店の中
「だって、レオナが船で騒動を起こしたら、高度何千空里だろうと即刻、叩き落すって言ったから・・・・・」
「地上でならОkという意味じゃないんじゃない?」
「え?そうなの!?」
「と、言うよりチカ。なんであなたがあそこにいたの?まだボルトが入っているはずでしょ?」
ザラがそう言うとチカが顔を膨れさせ
「だってひどい!」
「何が?」
「何で5人だけでご飯食べているの!しかもカレーライス!!」
チカは頬を膨らませて4人にもう抗議する
「だってチカはまだ入院していると思ったんですもの」
「診断全治二か月。今日はまだ43日目」
「察しろ。退院の日くらい!!」
「無理無理無理!!」
エンマとケイト、そしてキリエの言葉にチカがそう言いチカは切り絵をじっと見て
「・・・・・・・で、キリエ。あんた、兄ちゃんを蹴っ飛ばしたの謝ってよ!」
「兄ちゃんって。あの人、チカのお兄さんなんですの?」
エンマがそう訊くとチカは首を横に振り
「ううん。今朝、あったばかりの人。でも優しいしから私は兄ちゃんって呼んでるの。で、キリエ・・・・・・・」
「私は謝んないよ。だってパンケーキ台無しにされたし。蹴られて当然だもん」
「パンケーキを頬張りながら言っても説得力ない」
「それに、そのパンケーキちゃんと弁償してもらったじゃないの。しかも10枚も」
ケイトとザラがそう言う。あの後、台無しにされたパンケーキは健が弁償することで解決となったのだったが、いまだにチカは健を蹴ったことを謝んないキリエに突っかかっていたのだ
「・・・・で、キリエ。あんた私がいない間、何機撃墜したの?」
「え?ニ機だけど?」
「それっぽち~?」
「戦線離脱していたチカに言われたくない!それにこの前は変な飛行機に邪魔されたし!」
「変な飛行機?何それ?」
「それは昨日の夜・・・・・あれ?そう言えばレオナは?」
「レオナはあそこであのお兄さんとお話ししているわ」
キリエの言葉にザラはある席を指さすと、席にレオナと健と奈緒が座って話をしていた
「私の部下が迷惑をかけた。すまない」
「いやいや、良いよ。あれは事故だしな」
ポニーテールの赤髪の少女レオナが健に謝り健は気にしないと言っていた。そしてレオナは健を蹴り飛ばしたキリエと騒動を起こしたチカをちらっと見ると何やら騒いでいるみたいだ
「菅野も別にいいよな?」
「私はまだ殴り足りないですが健さんがそう言うのなら。別にいいです・・・・・・」
と、腕を組み不満そうな表情をしていた。口ではそう言っているがいまだにキリエの方をじっと睨んでいる
「それよりもあなたちは・・・・」
「ああ、俺は加藤健。で、こいつが菅野奈緒。まあ他所から来た旅人ってところかな。今はラハマ自警団の人たちに世話になっている者だよ」
と、自己紹介する。そしてその後はレオナが再び謝罪した後、仕事があるのか彼女は切り絵たちを連れて店を出て行ったのであった。そして店の中に残った健と奈緒は
「さて・・・・・夕食でも取るか。あの騒動で食えなかったし」
「そうですね」
健は店の人にカレーを注文し、カレーが到着した後、奈緒と一緒に食事をする
「・・・・何だ奈緒。まだ怒っているのか?」
「いいえ、もうそれについては怒っていませんよ。ただ健さんは人が良すぎます。しかもあの小娘にパンケーキ10枚も奢るなんて」
「まあ、彼女のパンケーキを台無しにしたのは事実だからな。それよりも昨日の夜に零戦と交戦していた隼のパイロットがまさかあんなに若いとはな・・・・」
「ええ、チカと呼ばれた子も見た目では中学生ぐらい・・・・・他のパイロットも隊長とその副隊長らしき人は私たちと同じくらいか少し下のように見えましたが他の子はどう見てもまだ学生くらいの年齢。私たちの世界でならまだ航空学生の年齢ね」
