っているの?」

全然知らんな。

「異変があったり、それを博麗の巫女が解決するって言うのは知っています。」

「なるほどね。住んでいる場所は?」

「博麗神社です。」

いきなり質問攻めって、なにを思いついたんだ?

「それなら、多分この子も異変解決を手伝うわよね。あなた、名前は?」

そういや自己紹介してないじゃん。

「俺は鏡真一です。よろしくお願いします。」

よろしくするかは知らんけど。

「真一君ね。じゃあ君に、夢をみして、アドバイスとかしてあげるわ。」

アドバイスか。無いよりはあった方がいいかな。

「ありがとうございます。」

「いいのよ。私もあなたのこと気になるからね。」

なにがどうなって、そんなことに。

「あっどうも。」

新しく誰か来た。これはー、お椀?

「ドレミー、この人は?」

「鏡真一君よ。サグメ様に頼まれてね、連れてきたの。」

「へー。なんて頼まれたの?」

「なんか、「私の娘に家族ができそう!ドレミー、その人連れてきて!」て、言ってた。」

「あはは、正邪も大変だねぇ。」

ん?今正邪って?

「あの、ちょっといいですか?」

「あっ、いいよ。私は少名針妙丸。よろしくね、真一君。」

「はい。よろしくお願いします。ところで、今、正邪って言ってませんでしたか?」

「言ってたよ?もしかして、知ってるの?」

「はい。仲間になりました。」

あれ?なんか暗い顔に。

「そっか。仲間がまた。真一君。」

はい?

「正邪はさ、いざとなったら、仲間を一番に考えるような奴でさ、いい奴だからさ・・・あいつのこと、お願いね?」

なにがあったんだ?

「とりあえず、分かりました。」

「うん!じゃあまた、明日あおっか。」

針妙丸さんは少し笑顔になった。正邪はなにやらかしたんだ。

「それじゃあ、良い夢を」

どんな夢をみるのやら。

 

ん~ん。またよくわからんところに。紅い霧も出てるし。

「アハハハハハハハハハ!!」

うお!なんだいきなり。

声のする方を向くと、まさかのフランがいた。かなり禍々しい力を感じる。

「すごいね!真一!ただの人間が私とここまでやりあえるなんて!!」

どうやら戦ってたらしい。

「デモ、ここで終わらせてアゲル。」

とりあえず動くか。

俺はフランの背後に周り、おもいっきり殴った。

「すぅっっおら!!」

ガン!

さすがにかてぇ。

「フフフ、狂ってると、全く、イタクナイネ!」

なに!?フランからでる力が大きくなって

「さよなら!」

フランが出した剣で俺は切られる。

避けれなかった···止まってしまった。怯えた。

俺の意識は飛んでいった。

 

狂気を操らなければ、狂気に縛られ、殺される。

気をつけて。力をすべて使わなければ、

 

生き残れない。

 

 

「真一!」

「は!」

俺は勢いよく飛び起きた。目の前には霊夢が居て、物凄い心配そうな顔をしている。

ハァーーーたく。ドレミーさん、んな夢、子供に見せるべきじゃないっすよ。

「大丈夫?わずかにだけど霊力が出てたわよ?」

まじか。どんだけ怯えてたんだ俺。

「なんか変な夢見てな。まあ大丈夫だろう。多分。」

「多分じゃ心配よ、まったく。朝御飯、できてるわよ、食べちゃいなさい。」

「うーす。」

俺は居間の方へ向かった。

「よう!真一、おはよう。どんな夢見てたんだ?すごい霊力だったぞ?」

居間には魔理沙がいた。なんでこんな朝から。

「おはよ。まあ、ちょっと怖い夢を。」

雑な言い訳かもしれんが、間違ってはいない。実際怖かっただろうし。

「お前にも怖いことあるんだな。意外だぜ。」

「言っておくが俺は怖がりだぞ。特に虫」

めっさ怖い。虫だけは無理。

「へぇ~まあこの話は置いといて、さっさと朝飯食うか。」

「はよ食わんと霊夢に起こられそうだしな。」

「「いただきます」」

 

しばらくたって。

 

「そんじゃ寺子屋行ってくる。」

「ええ。行ってらっしゃい。あっそういえば、紫が慧音におこづかい渡したから、今日もらって、1ヶ月たったらまたもらえって言ってたわよ。」

「分かった。んじゃ。」

俺は飛んで寺子屋に向かった。

「なあ霊夢。」

「どうしたの魔理沙。」

「お前、お母さんみたいだな。」

「お姉さんにしなさい!」


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