誤字修正、げんまいちゃーはん様、佐藤東沙様、牛散歩様ありがとうございます!
「前職に対しての思い……ですか」
「色々な学びがありました。その事に関して後悔はありません」
「ただ、前職の衣装を着て『笑ってはいけない346プロ』シリーズに出すのはもう勘弁してほしいですね」
「担当のアイドル、特にジュニアアイドルがその後しばらく、私の顔を見るだけで泣いてしまったので」
~武内力丸 『笑ってはいけない346プロ』出演に際してのインタビューにて~
感情が、制御できない。
暗くなったスクリーンを見上げる両の眼から溢れるように流れる涙。
不味いことになってるだろうなぁ、とどこか他人事のように今の自分の顔を思い浮かべながら、隣に座っていた漫画神に促されるままに立ち上がり、会場内に一礼。
壇上に上がり、木槌を渡される。涙でぼやけた視界でもはっきりと分かる輪郭。探しに探してようやく見つけた監督の姿。ごしごしと服の袖で涙を拭いさり、木槌を強く握りしめる。
振り上げた木槌を振り下ろす。ただこれだけの行為に。たったの2つの行動の中で、走馬灯のように思い出される数々の思い出たち。
前世で初めてキリコを見た時。スコタコが動くシーンを見た時。フィアナって実はヅラなんじゃね、と口にしてボトムズ過激派と取っ組み合いをした時。頭の中を流れていく映像を、感情を両腕に込めて、私は酒樽の蓋を木槌で打ち砕く。
「クランクアップおめでとぉぉぉぉぉぉおおおおありがとおおぉおぉぉぉおおおっっっ!!!」
そのまま勢い余って酒樽まで打ち抜いてしまったがまぁこんなものは誤差だ誤差。今世紀最後にして最大の偉業達成の前には些末な出来事と言えるだろう。
煩そうに耳を押さえた手越さん、同じく耳を押さえながら苦笑を浮かべる小野島さん。日本中を草の根分けて探し出した監督と作画担当。この祝賀会に参加した誰も彼もが耳を押さえながらも、顔に笑みを浮かべてこちらに視線を向けてくる。
ボトムズが、完成した。
ただその出来事が。その一事が胸を埋め尽くす。
酒樽が砕けた拍子に飛び散った飛沫を浴びながら、涙とかその他おんなのこが垂れ流しては不味い物を顔中から垂れ流しながら自身を突き動かす感情のままに飛び跳ね、物を壊し、そして正座させられて説教を受ける。
それすらも全てが喜びへと変換され、胸いっぱいの嬉しさと、達成感。そして少しばかりの、なにかが終わってしまったという寂しさを感じながら、私は今生における最大の目標が達成できた事をようやく認識した。
装甲騎兵ボトムズのアニメーションが完成したという一報は瞬く間に世界中を駆け巡った。ボトムズのレコードを持っている人間ならばほぼ全てが知るその作品を、ボトムズのファンたちは待ち望んでいたらしい。
連日のように制作元である昆虫プロダクションには、文字通り世界各国からの放映権交渉が舞い込んできている。
「今の所日本での放映は確定。というかまだ声当ててるのが日本しかないからね」
ドゴン、ドゴン、と音をたててサンドバッグが軋む。下手に力を入れると穴が空いてしまうため、できる限り優しく
「アメリカにもお前のアニメ会社があるんだろう? そちらではどうするんだ」
「んー、そっちは微妙に失敗したんだよね。まずは日本で反応を見てから、と思ったんだけどね。この感じならあっちでも同時に声あてくらいは進めるべきだったかなぁ」
なにせ放映権は昆虫プロが、というよりは私が握っている。それにアメリカならダズニー・スタジオでアメリカナイズに調整してボビーおじさん経由で各放送局に流すルートもある。更にグッズ販売網も日本とアメリカではとっくに整備されている。
