士道「あ、戦兎。ちゃんと寝たんだ」
桐生「もうちゃーんと寝たからいつも通りの桐生戦兎です!」
士道「良かった。ところで、一つ気になったんだけどさ」
桐生「なにさ?」
士道「ビルドとかクローズの変身って、あれどうやって出来んの?レバー回してるだけじゃん」
桐生「そこはほれ、グルグルーってやってカシンカシーンってなってキュインキュインってなってAre You Ready?ってなるんだよ」
士道「いや擬音ばっかりでさっぱり分かんねえよ!最後のやつ以外全然分かんねえよ!」
桐生「一言で語れないのが
教室のドアを開け、一歩踏み出す。士道はそれまで、最初にかける言葉を考えていた。
「(………やあ、こんばんわ、どうしたの、こんなところで)」
最初は、こう言って話しかけようと思った。
だが、夕日で赤く染まった教室の様子が、士道の眼に映った時。
「あ…………」
頭の中で考えてた、薄っぺらい挨拶の言葉なんて、全て消し飛んだ。
前から四番目、窓際から二列目_____丁度士道の机の上に、不思議なドレスの黒髪の少女が、片膝を立てるように座っていた。
幻想的な輝く瞳を物憂げな半眼にし、黒板を眺めている。
その少女の姿は、見る者の思考能力を一瞬奪うほどだった。戦兎と万丈も、一言も喋らず呆然としていた。
「_____ぬ?」
すると、少女が士道達の侵入に気付いたのか、目を見開いてこちらを見てくる。
「………ッ!や、やあ_____」
と、士道がどうにか心を落ち着けながら手を上げようとした………その時。
「ッ!まずい、士道!」
士道の身体は戦兎に押され、横へ倒れた。
それとほぼ同じタイミングで、さっきまで士道達が立っていた位置に、一条の黒い光線が通り抜けた。
「あ、あっぶなっ!?」
「お、おい!あぶねーじゃねーか!」
驚き、戦兎と万丈の顔が歪む。あと少し遅れていたら、間違いなく三人もろとも塵と化していただろう。恐らく士道が幾ばくか被害の大きい状態で。
「ちょっ………!?」
そして間髪入れず、叫びを上げる暇なく黒い光の塊が、少女の掌で形成された。
「くそっ!まともに話す気ゼロかよ!?」
戦兎が軽く毒づき、三人揃って壁の後ろに隠れる。そして先ほどの例に漏れず、三人がいた位置に光の奔流が駆ける。それは後者の外壁もろとも破り、外へと伸びていった。
その後も、連続して黒い光球が放たれ、紙一重で躱すイタチごっこが続いた。
「ま、待ってくれ!俺たちは敵じゃない!」
随分と風通しの良くなった廊下から声を上げる。すると、士道の声が通じたのか、それきり光球が放たれる事はなかった。
ゴクリと喉を鳴らして、扉の無くなった教室の入り口に立つ。
だが、
「_____止まれ」
少女が凛とした、氷のように冷たい声音を響かせるのと同時に、士道の足元を光線が灼く。
少女が、次いで口を開いた。
「____お前達は、何者だ」
「っ………ああ、俺たちは____」
『待ちなさい』
と、士道が答えようとしたところで、琴里から何故かストップがかかった。
◆
「とーうとう始まったか…………」
士道たちがいる学校の近くにある、建物の屋上で。
黄色と濃い紫の毒々しい色をした、蠍男がそこにいた。
「まずは一人目………さぁてさて、どうなるのかなぁ………?楽しみだ………」
男は茶色のバイザーを輝かせ、事の結末を愉しげに見ている。
「精々楽しませてくれよぉ?………五河士道。さて、俺はしばらくここで見守るかねぇ」
言うと男は、手元の銃に、
【FULL BOTTLE……ERASER】
【EFFECT SHOT】
トリガー引かれた銃は、銃口から白い煙を発する。
そしてそこには、まるで消しゴムで消されたように、蠍男の姿はどこにも見当たらなかった。たださっきまで男がいた空間が、何処と無く不自然に揺らめいていた。
◆
フラクシナスの艦橋スクリーンには今、精霊の少女が映し出され、その周囲には【好感度】をはじめとした各種パラメータが配置されていた。
令音が
画面中央に、ウィンドウが表示される。
①『俺は五河士道。君を救いに来た!』
②『通りすがりの一般人だ!覚えておけ!』
