デュエル・メモリーズーデュエル・マスターズ戦記ー   作:置き物

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初デュエルパートとなります。
また、この回にはオリジナルカードが登場しますので、その点よろしくお願いします。
シンvsマルコXX、決着やいかにー?
それではどうぞ!


Ep3 真のデュエル

真のデュエル。暴走超獣と戦う唯一の手段。

異空間・『デュエル・フィールド』でデュエマが行われる。

だが、そこで行われるデュエマは普通のものでは無い。

クリーチャーの攻撃は実体化し、身を守るシールドがブレイクされる度その衝撃で身体にダメージが与えられる。

そして、身を守るシールドが無くなり、クリーチャーのダイレクトアタックを受ければ無事では済まない。

文字通り、命を賭けたデュエマなのだ。

 

「先攻は我が貰おう。チャージ。ターンエンドだ」

 

「俺のターン。ドロー、チャージしてターンエンド」

 

お互い1ターン目は動かない。そして、マルコXXはシンのマナゾーンを見る。

 

「貴様のクリーチャー…初めて見るな。長い間生きてはいたが、このようなクリーチャーが存在するとは」

 

「御託はいい。お前のターンだ」

 

「そんなにも死に急ぎたいか。まぁ良い。ドロー。チャージ。2マナを支払い《霞み妖精ジャスミン》を召喚する」

 

現れるのは髪で目が隠れた小さな妖精。彼女達、スノーフェアリーの得意分野はデュエマに使われるエネルギー、『マナ』を増やすこと。

当然、ジャスミンもマナを増やすのは得意である。最も、彼女の場合はー。

 

「ジャスミンよ、我の力となるがいい」

マルコXXの言葉に従い、ジャスミンは()()した。

砕けった身体からエネルギーが生み出される。

彼女は自己を犠牲にマナを生み出すのだ。

 

「我はジャスミンの能力により、山札の上から一枚をマナゾーンに置く。ターンエンドだ。」

 

「俺のターン。ドロー。チャージ。…俺は《ブレイズザウルスα》を召喚」

 

シンのバトルゾーンに溶岩で形成された恐竜のようなクリーチャーが咆哮と共に召喚される。

 

「ターンエンドだ。」

 

「ドロー。チャージ。ゆくぞ、《躍動するジオ・ホーン》を召喚。ジオ・ホーンの能力発動!このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、山札からエイリアンを一体選び、手札に加える。我は過去の我《エンペラー・セブ・マルコX》を手札にし、ターンエンド。」

 

マルコXXの準備が進む。次のターンには《エンペラー・セブ・マルコX》の効果によって三枚ドローされる事は確定している。だが、シンも止まる訳にはいかなかった。

 

「俺のターン。見せてやる絆の力を…!俺は《猛毒モクレンβ》を召喚!」

 

現れたツリーフォークのクリーチャー。

そして、バトルゾーンにいる《ブレイズザウルス‪α‬》と共鳴を始めた。

 

「何だこれは…?」

 

「サバイバー。苛酷な環境で生きてきたコイツらは仲間同士で力を分け合い、助け合う能力がある。今、サバイバーは全ての能力を『共有』している」

 

「こしゃくな…そんなもの叩き伏せてくれる」

 

「行くぞ、《ブレイズザウルスα》シールドをブレイク!攻撃時の効果発動ー!」

 

「ふん、たかがパワーを1000上げた程度で…」

 

攻撃の瞬間、マルコXXはシンの山札の上から一枚がマナゾーンに置かれるのを見た。

 

「何…?」

 

「言っただろ。サバイバーの能力は『共有』されると。《猛毒モクレンβ》のアタック時効果を得ているからな。その効果でマナブーストさせてもらった」

 

そのまま《ブレイズザウルスα》はシールドを叩き割る。ブレイク時の衝撃がマルコXXを襲ったが、彼はビクともしなかった。

 

「サバイバー…その力には驚いたが、この程度はかすり傷よ」

 

「俺はターンエンド」

 

「我のターン。こちらも仕掛けさせて貰おうか。5マナを払い、ジオ・ホーンから進化。いでよ!《エンペラー・セブ・マルコX》!」

 

