GOD EATER The SAMURAI   作:umiusi

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今回長いっす。
ムラサマのスペック
切断・790 高周波on時・1260 ブラッドアーツ時・3000
スキル
・高周波
・抜刀会心(モンハンより抜粋)
・吸血(攻撃が当たる度にバーストゲージが微量貯まる。最大状態で当てた場合はレベルが上がる)


1話

「ここでしばらくお待ちください」

 

「分かりました」

 

シュウジは、適合試験を受けるためにフライヤを訪れていた。現在は、職員の一人に案内をしてもらい待機部屋に着いたところだ。

 

(適合試験、ねえ。コウタは確か、かなり痛いとか言ってなかったか?まあ大丈夫だろう、痛みには慣れている)

 

 そうこう考えているうちに順番が来たようで、職員が呼びに来た。

 

「時間です。こちらへどうぞ」

 

 職員に促され、歩いていくと、やがて大きな扉が現れた。

 

「ここです。では、頑張ってください」

 

「まあ、できるだけやってみます」

(何をするんだろうか。筆記試験とかもあるのか?)

 

 無論、筆記試験などというものはない。

 シュウジが扉をくぐると、そこはドームの中のようになっていて、中央にベッドのような物、天井には何やら大きなものがぶら下がっていた。

 

『ようこそ、ではそこに寝てください』

 

「はい」

 

 スピーカーから女性の声がして、シュウジはその言葉に従った。すると、ベッドの横にあった立方体の者がせり上がってきて、展開されて中にあるものをシュウジに晒した。

 

「神器と……腕輪か。あれ?コウタのは赤だったよな。『ブラッド』だからか?」

 

『そこに手を置いてください。適合試験を始めますので』

 

「了解、これでいいですか?」

 

『ええ、それでは、始まります。ああ、そうそう、試験と言ってもあまり不安に思わないでください』

 

 シュウジの手に腕輪がはまる。

 

『あなたはゴッドイーターを超えたものになれるのですから……』

 

 天井の物が四方に開き、回転しながら腕輪に落ちてきた。

 

「ぐ……がぁぁぁぁぁぁ……」

(なんだこれは!?痛すぎるだろうが!)

 

 シュウジはそう考えてるが、実はこのように何かを考えられるのは稀だ。大半は痛みに悶絶し、ただ悲鳴を上げるだけで終わる。

 

『そう、あなたは新たな神話の担い手……「…が」え?』

 

「細胞ごときが、俺を支配しするだと?そんなことォ、できると思うなァー!」

 

『ええー……』

 

 女性があきれるのも無理はない、ゴッドイーターになるために投与するオラクル細胞は、体に馴染むまで強烈な痛みが試験者を襲う。しかし、シュウジはそれがおさまるのを待たずに、気合と根性で抑え込んだのだ。

 

「はあ、はあ、はあ……」

 

 ちなみに、この事例はその後ちょっとした伝説になるが、それはまた別の話。

 

『後で調べてみましょうか…………おめでとうございます。これであなたは『荒ぶる神』に選ばれし者、ゴッドイーターになりました。これからさらに、『血の力』に目覚めることでフェンリル極地化技術開発局『ブラッド』に配属されることになります。まずは、体力の回復に務めなさい……あなたには……期待していますよ……』

 

 ところが、

 

(おお、体がさっきよりも軽い。体調も最高だ。にしても、この煙はいつ治まるんだ?)

 

 シュウジは全く聞いていなかった。

 

『あの……終わりましたよ』

 

「あ、すいません」

 

『……』(大丈夫でしょうか……)

 

 試験が終わったのでシュウジは部屋から出た。すると、此処に案内した職員がいた。どうやら、また案内をしてくれるらしい。

 

「では一度医務室に行きましょう。異常がないか検査します。それが終わってしばらくしたら訓練があります」

 

「分かりました。あ、でも訓練は検査が終わった後すぐ始めても大丈夫です」

 

「そうですか。なら、そう伝えておきます」

 

 職員の案内で医務室に行き、検査をした。結果は、特に異常はなく任務にも問題はないとの事だった。そして、そのまま訓練が始まった。

 

『訓練を始めます。ダミーアラガミが展開されるので、それに対し近接攻撃を行ってください』

 

「了解」

 

 ダミーが展開された。どうやら、オウガテイルとコクーンメイデンのようだ。

 シュウジは神機、クロガネを構える。正眼の構え、正面から斬るつもりらしい。

 

「ハッ!」

 

 クロガネが振り下ろされると、一つのダミーが真ん中から断ち切られた。

 