③『人に名を訊ねる時は自分から名乗れ』
まるでギャルゲーのような選択肢が表示された。令音が操作する解析用
「まずは士道からね。総員、五秒以内に選択っ!」
クルー達が一斉にコンソールを操作する。その結果は、すぐに琴里のディスプレイに表示された。
「成る程___大体、みんな私と同じ意見のようね」
◆
「………お、おい、何だってんだよ……」
いきなり言葉を制止された士道は、気まずい空気で立ち尽くしていた。
「…………もう一度聞く。お前は、何者だ」
少女が苛立たしげに言い、目を尖らせる。
その時、ようやく士道の耳に琴里からの声が聞こえた。
『士道。聞こえる?私の言う通りに言いなさい。《人に名を訊ねる時は自分から名乗れ》』
「人に名を訊ねる時は自分から名乗れ______って、何言わせてんだよ!?」
だが、時すでに遅し。その声を聞いた途端少女は不機嫌そうに顔を歪め、今度は黒いエネルギー弾を放った。幸いにも士道から少し離れた位置に当たったが、その衝撃波で遠方に三人もろとも飛ばされた。
「………いってぇ………っ」
『あれ、おかしいな』
「おかしいなじゃねえ………殺す気か…………っ」
「お前馬鹿か!?あんなこと言ったらキレるに決まってんだろうが!」
「今のは俺じゃなくて琴里の差し金だ!つか万丈に馬鹿とは言われたくねえよ!」
「二人とも落ち着けって!今それどころじゃないから!」
二人の口論を戦兎が宥める。すると。
「_____これが最後だ。答える気が無いなら、敵と判断する」
士道の机の上から、少女が言ってくる。士道は慌てて口を開いた。
「お、俺は五河士道!ここの生徒だ!敵対する意志はない!」
「俺もここの生徒の桐生戦兎。で、こっちが万丈龍我だ。こっちも敵対するつもりはない」
士道よりかは幾ばくか落ち着いた様子で戦兎も答える。少女は訝しげにしながら、士道の机から降りた。すると、何かに気付いたように、「ぬ?」と眉をあげた。
「お前達、一度会ったことがあるな………?そっちのは知らんが」
そっち、というのはおそらく万丈の事だろう。
「あ、ああ。今月の、確か、十日に街中で」
「おお」
少女は得心がいったように小さく手を打つと、姿勢を元に戻した。
「思い出したぞ。何やらおかしな事を言っていた奴と、そっちは変な化け物に向かって、変な半分こ怪人に変身して戦っていたやつだ」
「ちょっ!半分こ怪人はないでしょ!仮面ライダービルド!覚えといて!」
戦兎が抗議の声を上げるが、少女はスルーして士道の前髪をつかみ、顔を上向きにさせられていた。
「士道!」
「………殺すつもりがない、だと?見え透いた手を。言え、何が狙いだ。油断させて後ろから襲うつもりか?それともそいつに戦わせるつもりか?」
「っ!てめぇ!」
「待ってくれ……万丈、戦兎…………」
万丈が掴みかかろうとするのを、士道は制止する。
少女に対しての恐怖とか、そんなものよりも。
少女が、士道の言葉を、微塵も信じられなかったというのが。
信じる事すら、出来ないような環境にいたという事が。
どうしようもなく、悲しくてたまらなかった。
「_____人間、は…………ッ」
感情に任せて、士道は声を発した。
「お前を殺そうとする奴らばかりじゃ………ないんだッ」
「____嘘だ。私が会った人間達は皆、私は死ななければならないと言っていた」
「そんな訳………あるか!」
「…………」
少女は何も言わず、士道の髪から手を離した。半眼を作って口を結び、まだ士道の事が信じ切れないという表情になる。
「……では聞くが。私を殺すつもりがないなら、お前達は一体何をしに現れたのだ」
「っ、それは、君に、会うためだ」
「?何のためにだ」
「話を、するために………っ!」
『士道、落ち着きなさい。私たちの指示に………』
「待て。_____今は、士道の好きにさせてやれ」
インカムから士道を諌める琴里の声が聞こえるが、戦兎がそれを制した。
士道に考えなんてなかった。打算なんてなかった。
少女が見せた顔は。士道の大嫌いな表情だった。
この世の全てに絶望したような______自分が愛されるだなんて、微塵も思っていないようなその顔。
