耶倶矢「その名も、仮面ライダークローズラファエルだ!どうだ?我と龍我の運命の象徴として、これ以上に相応しい物は無いであろう?」
万丈「なんでお前が誇らしげに解説してんだよ……。つーか、あれ変身するとめちゃ疲れんだけど」
士道「エンジェルフォームはえらく疲れるからなぁ……俺もカマエルに変身した時は大変だったし……」
耶倶矢「ふん、情けないな龍我よ。あの程度で根を上げるなど、
万丈「お前は変身したこと無いから分かんねえだろうけど、あれ疲れんだぞ!例えんならそう……めっちゃ疲れんだぞ!」
夕弦「説明。龍我、全然例えられていません」
耶倶矢「とにかくだ!そんな様子では不安だ。これからは毎週、いや、一日三回はあの姿に変身するのだ」
万丈「アホか死ぬわ!」
夕弦「解説。あんな事を言ってますが、耶倶矢は本当は、大好きラブラブな龍我の変身したクローズラファエルが見たいだけです」
耶倶矢「ゆ、夕弦!?ちちち、違うし!ていうか、大好きラブラブってなんだし!私そんな頭悪いバカみたいな事言ってないしー!!」
万丈「おい馬鹿ってなんだよ!今俺のこと馬鹿って言ったか!?」
耶倶矢「龍我の事じゃないし!この筋肉馬鹿ぁっ!!」
士道「はい!いい加減始めないと収まりつかなくなるから!という訳で、第76話、どうぞ!」
_____戦場は、外での空中戦に移る。
『死ネsHiねSぃnEぇェeeeee!!!』
「しっっけえなぁッ!タコ足が!」
狂気に染まった声と共に、オーバースマッシュから鋭い触手が放たれる。
空中で身を捻らせ、ジェットフルボトルを装填したツインブレイカーからジェット機状のエネルギー弾を連続で発射する。
だがその隙を突いて、オーバースマッシュがグリスの周囲に限定
「な……んだこりゃぁっ!?アレか、前に言ってた、テリヤキーだかヤキトリーだか言う……」
全て間違っていたがしかし、グリスはそこから脱出せんとツインブレイカーを撃ちまくり、
「あめぇッ!!」
しかしグリスはドライバーのアクティベートレンチを下げ必殺技を発動させると、ヴァリアブルゼリーでコーティングした脚部で一瞬ビームを蹴り、そのまま肩部と背面のゼリー噴射を最大にして上空へと上がった。
そしてツインブレイカーを振りかぶり、オーバースマッシュへと叩き付ける。
無論オーバースマッシュも防いでくるが、グリスはすかさずドライバーからロボットゼリーを引き抜き、更にはロボットフルボトルを共にツインブレイカーに装填した。
「喰らえやゴラァァァァァッ!!!」
トリガーを引き、必殺を放つ。金色に輝くエネルギーが至近距離で放たれ、防性に展開されていた
『亜aAぁぁァァァッ!!!?』
「ぐっ…………!っ、はぁっ、はぁっ………!」
オーバースマッシュから苦悶の咆哮が漏れ、グリスもまた反動で吹き飛ばされた。荒い呼吸を整え、重い身体をどうにか保つ。
ドライバーのスクラップフィニッシュと、ブレイカーのツインブレイクを連続で放つ、グリスの一撃必殺技。威力は抜群だが、同時に反動も大きかった。今回は続ける形で放った為、以前ほどの疲労は見られなかったが。
息も落ち着いた所で、強気な姿勢でオーバースマッシュがいた場所の硝煙を見据える。あの技を食らったのだ。例え仕留めきれずとも、大きくダメージは入っている筈_______
「けっ……どうだっ、こら………っ!?」
_____だが、そんな予想は、簡単に裏切られた。
『あhA!Aハは葉hぁ!!よoクモ、ヤッtEクれたwAnェ!!?』
硝煙の中から現れたのは、依然変わらず_____いや、先程よりかは消耗しているようだが、それでも尚ピンピンしているオーバースマッシュの姿だった。
奇怪な声をあげながら、血色に染まる触手を揺らめかせている。
「んの野郎……ちと歯応えがありすぎんぞ………ッ!」
グリスは吐き捨てるように毒付くと、再びオーバースマッシュへと向かい、ツインブレイカーを蠢動させた。
◆
「く………っ!」
マイティが参戦したことも相まって、戦況は依然ファング達の劣勢だった。
マイティと、アクエリオスオーバースマッシュ変異体。恐らくは現状のDEMでの最強クラスの戦力を相手取っているのである。オーバースマッシュはグリスが引き受けてくれているとはいえ、戦いの負担は計り知れなかった。
迫り来るマイクロミサイルの群れを避けるように空中を高速で駆けながら、ファングは
次の瞬間、ファングの
それに素早く反応して、ファングは右腕のファングクラッシャーを振り上げた。