『なかなかです。引き続き、残りのダミーに攻撃してください』

 

(意外と軽いな。これならいけるか……)

 

 今度は先ほどとは違い、腰を落としクロガネを日本刀ならば鞘がある場所に持っていく。シュウジが最も得意とする技、居合切りの構えだ。それと同時に、シュウジの目つきも変わる。

 

『っ……!?』

 

 それは、目を合わせただけで『斬られる』と、画面越しに見ているオペレーターでさえ考えるほど強烈な気を放っていた。

 そして、次の瞬間。

 

「………!!」

 

 シュウジは一瞬で移動し、彼が通った後には、綺麗に切断されたダミーが転がっていた。

 

『お、お見事です。もう一度ダミーを出すので、今度は銃で攻撃してください』

 

「え?銃で?」

 

『そうですが、どうかしましたか?』

 

「い、いえ、別に……」

 

 本人はそう言ったが、内心はかなり焦っている。なぜなら、昔数回玩具の物を扱ったことがあるが、その時の結果をよく覚えているからだ。

 

「当たってくれよ、頼むから……行けっ!」

 

 バレットが勢いよく打ち出され、ダミーに向かっていく。それは真っ直ぐ飛んでいき―――

 

 チュオン!

 

 全くと言っていいほど見当違いな場所に当たった。

 

「ああっ、くそ」

 

 再度引き金を引く。しかしそれも外れた。

 

「ああもう何でだ!」

 

 ハズレ

 

「ええい!」

 

 ハズレ

 

「……」

 

 ハズレ、ハズレハズレハズレハズレハズレハズレハズレハズレハズレハズレハズレハズレハズレハズレハズレハズレハズレハズレハズレハズレハズレハズレハズレハズレハズレハズレハズレハズレハズレハズレ――――――――――

 

『もう結構です』

 

「はい……」

(なんだろう?すっげえ泣きたい)

 

『次は回避、及び防御訓練です』

 

 次は問題ないどころか、一つも攻撃を喰らうことがなかった。ただ、すべてを避けきったため盾の出番がなかったが。

 

『以上で訓練を終わります。次回は実地訓練となりますので、そのつもりで』

 

「了解。あ、ところで一ついいですか?」

 

『はい、なんでしょう』

 

「この辺に整備関係の人はいませんか?」

 

『それでしたら、出口の近くに一人います』

 

「そうですか、ありがとうございます」

 

 シュウジが訓練室から出ると、一人の男が後ろから話しかけてきた。

 

「呼んだかね?」

 

「うおっ!?」

(後ろを取られた?こいつ、やるな)

 

「で、何の用だね」

 

「実はお願いがありまして」

 

 壁に立てかけてあったムラサマを差し出した。

 

「これを神機にしてもらいたいと思いまして。可能ですか?」

 

「これを?……ふむ、なかなかいいものじゃないか。いいだろう、他に何か要望はあるか?」

 

「銃と盾は外してください。邪魔なので」

 

 それはもう旧型と同じではないだろうか?しかしこの二人はそんなこと気にしない。

 

「なかなか面白いことを!分かった、明日までには終わらせる」

 

「頼みます」

 

 

 

 

 

 

 

―――庭園―――

「明日か……楽しみだな」

 

 シュウジは庭園に来ていた。暫くすることが無かったので、適当にぶらつこうと思ったからだ。しかし、そこには先客がいた。若い男だ。

 

「訓練お疲れ様。まあ、立ち話もなんだ、そこに座ってくれ」

 

「ええ、どうも」

 

 言われた通り、男が座っている木に近付き、隣に座る。

 

「此処は、いい場所だな……」

 

「ああ。そういえばまだ名前を言ってなかったな。……ジュリウス・ヴィスコンティ、『ブラッド』の隊長をしている」

 

「!すいません、知らなかったもので」

 

「そんなに恐縮しなくていい。それに敬語もいい。その方が楽だ」

 

 男―――ジュリウスはそうシュウジに告げた。

 

「助かる。あまり堅苦しいのは好きじゃないから」

 

 しかし、次に言われたことは深く心を抉った。

 

「訓練を見ていたが、まさかあれ程とは……」

 

「……ぐはっ」

 

 それはまるで、閉じかけた傷が思い切り開いたような反応だったという。現に、シュウジは前のめりに倒れた。

 

「す、すまない、まさかそれほどまでに気にしていたとは思わなくて」

 

「気に…しない…で…」

 

「そんな死にかけのような声でそう言われても……もうこんな時間か、すまない、悪いが俺はもう行く。いや、本当にすまない」

 

「わ…かった…」

 