その顔が嫌だったから____士道は、喉を震わせて話した。
「内容なんか、無くたっていい。気に入らないなら、無視してくれたって構わない。けど、一つだけわかってほしい。俺は………っ!」
この少女には、手を差し伸べる人間なんて、誰一人いなかった。でなれけば、こんな顔を見せるはずがない。
士道には、父がいた。母がいた。妹がいた。友達がいた。
けど、彼女にはそのどれか一つでも、無かったのだ。
だったら____今この場にいる、士道が言うしかない。
「俺は_____お前を否定しないっ!!」
士道はだん、と足を踏みしめ、力強くそう言った。
「………………っ」
少女は眉根を寄せると、士道から目を逸らした。そしてしばし黙ると、小さく唇を開く。
「………シドー。シドーと言ったな」
「____ああ」
「本当に、お前は私を否定しないのか?」
「本当だ。それに、俺だけじゃない」
言うと、士道は戦兎達に視線を移した。
「………セントに、リューガといったな。お前達も、か?」
「当ったり前でしょ」
「おう」
「本当か?」
「「「本当だ」」」
「本当の本当か?」
「「「本当の本当だ」」」
「本当の本当の本当か?」
「「「本当の本当の本当だ」」」
士道達が息ぴったりに、間髪入れず答えると、少女は髪をくしゃくしゃとかき、ずずっと鼻をすするような音を立てると、顔の向きを戻してきた。
「_____ふん。誰がそんな言葉に騙されるか。ばーかばーか」
「は?」
急に眼前の少女のボギャブラリーが小学生並みになった事に、戦兎は首を傾げた。
「っ、だから、俺たちは____」
「……だがまあ、あれだ」
少女は複雑そうな表情を作ったまま、続けた。
「どんな腹積もりがあるかは知らんが、まともに会話しようという人間は初めてだからな。……この世界の情報を得るために少しだけ利用してやる」
「………は、はあ?」
「話くらいしてやらんこともないと言っているのだ。そう、情報を得るためだからな。うむ、大事。情報超大事」
何やら自分に言い聞かせるように言いながらも、士道の目には、少女の表情がほんの少し和らいだ気がした。
「そ、そうか……」
「なあ、これ、上手く行ったんじゃね?」
「そう、みたいだな」
二人の目から見ても、少女の顔が少し和らいだように見えた。
とりあえず、ファーストコンタクトは成功したとみていいだろう。
「ただし、不審な行動を取ってみろ。お前たちの身体に風穴を開けてやる」
「………オーケイ、了解した」
「………ぬ?そういえば」
すると、少女が何かに気づいたように眉をひそめた。
そしてしばし考えを巡らせるように顎に手を置いた後、
「………そうか。会話を交わす相手がいるなら、必要だな」
そう頷いて。
「シドー、セント、リューガ。_____お前は、私をなんと呼びたい」
「「「………は?」」」
言っている一瞬理解できず、問い返す。
「私に名をつけろ。どうせ、お前たち以外と会話をする予定はない。問題なかろう」
「「「……………」」」
しばし沈黙し、そして。
「「「(______お、重てぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!)」」」
三人揃って、心中で絶叫した。
三人共今までの人生において、人に名前を付けた経験など皆無である。いきなりぶち込まれた難題に、三人はどう答えるべきか頭を巡らせた。
すると、万丈のインカムから琴里の声が聞こえてくる。どうやら彼女の名前についてのようだ。
『そうね………彼女には古式ゆかしい名前が似合うと思うから………トメ』
「トメ!お前の名前はトメだ!」
万丈が言った瞬間、万丈の近くにあった机と椅子が光弾で消し飛んだ。どうやらよほど嫌だったらしい。
「あっぶね!ちょ、何すん…………ってああ!俺の机!」
「何故だか分からないが、無性に馬鹿にされた気がした」
「ごめんなー、この馬鹿が。おい万丈、冷静に考えりゃそれはないって分かるでしょうが」
「うるせえな!仕方ねえだろ急に言われたんだから!」
