今日も今日とて骨拾い   作:秧那

1 / 1
ドラゴンズクラウンプロをプレイしたら書いてみたくなったので書きました。

遅筆、推敲下手ですがよろしくお願いします。


1本目

〇月〇日

 

 師匠から無理矢理日記をつけなさいと言われたので書くことにした。なお日記を押し付けた当の本人はその後すぐに帰った。相変わらずあの人は自由すぎる。

 

 それは脇に置いてこの世界に赤子の状態で引きずり込まれてからなんやかんやあって気付けばもう二十七年も経った。早いもんだ。

 

 現在はハイドランドに拠点を構え冒険者家業をしている。 試験をクリアしてしまえば即就職できるなんとも採用基準が緩い職業なので冒険者業を職業といえるかは定かではないが。

 まぁ一度ダンジョンに潜れば死が隣人の世界でもあり、周囲に目を配らせればそこには力尽きた冒険者たちの遺骨が転がっていたりもするので緩い就職基準である分、事前準備など殆どの事が自己責任の片付いてしまう事が多い仕事でもある。

 

 よし。 今日も一日程々に頑張ろう。

 

〇月●日

 

 手ごろな依頼はないかとギルドに足を運び、針で止める形でボードに貼り出された依頼書(クエスト)を眺めていたら四六時中彫像のように突っ立っているギルド長のサミュエル・ジョセフに声を掛けられた。 そのまま連れていかれた別室で声をかけた理由について尋ねてみるとどうやら初心者向けのダンジョンである古代神殿の遺跡でとある新米冒険者パーティが行方不明になったそうで、その捜索を手伝って欲しいとの事だった。

 手伝って欲しいと言うのは実は既に探索者として古代神殿の遺跡にローランを派遣しているそうで、今もその行方不明となった冒険者の捜索に当たっているらしい。経験を積んでいるベテランのローランがやっているなら手伝いは不要なんじゃないか、と言葉を返したら声をかけたのは別ルートからの捜索と普段から探索帰りに大量の遺骨を持って帰ってきている俺にもし捜索対象の冒険者が死んでいたら遺骨の回収を頼みたかったからだそうだ。

 

 ギルドのクエストボードに張り付けられていた依頼にもめぼしいものも無く、報酬も中々だった事もありサミュエルからの依頼に了解と返し捜索に当たることにする。

 

 さて、出発前に数が少なくなっている消耗品等がないか確認せねば。 減っていたら補充する必要があるからな。

 

 

〇月×日

 

 古代神殿の遺跡に到着した。 辺りに注意しながら冒険者の捜索をする。基本的な知識として振り返るがダンジョン内で命を落としたものは女神の加護によりその場で一纏りの遺骨となる。 この遺骨はカナン寺院で蘇生金を払えば遺骨になった者を蘇らせる事が出来る。サミュエルから俺に依頼が回ってきたのも恐らく回収だけではなく蘇生も行ってほしいからだろう。

 

 捜索の途中ゴブリンやゴブリンメイジの群れに遭遇したが背後から忍び足で近づいてから一気に喉元を掻き切って倒す。 育ての親でもある師匠にいろいろ仕込まれた結果大抵のことは一人で出来ようになったが、その中でも戦闘は一番骨身に叩き込まれた暗殺者スタイルで行うことにしている。 普通に戦う事は出来るのだが静かに殺ることで気付かれにくい、そも他の戦闘術との練度の差などの理由もあり余程の事が無い限りはサイレントキルだ。

 

 それにしてもゴブリンやらリザードマンやら今回の遺跡はやたらモンスターの数が多いな。行方不明になったパーティは結成してそう間もない新人との事らしいが、こりゃ死んでる可能性が高いか……?

 

〇月△日

 

 古代神殿の遺跡で行方不明者を探していたら、開けた場所で先に捜索していたローランにばったり会った。相も変わらず筋肉が防具とばかりに上半身を曝け出したマッチョマン具合には何も言えん。

 行方不明の冒険者について同じ依頼をサミュエルから受けた事を伝えたら情報共有としてこちらでメデューサ方面では住処より前までは探したが、それらしい痕跡は見つからなかったとの言葉をもらった。

 探す箇所が減ったのはかなり有難いのでもらった情報にお礼を言った後、まだ探していない場所に行くことにした。

 

 あとローラン、お前の周りに転がっている倒したオーガはちゃんと後片付けしろよ。

 

〇月▽日

 

 うーん………冒険者が一向に見つからん。こりゃ本格的に生存では無く遺骨探索に舵を切ったほうが良いっぽいな。 残る未捜索はハーピーの巣周辺だけし。

 万が一ここで本人or本人だったものが見つからなかったらメデューサより奥の方に足を運ぶ羽目になる。残っている物資的にはメデューサでもギリギリ何とかなるが、帰りに少なからず不安を抱えることになりそうなので避けられるなら避けたいのが本音だ。

 

 ……ハーピーの所にいることを祈ろう。

 

〇月▲日

 

 結論から言えば冒険者だったものがハーピーの巣の近くにいた……回収しようとしたら親であろう個体に襲われたが。

 

 羽ばたきによる竜巻や矢のように翼から打ち出される羽を躱しながら、ハーピーとの戦闘を続けているとそこに戦闘音を聞いたのかローランが加勢し2対1となってからはあっという間に決着がついた。 質と数の暴力が合わさると戦いは楽だ。

 その後冒険者の遺骨を回収し、街に帰ろうとした際にローランを誘ったが断わられた。理由は戦い足りないからだそうだ。バトルジャンキーめ。それと依頼が完了したらその足で遺骨を蘇生しに行くのだから、私よりも寺院の司祭と顔見知りである君が言った方が話が早いだろうとも言われた。

 

 うん……まぁそうだな。出来る限り遺骨回収とその蘇生を繰り返していたら司祭の爺さんに顔覚えられて、入った瞬間「蘇生ですな」と笑顔で言われて手早く用意が済むくらいには顔なじみになってる。

 

 とりあえずちゃんとギルドには戻って報酬金を貰っておけよとローランに釘を刺してから街に戻った。あぁ、家のベットが恋しい。

 

〇月▼日

 

 ギルド長サミュエルに今回の依頼の顛末を伝えた後、報酬金を受け取る。ギルドを出る直前、サミュエルに拾ったパーティの遺骨を蘇生してくると伝えたら寺院には連絡を向かわせていたらしく、既に寺院側では準備を始めているとの事。 仕事が早い。

 

 死んでから時間が経つと記憶の欠落などか起こることもあり、可能な限り早く蘇生させるように。と師匠からも教えられているので、足早に寺院に向かう。まぁどんなに準備が手早く済んでも蘇生には最低でも1日は掛かるのは今迄の経験則から判明しているが。

 

蘇生費用は……今回の報酬から賄えばいいか。その後は……今回の戦いで消耗した装備品の修理やその他今回の依頼で使った消耗品補充などでモルガンの所による必要もあるな。 やることが山積みだ。

 

〇月◇日

 

 この前寺院に蘇生してもらった冒険者パーティの教育官をする事になってしまった。なにゆえ?

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。