「ーーいくよ!お兄ちゃん!!禁忌!レーヴァテイン!!!」
フランの言葉に応じて出てきたのは"巨大な炎の剣"。
かの有名な"炎神スルト"の剣を語るだけはあるな、フランのはそこまでの力は無いようだが。
そして如月も天羽々斬を出そうとしたがーーー
「ーーいや…」
少し口元に少し笑みを浮かべーー
「ーー来い、フラン!」
なんと"素手"でのまま突進してきた!
「ッ!!」
フランはレーヴァテインを振り、如月の突進を止めたが、その表情は"意味が分からない"といったものである。
「どうして!いつもの剣を使わないの?」
「いや、この頃剣に頼りっぱなしで"コッチ"の修行は全然してなかったからな」
そう言いながら、手を開いたり握ったりする如月…まるで、昔の感触を蘇らせようとしているような感じだ。
「……それでフランに勝てると思ってるの?」
「それは俺の感覚が戻るか戻らないかだな…少なくとも感覚が完全に戻ったら"勝てないと思った方がいいぞ"?」
そう言う如月の笑みはまるで勝利を確信するような笑みだった。
「ふーん…それじゃあお兄ちゃんの感覚が戻る前に殺っつけちゃお!!」
「ちょっと待て、なんか物騒な言葉にチェンジしてなかったか!?」
如月は叫ぶが、そんなの気にしないと言う風に風を切りながら突進していくフラン。
因みに場所は一応被害の出にくい紅魔館の庭に移動している。
そして突進しながらフランはレーヴァテインを横薙ぎに振るう。
だがーーー如月は動かなかった
「!?お兄ちゃん!!」
なんで動かないのかと思うフランだったがもう遅い、横薙ぎに振るったレーヴァテインは如月の身体を真っ二つにーーー
「……"護神"」
ーー出来なかった
「…え?」
それにフランのレーヴァテインも"解けていた"
「なにが起こったの…?」
「ーー隙だらけだぞ?フラン!!」
「!?ぐっ…!?」
何時の間にか後ろにいた如月にフランはなす術もなく投げられてしまった。
そして更に如月は追撃をかける。
「ーー裂破!!」
瞬間、如月は空気を切り裂くようにフランの目の前に突進していく。
「!?くっ…」
それに対し、フランは防御体制をとる、この吹き飛ばされている状況では寧ろ最善の策と言える。
「はぁぁぁ!!!」
如月は突進した状態から回し蹴りを放つ。
「がっ…!!」
なんとかガードは出来たものの、その威力は防御体制をとっていたフランの想像を超えていた。
一番防御の薄い所を的確に狙ったのだ。
まるで…フランの防御体制の弱点を最初から分かっていたように。
「くぅ!?禁忌!!フォーオブアカインド!!」
フランのスペル宣言に警戒した如月だったが、フランには変化が訪れず、如月が怪訝に思った瞬間ーー
「なっ!ーーぐっ!!」
如月は前方から現れた三人の"フラン"によって吹き飛ばされた。
「いてて……ってなんじゃこりゃ!?」
如月が驚くのも無理は無いだろう、何せフランが"4人"に増えているのだ。
本物はある程度すぐに見つけられたが、分身も殆どが本物とさして変わらない力を持っていた。
そしてフランは如月からある一定の距離を取れた為、少し安堵していた。
(まさかお兄ちゃんが素手で突進してくるなんて思わなかったから吃驚してやられちゃったけど…)
「今度はさっきみたいにはいかないんだから!!」
そう言ったフランは無意識に笑みを浮かべていた。
『いっくよ〜!!禁忌!スターボウブレイク!!』
4人のフランがスペルを発動し、フランの背中に生えている羽に付いた宝石の様な物体が動き始め、その先端を如月に向ける。
(コレは…ちょっとマズイ雰囲気かな?)
如月がそう思った瞬間、その想像は現実となる。
『くらえ〜!!』
そう無邪気に言う4人のフランから機関銃の様な速度と密度を持った光弾が発射された。
「ちょ!?マジかよ!!」
フランがレーヴァテインを発動するまでやっていた弾幕とは比べものにならない弾幕が発射され、如月から余裕の表情が無くなっていく。
(つーかなんかこんな処刑方法があったな…ミニガンで処刑するやつ、こんな感じなのかなぁ)
そんな事を考えながらもフランの弾幕は激しさを増すばかり。
そうしている内に如月は一つ、重大な事に気付く。
(ヤバイ!!もうそろそろ結界が切れる!!)
そう、如月はフランとの弾幕ごっこで紅魔館がボロボロにならない様、結界を張り巡らしていたのだ。
実を言うと結界を維持する為に天羽々斬を出せなかったりするのだ。
カッコつけて戦っておいてコレである。
(マズイ…このままじゃ結界が切れたら紅魔館に被害が…)
そう思った如月は一つため息を付いた。
(…今なら"アレ"を使えるか…?)
そう思った如月は一か八かの可能性に出る。
「ーー神脚!」
そう言い、如月は風を蹴るようにして跳んだ。
その瞬間、フランの視界から如月が"消えた"
(嘘!?何処に行ったの!?)
戸惑う4人のフラン、そして探している人物はすぐ"側"にいる。
「ーー灯台下暗しって言葉知ってるか?」
『!?くっ!禁忌!レーヴァテイン!!』
そしてすぐにフランは反応し、"後ろ"にいた如月に分身のフラン3人を突撃させるがーーー
「……え?」
一瞬にして3人のフランが"霧散"した、比喩では無く、"一瞬"で。
「!?はぁぁ!!」
何かを感じ、フランは全力でレーヴァテインを振り下ろす、もしコレが如月に当たれば有無を言わさず真っ二つだろう。
だがそれも"当たればの話"
そしてーーフランはレーヴァテインを振り下ろした事が最大のミスである事に後後気付く事になる。
「ーー流天」
瞬間、フランの視界は真っ白になった。
ーーー何が起きたのかも分からずにーーー。
如月さんが使った技は次の後書きで書く予定です。