SCP財団 ハーメルン支部   作:エージェントA

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SCP-003-HA 貝の唄

アイテム番号:SCP-003-HA

 

オブジェクトクラス:Euclid

 

特別収容プロトコル:SCP-003-HAはその発生を見逃さないため、サイト9101によって収容され、常に監視してください。現象が発生した場合、SCP-003-HA-1群がサイト9101外に飛び出さないように注意されなければなりません。また、常に高性能録音機によって録音され、※また地面から上空10mにあたる座標に同一のものを設置してください※→現在、一部の異常現象が発生しない事案が続いていますが、録音を絶やす事は許されません。補遺02-1実験ログ21を参照のこと。また、海に面する部位には網を仕掛け、SCP-003-HA-1群が外に出ないように管理してください。

 

説明:SCP-003-HAは■■県■■市の砂浜のごく一部分(縦30m、横20m)で発生する貝—SCP-003-HA-1群によってもたらされる、またはSCP-003-HA-02からSCP-003-HA-06によってもたらされる同タイミングで起きる異常現象です。

SCP-003-HA-1群は異常現象以外ではごく普通のヤマトシジミの群れで、現象が起きるまで・または起きた直後からは一切の異常を示しません。

SCP-003-HA-02からSCP-003-HA-06は地上10mの座標から発生する正体不明の人間の声です。全てが男性によって構成されています。

 

SCP-003-HA-1群は極めて無作為なタイミングで未知の言語・リズムで歌いだします。またこの現象は歌に触れたあらゆる貝にも感染しますが、範囲の外の貝には影響はないようです。この現象は段階を踏んで徐々に規模・音量を増加させ、形態を変化させていきます。

 

以下はSCP-003-HAの段階です。

 

段階1:貝が歌い始める。初めは無作為に選ばれた貝が歌いだし、徐々に感染していき2分もしない間に範囲内のほぼすべての貝に影響が及ぶ。

 

段階2:貝が飛び跳ね始める。飛び跳ねた際、貝と貝がぶつかり合う音が響くが歌のリズムを取っており、高音、低音を交えて歌の規模を大きくする。

 

段階3:貝に手足が生えて貝の上でタップダンスを踊り始める。また、数少ない個体は小石を手に取り自身にぶつける事でリズムを取り始める。

 

段階4:貝で形成された台の上で無作為に選ばれた貝がシルクハットと杖を持って登場し、ソロパートを歌い始める。歌の規模はこの時点で最大限にまで高調する。

 

段階5:※上空10m程の空中より、『アンコール』を求める、3~5人の人間によるまとめられた声が響く※

 

段階6:貝たちは求められたアンコールを無視する形で静止する。手足は貝の中に入り見えなくなる。この時点で、貝は生物学的に自然な行動を始める。

 

 

 

補遺02—A:実験記録

実験ログ21

筆頭研究者:■■博士

説明:上空10mのアンコールを求めるであろう座標にて、段階1時点から録音を開始。以下、日本語訳。

 

<記録開始>

 

SCP-003-HA-02:貝がまるで人間のように踊り狂うこの光景…これこそまさにエンターー…テイィンメントだ!今日もみんなと一緒にトークで暴れ回るから、視聴者の皆様も気軽に参加してくれ!参加についてはいつもの方法で頼むよ!

 

SCP-003-HA-04:さあ、今日はどの貝を壇上に立たせる?選ばれし貝はどの貝だ?

 

SCP-003-HA-03:あいつだ、あの一番大きな貝!デカいから目立つ!目立つは楽しいぞ!

 

SCP-003-HA-02:小さい奴の方が意外性があっていいんじゃないか?エンターテイメントは意外性の連続によって構成されるものだよ!

 

SCP-003-HA-05:美しい貝はどうだ?壇上の上で宝石の如く舞わせてみたら、面白い光景が拝めると思わないか?僕はそう思うね!

 

 

電話の音がなる。苛立たし気に舌打ちが聞こえる。

 

 

SCP-003-HA-02:折角気分が高揚していたのに!おい、[データ削除]。お前がとれよ!この最高の瞬間をその汚らわしい黒電話が意外性も何もない音でかき消しだす前には!先んじて取っておけよ!

 

SCP-003-HA-06:[電話を取る音]…もしもし、こちら、世界をかき乱す為のエンターテイメント事務所ですが…ええ、はい…そうですが、ええ今まさに。

 

SCP-003-HA-06:…何だって?すみません、カメラ止めて下さ―――

 

 

次の瞬間、プツリという甲高い音と共に声は聞こえなくなる。

 

 

<記録終了>

 

 

この実験以降、SCP-003-HA-02~SCP-003-HA-06の声は現在に至るまで再出現の予兆は無く、沈黙を保っています。

 

 

 

補遺02-B:SCP-003-HA-02がSCP-003-HA-06を呼んだ際の名前は、1年前に財団日本支部セクター■■■から血痕を残し姿を消したエージェント、■■■■と一致します。また、解析により■■■■の声とSCP-002-HA-06の音声はほぼ一致しています。関連性について調査が進行中です。

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