・not本編。
・メタいです。
・結構メタいので『これは痛い』と感じたら、即バックして頂けたらと思います。
・本編とは全く関係しない余興扱いです。スルーして頂いても全く問題ありません。
おかげさまで、このPLDシリーズも序章を入れると15話目を迎えることが出来ました。
なのでここら辺で一度話の振り返りを行おうと思い立ち、どのようにしようかと悩んだところ、皆様の質問に答えていくスタイルも良いんじゃないかと考え付きました。
ただネタバレの可能性を考慮しますと、どうしても制限付きの解答となってしまうので、それでは面白くないのではとも思った結果、ベリアルさんに解答権を譲ることと相成りました。
そしてこの度質問を募集させて頂こうと思いまして、このようなページを用意した次第であります。
もしご興味を持たれた方がおられましたら、下記にお目通しをお願い致します。
*質問方法*
・質問ではなくとも何でも可能。
・ネタバレになるんじゃ…?という質問も受け付けておりますので、何でもお送りくださいませ。
*解答方法*
・基本的に今回のお話のような感じです。
・あなたとの対話形式をイメージして、ただベリアルさんが会話を繰り広げるのみとなります。
ゆるーい突発的なものでありますので、気軽に送って頂けたらと思います。
質問はお手数ですが、コメントまたはメールでお願いします。
悪魔の共犯者
ふと自然に目が開いた。
どうやら寝てしまっていたみたいだと、突っ伏した姿勢のままぼんやりと思う。
今年は特に長かったゴールデンウィークもあっという間に終わりを告げた。
次の祝日は遥か彼方である。まあそれも、学生か社会人かでも異なり、社会人であったとしても職種によってまちまちであろうけれど。
片手に持ったままの携帯に電源を入れる。
表示された時刻を見て溜息を吐き、寝落ちる前に見ていたそれに改めて目を移す。
とあるSNSの小説の一頁である。
最近の二次創作は、個人サイトよりもSNSへアップする人が増えてきたように思う。
そういった手軽さから、二次創作を見る人だけではなく実際に投稿する人も増えて来ているように感じて、毎日チェックする身としては、嬉しいことこの上ないことだ。
二次創作は自由な世界だ。ゲームや漫画といったフィクションの世界のキャラクターを、クロスオーバーさせてつくり上げる作品がある。そしてそういった作品の中では、異なる世界のキャラクター同士の会話であったり、戦闘であったり、もしもの世界を辿ることが出来る。
投稿者というのは、物語という船の進路を示す重要な羅針盤である。
羅針盤が狂えば船は迷い、読み手である乗船者に不安と戸惑いを与えてしまうのだ。
しかし安定した旅路というのもつまらない。
あっさりとした船旅は、何の感情も抱けないままに終点を迎える。
海の波打つ衝撃に揺れる船は、様々な感情を乗船者に与えるだろう。
この感情の揺さぶりこそ、人間の記憶に残る交通手形となるのだから。
船と共に味わう喜怒哀楽を乗り越えて、辿り着いたその先が終点といえよう。
……まあ、それがどんなに難しいことかは、言わずもがなといったところか。
なんて、コメンテーター染みた言葉を脳内で転がしながら、再び羅列する文字列の波に乗る。
まさに十人十色の発想で織りなされる数々のストーリーが並ぶ中、それを見つけたのは偶然のことであった。
とあるゲームの悪役であるベリアルというキャラクターが、関連性も何もない世界に干渉する。
しかも彼は、彼ではないもう一人を連れてその世界に飛び込んだのだ。
そのもう一人というのが、主人公であるのはわかるが、どうもはっきりとはしない。
二次創作には特殊なジャンルがいくつか存在する。
クロスオーバーというのも中々なように思えるが、それ以上に特殊なものがあった。
それが成り代わりというジャンルである。
良くあるパターンでは、平凡に生きていた人間が、多くの場合『死』というきっかけを得て、フィクションの世界に登場するキャラクターに成ってしまうのだ。
この作品も、はじめはそれと同じパターンから始まった。
ベリアルの体を得た彼ははじめは戸惑う素振りを見せていたが、次第に順応を見せていく。……のだが、ベリアル自身の意識もあるらしい。
一つの体に二つの自我を持ち、入れ替わりながら、その世界の住人と交流を進めていくのだ。
そして物語の進行につれて、ベリアルの目的は明かされてはいく。
それがミスリードか、それとも真実なのかを知るにはまだ情報が足りないだろう。
何せ真相を知るものはベリアルしかいないのだ。
狡知の堕天司がそんなに素直に何もかもを話すわけがない……。
となれば、考察する余地があるのはもう一人の存在である。
謎に包まれている彼は、どうも『とある男』のようにも思えて仕方がないのだ。
そんなことを思っていると、再び眠気が襲ってくるのを感じた――。
***
「やあ。初めましてというべきか、久しぶりというべきか。
キミはどれだと思う?」
揺らぐ空間に、聞き覚えのある声とその姿に、これが夢であることに間違えはないと思った。
「キミが何処にいたのかで、決まると思うんだけど……。
心在らずといった顔をしているね。もしかして夢だと思っているのかい?