あとは商品を放映するだけのところまで場面は整っているのだ。いっそ日本語で字幕付き放映とかやっちまおうかな。今のアメリカ、何故か日本語見聞き出来る人増えてるし。
「パンチの形はそれでいい。カウンターで一番必要なのは見極めだ。相手の攻撃をギリギリまで引き付けて、打ち込む。ここの見極めでトチればリングに沈むのは自分になる」
「うんうん、わかりやすいね。ビジネスと同じだ」
「ビジネス?」
「当たるか当たらないかを見極められなきゃ落ちるだけなんだよ、ビジネスってのは」
「……俺にはその辺、よく分からんが。爺さんの手綱をお前が握ってて良かったとは、感じる」
装甲騎兵ボトムズで利益を出すつもりはあんまりなかったけど、出ると分かっている利益を捨てるのは最も恥ずべきことだ。会社の金で好き勝手するならそれ以上の利益を会社に出さなければいけない。従業員を扱う以上はどんな企業も、どんな経営者もそうだと私は思っている。
勿論世の中にはそういうの全無視で自身の作品を世に送り出したいがためだけにアニメーション会社なんて作っちゃったクリエーターも居たりするんだが、そういう人は経営手腕のある人を右腕にして自身が満足行く環境で作品を作ることに没頭するほうが間違いなく会社は上手く回る。私と手越さんの関係は言ってしまえばそんな感じだ。
手綱を握ってると周りは見てるんだろうけど、あの人は全部分かってて私に面倒を押し付けてるだけなんだがな。
「すまんね、休みのたびに付き合わせて。医学部って忙しいんだろ?」
「構わない。俺もたまには体を動かしたいしな……逆に聞くが、なんでお前さんは俺にボクシングを教わりたいんだ? お前さんの立場ならプロのちゃんとした指導員に教えを受けることも出来るだろうに」
「一度アメリカでそれやって『タクミ、すぐにデビュー戦を!』とか興奮したハゲのマッチョ爺に詰め寄られてからはプロ関係のトレーナーとかと関わりたくないんだよね。プロボクサーの友達も居るけど、逆に気が引けるし」
「プロボクサーの友達というと、誰だ?」
「マイキー・バイソン」
「ヘヴィー級の世界王者じゃないか。そっちに教えを請えよ」
「マイキーにカウンターだけ教えろ、とは言いづらいんだよなぁ」
憮然とした表情を浮かべる青年にそう返して、手につけたグローブを外す。私がボクシングに興味があります! なんていったらマイキーは喜んでくれるだろうが、それと一緒にいきなりプロモーターを大量に連れてくるくらいはやりかねない破天荒さが彼にはある。初対面で抱きかかえられてリングに連れて行かれたのを私はまだ忘れていない。
「まぁ、お陰様でやり方は分かったから、後は形が崩れてないかの調整だけ手伝ってくれたらありがたいかな」
「それは問題ないんだが、仮にも芸能人のお前がこんなに頻繁に男にあってて良いのか?」
「……なんで?」
「…………なんでもない。お前が5年前と変わってないようで、少し安心した」
そう言って、間黒夫は苦笑を漏らした後、少し考えるように口を開く。
「なぁ黒井。付き合わせて申し訳ないと思ってくれるなら、今度。そうだな、お前が落ち着いた辺りでいいから、そちらの会社の若手を紹介してもらえないか? うちの学部はどうにも出会いが少なくて、同級の奴らに頼みこまれてるんだ」
「おっ黒夫くんも男のコだねぇ。良いよ良いよ、おばちゃんが世話しちゃるよ。どんな娘が良いの?」
「そうだな。年下は………………やめておこう。同級か少し年上くらいの、大人な女性が良いかな」