すると、その位置にマイティのデュアルスレイヤーが振り下ろされ、激しい火花を散らす。
「うぐ……!」
『素晴らしい反応です。ですが、打ち合いで私に勝てるとでも?」
言って、マイティがデュアルスレイヤーの必殺技を発動させる。黒龍のエネルギーを纏った刃が、目にも留まらぬ速さで振るわれた。
動体視力では間に合わない。ファングの複眼部である【ウルフズツインアイ】により強化された反応速度と、全神経を集中させた
何度目かの交戦があった後、マイティとファングは距離を置き、互いに睨み合った。
『ほう、この反応速度………成る程、変わったのは見てくれだけではないようですね』
先程までのファングの反応速度に対し、マイティが感嘆の声を漏らす。いくらファングが、マイティに匹敵する実力の
「へっ、よく言いやがりますよ……さっきから、全然攻撃を、ものともしてねーじゃねーですか」
一方、ファングにとってはそんなもの、気休めどころか嫌味にしか聞こえなかった。こちらの攻撃は先程から全く通じておらず、戦況は進むどころか寧ろ後退している。向こうは息を切らした様子もないが、こちらはこれまでの戦闘により、段々と体力の消耗が早まってきた。
スーツとアーマーの性能により被ダメージは少ないものの、それと体力の消耗率は別だ。早く決着をつけたいところだが、眼前に塞がった敵はそれを許してくれるような、生易しい敵ではない事をファングは嫌という程知っていた。
「それにしても……
ファングが指したアレは、言うまでもなくジェシカのオーバースマッシュだ。気休めにもならない時間稼ぎだが、少しでも体力を回復させて、その後に一気にケリをつける。
マイティもその意図を知ってか知らずか、ファングの言葉に応えた。
『彼女が望んだ事です。ですが、安心してください。______ボトルへの過剰適合の為の改造手術に加え、オーバースマッシュ化に伴う急激な肉体細胞の変質。例え勝ったとしても、アレに待っているのは破滅のみです』
「………あんたら、
『ユニットの損傷や、任務の失敗_______失態を繰り返した愚か者を置かせておく程、私達は寛容ではありません』
「………それが、例えアデプタスのナンバー3だとしてもですか?」
『私がいれば、何も問題はありません』
あくまでも淡々と告げるその言葉に、ファングは言い表しようのない胸糞の悪さを覚えた。今まで自分がこんな組織に身を置き、剰え感謝すらしていたのかと思うと、一周回って滑稽とすら思える始末だ。
すると、次の瞬間。
「______ぐ、ぐぁぁぁぁぁあッ!?」
背後から苦悶の声と共に、何者かがファングの横を吹き飛ばされていった。
その声の主は、ファングの真後ろにあったビルの屋上へ叩きつけられると、土煙と共に姿を現した。
「っ、まさか______!」
誰でもない。グリス____否、猿渡一海だった。変身は既に解除され、膝をつきながらも、空中に漂うオーバースマッシュを睨みつけていた。
『アhAはハハ!随分と、手KozぅらセテくrEタwAneええぇ?』
オーバースマッシュが、怪しく狂気的な笑みを浮かべる。変身してアーマーに守られていたはずの肉体に走る無数の傷跡が、どれほど激しい戦闘があったかを如実に物語っていた。
「一海さん…………くっ」
『これで二対一。……もう終わりですね』
『あッhAハはハはハ!!終wA理ヨォ?Maぁナa?』
ファングがマスクの下で冷や汗をかく。
形成が覆され、数の有利が無くなってしまった。如何なファングと言えど、変異体のオーバースマッシュと、マイティの二体を相手取れるほどの余裕は無い。右手に握ったファングクラッシャーのブレードの剣先が、同様から僅かに揺れる。
らしくもない弱気な恐怖が心中を占めようとしていた、その時。
「______勝手に、俺を除け者にしてんじゃねえぞ………ッ!!」
瓦礫の中から、立ち上がる者がいた。
誰あろう、一海だ。全身傷を負いながらも、その眼にはギラギラとひりつく闘志が宿っている。
「一海さん………っ!?何してやがるんですか!?そんな傷じゃ……!」
「ガキっ娘は黙ってろ!!……こんな傷、今まで何べん負ってきたと思ってやがる。てめえら程度のチンケな攻撃なんざ、痛くも痒くも無えんだよ。これなら、みーたんにビンタでもされる方が、よっぽど痛むね」
『強がるのは止した方がいい。これ以上戦えば、本当に死にますよ』