 その後暫くして復活してから、再び散歩を始めた。

 

―――ロビー―――

 シュウジが次に足を運んだ場所はロビーだった。そこにはターミナルがあり、戦闘準備などができるようになっている。

 シュウジがソファの前を通った時、シュウジと同じか少し下であろう娘に声を掛けられた。

 

「あ、ブラッドの新入生…じゃなくて新人さん?私は香月ナナ!よろしくね!」

 

「俺は月刀シュウジ、こちらこそよろしく。香月はいつからここにいるんだ?」

 

「ナナでいいよ~。そうだねー、今日から!でもシュウより先に適合試験受けたから私の方が先輩だね」

 

「あー、まあ、そうだな。……ん?シュウ?」

 

「うん、シュウジだからシュウ!嫌だったら、呼ぶのやめるけど……」

 

 ナナは、シュウジが怪訝な顔で聞いてきたから、もしかしたら気に入らなかったかもしれないと思ったようだ。しかし、堅苦しいことが嫌いなシュウジが、そんなことを思うはずはない。

 

「ああ、違う違う。こっちに来る前はよくそう呼ばれてたから、ちょっと懐かしいなと思って。だから、嫌だったわけじゃない。是非そう呼んでくれ。ところで、話は変わるが、さっきから食べているそれはなんだ?」

 

 シュウジが指をさした先には、パンにおでんの具が挟まれている奇妙なものがあった。

 

「あ、これ?これはね、お母さん直伝、ナナ特製おでんパン!」

 

「いや、まんまかい」

 

 そんなツッコミもものともせず、ナナはおでんパンを平らげていく。かなりの大食いだ。

 

「ひゅうもはへる?(シュウも食べる?)」

 

「ああ、一つもらう。………意外とイケるな」

 

 と、そこに、見るからにムードメーカーな印象を受ける青年が歩いてきた。

 

「お、新人?俺はロミオ。よろしくな、後輩!」

 

「はい!先輩!」

 

「月刀シュウジ、よろしく!」

 

「先輩かー、いいね、それ!じゃあ何か質問ある?先輩が答えてあげよう!」

 

 どうやらナナの「先輩」というワードに気をよくしたらしい。かといって、先輩風を吹かせるわけでもないようだ。

 

「んーじゃあ『血の力』というのは一体どういうものなんだ?」

 

 シュウジはジュリウスの時とは違い、最初からタメ語だ。ロミオの雰囲気で大丈夫だと悟ったらしい。

 

「え?えーとそれは……あ、やべ!もうこんな時間!悪いけど、俺急ぐから!」

 

「デジャブ……」

 

「何か聞いちゃいけないことだったのかな?」

 

「いや、あれは……なんでもない」

 

 逃げた、とはとても言えなかったようだ。

 

「じゃあ、私も訓練があるからそろそろ行くね。それじゃ!」

 

 ナナはどこかへ走り去っていき、シュウジは一人になった。

 

「あー、暇。次はどこh「整備室だよ」ファッ!?」

(また後ろを取られた!?)

 

 現れたのはムラサマの神機化を頼んだ整備員だった。

 

「ど、どういった御用で?」

 

「あの刀、神機になったよ」

 

「え?明日に終わるんじゃあ……」

 

「いやあ、物がよかったからね。オラクル細胞と同調させるだけで終わったよ。さあ、こっちだ。ついてきたまえ」

 

 整備員に連れられるまま、シュウジは整備室に移動した。

 そこには、多少大きくなっているものの、ほとんどその姿を変えていないムラサマと、灰色の腕刃のような物があった。

 

「君に言われた通り、銃と盾は外した。その代り、制御パーツが3つ付けられる。すでに私からの送りものとして、対物理装甲、オラクル吸収強化装置、ゴッドイーターが装備されているよ。そして、こっちの腕輪は、なんと独立した捕食装置だ。使い方は、変形させて左手で殴ればいいそうすれば捕食ができるよ」

 

「なるほど……こいつはいい。感謝する」

 

「フフ、あ、そうそう。後な、これの特殊効果だけど、『高周波』なんてものがあった。切れ味が上がるらしい。あともう一つあるんだが、こっちはまだ分からん」

 

「それだけで十分。……これからよろしく頼むぞ、ムラサマ」

 

 鞘から抜き放ちそう告げる。気のせいかもしれないが、シュウジにはムラサマが一瞬光ったように見えた。

 

 

 

 




次回、戦闘です。……たぶん。

左手の捕食装置については、プレデターフォームが左手から生えることを想像してください。こうした理由は、MGRをしたことがある人は何か察するのではないかと……
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