妙に晴れやかな表情でそう口にする黒夫に通だねぇと小腹をつついてやると、予想以上に痛かったのか脇腹を押さえて黒夫は蹲った。目尻に涙を浮かべる黒夫に謝り倒し、念のために見てみると真っ赤になっていた脇腹に顔を無にした間先生にもコメツキバッタのように謝り倒して、私は逃げるように診療所を去った。
またパワー調整しないといかんかもしれん。近いうちに魔道士ルックのオッサンに会いに行かないといかんかなぁ。
ボトムズの米国版吹き替えは、トントン拍子に進んでいった。大物ハリウッドスターが主演のキリコをどうしても、どぉぉぉしても担当したいというのでじゃあ、と頼んだのをきっかけにあれよあれよという間にキャストが埋まり、吹き替え作業を行うスタジオもダズニー・スタジオが担当してくれたからだ。
脚本に関しては日本版の脚本を私が翻訳して、後はアメリカ側の脚本家と表現の微調整を行うだけで完了。元々大まかなストーリー自体は皆が知っていたし、集められたキャストもほとんどがダズニースタジオの作品に参加したことがある実績のある声優や俳優で固められていたため、吹き替え作業自体も滞りなく進んでいく。
なんなら放送枠の関係で日本よりも早く放映することが出来るかもしれないって位には順調な状況だ。
顔をだすたびに忙しい隙間を縫ってティアナ役を務めてくれたマイコーに『ティアナ役はタクミが良いんじゃない?』とか意味深に言われたり、大物ハリウッドスターに『アニメーションも実写も俺が担当する。そうすれば、俺はキリコになるし、キリコは俺になる』と謎の論法を清々しい顔で言われたりしたが順調だ。
そして英語の吹き替えが順調と言うことは、次に放映権を欲しがる所もまぁわかりきっている。
「というわけで英国のエキサイトプロ支社からは文字通り矢のような催促が来てます」
どさっと私の机の上に決済待ちの書類の山を乗せながら、みのりんは一息にそう言い切った。二の句もつかせない勢いに「お、おう」とだけ返事を返し、机の上に乗せられた山に手をかける。
「うんうん、今年の売上も好調だね。ダウンロード音楽販売がいい感じに伸びてるじゃん。ミカン3の予約も好調だし、注力してる部門が期待どおりに伸びてる感じかな」
「ネットワーク網が広がると共に、各地のレコード店にダウンロード用ミカン2を置けています。再生機器の普及に伴い、さらなる売上の増加も見込める計算です」
「うん。ネットワーク敷設に関しては出来るだけお金を出してね。関連技術もどんどん押さえちゃって。ネットワークが広がれば広がるほどミカンシリーズは真価を発揮するんだから」
私の言葉に「はい」と小さく返事を返すと、みのりんはいそいそと胸元から取り出した手帳にペンを走らせる。多分『黒井タクミ語録』に書き足すとかなんかだろう。
しかし、英国か。あそこもロックがガンガン世の中を動かしてるし、ボトムズのファンが米国に次いで多い国なんだよね。そら催促も来るか。
そういえば英国のシドさんから「ぜひ紹介したい人がいる」って言われるんだよな。エイダからの伝言で連絡したら「俺、俺、感動して! だから!」と開口一番に泣かれて電話口を娘さんと代わったのは記憶に新しい。娘さんとも英国に行ったら遊びに行くって約束してる。今年の大きな行事はあとは大晦日にライブをやるくらいだし、ボトムズの制作も一段落した今はいいタイミングではあるのか。
「というわけでみのりん、年末に向けた調整はよろしくね。私はちょっとイギリスに行ってくるから――」
「それは良いからとっととその書類を決済してください」
「はい」
手帳から顔を上げたみのりんの無の表情に素直に頭を下げ、私は立ち上がろうとした椅子に再び腰を落ち着ける。今、完全にいける雰囲気だったんだが何が悪かったのか。慢心、環境の違いか……?