「ああ、そんな彼女らが空賊と言うテロリスト相手に戦うとは俺たちの世界じゃ信じられないことだな」
「そうですね・・・・・・・それにしてもここのカレーすごくおいしいですね」
「そうだな。これもユーハング・・・・日本から伝わったと店員さんが言ってたな」
「ここに来てカレーが食べれるなんて・・・・・・あ、健さん。次パンケーキ食べてもいいですか?」
「ああ、いいぞ。全く菅野は甘い物好きだな」
「いいじゃないですか。女の子の甘い物好きは常識なんですから」
そう言い俺たちはカレーを食べる。そしてその後、トキワギさんもやってきて一緒に酒を飲んだ後、俺たちは酔いつぶれた菅野を運んで店を出るのであった。まあ途中で酔っぱらった菅野に首を絞められるわパイルドライバーを喰らわせるが出いろいろ大変だったが・・・・・
「どうだ?菅野。F2の方は?」
翌日俺たちは倉庫に置いてあるF2の整備をしていた。因みにあのコトブキ飛行隊だが、今朝仕事があるためかもう一機の大きな飛行船と一緒に飛びだっていた
「そうですね無線の方はこことの周波数に合わせましたから連絡はとれます。20ミリ弾の方は何とかなりますけど。やっぱり・・・・・」
「燃料が問題か・・・・・」
「はい。やっぱりただのガソリンじゃ無理ですよ健さん」
「だよな~。やっぱりここじゃジェット燃料は手に入らないのかな?」
と頭を掻きながらそう言う俺。すると
「どうかしたんですか?」
「ああ、町長さん」
そこへ町長さんがやって来た
「実はF2の燃料のことなんですが・・・・・・」
「燃料?ここの燃料は使えないのかい?」
「はい。成分が違うので・・・・・・」
「なるほど・・・・で、どんな燃料を使っているんだい?」
「実はこれなんです」
俺は町長にF2に使用する燃料の成分が書かれた紙を渡し町長がそれを見る
「う~ん・・・・ガソリンじゃないね・・・・ん?この燃料て」
「何か当てがあるんですか?」
「え?ああうん。ガドールに住んでいる古い友人が燃料屋をやっていてね。これと似た成分のガソリンを売っていたような気がしたんだけど。確かケロシンだっったけ?」
「「っ!?」」
町長の言葉に俺と菅野は驚き
「おい、菅野・・・・」
「ええ、これは見に行く価値はありますね・・・・・町長さん。そのガドールってところはどこにあるんですか?」
「え…と。確か・・・・・」
と町長さんは地図を出し、ガドールの場所を教えてくれる
「どうだ菅野?」
「航続的には問題なし。燃料も往復するだけの余裕はまだあります」
「武装は?」
「先ほど20ミリ弾を詰めた所です。ミサイルは未使用ですから使えます」
「よし、なら善は急げだ。町長さん。俺たちその燃料屋の方へ行ってくるよ。菅野!」
「おう!」
そう言うと菅野は梯子でF2に上る
「それじゃあ、向こうの方は私が連絡しますので」
「すまない町長さん」
「いいですよ。世の中お互いに助け合わないといけませんから」
「感謝します」
俺は町長に礼を言い、そして町長さんからガドールへの地図をもらって、エンジンを始動し俺たちの乗るF2戦闘機は倉庫から出て、滑走路へと出る
「よし!ソードウィング01。テイクオフ!!」
『同じくソードウィング02。テイクオフ!!』
そう言い二人の乗るF2戦闘機は生きよい良く飛び立ちガドールへと向かって行く。そしてそれを見た町長やトキワギさんそして団長らは
「もう見えなくなっちゃいましたね~」
「速すぎるだろ。あの戦闘機。バケモンか・・・・・」
「しかももすごいエンジン音だ。レシプロより大きいな・・・・・・」
と、あぜんとした表情で二機のF2戦闘機を見送るのであった。