ベースが奏でる2つの音色   作:ジャングル追い詰め太郎

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第2話です。
なんか3500文字超えました。書いてるうちに楽しくなってきました。
文章力皆無のはずなのにね(白目)


出会い

俺と将平は通学路の途中にあるコンビニへ寄った。

 

「いらっしゃーせ」

「こらモカ、ちゃんと言って」

「えー、なんでですかー?」

 

店員さん…… その言い方直した方がいいと思いますぜ…… 他の店員さんに注意されてるじゃん……

 

「あはは…」

「お客さん笑ってるからいいじゃないですかー」

 

いや笑ってるけども、別の意味で笑ってるんだけど…… この店員さん大丈夫なのかな

さて、何買おうかな…… ここ思ったよりも品揃えいいな アイツの好きな物もありそうだな

 

「龍世〜何かいいの見つかったか?」

「ああ、あったよ。」

「・・・アイツの好きな物もか?」

「・・・あったよ」

「そうか」

 

買いたいものをカゴに入れて俺達はレジに向かった。

 

「合計で1500円ぐらいになりまーす」

「1500円ぐらいて……」

 

なんだこの店員適当すぎやしませんかね……

まあいいや、どうせ隣の店員さんが注意するだろ。

 

「しゃーしたー」

「モーカ、ちゃんと言って」

 

やっぱりこの店員適当だ。適当すぎる。ここまで適当だと呆れる前に笑いが込み上げてくる。

 

俺達はコンビニを出た。下校中の中学生を見て思いを馳せる。もし、アイツが高校生になってたらどんな学校生活になっただろうか、色々と思いが出てくる。

ただ今はもうそんなことを考えたくない。

 

「何考えてたんだ?」

「いや、アイツが生きてたらどんな学校生活を送れたかなって。」

「やっぱりお前…」

「ああ、いつまでも考えちゃうよ」

「あんま無理すんなよ」

「分かってるって」

「じゃ、俺こっちだから」

「おう、また明日な」

「また明日」

 

交差点で将平と別れ、1人で家に帰る。

やっぱり忘れられねえんだな…

 

「ただいまー」

「おかえり」

「母さん、今日の夕飯なに」

「唐揚げよ」

 

マジかやった! 唐揚げ大好き! 心の中でガッツポーズを決める。

 

「そんな事より、お風呂入ってきなさい」

「わーってるよ」

 

母親と話して、自分の部屋に向かう。

机の上に置いてある写真立てには俺と将平、あと女の子が写っている。

 

「俺忘れられねえみたいだ…… 雪……」

 

そう言って写真立てを持つ。

写真に写っている彼女の名前は金子雪。

俺と将平の幼馴染で、大切な人。

そして、もうこの世にはいない。

 

「・・・風呂入ろ」

 

考えすぎても何も変わらない。そう思いながら脱衣場へ向かった。

 

「ふう…」

 

風呂に入ってる間雪の事を考える。

初めて会った日の事、初めて喧嘩した日の事、初めて野球の試合を見に来てくれた日の事、最期に会った日の事……

 

「っ…」

 

何故か目から熱いものが流れてきた。

それだけ雪の事が好きだったのだろうか。

 

「なんで死んだんだよ…… 雪ぃ……」

 

風呂場の中ではシャワーの音が龍世の嗚咽を消すように流れていた。

 

「出たよ」

「じゃ、ご飯食べて」

「いただきます」

 

風呂から出た俺は着替えて夕飯を食べていた。

やっぱり唐揚げは美味しいや。

 

「ごちそうさま」

「お粗末さま」

 

夕飯を食べ終わった俺は部屋に戻ってベッドに寝転がっていた。

 

「はぁ… なんでまた思い出したのかな…」

 

思い出した理由を考える。やっぱり教室を出る時に呼び止められたからなのだろうか。それともまだ未練があるというのだろうか。

 

「考えても仕方ねえや… 寝よ」

 

思い出した理由は明日考えてみよう。そう思いながら目を閉じた。

 

翌朝目覚ましの音で目が覚めた。

 

「ふあ……」

 

時計を見るとまだ学校まで時間がある。

 

「・・・走るか」

 

久しぶりに朝の日課だった早朝ランニングでもしようか。眠気覚ましにもなるだろうし。

 

「・・・体力落ちたなぁ」

 

ランニングってこんなに辛いものだっけ。

しばらく走ってなかったからか息がきれる。

 

「こりゃ毎日走らなきゃいけないかな」

 

そう言って家に戻る。家に帰ってシャワーを浴び朝食を食べ、制服に着替える。

 

「いってきまーす」

「いってらっしゃい」

 

家を出て、しばらく歩くと前に将平の姿が見えた。

 

「将平おはよう」

「おう、龍世おはよう」

「で、将平その横の方はどなた?」

「え?」

「おはよー!」

「「お前誰だ!」」

 

誰この子…… 制服からして羽丘だな。

 

「あたし?あたしは氷川日菜だよ!」

「氷川……?」

「日菜……?」

 

俺と将平は頭を傾げる。氷川日菜ってどこかで聞いたことあるような名前だな。 ん?もしかして……

 

「・・・パスパレのギター担当の名前じゃん」

「龍世それマジ?」

「ああ、どっかで聞いたことあるなとは思ってたんだ。」

「ってことは……」

「芸能人ってやつだな。」

「「って、ええええええええええ!?」」

「朝から元気だねー」

 

いやいやいやいや!芸能人が隣にいたら誰だってびっくりするわ!