「まぁでも思い立ったが吉日って言うからね。3日もかかったけど」
『キチ、ジツ? すみません。俺、まだ日本語はきっちり話せなくて。ニンジャの一種ですか?』
『英国まで広まってるのか忍者凄いな?』
久しぶりに会った英国のイケメン、ジョンさんはパンク全開といった派手派手な格好をするようになっていたが、前回会った時と変わらない気遣いに長けた紳士だった。というか空港から降りてすぐにロック系ファッションだらけの街並みになっていたから、これが今の英国の標準スタイルなのかもしれない。
英国は変わったんです! と電話口でよく聞いていたが、ちょっと想像してた方向の変化じゃなくてびっくりである。
『ごめんね、わざわざ迎えに来てもらっちゃって』
『いえ、構いません! 事務所からはくれぐれも大ボスに失礼な真似はするなって言われてますし』
『私がパワハラ上司みたいな感じになるからやめてね???』
愛車であるというランドローバーに乗り込みハンドルを握ったシドにそう苦言を呈する。
シドさんは現在、エキサイトプロの英国支社に所属しているバンドの一員だ。30手前でロックに出会った彼はそこから数年をロック好きの青年として過ごし、やがてその個性を抑えきれずにロックアーティストへの道を歩み始めた。
全英オーディションでは惜しくも決勝で敗退しているのだが、ステージ上のこれぞパンクという振る舞いとステージから降りた後の落ち着いた大人の男性像というギャップ(とイケメンっぷり)にやられた女性ファンはかなり多いらしく、今では押しも押されぬエキサイトプロ英国支社のトップアーティストだ。
『それで今日はどういう予定? 一度英国支社に寄った後は特に決めないようにしといたから、時間はあるけど』
『お忙しい所、ありがとうございます。俺、タクミさんにこんなに考えてもらって、俺……!』
『わぁぁ! わかった! わかったから! 前見て前!』
号泣しだしたシドをなんとか宥めすかし、蛇行しながらもランドローバーは英国の閑静な道を走り始める。
流れていく光景を眺めながら、カーラジオから流れてくる音楽に耳を傾けながら、あるいは聞き覚えのある楽曲に二人してハミングしながらの車の旅は2時間ほどで終わり、到着したのは海沿いの街の、郊外にぽつりとある高台の教会だった。
随分と雰囲気のある風景だなぁ、と思いながら教会を眺める。孤児院が併設されているのだろう、無邪気に丘を駆ける年少の子どもたちと、それを眺める年嵩の少年の姿がまず目に入る。彼らを横目に石畳の上を車で走らせ、シドは教会の入口前に停めた。
ここに、彼が私に会わせたい人物が居るのだという。
『きっとわかります。俺、あの人と会って、なんというか。タクミさんと初めて会った時を思い出したんです。ビビッと来たんです。うちのバンドのジニーやクイーンズのブライアンに会った時も、ツェッペリンのジンに会った時も感じたのが、もっと深くて、根っこの部分から、背骨を通って頭をぶん殴る勢いで感じたんです。わかります、絶対にタクミさんなら、会えば分かるんです』
車を停めたシドは、そう口にして私に視線を向ける。強い視線だ。ロックとそのアーティストに対する信仰にも似た強い感情を彼は持っている。彼は感受性の塊だ。初めて会ってから長らくの間彼と連絡を取り合っているが、ことロックという分野に関して、彼の目利きが外れていたことはない。
その彼が、ここまで豪語する相手。ここに向かう途中、教会を見た段階でドクンと跳ねた胸の鼓動が、少しずつ強く、大きくなり始める。
車のドアを開ける。海風が頬をなで、そして共に教会の中で演奏されていたのだろうピアノの音と子どもたちの歌声を耳に届けてくれる。聞き覚えのある音だ。ボトムズの最初のアルバムに入れた曲。『オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ』と子どもたちの声が響く。
シドが教会のドアを叩く。心臓の鼓動はいよいよ強さを増していく。ここにきて、ここまで来て分かる。これは、過去に経験のある感覚だ。
マイコーが舞台に上がった時。小野島さんと武藤さんが自作の漫画を持ち込んできた時。円城さんを迎えに行った時。手越さんと向かい合った時。アランのおっさんに出くわした時。
私とこの体を通して紐付けられたナニカと出会った人たち。彼らと出会った時に感じた何かを今、私は、この教会に感じている。