キミがそう思いたいのなら、それでイイさ。寂しいけどね」
ひどく鮮明な夢だ。
耳に残るように発音されているかのような、その抑揚が生々しい。
「フフフ、なんでかって?
当然だろう?キミはオレの
うん?共犯者になった記憶はない?
記憶になくとも、キミは今これを“みている”んだ。
そして、オレが此処まで何をして来たかを知っている」
すらりとした身長に、がっしりとした肉体美と非の打ち所のない顔は、まさに完成美といったところか。
そんなところもまた目の前の男の、非現実的な存在感を増していた。
「そんなキミにご褒美をあげようと思ってね。
ああ、警戒しないでくれよ。とてもイイことだからさ。
そうだな……。改めて、これまでのことを振り返ってみようじゃないか」
何かを潜ませる赤い瞳。
それは描写にもあった通りの、無感情で無機質な硝子玉であった。
口元に浮かぶ笑みとは全く以て合致しない、それをただ見上げることしか出来ない。
「始まりは、あの戦いからだったね。
ラップバトルだっけか。あの世界では精神で殴り合うらしい。
興味深い世界だよ、本当に……。
何故オレが『彼』をあの大会に参加させたと思う?
……そう、彼にあの世界がどういう世界かを理解してもらう必要があった。
オレがターゲットを見つける為にもね。
なんのターゲットかって?
フフフ……。キミは知っている筈だよ」
長い指先がその顎に触れる。
逐一反応を窺うように、その瞳がじいと向けられていた。
「あの世界のニンゲンたちと関わっている理由も知っているだろう?
そして……オレが最終的に何を目的としているのかも。
ほお、良い質問じゃないか。何故悪魔を刈るのか、ね。
さて……。キミはどう考える?」
にやりと口元が弧を描く。
綺麗な三日月のようなそれだが、何処か不穏な気配がするのは何故なのだろうか。
「ページを捲る中で、キミの目は何処にあったんだい?
どの立場で、誰に感情移入し、誰に心を許していた?
それによってキミの考えも違うだろう。それでイイんだ」
それは物語の中でベリアルが独歩に向けていた、甘い肯定そのものであった。
「そこで、だ。提案があるんだ……。
共犯者たるキミとはある程度情報共有が必要だと思ってね。
キミの質問に答えようと思う。
だから―――。条件としてオレと姦淫しないかい?」
誘うように光る赤の瞳を見ていると、身を焦がすほどの炎に飛び込む虫たちの気持ちがわかるような気がした。
「方法は至ってシンプルだ。
キミの思いをオレにぶっかけてくれ。
そしたらまたキミの夢枕に立って、その思いごとしゃぶってやるよ。
内容は問わないさ、ただ解答するのはオレだ。
……この意味はわかるよな?」
愉快だと言わんばかりの弾んだ声に、良からぬことを考えているのではと疑ってしまうのは……。
このベリアルの性質を知っているからであろうか。
「フフフ……。さて、そろそろ時間切れだ。
また会えることを願っているよ――」
ベリアルがそう言った途端に、ぼんやりと視界が歪む。
白んでいく世界に、いつまでもその赤は鮮明に残っていた。
***
夢を引き摺ったような気怠い頭のまま迎えた目覚めは、只管重々しいものであった。
周囲を見渡しても見知った部屋がそこにあるだけで、何も変化はない。
手を伸ばして携帯を手にする。
――かさり
携帯の画面の上に置かれた、見覚えのない紙が音を立てた。
なんだろうと思って、それを見てみる。
白い紙に添えられた一言は、差出人のサイン替わりにもなっていた。
『欲望の吐き捨て先を示そう。
放置プレイもイイが、折角なんだノッてくれるだろう?
語り合おうじゃないか、たっぷりと……ね』
*続く?*