デュエル・メモリーズーデュエル・マスターズ戦記ー   作:置き物

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第2話になります。
エピソード1の世界で少年・シンを待ち受ける存在とはー!?
それではどうぞ!


Ep2 Xの復讐者

「ここか…エピソード1の世界は」

 

エピソード1。超次元の奥・『パンドラ・スペース』からZ一族を影から操っていた存在『エイリアン』による世界への侵略。

そして、エイリアンの攻撃により新たな力を得た『ハンター』との争いが起こった世界である。

 

「アリス。聞こえるか?」

 

「ええ、無事に着いたようね。フィオナの森に」

 

フィオナの森。デュエル・マスターズの歴史が始まった頃から存在する自然文明の象徴ともいえる場所である。

この森は何度も闇文明の侵攻を受けながらも、自然を取り戻してきた森である。

もっともエピソード1では再び闇文明のエイリアン『悪魔神ザビ・リブラ』の指示によって攻撃されてしまうのだが。

 

「しかし、本当にここがフィオナの森なのか…?」

 

「間違いないはずよ、暴走超獣の反応もそこから出てる」

 

「じゃあ見てみるか?これが森と呼べる場所なのかを」

 

シンはデッキケースの通信機能を通話からビデオ電話へと変更する。そして、フィオナの森の惨状が観測室に届けられる。

 

「嘘…」

 

「オイオイ…マジか?確かにこれを見れば、誰もがここが森だっていうことを信用しないだろうさ」

 

バルト達、観測室に映し出されたのは彼らが知るフィオナの森とはあまりにも違いすぎるものだった。

巨大な世界樹をはじめ、そこに出来ていた美しかった森は消え、豊かな緑は何一つ残っていなかった。

 

「この惨劇はフィオナの涙と同じ…いや、場合によってはそれ以上か…見れたもんじゃない」

 

バルトは呟く。かつて過去に発掘された魔導具(クロスギア)によって巻き起こされた『転生』の世界があった。

その世界ではユニバースと呼ばれる存在によってフィオナの森はかつてないほど消滅した。

そして、僅かに残った場所が『フィオナの涙』と呼ばれるようになった。その後、何かがきっかけで再び森の姿を取り戻したらしいが。

 

「でもこれっておかしくないかしら?エピソード1では確かにエイリアンの侵略を受けて、森が燃やされたけれども、草木が一本も生えないぐらいの荒野になるなんて記録に残ってないわ」

 

「ああ。だからこれは暴走超獣の仕業…っー!」

 

その瞬間。シンは何かに突き飛ばされた。デッキケースから警報音が鳴る。暴走超獣が近くに居る時に作動する物だ。

これが鳴るという事は標的(ターゲット)が自分を狙ってきたという事だ。

 

「がっ…!」

 

不意に受けた一撃。その衝撃の強さに、口の中が切れて出血する。シンは血を無理やり飲み込んで、押し留める。

 

「シン!大丈夫!?」

 

「…何とかな」

 

「今、暴走超獣のデータを送るわ!」

 

アリスは即座にシンへデータを転送する。一刻の猶予も許されない状況である為か、モニターの操作が早まる。

シンは荒れ果てた地面に手をつけ、起き上がる。

その視線の先にソレは居た。

 

「お出ましのようだな」

 

「ようやく来たか。我を見ていた者よ」

 

「…お前が暴走超獣か」

 

シンの前に暴走超獣が立ち塞がる。その姿は種族の中でも異形であるエイリアンといえども、それを超える禍々しい容貌であった。

シンはアリスから転送されたデータと暴走超獣の姿を照らし合わせる。

 

「そこまで変貌していたとはな、エンペラー・セブ・マルコX(エックス)

 

シンは目の前のクリーチャーの名前を告げる。

エンペラー・セブ・マルコX。進化サイバーロードのエンペラー・マルコがエイリアン化した姿だといわれている。

その際エイリアンが持つグロデスク要素、そして左手に刻まれたXのマークが本家マルコとはまた違う一面が現れたクリーチャーであった。

しかし、目の前にいるソレは本来の姿とはあまりにもかけ離れ過ぎていた。

無数に生えた手と口。やや緑がかった身体は漆黒の色へと変色しており、彼本来の姿を感じさせるものは刻まれたXのマークだけである。

 

「変貌?何をいうかと思えば。これは我の進化だ」

 

「進化だと?」

 

「そうだ。復讐を誓った我に与えられた新しき力。この力を使えば、我を忘れたプレイヤー共に復讐出来る…!」

 

無数の口から吐息が漏れる。立ち上る湯気にはマルコXの怒りが現れていた。

 

「それで世界を乱す事にした。我は知っておるぞ、ここが『分岐点』である事を」

 

その一言にシンだけではなく、観測室のメンバーまで驚く。

『分岐点』。デュエル・マスターズの歴史において大きな影響を与える重大なポイントである。

 

「どこでそれを知った…!」

 

「我に力を与えた男が言っていた。

『ハンターとエイリアンが和平の宴を行う時

空から惑星が舞い降り、新たな世界を作る』

とな。」

 

エピソード1の歴史終盤。エイリアンの王女プリンプリン救出によってエイリアンとハンター両陣営は誤解が解け、和平する。

その和平記念にエイリアン城で開かれた宴の最中、アンノウンと呼ばれる存在によって惑星が落とされた。この惑星落としによって、パンドラ・スペースの奥にパラレルワールドが発生した。

後に『ドラゴン・サーガ』と呼ばれる世界の誕生である。

しかし、分岐点によって誕生した『ドラゴン・サーガ』をエピソード1の世界に住むエンペラー・セブ・マルコXが知るはずがない。

 

「この世界を我が乱せば、新たな世界とやらは生まれない。そうなればプレイヤー達からその世界の記憶は無くなる。その為にエイリアンの王女が逃げてきたフィオナの森を()()()()()()()()。愉快な事ではないか」

 

その言葉にこの世界に来るまで目に秘められていた、シンの怒りが再び湧き上がる。

 

「記憶を消すなんて事…させるものか!」

 

「威勢が良いのは褒めてやる。だが、貴様のような少年が我とどう戦うつもりだ?」

 

この暴走超獣の言う通り、少年(シン)は生身で戦えるとは思っていない。だから、デッキを取り出す。シンの想いに答え、デッキケースが光り輝く。

 

「『真のデュエル』だ…これでお前を倒す。世界を取り戻して、プレイヤーから記憶を消す事なんてさせるかー!」

 

少年の言葉を聞くと、マルコXの口が大きく開き笑い声を上げる。

 

「ハハハハ!面白いー!貴様、デュエルマスターの力を持っているとはな!いいだろう、相手をしてやる!我が名はXの進化の先!エンペラー・セブ・マルコXX(ダブルエックス)なるぞ!」

 

「デュエル・フィールド展開ー!」

 

その言葉と共に、エピソード1の世界からシンとエンペラー・セブ・マルコXXの姿が消える。

 

命を賭けたデュエマが始まる。

 




結局デュエルパートに入れませんでした…(汗)
3話から突入したいと思いますので、良ければ次回もご覧下さい!
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