「悪いがこちとら、一度死んでる身なんでな。もう死ぬのは御免だ。けど_____ここで尻尾巻いて逃げるような、軟弱者に成り下がんのは、もっと御免だ」
「(一度、死んでる………?)」
一海の言葉に引っかかりを覚えたファングだったが、一先ずは思考の外へと疑問を置いた。
そして一海はオーバースマッシュとマイティを指差し、高らかに叫ぶ。
「テメェらぶっ倒して、とっとと仲間んとこに行かせてもらうぜ。お前らみたいな奴も倒せねえようなら、俺ぁ仲間に顔向けできねえ。____こっからが、本当の祭りだ」
そう言うと一海は再びスクラッシュドライバーを装着し、ポケットからスクラッシュゼリーを取り出した。
それはいつも変身で使用しているロボットゼリー______では無い。
銀のパッケージに、水色のドラゴンの模様が施された、ドラゴンスクラッシュゼリーである。かつて、万丈龍我から餞別として託されたアイテムだった。
『モぅナnIヲしヨゥG亜無駄よォo?a鉈tAチに勝ちmEハNaIワぁa!』
「抜かせ。______また、力借りんぞ。龍我!」
その友の名を呼び、一海がスクラッシュドライバーにドラゴンゼリーをセットする。
「っ……ぐっ、ぐァァァァアッ!!?」
瞬間、一海の身体に鋭い電流のような痛みが走る。ただでさえダメージを負った身体でのインダーバルを挟まない変身、さらにはドラゴンゼリーの使用に伴う負荷が、ダイレクトに一海の肉体へと流れているのだ。
「一海さん!何を…………」
ファングが思わず声をかける。
だが一海は、顔に大量の汗を流しながらも、不敵に笑い、拳を握りこんだ。
「ぐっ…………っがぁぁぁぁぁぁぁッ!!!」
痛みを振り払うように、邪魔なものを取っ払うように、一海が雄叫びを上げる。
______その瞬間、一海の全身を流れていたスパークが、ドライバーに装填されたドラゴンゼリーに集中した。
一海のこれまでの戦いが刻み込まれたドライバーが。一海の燃える心火が。その決意が。
_____一つの形を、創り出した。
スパークの集まったゼリーが突然ドライバーで燃え出したかと思うと、弾き出されるように一海の顔の前まで飛んでいき、炎が消えて行くと同時に、その姿を露わにしていった。
それは先程まで装填していたドラゴンゼリー____では無い。
パッケージの前面に斜線が敷かれ、その上下から対照的に、グリスの成分であるロボットと、クローズの成分であるドラゴンのエンブレムが描かれた、全く見たことのないスクラッシュゼリーであった。
「………変わった……?」
「………っ」
一海はそれを掴むと、一瞬視線をやる。
が、すぐにマイティ達の方へと戻し、改めてドライバーに、そのゼリーをセットした。
今までの音とは違う、ヒップホップ調のスチームパンクな待機音が鳴り響く。
左手の人差し指を前方の、マイティとオーバースマッシュへと向ける。そして____今までとは違い、拳を握り込んで【アクティベイトレンチ】を下げた。
レンチが下がり切り、装填したゼリーが潰れる。
瞬間に、一海の周囲にビーカー状のファクトリーが生成され、内部を青と____
展開していたビーカーが焼け焦げるかのように消失していくと、内部に満たされていたゼリーが、
そして溢れ出したゼリーは、まるで一海の肉体を
_______グリスとクローズの力が融合した、赤き心火の新たなグリス。
「心火を燃やして______ぶっ潰すッ!!」
その名も、仮面ライダーグリスチャージ。
元のグリスの装甲の色が、金色から燃える炎の赤い色に変わり、それにミックスされるように、クローズチャージのアーマーが取り付けられていた。
「この土壇場で、新しい姿に_____」
「_______おいガキっ娘ぉッ!!まさかもう、リタイアする気じゃねえよなぁッ!!」
グリスチャージがファングの方を向き、発破をかける
「あのバケモンは俺に任せろ!お前はあのクローズもどきに集中しやがれ!」
グリスチャージからのその言葉に、ファングは一抹の悔しさと、反骨心を抱いて不敵な笑みを浮かべた。
「……言われなくても!」
ファングは力強く答えると、眼前でブレードを蠢動させているマイティへと視線を向けた。CR-ユニットとアーマーのスラスターを噴かせ、ファングクラッシャーのブレードを展開させて向かっていく。
グリスチャージもまた、怪しげに空中へと浮かんでいるオーバースマッシュを見上げた。敵はその赤黒い血色の触手を蠢かしながら、双眸を怪しく光らせている。今が夜ということもあってか、その様はまるで、深海で獲物を虎視眈々と待ち受ける大蛸にも見えた。