ジオ・ホーンの姿が水に包まれ、姿がホーン・ビーストからサイバーロードへと変わる。

その水をXが刻まれた左手が払い除け、現れる。

 

「我の効果は知っておろう?3枚ドローさせてもらう」

 

手札差(ハンドアドバンテージ)を稼がれたか…」

 

「ふん。そのセリフは聞き飽きたわ…過去の我で貴様の《ブレイズザウルスα》を攻撃!」

 

サバイバーは能力を共有する特性故に場にサバイバーが多ければ多いほど有利となる。

反対に少なくなれば、能力が使えるクリーチャーが狭まり、真価を発揮しづらくなってしまうのだ。

今、《ブレイズザウルスα》を守る手段は無く、破壊されるしかなかった。

 

「我はターンエンドだ」

 

「…すまない《ブレイズザウルスα》。だが、お前が増やしてくれたマナのおかげで次に進める。俺のターン」

 

マナゾーンに新たなサバイバーを置く。

その時、マルコXXの様子が一変した。

 

「貴様も…赤青緑(シータ)か!あの忌々しいΛ(ラムダ)のようにぃ!」

 

激昴するマルコXX。その怒りの咆哮は空間をも歪めるものだった。

 

「…なんのことだ?」

 

「とぼけるなァ!我の存在を忘れさせた元凶の色を使いおって…万死に値する!」

 

シンは復讐鬼と化したマルコXXの言うことは分からなかったが、原因はΛと呼ばれるクリーチャーであるという事は理解していた。

 

(奴が何故Λというクリーチャーを憎んでいるかは分からない…それを知るには一つ。この真のデュエルに勝つしかないー!)

 

「2マナを払い、《モリノオウジャタケα》。更に残った3マナで《トリトーンβ》を召喚。」

 

《猛毒モクレンβ》の隣に《モリノオウジャダケα》、続いて《トリトーンβ》が現れ、共鳴する。

 

「行け!《猛毒モクレンβ》でシールドを攻撃!アタック時効果発動!」

 

《猛毒モクレンβ》、そして共有されている《トリトーンβ》の能力が発動される。

 

「1ブースト&1ドローさせてもらうぞ」

 

シールドがブレイクされる。再び起こる衝撃に、マルコXXは微動だにしない。

 

「小賢しい…!我のターン!《緑銅の鎧》《ジオ・ブロンズ・アーム・トライブ》を召喚。」

 

新たなエイリアンが召喚される。

青銅の鎧《ブロンズ・アーム・トライブ》がエイリアンとなった姿でもマナを増やす能力は変わらない。

 

「能力により、山札から《エンペラー・セブ・マルコXX》をマナゾーンに置く!」

 

そう言って置かれるのは、マルコXX自身のカード。だが、そのカードは漆黒の色に包まれ、テキストを見ることは出来ない。

 

「これが奴自身のカード…!」

 

「続いてそのサバイバー、《猛毒モクレンβ》をマルコXで攻撃!」

 

またもやサバイバーが命を散らす。

それでも、シンはモクレンがマナを生み出してくれた事に感謝する。

 

「我の降臨の時が貴様の死だ…!ターンエンド!」

 

「俺のターン。ドロー!来てくれたか…《シェル・ファクトリーγ》を召喚する!コイツの能力で山札からサバイバーを手札に加える。俺は2枚目の《シェル・ファクトリーγ》を選び、加える。ターンエンドだ。」

 

「それもサバイバー能力か。厄介な奴め…」

 

《シェル・ファクトリーγ》の能力は後続のサバイバーにも共有される。

つまり、召喚される度にサバイバーをサーチされてしまう。加えて、2枚目の《シェル・ファクトリーγ》となれば芋づる式にサバイバーが補充される。マルコXXが厄介と判断したのは正しい。

 

「だが、サバイバーの絆とやらも終わる…!見せてやろう、我が力を。ドロー。良きところに来てくれた…」

 

無数の口に浮かぶ不気味な笑み。それはサバイバー達の絆を嘲笑うかの様だった。

 

「3マナを支払い、呪文《母なる星域》ー!」

 