いや、流石にトメはねえわ。全国のトメさんには申し訳ないが、流石に現代の女の子に付ける名前じゃない。あと、自分の妹のセンスが、若干心配になった。
「せ、戦兎は何かないのか?」
「俺?うーん………………あやか?」
「むぅ?悪くはないが………シドーはどうだ?」
「お、俺?」
十香が士道に訊いてくる。
まあそもそも、出会い頭にいきなり名付け親になれと言われるなんて露ほども予想していなかった。心臓を押さえ込みながら、必死に考える。
名前名前名前…………知っている女性の名前が頭を掠めては消えていく。
困りに困った士道は、ついに口を開いた。
「__________と、
「ぬ?」
「ん?」
「お?」
「ど、どう………かな?」
「……………」
少女はしばらく黙ると…………
「まあ、いい。トメよりはマシだ」
士道は見るからに余裕のない苦笑を浮かべて、後頭部をかいた。
だが、やはり
「(きっと四月十日で十香、でよかったんだろうかって思ってるんだろうな………ま、別にいいか)」
「それで_____トーカとは、どう書くのだ?」
「ああ、それは____」
士道は黒板まで歩くと、チョークを手にとって『十香』と書いた。
「ふむ」
少女は小さく唸ると、士道の真似をするように指先で黒板をなぞる。結果、黒板は綺麗に削り取られ、『十香』の二文字が記されていた。
「あちゃー………」
「なんだ?」
「………いや、なんでもない」
「そうか」
少女はそう言うと、しばし自分の書いた文字をじっと見つめた。
「シドー、セント、リューガ」
「な、なんだ?」
「十香。私の名だ素敵だろう?」
「うん、いいんじゃないの?十香」
「だな。十香」
「うむ!」
戦兎と万丈に呼ばれると、満足げに頷く。そして十香は、士道の方へと向き帰った。
「シドー」
「と、十香………」
士道がその名を呼ぶと、十香は満足げに唇の端をニッと上げた。
「………っ」
心臓がドクンと跳ねる。
そういえば、今初めて、彼女の笑顔を見た。
初めて見た十香の笑顔は、とても素敵なものだと、そう思えた。
が、その時。
「えっ………?」
「士道、万丈、伏せろっ!」
突如、凄まじい爆音と振動が校舎を襲う。
戦兎に抑えられ、即座に床に伏せた。
次の瞬間、ガガガガガガガガガ_____と、けたたましい音と共に教室の窓ガラスが割れ、向かいの壁に幾つもの銃痕が刻まれた。
「な、なんだこりゃ………っ!」
『やられたわね………ASTが動き出したわ。恐らく精霊をいぶり出すために、校舎ごと潰して隠れ場所を無くすつもりよ』
士道達のインカムに、琴里の苦虫を噛み潰したような声が聞こえる。
「な、そ、そんな無茶苦茶っ!」
『今はウィザードの災害復興部隊がいるからね。
「ちょっと待って!
「今はそれどころじゃねえだろ戦兎!」
すると、かつて内壁があった場所から、ASTの姿が見えた。手には重火器の様なものが見える。
「おめえらか!おい、危ねえじゃねえか!」
万丈が怒気を孕んだ声で叫ぶ。すると、ASTがこちらの存在を確認したのか、隊長格の女性が声を上げた。
「あなた達!そこで何をしているの!_____って、そこにいるのは、前の仮面の…………」
すると、女性が戦兎に視線を止めた。
「…………悪いことは言わないわ。今すぐそこから離れなさい」
女性に呼びかけられると、戦兎は一つ息を吐いて言った。
「俺が離れたら、十香達が狙われるんだろ?_____なぁ?鳶一さんよ?」
「鳶一…………何で…………!」
士道の疑問の声に答えず、鳶一は戦兎に答える。
「私たちは精霊を倒さなければならない。精霊とは災害。そこにいるだけで被害を生む、人ならざる力を持った化け物。私たちの目的は、あくまでもその精霊とアンノウン。あなた達を巻き込むのは本意ではない。だから、早く_____」
「ふざけんじゃねえっ!!」
鳶一が言い終わるより前に、万丈が堪えきれない様子で叫んだ。
「力を持つから化け物だ……?そんな訳ねえだろぉっ!!力を持つ事が化け物になるってんなら、俺や戦兎だって、何ならお前らだって、その化け物じゃねえのかよっ!!………俺は難しいことは分かんねえし、お前らのやってる事だって、誰かの為にやってるのかも知れねえ。けどなぁっ!自分たちと違うからって、そやって一括りに殺そうとすんのは、間違ってんじゃねえのかよっ!!」