『tYぉット形gA変ワっTぁクラiで、kATeルとオモっTeルノ菓子ラaaaa!?』
「そいつぁ見てからのお楽しみだ。さぁ………行くぜぇッ!!」
声を上げた瞬間、グリスチャージの身体が消えた。
いや、正確に言うならば、その場から天高く飛び上がり、オーバースマッシュよりも遥か高みへと昇っていた。肩部のアーマーから射出された、マグマのような赤いゼリーと、蒼炎のような青いゼリーにより、今までを超えるスピードで飛び上がったのである。
『Nぁッ……!?』
オーバースマッシュも反応が遅れ、上空を見上げ愕然とする。グリスチャージはそこから両手を広げると、腕のポイントからゼリーが流れ、纏わり付いた。
生成されたのは、グリスやクローズチャージなど、スクラッシュゼリーで変身するライダーの標準装備であるツインブレイカー。
だが、生成されたのは片手に一つではなく、両手に二つ。かつてグリスがドラゴンゼリーを使用した時と同じように、ツインブレイカー二つ持ちのスタイルとなったのだ。
右手のブレイカーをアタックモードに、左手のブレイカーをビームモードに変え、オーバースマッシュへ向けて落下していく。左のブレイカーから放たれるビームで牽制したことにより、オーバースマッシュも防性の
「舐めんじゃねえェェッ!!」
だがグリスチャージは、ブレイカーのエネルギー分のビームを撃ち切ると、ブレイカーを持った右手を弓を引くように構え、肩部のゼリーを全てオーバースマッシュへの推進力に回して加速させた。まるで天から落とされるミサイルのように、凄まじいスピードでグリスが迫る。
『アmA位ワYooooo!!』
しかし、相手もスマッシュ化したとはいえ、元はアデプタスナンバー3に名を連ねていたエース。その無謀とも思える、しかし凄まじい速度による突撃を読むと、自らの触手を蠢動させ、グリスの迎撃へと向かわせる。
「そのタコ足も、いい加減見飽きたぜ!!」
だが、触手がグリスチャージを貫かんと向かった瞬間、ゼリーを噴射しているグリスチャージの肩部のアーマーが回転し、横方向へとゼリーを噴射し始めた。推進方向の変化により、グリスチャージの身体は直進方向から横方向へと回転。右手に持ったブレイカーを思い切り押すように腕を伸ばし、迫ってきた触手を全て刈り取る。
「激情ッ!」
そして、先程までビームモードだった左のツインブレイカーをアタックモードに切り替え、素早くボトルを二本セットした。
「蒼炎ッ!!」
ユニコーンとジェットのボトルで強化されたレイジングパイルが、強固に張られたオーバースマッシュの
『チiィッ!!』
「列波ァッ!!!」
オーバースマッシュは瞬時に躱そうとするも、一歩遅かった。必殺の一撃のパイルは本体にこそ届かなかったものの、側部に取り付けられた魔力砲へ深々と突き刺さった。血色に蠢く巨大な砲身が捻じ曲がり、生々しくヒビ割れ、内部から魔力が漏れ出す。
『くSォッ!!』
オーバースマッシュが魔力砲を切り離すと、砲は重力に従って地に堕ちていき、やがて爆破した。グリスチャージは肩部のゼリー噴射で空中へ留まり、隙も見せずに再びオーバースマッシュへの向かっていく。
『何Naノヨ………!nAんナNぉヨ!オ前Waぁぁぁぁッ!!!』
「仮面ライダー、グリス!………改めて、グリスチャージだァァァッ!!」
狂気染みたオーバースマッシュの叫び声に応え、グリスチャージは大空を舞い、戦いを繰り広げていった。
どうでしたか?時間かけた割に短くてすいません。
本当なら今回中に空中戦は決着つけたかったんですが、また持ち越しに。エネミーキャラが原作からして強すぎるのが悪いんじゃ。
と言うわけで、二話連続の強化フォーム登場!
その名も、仮面ライダーグリスチャージです!
【挿絵表示】
はい、と言うわけで。私がビルド見てた時からやりたかったアイデアを、今回ようやく出せました。
折角ドラゴンゼリー使ってるんだから、2ライダーの力が合わさった強化フォームとか出たらなぁ〜、みたいに思ってたので、今回出せて嬉しいです。
スペック自体はグリスブリザードよりかは低いです。詳しくは六章後に出す設定集にて……。
それでは次回、『第77話 心に剣、輝くブレイブ』をお楽しみに!
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