修学旅行を終えて   作:ゼロ少佐

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4話 本物

俺は一時期本物が欲しいと思っていた

誰にも言うことも無かったが、そう願っていた

 

何も言葉を発さないでも分かり合える関係…

そんな非現実的な物を俺は望んでいた

望んでなんていないな…

 

依存していたのかもしれない

自分を求めてくれるものに

己のやり方が正しいと信じる自分に

そして、自分のやり方で救われる者に

 

そういえば、彼女だけは俺のやり方を知りながら

1度も否定する事は無かった

 

いつも、君は面白いとけたけた笑い

まるでおもちゃで遊んでるかのように

意地悪く笑う

 

そう雪ノ下陽乃だ

だが、彼女は興味無いものは徹底的に潰し

気に入った物は構いすぎて殺すとまで言わしめる

魔王的な存在だ

俺では敵わない

 

俺は彼女の事が好きなのだろうか?

少し考えてみるが結果は否だった。

何を考えるにしても雪ノ下雪乃の顔がチラつく

 

雪ノ下さんの事はやはり苦手だ

多分今もあの人の手のひらで踊っているのだろう

あの人の依頼を受けた時点で俺は無理ゲーに挑戦しているのだろう

 

いくらこんなことを考えても無駄だと悟り眠りに着く

 

 

 

次の日

 

八幡「うす」

 

雪乃「ひ、比企谷君…来てくれたのね」

 

少し嬉しそうな顔をしていた

 

八幡「まぁ今の俺はここに来る事が依頼だからな」

 

雪乃「それでも今はいいの…貴方が来てくれればそれで…」

 

八幡「お、おう…」

 

雪ノ下の意外な発言で言葉が詰まってしまう

何あいつ俺の事好きなの?勘違いしちゃうぞ

と思いながらもそんな事ないと決めつける自分がいる

 

雪乃「…ふふっ」

 

八幡「どうした、いきなり笑いだして」

 

雪乃「いえ、つい嬉しくなってしまったの

貴方が居なくなって凄く寂しかったから」

 

八幡「そんな恥ずかしいセリフよく言えるな」

 

俺なんて心臓バックバクだぞ

 

雪乃「えぇ、本心ですもの」

 

八幡「なんか、その…むずかゆいな」

 

雪乃「そうね」ニコッ

やばいドキドキしてきた

こんな美少女と二人きりで…

前なら何かしら罵倒してきてたから気にする事無かったが、素直になったこいつはめっちゃ可愛い

 

コンコン

 

雪乃「どうぞ」

 

隼人「やぁヒキタニ君…それに雪ノ下さんも」

 

雪乃「こんにちは葉山君」

 

八幡「何の用だ葉山」

 

隼人「そんな邪険にしないでくれよ、君に話があったから来たんだ」

 

俺に話?今さらお前と話すことなんて無いよ

 

隼人「本当にすまなかった!」

 

突然葉山が頭を下げて謝ってきた

隼人「俺は自分のグループを守る為に君たちを…いや!君を利用したんだ!」

 

八幡「知ってるさ」

 

そんな事位知っているし何を今更

 

隼人「俺のせいで、比企谷も雪ノ下さんにも結衣にも迷惑を掛けてしまった。俺のせいで君たちの関係を壊してしまった。勝手だとは分かってる…だけど謝らしてくれ!本当にすまなかった」

 

八幡「あぁ もう気にしてねぇよだからさっさと帰れ」

 

嘘だ、未だに気にしている…もし告白事態なければだなんて何度考えた事か、

 

雪乃「葉山君、貴方は今物凄く身勝手な事を言ってるのは理解しているかしら?」

 

隼人「あぁ、分かってるつもりだ」

 

つもりね…と小さく呟く声が聞こえた

 

雪乃「貴方は小学生の頃から何も進歩していない…

皆の葉山隼人として行動してきた貴方は今回も

何も出来なかった。それに助けてもらった人に

多大な被害を与えたわ。」

 

隼人「あぁ」

 

雪乃「それで?迷惑掛けてすみませんでした。

それで許されると思っているのかしら?」

 

隼人「それなりの報いは受けるつもりだよ」

 

雪乃「なら、そうねそれなら死になさい」

 

隼人「はっ!?何を言ってるんだい雪乃ちゃん?」

 

おい葉山呼び方戻ってるぞ

 

雪乃「あなたに雪乃なんて呼ばれたくないわ

それにこれは貴方が成長出来るかどうかの試験よ

貴方は報いを受けると言ったわよね?比企谷君は実質社会的にも精神的にも1度死んだわ。

文化祭の時貴方が推薦した相模さんのせいで

学校一の嫌われ者になった。

今回の修学旅行の件で私達と仲違いをし、

人を信じる事ができなくなった。そんな彼から罰を受けるならそれくらいで丁度いいと思うのだけれど」

 

隼人「……」

 

八幡「雪ノ下、言い過ぎだそれにお前が決める事じゃ無い」

 

雪ノ下の方をぽんと叩き落ち着かせる

 

八幡「葉山…みんなの葉山隼人をすてろ

素の自分で生きていけ」

 

葉山にとってはある意味1番辛い選択だろう

今まで周りを守る為にみんなの葉山隼人を演じてきたあいつには酷だろう

 

たが雪ノ下のより幾分かましだろ

 

隼人「分かったよ、それで許してくれるのなら

俺は従う。またな比企谷」

 

八幡「もう来るな」

 

最後に毒を吐き部屋から追い出す

あいつの事は嫌いだがどうなるか少し楽しみだ

多分葉山のグループは受け入れてくれるだろう

 

だが、その外の連中の反応がどうなるな見物だ

 

雪乃「貴方もドSなのね」

 

八幡「まぁな、あいつの事は嫌いだしな」

 

雪乃「同感よ」

 

八幡「お前と意見が合うなんてな…あれ由比ヶ浜はどうした?」

 

雪乃「あら?聞いてなかったのかしら?由比ヶ浜さんは三浦さん達とカラオケに行くから部活休んだのよ」

 

そうか、だからいつもより静かだったのか

 

雪乃「比企谷君、そろそろ帰りましょ」

 

八幡「そうだな…」

 

雪乃「あの、比企谷君…今日金曜日じゃない…それで、その家に遊びに来ないかしら?」

 

八幡「はっ?」

 

突然こいつは何を言っているんだ

 

雪乃「その、貴方とたくさん話したいことがあるの

今まで損してきた時間を少しでも取り戻したいの…

だから…駄目かしら?」

 

上目遣いは卑怯だぞ雪ノ下

 

八幡「お、おぉ いいぞ」

 

あっさり受けてしまった

そのおかげで雪ノ下が住むマンショにお邪魔する事になってしまった

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