「万丈………」
「……あの馬鹿……」
戦兎は苦笑しつつも、万丈の言った事に賛同していた。
ただ、そこにいるだけで。それだけで死んでいい人間なんて、いていいはずがない。まして、自分の名前を与えられ、こんなに喜ぶような、無垢な少女が、傷付く道理があっていいはずがない。
しかし鳶一は、あくまでも淡々と告げる。
「あなたの言っていることは詭弁でしかない。精霊が被害を生むのなら、それを排除するのがASTの使命」
「てめえ………」
万丈が一歩足を出した、その時。
『士道、戦兎、万丈!離れて!』
「何?」
琴里から指令が入った途端。
「グルルルァァァッ!!」
「っ!スマッシュ!?」
隣の壁を突き破り、スマッシュが突撃してきた。士道達には目もくれず、十香目掛けて一直線に迫ってくる。
「ったく、このタイミングで来るかよ普通……っ!」
毒づきながらも、戦兎はパワーを上げるゴリラフルボトルを握り、スマッシュを吹き飛ばす。
「大丈夫か?十香」
「う、うむ。それよりも、セントは大丈夫か?」
「ああ。これがあるからね」
言って、フルボトルを見せる。そして、万丈と共に姿勢を改めた。
「………スマッシュは俺に任せろ」
「オーケー。んじゃ、あいつらは俺が足止めするよ。これで浄化、よろしく」
言って、戦兎はエンプティボトルを万丈に渡す。そして、二人は懐からビルドドライバーを取り出し、腰に巻きつけた。
「……理解できない。何故あなたは、精霊を庇うような真似をするの。先の行動だって、精霊の戦闘力を考えれば庇う必要がなかった」
「そんなの、決まってるでしょ」
当然、と言わんばかりに、戦兎は自分の信念を言う。
「
どれだけ困難になっても、戦兎が忘れたことのない、その確かな信念。そのために、戦兎は戦う。仮面ライダーとして。
「士道、こっちは任せて、お前は十香とちゃんと話してろよ」
「っ!あ、ああ!十香、続けよう!あんな奴ら、気にすんな!」
「う、うむ……。しかし、セントは大丈夫なのか?同胞に攻撃されて……」
「大丈夫さ。なんせ俺は………ナルシストで自意識過剰な、正義のヒーローだからな」
「正義の、ヒィロォ……?」
十香に向けて最後に笑いかけると、戦兎はポケットから、先日入手したボトル………【タカフルボトル】と、【ガトリングフルボトル】を取り出し、万丈は、先の戦いの後、消失してしまったグレートドラゴンエボルボトルの代わり………否、本当の万丈のボトル、【ドラゴンフルボトル】を取り出し、内部成分、【トランスジェルソリッド】を刺激、活性化させる。
そして、充分に活性化させたそれを、戦兎はビルドドライバーに、万丈はクローズドラゴンに挿した。
待機音が流れると共に、【ボルテックレバー】を回し、【ボルテックチャージャー】でエネルギーを生成する。すると、戦兎達の前後に、高速ファクトリー【スナップライドビルダー】が展開した。
ファイティングポーズを決め、一言叫ぶ。スナップライドビルダーは二人の体を挟み込み、生成したアーマーを装着した。
変身が完了し、ビルドはASTの部隊へ、クローズはスマッシュへと向き変える。
「戦兎、万丈………頼む」
「ああ。ちゃんと、十香をデートに誘えよ?」
「っ!ああっ!」
ビルドは小声でそう呟くと、タカアーマーの装備、【ソレスタルウイング】を展開し、ASTの部隊へと飛び込んでいった。
いかがでしたか?
ネオディエンドライバーを予約しようとして回線切れて、再び戻ったら既に予約が終わっていたショックで、今回は少し長くなりました。(謎)
そういえばジオウ、ブレイド編に入りますね。ケンジャキはともかく、カリスまでオリキャスで出るとは思わなかった………オエージの時といい佐藤健の時といい、東映こういうサプライズ好きですねありがとございます。
他にも龍騎の事とかシノビの事とか話したいですが、今回はここまで。
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第9話