《母なる星域》。バトルゾーンから進化ではないクリーチャーを1体マナに送る事で、マナゾーンのカードの枚数以下のコストを持つ進化クリーチャーを1体出すことが出来る。

先程召喚された《緑銅の鎧》の能力によって、マナゾーンにマルコXXは仕込まれている。

さらに、クリーチャーである為、母なる星域に必要なコストになる事が出来る。

これが1コスト軽い呪文である《神秘の宝箱》とは違う所なのだ。

 

「《緑銅の鎧》をマナゾーンに送り、君臨せよ、我自身!究極進化ー《エンペラー・セブ・マルコXX》!」

 

「究極進化だと…!?」

 

究極進化。オリジンと呼ばれる存在に対抗すべく生み出された、進化を超えた「進化」。かつての神羅と呼ばれた超獣達が手に入れた力である。

その力をマルコXXは手に入れた。

《緑銅の鎧》の姿が消え、《エンペラー・セブ・マルコX》が黒い霧に包まれる。

漆黒の色に染まる身体。そして、そこから無数の手と口が生まれ、デュエル・フィールドを揺るがす程の衝撃を発生させた。

 

「我の能力を発動させて貰うぞ。消えろ、サバイバー共!」

 

先程の衝撃がシンのサバイバー達を束縛する。

次の瞬間ー。

 

「ふんっ!」

 

無数の手がサバイバー達を襲う。為す術なく、サバイバー達が破壊されてしまう。

 

「ーっ!一体何をした!」

 

「言っただろう。我の能力だ。貴様にも見せてやろう」

 

カードを包んでいた漆黒の霧が消える。今、隠されていたマルコXXのテキストが明らかになる。

 

「我の場に出た時の能力!それは自身の手札の枚数、相手クリーチャーを好きなだけ破壊できる」

 

マルコXXの手札は3枚を超えていた。

まだ場に並び始めたばかりのサバイバーはいとも容易く破壊されてしまった。

 

「更にこの能力で破壊した枚数ドロー出来る。我は3枚ドロー。そしてここからが我の真骨頂よ」

 

マルコXXの姿が肥大化する。

 

「手札の1枚につき、我のブレイク数を追加する。今の我は貴様のシールドなんぞ容易く粉砕出来る」

 

復讐の化身となったマルコXXがシンへと近づいて行く。

 

「絆の力とやらも生かせぬまま…死ねィ!」

 

全てのシールドがブレイクされる。5枚同時に割られた衝撃がシンを襲う。その衝撃はあまりにも強く、デュエル・フィールドの壁に叩きつけられてしまった。

 

「が…っ!」

 

口から大量に出血し、額からも血が滴り落ちる。

シンは必死に立ち上がろうとするが力が入らない。意識も朦朧とし、シールド・トリガーのチェックを行うのも困難になっている。

 

「諦めろ、少年。弱った身体で何が出来る。このまま我の攻撃で死ぬ事が楽になれるぞ」

 

「でも…そ…でも…!」

 

「這いつくばっでも生き長らえようとするか…愚かな」

 

「それでも…!俺は…!」

 

重症の身体で立ち上がる。力が入らないはずの足で弱々しくも歩く。トリガーチェックを行う為に彼は進み続ける。

 

「馬鹿な…!」

 

「あの人が覚えていた世界を…記憶を…壊させるものかぁぁー!」

 

シールド・トリガーが起動する。

 

「俺はトリガー宣言を3枚行う!」

 

「何ー!?」

 

「1枚目!呪文・《インフェルノ・サイン》!墓地から《シェル・ファクトリーγ》をバトルゾーンに!」

 

「なっ…闇だと!?」

 

赤青緑色(シータカラー)であると思い込んでいたマルコXXは驚愕する。

 

「2枚目!クリーチャー!!《モリノオウジャタケ‪α‬》を召喚!」

 

バトルゾーンに《モリノオウジャタケ‪α‬》の姿が再び見える。

 

「3枚目!クリーチャー!《瞬速のアタカマイトβ》を召喚!」

 

トリガーの処理で場に3体のサバイバーが並ぶ。

闇の呪文だけではなく、光の力を宿したサバイバーも現れる。

 