 

「将平!いつからお前は芸能人になったんだ!」

「なってねえよ!!」

「嘘つけ!」

「喧嘩はるんっ♪てしないよ」

 

はぁ?『るんっ♪』ってなんだ。よく分からん。

 

「一応あたし羽丘の2年生なんだけどなー」

「「えっ?」」

 

2年?マジ?先輩じゃねえかよ……

 

「舐めた口利いてすいませんでした。」

「龍世お前何やってんだよ……」

 

見てわからねえか、日本文化のDO☆GE☆ZAだよ! DO☆GE☆ZA!これすれば許されるって古事記にもそう書かれている。

 

「土下座もるんっ♪てこないなー」

「さっきから気になってたんですがその『るんっ♪』ってやつはなんですか?」

「んー?るんっ♪はるんっ♪だよっ!」

 

頭痛くなってきた……

 

「将平……」

「なんだ」

「学校休んでいいか」

「ダメだろ」

「ズル休みずるーい!」

 

休んじゃダメなのか……(絶望)

休ませてくれぇ!

 

「マジで休んじゃダメ?」

「ダメだ。つべこべ言わねえで学校行くぞ」

「い゛や゛た゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!」

「うん!るんっ♪てきた!」

 

将平に無理やり引っ張られ学校に向かうことになってしまった。

今は校門の前だ。

 

「しかし慣れないな」

「無理に慣れんでもいいんじゃねえか?」

「だってこれから毎日ここに通うんだぞ?ちょっと慣れた方がいいじゃんか」

「そのうち慣れるよー!」

「あなたはいつまで引っ付いているつもりですかね」

 

勘違いされかねないぞ。あなたアイドルなんだから警戒心っていうものをだな……多分言ったところで聞かないだろうけど。

 

「日菜ー!」

「あ、リサちー!」

 

やっと離れてくれた…… 結構キツかった。色々とヤバかった。当たってたんだもん。何がとは言わないけど。

 

「あっ、君たちは入学式の帰りにコンビニ寄ってくれた子たちじゃん☆」

「初めまして」

「おはようございます」

「もー硬いなー☆」

「いや先輩ですし……」

「先輩とか関係ないじゃん☆ あっ、そうだアタシの名前は今井リサ 親しみを込めて名前で呼んでね☆」

「俺は戸川将平です。よろしくお願いしますねリサ先輩。んで、こっちが」

「内海龍世です。よろしくお願いします。今井先輩」

「将平くんと龍世くんかぁ いい名前だね☆で、龍世くんはなんで名字で呼ぶのかなー?将平くんは名前で呼んでくれたぞー☆」

 

あっ、この人陽キャだ。絶対そうだ。俺の第六感がそう言ってる。

 

「失礼なこと考えてなーい?」

「考えてないです。」

「嘘つけお前、リサ先輩のこと陽キャだとか思ってんd」

「うるせえぞ将平」

「ウィッス」

「あっはは☆」

 

笑い事じゃないんですがそれは……

そうこう話しているうちに予鈴が鳴った。

 

「あっ!予鈴鳴ってんじゃん!」

「急げ!今ならまだ間に合う!」

「リサ先輩、日菜先輩また後で!」

「はーい!またねー!」

「頑張ってねー☆」

 

今井先輩と氷川先輩に別れを告げて俺達は教室へ向かった。

 

「ってかお前ナチュラルに今井先輩と氷川先輩のこと名前で呼んでたよな。」

「呼んでくれってお願いされたからな。呼ぶしかないでしょ。」

「お前はつくづくアホだな」

「んだと」

「あ?やるかコラ」

 

クラスメイトがこっちを見ている。悪いなこれはお前らには止められねえ。

 

「いい加減にしろ」

「あたっ」

「いでっ」

「何すんだよ美竹!」

「アンタらうるさい」

「だからってスリッパで叩くことはねえだろ」

「てかそのスリッパどっから出してきたんだ」

「そこら辺から」

「いやどこら辺だよ」

 

俺達の喧嘩を止めてきたのは美竹蘭。 Afterglowのギターボーカルで家は華道の家元。華道の家元の娘なのにメッシュ入れてるってどういうことだよ。俺にはわけがわかんねえよ。

 

「まあ、止めてくれてありがとな」

「別にアンタらの為に止めたわけじゃない」

 

はーいツンデレ属性きましたー。ツンデレは正義だぞ。てか素直になればいいのに。

 

「あたっ」

「失礼なこと考えてたでしょ」

「2発目は流石にキツい」

 

こいつポコポコスリッパで叩きやがる。地味に痛えんだぞこれ。

 

授業の始まりを告げるチャイムが鳴ったところで俺達のじゃれ合いは幕を閉じた。

 

そして今は昼休みの時間だ。俺と将平は教室で弁当を食べようとしていた。

 

「なあ龍世」

「なんだ」

「お前楽器に興味ないか?」

「急になんだ」

「ベースやってみないか?」

 

将平からの急な誘い。この誘いがまさか俺の人生を変えるとはこの時は思ってなかった。




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