そして、おそらく、この先に居る誰かを私は知っている。
やがてピアノの音と歌声がとまると、子どもたちと誰かの話し声が耳に入る。足音、そして、ドアに手をかける音。
深く息を吸って、吐く。ギギィっと音を立ててドアが開く。
『やぁ、シド。待っていたよ』
『ジョンさん! 今日は凄い、本当に、凄いゲストを連れてきました! きっと貴方も驚いてくれる、絶対に、これは運命なんだ!』
少し遠くでシドの声がする。心臓の音だけがやけに煩い。
彼は温和そうな見た目の白人男性だった。年齢は40から50といったところだろうか。牧師さんがよく着ているイメージのある黒いカソックではなく白いシャツにズボンを履いた姿だった。
彼の視線が私に向く。私は、彼の目を見る。
ただ視線を交じわらせただけ。おそらく数秒にも満たないその時間で、私と彼はある程度の理解をおぼえた。
深く息を吐く。おそらくは彼も。
『40歳の頃、心臓を患った。その時から、悪夢を見るんだ。見覚えのない男に、銃で撃たれる夢を』
ポツリと、彼は言葉を漏らした。
『ずっと心のなかで思っていた。どこかで自分の人生が曲がってしまったような感覚があった。だからかもしれないと、最初は思っていた。けれど』
そう言って彼は小さく息を吐き、少しの間目を閉じる。
『初めまして、というべきかな』
少し戸惑うような彼の言葉に私は小さく首を振る。
その姿に安心してくれたのか、小さな笑顔を浮かべて彼は口を開いた。
『……また会えて良かった。私の知らない私を知っている、君と話したいことは本当に、沢山有るんだ』
その言葉に、頭の中がグラグラと揺らされるような錯覚を覚えながら、私は口を開いて、閉じる。
彼の言葉に首を縦に振る。上手く言葉が出てこない。戸惑うようなシドの表情が横目に映る。けれど、言葉が出ないんだ。
彼に伝えたい言葉。もし出会えたならば言いたかった言葉。それがいつも、何度も考えていたというのに言葉にならないんだ。
ボロボロと瞳からこぼれ落ちる涙。彼はそれをポケットから取り出したハンカチで拭ってくれた。
優しい瞳を浮かべたまま彼は、小さい子供にするかのように腰を曲げて目の高さを合わせてくれる。
『きっと君は、私に色々なものを伝えるために来たんだろう。それがとても残酷なことだという事も知っていて』
そう言って彼は、私の頭に手をおいて宥めるようにポンポンとなで、そして優しく抱きしめた。
彼のシャツが涙でグシャグシャになるのも構わず、彼は私を抱きしめた。
『ありがとう……君は優しい子だ。私のために泣いてくれたんだね』
『わ……わたし……』
『教えてくれ、女神さま。もう一人の私の話を』
『ずっと、会いたくてっ! でも、本当は! あの歌も、全部、全部!』
『大丈夫だ』
『私……私っ!』
嗚咽混じりの鳴き声。とんとんと背中を優しく叩く彼の手。胸に溜まっていたものが溢れ出していく。
罪悪感と羞恥心に染まりきった私の、泥のような感情の本流を。
『41歳の……貴方に会いたくて……!』
『うん――全部聞かせてくれ、タクミ。君の後悔も、苦悩も、全て』
そんな私の懺悔を、彼は。
この世界のジョン・レノンは、受け止めてくれた。
「あそこに居た人たちは、誰も彼もがすっごい人ばかりでした。見上げるような、煌めくようなスターばかりでした」
「でも――そんなすっごい人たちの中で」
「アネット・ジャクソンでも音無小鳥でも、そして日高舞でもなく」
「私がああなりたいって思ったのは、美城幸姫さんなんです」
~島村卯月 デビュー1周年コンサートのインタビューにて~
間黒夫くん:手越さんの孫。まったくこの話とは関係ないけれどどんな世界線でも間黒夫くんは医者になるし年下の幼なじみっぽいのが居てその娘に振り回されて年上好きになる。まったくこの話とは関係ない話。
クソ女神様とタクミっぽ(ry
クソ女神様
「あの子を泣かしてやったってあの日は気分良かったわ」
タクミっぽいの
「何考えてればジョン・レノンとジャン・レノを間違えるんだ???馬鹿なの???死ぬの???」
クソ女神様
「誰にだって失敗はあると思うの。大事なのはそれを許すことと、次に活かすことよ」
タクミっぽいの
「自分が諸々失敗してるって自覚はあるんだ?」
クソ女神様
「…………………………………………」