「そして、《シェル・ファクトリーγ》が場に出た時の能力を解決!俺は《ブレイズザウルスα》を手札に加える!」

 

新たに仲間のサバイバーが手札に加わる。

そして《シェル・ファクトリーγ》に続き、2体のサバイバーが共鳴する。

 

「更に俺は《死縛虫グレイブ・ワームγ》、《シグマ・トゥレイト》を加える!」

 

仲間が倒されてもその度に立ち上がり、新たな仲間が駆けつける。

これが終わる事なき、サバイバーの絆。

 

「我はターンエンド…!」

 

「俺のターン。決めさせて貰うぞ!ニマナで《ブレイズザウルスα‬》。そして、進化ー」

 

サバイバーの共鳴した力が《ブレイズザウルスα‬》に注がれる。その力は炎となり、サバイバーを進化させる。

 

「来い!《シグマ・トゥレイト》!」

 

業火を纏い、仲間の想いを背負うクリーチャーがバトルゾーンに現れる。

 

「だが進化した所で…我にはまだシールドがある…!」

 

シールドは残り三枚。しかし、今までトリガーが出ていない事を考えるとシールドにまだ残っている可能性は高い。

 

「《シグマ・トゥレイト》、シールドをブレイクだ!」

 

「何だと!?」

 

己の守りたい物を守る為、シンは止まらない。

 

「《シグマ・トゥレイト》には能力がある。それはクルー・ブレイカー。俺の場のサバイバーの枚数ブレイク数を追加する!」

 

残りのシールドがブレイクされる。

先程の小型サバイバーとは比べ物にならない程の衝撃がマルコXXを襲う。

 

「がっ…!なんだこの力は…!?」

 

己の力のみを高めた《エンペラー・セブ・マルコXX》。

仲間達の想いを力に変える《シグマ・トゥレイト》。

仲間の想いを背負って戦うサバイバーの力は、自身の欲望の為に得た力とは『重み』が違う。

その想いの力が、大きな力となる。

 

「我のトリガーチェック…!」

 

追い詰められたマルコXXは、必死にシールドを確認する。

 

「…シールド・トリガー。《デーモン・ハンド》

貴様の《瞬速のアタカマイトβ》を破壊する…」

 

悪魔の手が現れ、《瞬速のアタカマイトβ》を握り潰す。

だが、1体破壊したところで残りの攻撃を止められない。

 

「《モリノオウジャタケ‪α‬》でダイレクトアタック…!」

 

「ええい!ニンジャ・ストライク!《光牙忍ハヤブサマル》!我を守れい!」

 

異次元からシノビが現れ、自身にブロッカーを付与する。そのクリーチャーは身を呈して、《モリノオウジャタケ‪α‬》の攻撃を防いだ。

それでも、残る一体のサバイバーの攻撃は防ぎきれそうになかった。

 

「…《シェル・ファクトリーγ》でダイレクトアタック」

 

巨大な昆虫が止め刺すべく、マルコXXに迫る。

山を優に超え、大陸を渡り歩くその脚が振り下ろされた。

 

「我が…こんな子供にぃぃぃぃ!」

 

シールドを失い、攻撃を直に受ける。クリーチャーであろうとダイレクトアタックを受ければ、無事では済まない。激痛と共に、身体が崩れる。

その断末魔は彼の咆哮同様、デュエル・フィールドを歪ませるものだった。

 

「貴様…貴様さえいなければぁぁ…!」

 

肉体が崩壊し、それでも邪悪な精神だけが残り続けていた。シンはマルコXXだったモノに近づいていく。

 

「見せてもらうぞ…お前の()()を」

 

シンは漆黒の塊に手を伸ばし、触れる。

触れた箇所から記憶の欠片である『クリスタル・メモリー』が現れた。

彼はソレを手に取り、呟く。

 

記憶解放(メモリー・オープン)

 

クリスタル・メモリーが眩しく光る。

今、エンペラー・セブ・マルコXであった頃の記憶が明らかになろうとしていた。

 




初デュエルパートでしたのでどこかにミスがあるかもしれません(汗)
プレイミス等ありました報告して頂けると有難いです!
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